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お題 きのこ
開催期間 07/09/06~07/09/23
参加作品数 3
審査員 3人
本スレ 19の335-349
議論スレ 15の470


【チャンプ】

【準チャンプ】

作品一覧


No. タイトル 作者 点数
336 イクサキモ 大木人 7
337 きのこちゃん あの人 1
338 きのこ - 1

【審査員】
  • 鞭 ◆ILLsmD2C1w
  • 虫 ◆Yh5.nC8OlA
  • 青メガネ ◆ZtF6f3ypqw

【採点レス】

340 名前:鞭 ◆ILLsmD2C1w [] 投稿日:2007/09/14(金) 20:36:08 ID:WO3VX76E
>>336
3点

>>337
1点

>>338
1点

341 名前:虫 ◆Yh5.nC8OlA [] 投稿日:2007/09/15(土) 21:57:16 ID:QA32ZZah
>>336 イクサキモ
3点。

344 名前:青メガネ ◆ZtF6f3ypqw [sage] 投稿日:2007/09/21(金) 06:32:56 ID:jOwsxe2E
>>336 (1点)


作品





イクサキモ



軍手を外してシイタケに触る
空気と同じ質量、同じ温もり

山の天井を抜けて細かい雨が落ちてくる
ゴム長靴を履いてきたのは正解だったと思う

ビニール袋の口を縛ってバッグに入れる
本当はムカゴだけのつもりだったのだけど

落ち葉のまだ新しい山道に戻る

私が小さかった頃、犬を連れてこの道を何度も登った
道は古いお社に繋がっていて
そこまで登って引き返してくるのが私たちのいつもの散歩道だった

犬は6年前に死んだ
お社はもっと昔から部落の人々に忘れられている

犬のお墓のあった辺りには年中セイタカアワダチソウが繁茂し
草刈をするたびにその場所がわからなくなる

霧雨の振幅が揺り篭のように山を包む

私は自分の長靴が立てる湿った雨音を聞きながら想像する

世界のどこかには私だけの森があって
そこでは鈴のように愛らしいシイタケたちが
たくさんの胞子を飛ばして
たくさんの菌糸を廻らせているのだと

想像する

胞子は霧にまぎれて
轆轤を回す仙人の口に含まれ
私の森を芽吹かせる

ムカゴのような私の悪鬼が言葉となってぽろぽろ零れる

竈の火にくべられて
雨戸を叩くロケットエンジンの噴射となって
暗渠を流れる孤独な笹舟になって
鳥たちの羽毛にまぎれた砂金の粒になって
茶碗蒸しになって

いつか太陽系の彼方を目指す私たちの子供に
この短い山道の
この小さなシイタケが繋がっていくのだと

想像する


336 名前:イクサキモ[] 投稿日:2007/09/08(土) 00:31:11 ID:igi3/4hH


【コメント】

340 名前:鞭 ◆ILLsmD2C1w [] 投稿日:2007/09/14(金) 20:36:08 ID:WO3VX76E
>>336
イクサキモ。なんでしょう。幾先も?わからない。
するする入ってきて心地よかったです。
香り豊かな逸品。3点

341 名前:虫 ◆Yh5.nC8OlA [] 投稿日:2007/09/15(土) 21:57:16 ID:QA32ZZah
>>336 イクサキモ
確かに収穫したばかりのシイタケは軽くて温い。第1連でそれが
頭に浮かびます。
古い社の境内にはさらに忘れ去られた祠があるのではないかと
想像するのは、作者の語り口に記憶が刺激されたからでしょう。
「ムカゴのような私の悪鬼」で同じ景色に重なっていた別の視点が
示され、次の連に続く…ここは走りすぎたような感がありますが、
ミクロからマクロへの転換、それを貫くシイタケの存在が因縁めいて
感じられました。
きのこのお題に真っ向勝負でこの作品を書く力量に、3点。

344 名前:青メガネ ◆ZtF6f3ypqw [sage] 投稿日:2007/09/21(金) 06:32:56 ID:jOwsxe2E
>>336 (1点)
共感を呼び覚ましながら淡々とイメージをつむいでいくのが、とてもうまい。
それだけに後半の展開の雑さが残念。

349 名前:大木人[] 投稿日:2007/09/23(日) 08:29:43 ID:JTMIb2H/
皆さんお疲れ様でした。
イクサキモ書きました。
つまらないお題で過疎に拍車をかけてしまったようで申し訳ありません…。
次のお題は広い間口「空」でいかがでしょうか。
本日の空模様雲りのち雨でございます。
〆切りは9月30日いっぱい、審査期間10月3日いっぱいで。





きのこちゃん



  ただ吸い込んでいれば1UPできるみたいな風に吸い込まれた在る夜 つまり TO YOU  
三日月みたいな風情のリミットを外すことによって 満ちる円満が黄金から銅に日に日にひっ迫する慕情
そこには兎なんていないし 誰も君のために餅なんてついてくれない ただ壇ノ浦
月の海は死海みたいな濃度 漂えばお袋 
そう有袋類が追い求めていたものは袋小路の加護で
盛られていたのは愛 君をシケモクの中 垣間見るだけで 2UP 
つまり UP TO YOU 人類が到達したあらゆるイシュー
恥丘から離れることわずか三千里  
母なんか訪ねてこなかったし ラッシュしたのはパトじゃない 
眠くないし飢えもないし寒くないし 教会の前でもない 
ただじめじめしたところが追い求めた因果の重力による公転
回し回わされた原っぱの片隅 
君が手をのばす先には 干からびた骸 見ず知らずの枯葉
それでも まだ濡れているとしたら 
君にはまだ 抽出の余地

かつて そこは
日も届かぬ そう枝と枝が重なり合って不毛な大地の上
昼夜問わず小鳥たちがジャズり続ける小枝の下 
再興を期するため仮設された便所のポリシー
合成樹脂のような柔軟性と光沢を併せ持つフォルムで
まだ見ぬものにイデアと言う名のビジョンを投影させていたころ 
誰が 君が養殖に手を染めると思っていただろうか
干からびた犬の鼻で嗅ぎ取った病んだ異臭は 
今となってはストリートで200円で買えるビッグイシュー
さくらんが奏でる浮世の理と逢いそうように社会の窓からキノコの里へ 
不規則正しく自転を繰り返すことで離れ行く
君のエナメル層はC’程度の漠然とした大地となり 
見渡す限りのクレーター
その世界の中心で鳴り響くチャイムと共に直送されて来た きのこちゃん
身にまとっていた毒々しい原色を脱ぎ捨てると清楚と大胆がホワイトアウト
もくもくがきのこ雲となり 
始終這って爆心地を埋めること18菌
手を変え品を変え手品 万年床に愛を育み
煙となった今でも
肺の中に影を落とし続けている



337 名前:きのこちゃん[sage] 投稿日:2007/09/08(土) 13:40:50 ID:qd9L8Paf


【コメント】

340 名前:鞭 ◆ILLsmD2C1w [] 投稿日:2007/09/14(金) 20:36:08 ID:WO3VX76E
>>337
息詰まりました。ぼくのキャパシティを軽く超えてます。
過剰さはきのこの胞子を思わせます。見たことないけど。
熱量に1点

341 名前:虫 ◆Yh5.nC8OlA [] 投稿日:2007/09/15(土) 21:57:16 ID:QA32ZZah
>>337 きのこちゃん
体言止めは意識的なものでしょうか。やや中途半端な印象です。
ラップの歌詞のようですが、もう少しバカっぽくても良かったかも。
イデアという言葉の使われ方の軽さに良くも悪くも驚きました。
ここまで遊んでいてきのこを忘れないのは立派。

344 名前:青メガネ ◆ZtF6f3ypqw [sage] 投稿日:2007/09/21(金) 06:32:56 ID:jOwsxe2E
>>337
言葉選びの節操が無さが、笑えるところまで突き抜けてれば良かった。

470 名前:あの人[sage] 投稿日:2007/09/24(月) 21:11:33 ID:EVZnIw/g
「きのこちゃん」書きました。
  審査員の方々、
  丁寧なコメントありがとうございました。





きのこ



触れるかさが
その為だけにあるのだと言えば
せめて、信じてくれるだろうか?
取り繕った外見を
掠めるように見ているあなたは

僕の中にあるくたくたしたものは
僕以外の誰かにとって
どういったものであるのだろうか?
残念ながら僕自身には
全く、知る術が無いんだ

腹の底に見え隠れする
欺瞞の塊は
恐ろしく表層から遠い場所にあるようで
僕はいつも躊躇してしまう
滲んで、零れていやしないかって

害することなど無ければいいと
祈りの内に手折られた僕の腸を
あなたは躊躇わずに飲み込んだ
妄信的なその強さに
僕はもう、微笑むことすらも恐れなかった

深く眠り
目覚め
眠り
目覚め
眠り
目覚め
眠り

裂けた体を縮ませながら
ぼんやりと緑の雫を眺める
酷く心地良い風が過ぎうとうとし始めると
もうどうにも、腐り落ちてしまいたい気持ちが込み上げる
僕は
その為だけにいるのだと言えば
せめて、信じてくれただろうか


338 名前:きのこ[sage] 投稿日:2007/09/10(月) 23:03:46 ID:5GfHUhIT


【コメント】

340 名前:鞭 ◆ILLsmD2C1w [] 投稿日:2007/09/14(金) 20:36:08 ID:WO3VX76E
>>338
あんなにじめじめして、誰も寄りつかないようなところに生えるのにも関わらず
あんなに芳醇なかおりがするのでしょうか。
食べてもらうことができたら、やっぱり味わい深いのでしょう。1点

341 名前:虫 ◆Yh5.nC8OlA [] 投稿日:2007/09/15(土) 21:57:16 ID:QA32ZZah
>>338 きのこ
個人の視点を強調するように「僕」が多用されますが、
「祈りの内に手折られた僕の腸」など、非常に感覚が内的で
他者である私にはよくわかりませんでした。
耽美的。理解できる方にとってはとても魅力的でしょう。

344 名前:青メガネ ◆ZtF6f3ypqw [sage] 投稿日:2007/09/21(金) 06:32:56 ID:jOwsxe2E
>>338
第一連で規定した「あなた」の使い方が不味く、のろけ話レベルに終わってしまった感。



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最終更新:2007年11月10日 18:57