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タマゴは卵に非ず  タマゴと卵について

タマゴは卵に非ず


1 概要

ポケモンのタマゴが発見されてはや8年。既に詳しく研究されているかと思いきや、タマゴの研究は未だに
大きな進歩を見ていない。

そもそもタマゴとは何か。タマゴは、ポケモンが「どこかから持ってくるもの」と表現されるように、実際に
ポケモンがタマゴを生んでいるのを見たという記録は未だに無い。こうなると、ポケモンのタマゴは実際に
ポケモンが直接産んだものなのか、疑問視されても仕方が無い。

現在では、タマゴは幼いポケモンを守る保育器のような物で、「卵」とは別物であるというのが通説となっている。
実は「タマゴの発見」というのは、人工下で繁殖が確認されたということにすぎないのであって、野生の
ポケモンの卵については、タマゴの発見以前から一部の種ではよく知られていた。例えば、トサキントが産卵
のために川をさかのぼることは有名である。また、アーボポッポやオニスズメの卵を食べること等、卵が餌と
して普通に食べられていることからも分かるように、自然界ではポケモンが複数の卵を産むこともありえる。
ニドランなどは複数の卵を産むことが確認されている例の一つである。しかしながら、仮に数個の卵を産んでも
他のポケモンに食べられることによって、生態系のバランスが保たれている。また、複数と言っても大量に産卵する
ことはまずない。このことは、二重生態系論で既に述べた。


2 タマゴに関する諸説

タマゴが発見された当初、一部の研究者は従来の「卵」と同一のものとして扱っていたが、次第に様々な点で問題
が生じてきた。次の①~⑥にその具体例を挙げる。

①タマゴから生まれたポケモンが既に成体と同様の大きさまで成長している。また当然タマゴも成体を包み込む
だけの大きさを持ち、仮にタマゴを親が直接産んだとすると、大きさ的にかなり無理があるものも数多く存在する。

②野生で発見される卵とタマゴの姿形が異なること。ニドランの子供の大きさや、トサキントの産卵を考えても
それは明らかである。

③タマゴの殻を一生涯身に着け続けるトゲピーの存在。本来の卵の役割から完全に逸脱している。

④野生のガルーラの子供の大きさは成体に比べかなり小さく、タマゴの外で育てられている。また、ジョウトの
ピュアズロック等一部の地域には未熟なまま進化したニドクイン等が存在し、成長段階が存在することは明らかである。

⑤明らかに生殖方法が異なると思われる無機物系のポケモンからも、同じようにタマゴが発見される。
有機物系でもナゾノクサ等は子孫を残すためのある種の種(卵に近い意味を持つと思われる)をまくため、夜間に移動すること
が知られている。

⑥現在、タマゴは人工飼育下でしか発見されておらず、卵(それ自体)は野生でしか発見されていない。

⑦進化前説
ポケモンがお香の影響で特別な姿の子どもを産むことはよく知られている。
人に飼育されるという環境のために、タマゴというポケモンを生じさせているのではないかということ。
実際、タマゴはモンスターボールに入るなど、ポケモンと近い性質を持っている。
タマゴとして既に成長しているので、進化した後は成長したポケモンとして生まれ、
ガルーラは子供を育てることができ、ロコンは既に尻尾が生まれたときの1本から6本に成長している。
この説が正しいと仮定するならば、一つの種類が複数の種類になることから、
イーブイはタマゴとしての性質を持ったポケモンといえるのかもしれない。

こうしてみると、③はなんとかポケモンの特異な点として片付けられるが、その他は明らかに無理が生じる。
そこで、ポケモンのタマゴについて幾つかの説が登場した。

Aタマゴ=卵説(卵膨張説)
タマゴは卵であるという、一見問題点を全く解決していないように思えるが、卵が幼生の成長に伴って大きく
膨張しタマゴになる、という分かりやすい説である。卵は産んだ直後は小さく、伸縮性があるがタマゴになった時点で
硬い殻になるのだと説明される。しかし、この説では結局殆どのポケモンが卵から育つことになり、⑤が解決されて
いない。その上、卵の形状がポケモンによって異なるにもかかわらず、一様に大きさこそ違えど同じ形のタマゴになる
と言う点は、疑問が残る。

B再生成説
タマゴは産むのではなく、親によって後から作られるのだという説。親が卵から孵化した子供を自然の材料或いは
親の分泌物等によって覆っているということになる。最初から成体の大きさに合わせるののではなく、成長の度に
大きくしている。そのため、タマゴが発見された時点で成体の大きさに達しており、何らかの理由で孵化(と言う言葉
を使って良いのか疑問だが)までに一定の期間を置いていると考えられているが、はっきりとした理由は分かってい
ない。この説では、すべてのポケモンが卵生である必要が無く、胎生や分裂等による誕生の可能性が出てくるので、
⑤も解決される。

C自己生成説
基本的には再生成説と同様だが、卵から孵化した幼生が自ら殻を作ると言う点が異なる。その他は保育器説と同様
である。

D折衷説
卵膨張説と再生成説或いは自己生成説を合わせた説。つまり、卵生の場合は卵の膨張によって、それ以外では新
つくられることによってタマゴができると言うものである。しかし、生成形式が異なるにもかかわらず同じ形になる点、
卵膨張説同様卵の形状の違いが考慮されていない点で問題がある。

⑥については、人工飼育下の環境に適応するためにタマゴをつくると言う説があるが、私はモンスターボールでポケモンが
捕まえられる際、ある種のデータが加えられ、その影響で野生とは異なる行動をするのではないかと考えている。
ご存知の通りポケモンはボールの中ではデータ化され、現在の一般的なモンスターボールでは、捕まえた際にそのデータを
一部書き換えることによってトレーナーの言うことを聞くようになるのだが、その副作用かもしれない(この研究のためには、
トレーナー用のボールと異なる、単純な容器としての研究用のボールの使用が不可欠である)。仮にそうだとすれば、他にも
飼育下特有の行動が存在するのではないのだろうか。もちろん、野生でタマゴが作られないという確証は無い。しかしながら、
ガルーラのように未熟な子供ををタマゴの外で育てている事例がある以上、タマゴによらない育成の存在は否定できない。


3 卵について

野生環境下では複数の卵を産むポケモンが存在することは先に述べた。ではなぜ人工飼育下ではタマゴが一個しか発見
されないのか。答えは単純で、人工飼育下では他のポケモンに卵を食べられる恐れが少ないからである。野生では天敵
に襲われてもよいように、卵を余分に用意しておくのだ。
また、これも上で述べたが、保育器説や繭説を取る限りはすべてのポケモンが卵生とは限らない。そもそも、ドガースのよう
に自然発生が確認されているポケモンまで一様に卵生とするのはいささか不自然であろう。
ちなみに「栄養満点」といわれるラッキーの卵は、実際には分泌物である。


4 終わりに

タマゴを巡る問題は数多い。例えばメタモン関係、タマゴグループの意味の研究、タマゴをつくらないポケモンの存在等が
ある。しかし、ここではすべてを解説することはできなかった。
一方で、卵や繁殖方法についての研究もあまり進んでいるとはいえない。分裂による誕生と雌雄の関係、雄と雌の個体数の
差はどのように解消されているのか、野生で異種間交尾は行われるのか…等、分からないことが多い。
これからの携帯獣学者の研究に期待している。

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最終更新:2021年05月07日 01:51