ここではDAW(Digital Audio Workstation: ダウ)の紹介をするページです。「お金を出して本気で作曲をしてみたい!」または、「どのDAWが自分に合っているか知りたい!」という方に参考になれば幸いです。
DAW名をクリックすると、本家のページにジャンプします。詳細な機能を知りたい、体験版をダウンロードしたい場合にご利用下さい。
(2010/08/29執筆)
※執筆時の注意事項※
- 書いてはいけない事
- DAWに対する著しい批判(例:XX(DAW名)は最悪、XXはいらない、など)
- 書いても大丈夫な事
- 紹介するDAWの特徴を引き出すための比較(例:XXは他のDAWに比べて打ち込みやすい、など)
- 書いて欲しい事
- 紹介するDAWの特徴(例:XXは他のDAWにない機能がある!、など)
- 「Singer Song Writer(SSW)」の後継DAW。全機能を備えたAbility Proと機能制限版のAbility elementsがある。
執筆時(2016/11/24)時点の最新バージョンは2.0だが、筆者が所有しているのがAbility Pro 1.5のため、
以下ではこのバージョンについて記載する。
【概要】
SSW(下記参照)の後継なだけあって、初心者にも扱いやすい。。。と思いきや、
実は新しく曲を作り始める時の手順がSSWシリーズより面倒なので注意が必要。
具体的には、SSWシリーズではデフォルトでMIDIトラック(実際に音符を打ち込む部分。楽器ごとに異なるトラックを使う)が大量に用意されていたのに対し、
本作ではまずMIDIトラックとAudioトラックをいくつ使うのが設定しないといけない(後から追加はできる)。
わかっている人にとっては大した手間でもないのだが、
ソフトを開いて即作曲に入れないのはDTM初心者にとって壁になるかもしれない。
ただし、この辺はその他のDAWでは当たり前のようにやらされることである。
というわけで、Ability Pro特有の短所ではないのでご注意願いたい。
AbilityはSSWと比べて全体的に他のDAW(SONARとかCUBASEとか)に寄せてきた印象になっている、と考えておけば多分大丈夫。
全体的に、筆者にとってはなくてはならないDAWであることを明記しておく。
【長所】
SSW の正統後継ソフトだけあって、五線譜入力機能は極めて使いやすい。
ピアノロールで打ち込む人にはほとんど無関係の機能だが、筆者にはこの五線譜入力が何よりも重要で、
この機能の為にSSWシリーズを使い続けてきたといっても過言ではない。
あえて難点を言えば、SSW8.0VSの頃は新しく音符入力すると自動的にその音符が選択状態になっていたため
ベロシティなどのパラメータをいじりやすかったのに対し、Ability Proではいちいち「選択」ボタンを押さないといけないのが少し面倒か。。。
一方で、新たに「譜面作成エディタ」が加わったことで、印刷用の譜面がかなり綺麗に作れるようになった
(もちろんFinaleやSibeliusのような譜面作成専用ソフトにはかなわないが)。
具体的には、これまで一段に表示する小節数は楽譜の全体で固定であったのに対し、
Abilityでは一段毎に小節数を変更できる。
これにより、例えばBメロとサビの間に一小節の延長がある(Bメロが8小節ではなく9小節になっている)場合に、
楽譜の大部分は一段4小節にしつつサビ前の部分だけ5小節表示に変更することで、
楽譜の左端からサビを始めることができる。
歌い手さんにメロディ譜を渡したりするときに地味に便利。
SSWシリーズにおいて明確な短所であった、オーディオ周りの機能がかなりよくなった。
昔は作曲はSSW、ミックスはSONAR、などとしないとまともに作業ができなかった(少なくとも筆者には)が、
Abilityではこれ一台で完結できるようになった。嬉しい。
SSWシリーズではとにかく「初心者」を対象にしていたため、付属の音源がチープなのが気になっていた。
しかし本作ではそのあたりもこだわっており、最新のAbility Pro 2.0では、高品質なドラム音源(の廉価版)「BFD eco」までついてくる!
BFDシリーズは本当にいい音が鳴るので、ぜひ体験されたし
(その他の付属音源については公式HPを参照のこと)。
なお、付属音源はAbility以外のDAWからは開けないように設定されているが、
他の音源に乗り換える予定がないのであれば問題ないと思われる。。。
もちろんサードパーティ製のVSTも使用可能なので、フリーのVSTiなんかをいっぱい探して来れば
普通の範囲の曲作りには困らない環境が構築可能である。
噂では打ち込みテクニックとか聞いても答えてくれるらしい。
とにかくサポートは充実している。
AbilityシリーズはSSWよりもプロ志向に寄せようと努力している様子が見え隠れする一方で、
「初心者向け」の精神は継続している。
筆者は以前、突然Abilityの挙動がおかしくなったので問い合わせたところ、
「Windows Updateを実行してください」との回答が返ってきたことがある。
しかも確かにそれで問題が解決したので、極めて恥ずかしかった。
【短所】
実は今のところ短所という短所を見つけていないので、かなり重箱の隅をつつくような意見になる。
他のDAWと併用している方の意見を待ちたい。
前述のとおり、本作では楽譜印刷機能が大幅に改善された。。。のだが、
タイやスラーの円孤に、なぜか弦まで印刷される。なぜそんな線が入る。。。
基本的によくできているので、例えば3/4拍子に8分音符を6つ打ち込んだ時にはちゃんと3拍子に見えるように、
6/8拍子に同じことをした場合にはちゃんと2拍子に見えるように調節してくれる。
しかし、13/8拍子のような変拍子を打ち込むと、訳のわからないまとめ方をしてくれる。。。
そして手動で表示方法を変えることも(多分)できない。
変拍子こそ拍のまとめかたを正確に伝えなければならないのになぁ。。
まぁこんな問題はレアケースであることに違いはない。
- 再生ボタンなどを配した「プレイパネル」がものすごく横長になった
一言でいえば、邪魔。
これだけは以前のSSWシリーズのパネルに戻してほしい。。。
- 楽曲再生中、右端一小節を残した状態で画面遷移するようになった
短所なのか微妙なのだが、再生位置を示すバーが右端に一小節残っている段階でページ送りされるようになった。
SSWシリーズでは右端まで使い切ってからページ遷移する使用だったので、
一画面におさまる小節数を8小節に設定することで1フレーズごとに画面遷移していた。
こうすると作曲時にも視覚的に1フレーズにおける残りの小節数がわかるので、ロングトーンが続いたりするときに便利だったのである。
それが本作では一画面当たりの小節数を9小節に設定しないとフレーズごとに画面遷移しないので、
作曲時の画面がほんの少しだけ見づらくなった。
まぁBメロ一小節延長とかしちゃったらどのみち見づらくなるのだけど。
【菩薩P教え子内使用者】
- 菩薩P(SSW2.0Lite, SSW6.0VS, SSW8.0VS, Ability 1.0, Ability 1.5 ←今ここ)
(2016/11/24更新)
執筆者募集中。
執筆者募集中。
【長所】
- 本家サイトで購入すれば、永続アップデート権(無料でバージョンアップしてもらえる、他DAWは大体有償)がついてくる。
- 電子音楽系の音源が、デフォルトで中々の物がついてくる。
- 最上位版でも安い。(本家サイトのDL購入で300$)
【短所】
- 変拍子(曲の途中で拍子を変える)が出来ない。(厳密には可能だが、打ち込みにくい)
- 対応していないVSTがちらほら。
【総評】
- 電子音楽系の曲を作りたい!けどお金が…という人に最適。
- 最上位版を買えばこれだけで電子音楽系の音源に関しては申し分ないくらい。
- ただし、対応していないVSTが見受けられるので、お金に余裕がある人は他のを選んだほうがいいかも。
- マニュアルが全て英語なので、わからないことが出てきたらFLStudioを使った手探りのDTMのサイトを参考に。
【備考】
- Image-Lineのサイトで、デモ版がDL可能。デモ版といっても、プロジェクトファイルが保存できない以外は機能制限がなく、使用期限もない。オーディオ書き出しもできる。
- ステップシーケンサーによるリズム打ち込み・ベースライン打ち込みがとてもスムーズ。リズム・ベースライン以外の打ち込みもとてもスムーズで、マウスによるMIDI打ち込みのやりやすさが特徴。
- 複数の細かなフレーズを打ち込みで作り、それをループさせるような制作方法が得意。
【菩薩P教え子内使用者】
(2010/09/04更新)
- 「FL Studio」の劣化版。・・・と思いきや、そんな事はなかった!
- シンセ音源がそこそこ使えるので、テクノ系やダンス系の曲を創りたい方は損はない!?(無料だし)
- ver1.00がリリースされたが、動作が安定しているかどうかは不明(ベータ版はとにかく落ちた)。
(2014/10/02更新)
執筆者募集中。
執筆者募集中。
執筆者募集中。
執筆者募集中。
- MIDIの打ち込み機能に弱いが、Dominoなどほかのソフトとの連携に優れているので、編集上の自由が高い。外部MIDIエディタにDomino、外部のオーディオエディタにAudacity、など設定できる。
- Ver.0.999までは無料で提供されているので、お金をかけずにDAWというものを体験してみたい人に適している。
- Ver.1以降の有料版も、6,000円程度と安価に購入でき、アップデートも無料(但し、現在使用しているver.X+1まで)。
- 音源はほとんどないので、自分で用意する必要がある。エフェクタは一通りある感じ。
(2014/10/02更新)
2010年10月現在の最新バージョンである9Professional(以下、SSW9Pro)は未使用のため、SSW8.0VSまでを前提として記述する。
【概要】
なんといっても一番の特徴は「初心者に優しい」ということ。
曲を作り始める際、SONARなどでは必要となる「トラックの追加」という作業がSSWでは不要であり、インストール後の初回起動時さえマニュアルどおりに基本情報を設定すればあとはほとんどオプションに触れなくても作業ができる…はず。
※ただし、本家HPの宣伝を見る限りでは9.0Proではこのあたりの使い勝手のよさが犠牲にされているように見えるので注意。
もちろん「余計な設定がいらない」ということは「詳細な設定ができない」ということでもあるため、特にオーディオ関係の処理を精細に行いたい場合には不満を感じることが多いと思われる。
それでも・・・それでも五線譜入力する人はSSWがないと生きていけないんだ!
なお、VSTiは8.0以降のバージョンでのみ使用可能。
また伝統的にはバージョン名の最後に「VS」とつくものはオーディオ機能付であるが、前述したようにSSWのオーディオ機能に大きな期待を寄せてはならない。
【長所】
【概要】に書いたとおりであるが、作曲する気分になったときにスムーズに作業に移れる、というのは結構重要だと思う。
五線譜入力が可能なDAWは当然ながらSSWだけではない。
しかしながら、ノートオン・ノートオフなどの詳細なエディットはピアノロールなどを用いて行われることが多いことから他社のDAWは五線譜入力にさほど重きを置いていない。
SSWは「五線譜入力」という機能においては間違いなく他社の追随を許さないレベルにあり、一度使ったら離れられなくなること間違いない。
エクスプレッションなどの連続的に変化するCC(コントロール・チェンジ)もマウスで線を描くように編集できるため、ストレスなく作業が行える。ちなみに筆者はこのCC入力画面を出しっぱなしで作業することをオススメする。
CC入力画面を開いた状態では調号やリズム記号が表示されなくなる代わりに、入力用のグリッドが画面上で完全に等間隔に配置され、リズムを視覚的にとらえて作曲できる(CC入力画面を閉じてしまうと小節と小節の間に変な間が開いてしまう)。
【短所】
これも【概要】に書いたとおりである。これ一台で作曲からミックス/マスタリングまですべてこなすのは難しいだろう。
SSW9Proではオーディオ周辺が大幅に強化され、SSW9Pro1本でマスタリングまでこなせるようになった。しかし、まだCubaseやSONARなど他のDAWには及ばないだろう。
他の商用DAWに付属している音源がわりとそのまま実際の曲作りに使えるクオリティであるのに対し(もちろん「ドラムをもっと生に近づけたい!」等という場合には音源を別途購入する必要があるが)、SSW付属の音源は一昔前のMIDI音源をエミュレートしたようなVSTi(Virtual Sound Canvas)など、そのままでは使い物にならない(気がする)ものしかない。
「とりあえず作曲する楽しさを」というコンセプトで音源が付属されているのだと思う。
SSW9ProではRM Vが一番オイシイ付属音源となっていて、10,000のドラムサンプル(サンプルとシンセサイザ)、2,600のMIDI グルーブ、1,500のオーディオループを収録している。
- VSTiを8個までしか読み込めない(←8.0VSでの情報) (SSW9Proは64個まで)
そもそもSSW8.0VS以降でしかVSTの読み込み自体が行えないが、8.0VSにおいてもたかだか8個までしかないので、シングルティンバーのVSTiを使用する場合には計画性を持って望まなければならない。
・・・ちなみに筆者はVienna Ensemble Proをかませることでシングルティンバーの音源をひとつにまとめている(やや高価なのであまりオススメはできない)。
【菩薩P教え子内使用者】
- 菩薩P(SSW2.0Lite, SSW6.0VS, SSW8.0VS←今はAbilityシリーズに移行しました)
- eichi{verMMS(週刊マイミュージックスタジオ仕様、8.0に相当?)}
- ぴょろP(SSW9Pro)
(2010/10/23更新)
執筆者募集中。
執筆者募集中。
執筆者募集中。
最終更新:2016年11月25日 00:39