回る。廻る。周る。

自分が、世界が、家が、道路が、木が、空が回っていく。

何もかもが回る。

終わったかのようにまわり続けた。

そして、一頻り回った後、高く笑い、何かが収まった。

現実と何かの狭間にいるような浮遊感と違和感の中、吐き気を催すふらつきと懊悩の中に私はいた。

煩悶をくりかえし、回っているうちに何かがおかしくなった。

私は、自分が壊れる音を、聞いた。

それはひどく雑多だけどシンプルで、簡素だけど小難しい、ひどく矛盾したリアルの中の白昼夢だった。

何もかもがなくなってしまいそうだった。

円環が包み込む。

それでも、私は再三回る。

廻り続ける。

それが、義務だから。

壊れてしまった私を唯一動かすものだから。

それによって壊れたのか、壊れたからそれに突き動かされるのかはわからない。

原因と結果は、事件現場の野次馬でしかない。

第三者である不特定多数の赤の他人。

それが、原因と結果という命題。

思考が回っている。

普段なら、こんなことは言わないだろうから言いたい。

私は...。

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最終更新:2013年02月10日 00:21