「メンバー、全員いるかい?」
ここ、水道橋に位置する喫茶アルトの店長、夏乙女が皆を集めてホワイトボードの前に。
「あ、いるか?」
潮野 戒が後ろを向くと、すでに京、弥咲、要・・・メンバーが集合していた・・・
「おお、もういるか・・・」
「話ってなんですか?長官。」
真顔で要がきくと、
「今日はちょっとした重大発表を。あと長官は極力やめてくれ;」
「じゅ、重大発表・・・?」
重大発表と聞き、史織の目がくらんだ・・・
-その頃、横浜、桜木町-
「よっ、菜月。」
「あ、啓、そして」
「じゃっじゃーん、総平だよーっ!」
菜月が名前を呼ぶ前に啓の後から現れた総平。
「!?きゃあっ!」
案の定驚く菜月。
「テンション高いよな・・・総平。」
その後から歩いてくる真紘。
「あ、真紘!」「真紘くん!」
同時に返事をする俺と菜月。ただ総平は
「いやいや、普段は冷たいよ~?」
真紘にテンション高く話しかける総平;
「そだ啓くん、菜月ちゃん、冬乙女さんから話があるらしいからさ、速く行こうよ。」
テンション高く話しかけた総平を無視し、気安くこちらへはなしかける。
「え、話ですか?」「話?」
「うん、話。なんか嬉しそうにしてたねー、いこっか。」
「は、はい!」
菜月、真紘、そして俺の三人は喫茶ライトへ・・・
「ちょっとまったぁ、俺をおいてくなよぉぉぉ;」
総平もついていく;
-その頃、喫茶アルトー
「で、報告って?」
戒が長官にきく。
「実はな・・・こんな手紙がここに。」
長官は一枚の手紙を差し出す。
「んん?なんだって?」
「おめでとう、この度温泉旅行に招待されました!ぜひきてみませんか?」
要が読み出す前に戒がささっと読み上げる。
「お、温泉旅行?」
「そうだ、このような手紙が来たからいってみようかと思うんだが・・・」
「お、温泉旅行ですって!?」
その言葉を聞いて史織の様子が一変する。
そして桜木町
「ふ~ん、いったことないんだ、温泉。」
「うん!楽しみだなぁ~;」
真紘のコトバにほたるが目をキラキラさせている。
「だけど、罠って事は・・・?」
「いや、それはない。ちゃんと確認したからな。」
楓の問いにも長官が答える
史織「・・・というように、ここはとても有名なんです!」
京「なーるほど。」
戒「くわしいね;」
水道橋、夏乙女 桜木町、冬乙女「そうと決まれば、きょうだからな、早速いくか!」
お互いの一同「おーーっ!」
そして、一時間後。
「さっすが、温泉旅館ってとこですか・・・・?」
史織が笑いながら見上げる
「たっけぇ~・・・」「そうだよね~・・・」
要と戒も驚いているようだ;
「だろ?戒・・・ん?戒?え?」
聞きなれない声が聞こえる。
「え?真紘?」
戒も驚いて声のするほうを見ると・・・
「あっ、戒!」
「えっ、真紘!」
え、友達?
「うん!千葉真紘。ボクの宮崎での親友だよ!」
ほぇ~・・・と俺と弥咲もびっくりしていた・・・
「そういえば、戒さんって宮崎出身でしたね!」
「うん♪こんなところであえるなんて凄かったね~!」
宮崎の友達なのか、きゃっきゃと話が止まらない二人をただみているしかなかった俺たちであった・・・
「なるほどね。だから桜木町に・・・」
「ああ。そういうことさ;」
「さあて、風呂行こうぜ、皆来るか?」
「あ、ああ」「おう、行こうぜ!」
そして一行は風呂へ・・・
「まあ、みんなさ、偶然だったりとか?」
俺が話すと
「うん。こっちにもきたんだ、招待の手紙でさ。」
真紘がひょうひょうと話す。
「おーい、待たせたね~!」
聞きなれた声が。
「もしかして・・・釜人かー?」
という言葉をききながし、何かが飛び込んでくる・・・
「うわわ、ぁぁぁーーー!!」
「ふぅ~、極楽だねぇ~;」
気付けば釜人が目の前でくつろいでいる;
「おいおい!これ、文字だけだから大丈夫だけどさ、テレビだったら放送事故だぜ!?」
要の声を背に
「まあまあ、放送事故ぐらい、俺がもみ消してやるよ。」
「だめだろー!」
という声もある温泉旅行。と、そこへ・・・
「うわぁー!露天風呂気持ちよさそうー!」
弥咲、史織、そして楓にほたる、後戒が入ってくる。
「・・・!おい、女子、入ってきたぞ。」
「ねえねえ、楓ちゃん、ほたるちゃん、弥咲ちゃん、史織ちゃん、男子の中で、誰か一人選ぶとしたら、誰が良い?」
「え~、だれって・・・」
「困る~・・・;」
そして男子達がしたことは・・・・
「おいおい、ダメだって、みんな・・・あああ、そんな壁のほうに近づかなくたって・・・」
「うーるーせーえー、今いいとこなんだよ。」
「えっ、なになに、これが噂の、ガールズトークって奴・・・?」
「楓ちゃんとほたるちゃんはどう?」
戒の質問に楓は
「わたしはー・・・、熱い人が良いんですけど・・・」
「おっ?熱いといえば、この俺、総平だな?」
「いやいやいや、大野啓でしょう!」
しかし・・・
「でも・・・カラッチもノイケンも、ちょっと幼稚っていうか、おこちゃまなんですよねー・・・」
「えええ!?」
「嘘・・・!マジで・・・!?」
だいぶショックだったようで;
「あたしはー、優しい人がいいかなって;」
「うーん・・・優しいといえば俺か、真紘か・・・」
「いやいや、この俺、釜人だよ。」
しかし・・・
「でもー・・・真紘も嶺岸くんも、ものたりないっていうかー、出世欲なさそうなんです・・・」
「えええっ!?」
「うそだ・・・・!!」
「ところでー、戒さんは誰なんですかー?」
「え、わたしはね・・・」
ん?んん?んんん?
「何故、潮野さんがあちらの部屋に・・・?」
「ってか、さっきからあいつ、何故か女子と会話してたな。」
「おい!戒!おまえなんで女子側にいるんだよ!」
「そうだぞ!ずるいじゃないか!」
「ちょ、長官・・・・」
すると衝撃の答えが。
「いいのよ、私はここでは女装娘で行くことにしたから。」
すると男子全員
「じょ、じょそこ!?」
そりゃそうですよね;
「いやいや、女装もなにも、全裸じゃないですか!」
要が負けじと言い返すと・・・
「甘いです、女装とは、心からなりきってこその女装!」
男子全員が
(いやいみわかんねーよ)
とおもいました。
「というか、男子がこっちの話に聞き耳立てるなんて、破廉恥ですよね!」
ほたると弥咲の声に
「はい!ちょっと後で来ましょう!」
史織、楓、そして何故か戒も出る。
いっぽう、とりのこされた男子達は・・・
「・・・晴れませんね。」
「そ、そうだな・・・」
「おれ、もうでるよー・・・」
気分を害されたような目で風呂を後にする釜人、真紘、要、啓、そして害されたような目ではないが風呂を後にする京も。
「・・・長官なのに、女子の話題には1㎜も上がらなかった・・・」
「どういうことだ・・・」
と、風呂を後にするのだった・・・
最終更新:2014年03月16日 04:31