目を覚まし、朝食を摂り、学校へ向かう。
授業を受け、昼食を食べ、放課後…家路へと足を運ぶ。
こんな平凡過ぎる日常に、異なる児は紛れ込んでいた。

一見見ればただの気弱な少女だが、時折闇の魂を引き起こす。その時の少女は紅い眼を更に血みどろに紅く染め、槍を駆使する。

少女は思った。何故自分は常人とは異なる存在として生を受けたのかを。




それは、何時生まれたのかは自他共にわからない。
ひっそり孤独に生き、民に恐れられ、外の世界を知らず暮らしてきた。
この威圧的な宮殿に、災いを起こす神は棲んでいた。

一見見ればただのアラビアンな少年だが、時折本来の姿を現す。その時の少年の面影を無くし、巨大な手を伸ばして相手を握り潰す。

少年は思った。何故自分はこんなコンプレックスを持って生を受けたのかを。



完璧に事を熟し、国王を恐怖に陥れ、有意義に国を治める。
豪華な椅子に座り、右腕を持ち、黄金(こがね)の眼を輝かせる。

一見見ればただの才気ある王子であるだが、時折非凡さを見せる。その時の王子は彼に迎え撃つ者が現れようが、この天賦の才で反逆し者を平伏せる。

王子様は思った。何故自分は異能故に楽しめなくなっていったのかを。


_二人の王子様は、お姫様を救うために_

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最終更新:2014年09月05日 18:22