乗り越えた禁忌のレンガの壁 ひらり舞いしは誰の影
手にしたのは1冊のノート 想いで描く摩天楼
もう涙は要らない 自分の世界に雨が降る
流し去らないで ずっと光っていて 込めたのは弱い願い
次は何を描き出そうか? 自分の色に染めていけばいい
自由自在の不思議なノート その中では主が全て
レンガの壁の向こうから 呼びもどそうとする声
気付かないのか 気付こうとしないのか その声に答える者はなく
誰にも知られぬ世界の片隅の小さな小さな歌声
歌い手は世界が現れた日に悲しくも可憐に舞った影
やわらかな日差しに混じっていたのは甘い誘い 導く破滅
偽りに惑わされし者にはそれすらも夢の続きなのか
違和感に振り向けどもう遅く 四方は高きレンガの壁
ノートに飲み込まれていく刹那に流れたのはこらえた涙
主が影を失くすと同時に白く終わっていく世界
自らの全てを壊してゆく 雨の降るその世は 儚くも美しい
最終更新:2012年01月07日 16:35