――○○県立××生命体研究所――

実験用生物2体に関する調査報告書
報告書No.241398
※機密文書につき取扱注意


当研究所の実験用生物である個体No.18096と個体No.19803が9月18日未明に会話をしていることが判明。
以下はその時の2体の会話の全記録である。



「ぐぐー」
「また君かい?」
「ぐっぐぐーぐ」
「君の言いたいことは何となく分かるけど、君の使う語はいつも分からないよ」
「ぐっぐぐー?ぐぐー」
「僕かい?僕は普通の日本語だよ」
「ぐぐー…」
「そんなに普通に喋れることが羨ましいのかい」
「ぐぐぐー!」
「なら、僕と契約してくれたらその能力を分けてあげるよ」
「ぐっぐぐー!?」
「それも嫌なのかい…」
「ぐー」
「まあ、僕がなぜ日本語を喋ることができるのかは僕も分からないけどね」
「ぐぐー?」
「仕方ないさ」
「ぐっぐぐーぐぐー?」
「このあたりにカレーはないのかって?僕は知らないよ」
「ぐぐーぐー」
「抜け出してもまた捕まるよ」
「ぐー…」
「僕たちは実験用に捕らえられたんだからね。カレーがいつでも食べられるとは限らないさ」
「ぐーーー」
「でもたまに出てくるだろう?それを待てばいいじゃないか」
「ぐぐぐーー」
「待てないって?なら僕と契y」
「ぐっぐー!」
「最後まで言わせてよ…」
「ぐぐぐー!」
「そんなに嫌なのかい」
「ぐー!」
「まあ契約するかしないかは自由だけどね」
「ぐっぐぐーぐ」
「お腹がすいたって?もう少しで食事の時間じゃないか」
「ぐぐぐぐぐ」
「カレーだといいね…」
「ぐー!」


2体の会話はそれ以降途絶えた。
この記録は個体No.18096がカレーを主食とすることを証明しており、それを裏付けるため当研究所では個体No.18096にカレーのみを一週間与える実験を試みる。

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最終更新:2011年09月17日 20:08