朝_____
「起きなさいひろし!遅れるよ」
台所からひろしの母の声が聞こえる。
「全くお寝坊さんだねぇ…。佐月さんやピョン吉もとっくに起きてると言うのに……」
そうぶつぶつ言いながら朝ご飯を作っているひろしの母。
「悪いけど、起こしてくれないかい?二人とも」
「任しとけぃ!」
承知のピョン吉。
「どうやって起こすのさ?」
「簡単さ。ど根性で大声で叫ぶんだ。起きろぉーーーって」
「……ど根性」
「zzz…zz……」
「起きろぉーーーひろし!!学校に遅れるぞぉぉーーーーーーーーー!!!」
「わあああぁぁぁ!!!」
鼓膜が破れそうなくらいのピョン吉の怒鳴り声にひろしはふとんからとび上がる。
「何しやがるこの平面ガエル!」
「せっかく起こしてやったんだぞ!少しは感謝してよ!」
「何やってんだい。兄弟ゲンカはやめて早く朝ご飯食べなさい」
ひろしの母が朝ご飯を持ってきた。
「いただきまーすっ!」
「あんぐぐ……」
飲み込むようにご飯を食べるひろし。
「はい、お弁当だよ」
と、ひろしとピョン吉の分の弁当を差し出す。
「サンキュー!」
ガタンッ!
朝ご飯を食べ終わり、茶碗をテーブルに置く。
ガチャッ
「いってきまーすっ!」
最終更新:2012年02月08日 08:13