「いや、あなた強いでしょ」
手を高速に振る碧。
「でもさ、そんなに碧の強さを知りたいなら明日、学校に来ない?」
朱太の言葉に…
「学校ですか?」
と、首をかしげる悟飯。
「俺と碧は同じ高校なんだ。碧の強さは登校中で見れるよ」
「兄さん…」
いやな顔して朱太を見る碧。
「ところで、名前は?」
「あ、自己紹介が遅れてしまいましたね。僕は孫悟飯です。で、あらためてこちらがピッコロさんです」
「登校中で見れるとはどういうことだ?」
ピッコロはたずねる。
「まー…見れば分かるよ」
「さぁ、今日はここまでにして、夕飯にしましょうね」
緑里は和室を出る。


夕飯_____
~リビング~
ガツガツガツ……
「おかわり!」
悟飯は皿を緑里に向ける。
「あらあら、元気ね」
そう言いながら夕飯のカレーをすくう。
「はい」
「ありがとうございます!」
ガツガツ…
んでまた食う悟飯。
「んん、んぐぐぐ、んんぐぐぐぐ」
何か言ってるようだが食べながら話すのでなんて言ってるか分からない。
「…口の中の食べ物なくなってから言え」
ピッコロの言葉に…
ゴクッ
飲み込んだ。
「噛めよ……!」
と突っ込むピッコロ。
「で、僕あなた達の学校に行ってもいいですか?」
「なんでさ?」
逆に訊く碧。
「なんでじゃないだろ。あんたの力を見るためだろ?」
「はい」
悟飯は頷く。
「明日案内したらどうだ?碧」
朱太はそうすすめたが…
「イヤです!」
碧は断る。
「何故だ」
「……ダメなものはダメなの!」
そう言ってリビングを出た。
「……なるほどな」
朱太はすぐに分かった。
「何がなるほどだ?」
「あのな……二人とも耳を貸せ」
「なんでしょう?」
朱太はあることを言った。
「「……そういうこと」」


朝__
6:00分

「おはよう」
碧がリビングにきた。
緑里が朝ご飯を持ってきてくれる。
だが一人、姿が見当たらない。
「…ピッコロは?」
「ピッコロさんなら和室で瞑想ですよ」
「ふーん」
碧はある程度朝ご飯を食べた。

~和室~
「……」
座禅を組み、目を閉じているピッコロの姿が見える。
「ピッコロー」
「……」
呼んでも反応あまりなし。
ピッコロー
「……」プルプル
かすかに身体が震えている。

「ピッコロー」

「……!!」
イライラしてる様子。
「ピッコロさ…」

「少し黙れ!!」

じろりと碧をにらむ。
「瞑想に集中できん!」
「そろそろ学校へ行こうかなーなんて」
「…そうか」
ピッコロは立ちあがる。
「じゃ、行ってきます!」
碧は家を出る。

~通学路~
「……」(テクテク
「……」(テクテク
路地を歩く生徒とついてくる青年。
「………」(テクテクテク
「………」(テクテクテク
足を速めるが距離が伸びない。
「……なんでついてくるの!」
足を止め、ついてきた悟飯にそう問う。
「『登校中に見れる』とはどういうことかを知るためにあなたの学校へ行くんですよ?」
「…そんなに知りたい?」
「はい」
「……勝手にやってなよ」
返答にとまどった碧はそう返すしかなかった。

~校門前~
やっとのとこ学校に着いた碧。
だが安堵してる暇なんてなかった。
「椿木碧ーー!!」
「俺と付き合ってくれぇぇ!!」
校舎からどっと男子生徒が碧に向かって押し寄せてくる。
「な…なんですかこれは……?」
突然のことにどう反応すればいいか分からない悟飯。
「…チッ。ちょっとこれ持ってて」
碧は自分のバッグを悟飯に預ける。
「…まさか彼の言ってたのって……」

「フッ!ハッ!」
拳や蹴りで男子生徒を蹴散らす碧。
ユニフォームや柔道着を着た生徒もいたがすべて碧に倒された。
「うわぁ…」
バッグを抱え込み、次々とくる男子生徒をぶちのめす碧に唖然とする悟飯。
「悟飯君ー!」
後ろから彼を呼ぶ声。
振り向くと校門に朱太が手を振っていた。
「朱太さん!」
悟飯は彼の方へ行った。

「あれは一体何なんですか?」
「まぁ…碧争奪合戦かな」
「……?」
朱太の言葉がなんの意味を持ってるのか、悟飯はいまいち理解できなかった。

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最終更新:2012年07月25日 11:33