+ 灰島 鳴海
<基本データ>
PC名:灰島 鳴海(はいじま なるみ)
PL名:K.*
コード名:シュリニヴァーサ・ラマヌジャン(ジェネレイトルールにより作成)
スタイルクラス:チェッカー
レイヤークラス:シャドウ
ワークス:ストレンジ・ラボ

+ コード:ラマヌジャン
コード名:シュリニヴァーサ・ラマヌジャン
種別:魔術師

能力値:
体力2 敏捷2 感覚4 知力3 意志3 幸運4
技能ボーナス:探知1、天運1

コード特技:数字の友人
最大レベル:1、タイミング:判定直後、判定:自動成功、対象:自身、
射程:なし、代償:5MP(調整中)、使用条件:1シナリオ3回
効果:自身の判定直後に使用する。その判定でクリティカルとなる出目を、2~6のうち好きなもの1つに変更する。


<ライフパス>
出自:職人
経験:???
動機:(調整中)
邂逅:(調整中)
コードフォルダの形態:アクセサリ
コードへの感情:(調整中)

<自由記述欄>
年齢:20歳
身長:157cm
体重:49.3Kg

「いいとも。この鳴海ちゃんにお任せあれ、です! 」

機械をいじるのが大好きな女の子。人と話すときは元気で愉快な姿を見せてくれる一方、機械を修理するときは人が変わったように無口になってにらめっこしている。
人の頼み事は断れない性質であり、かつおだてると調子付くので、よく雑務を押し付けられている。
彼女の住処にはボロボロのスクーターが置いてある。それはもう動かないにも関わらず、時々メンテナンスされているようだ。

+ おはなししたい?
+ 第一回 家族の写真
☆第一回 家族の写真
「ああ、その写真? そこに写ってるのは小さい頃の私と、それからお父さんです。あんまり写真に写りたがらなかったから、撮るの苦労したんですよ。見ての通り無愛想な人ですけどね」
「お父さんはけっこうすごい職工さんで、武器を作ったり直したりするのが得意だったんです」
「色々あって私は一人で出てきちゃったから、今お父さんが住んでいた居住区がどうなっているか、詳しいことはもう分からないんですけどね」
+ 第二回 綺麗な字の日記
「私の日記、気になりますか? うん、あなたになら見られてもいいかな。 あっ、待って! 声に出して読まれるのはさすがに恥ずかしいです」
「気の向くままに毎日のなにげないことを書いているので、あなたには少し退屈かもしれないのですけれど。面白い? なら良かったです」
「ささやかな日常であっても、思い返してみればかけがえのない大切なものだったりします。だから、忘れてしまわないように書き残しているのです」
※以下未開放※

+ おまけ ラマヌジャン誕生秘話&弁明録
「これコストMP5でいいんじゃね」
~~とあるデータ狂の詭弁()~~



1:GM許して コード:ラマヌジャン弁明編

 12月某日、K.*はルルブを前にし、キャラクターの作成に勤しんでいた。それも、ただのキャラ作成ではない。以前から密かに温めていた、「コード:ラマヌジャン」をジェネレイトルールで作成しようとしていたのだ。
 動機は2つ。単純に面白そうな特技を思いつき、試してみたかったことと、公式データには数学者のコードが全くと言っていいほど無かったことに対する憤りである。そして完成させ、調整し、最終的にGMに承認されたコードは上記の通りである。
 能力値はすんなり決まった。ラマヌジャンは病弱ではないにしろ若くして衰弱死した人間である。体力は高くはない。生き方も決して器用だったとは言えないだろう。しかし、並外れた直感と、そして彼が能力を最大限に生かす人材に恵まれた幸運は容易に再現できる。今思い返せば「天運」ではなく「人運」だったかもしれないが、些細な問題だろう。

 さて、問題はコード特技である。クリティカル値を後出しで移動する、他に類を見ない効果が目を引き、これは壊れではないかと思う人もおおいだろう。しかし、この特技は第一印象ほど強くない。似たような特技を並べて比較しよう。
※データが手元にないため、誤記の可能性があります。各自脳内でエラッタを差してください。

/ 数字の友人 最後のともしび 孔明の罠
タイミング 判定直後 判定直後 判定直後
コスト 5MP 5HP※ 6MP
効果 C値移動(1→2~6) ダイス1個の出目を1に 判定±1
対象 自身 単体 単体
制限 シナリオ3回 シナリオ3回 シナリオLv+1回(Max4回)

 まず、単純な強みを説明する。
  • 効果が後出し
 これら3つの効果で共通なのは、判定を見てから後出しで差せる点である。いわゆる「後出し孔明」と言われるこのタイミングは、あらかじめ判定に過剰なバフを盛る必要を減らし、不必要なら使わなくて済む点である。
これは目に見えづらいが、ボディブローのようにじわじわ効いてくるいぶし銀の効果をもたらすのである。
  • コストが比較的軽い
 ACN代償と比べ、MP代償は回復の余地があるリソースである。特に、シナリオ3回想定で孔明の罠と比較した場合、コストは3MPの差が出る。それだけだと誤差に見えるが、マインドリーバーの期待値で回復しきるか否かの線は大きい。特に、使用回数を伸ばす余地のある孔明の罠は、そのMPの差が後で辛くなってくる。無計画でいられないのが軍師の辛いところである。
マッチ売りの特技はさらに回復手段が増えるHP代償だが、これは単純に軽いとは言い切れない。なぜなら3回使用で確定HP0MP0のデメリットが付いてくるからである。よって単純な比較はできない。
 なお、当初はACN1想定だったが、クリティカルアタッカーとしてはファイナライズ等と被って運用に堪えないことが発覚し、まあ許されるだろうと、「これコストMP5でいいんじゃね」とGMに言ってみたら通った経緯がある。タイプ:マージがノーコスだからこれもノーコスでいいのでは、と邪悪な考えがよぎったこともあったが、孔明すら払っているコストを踏み倒すのは失礼が過ぎるので、すぐに却下になった。
  • クリティカルが大きく伸びる余地がある
 極端な話、ダイス全てが1になるとダイス数×2の達成値が出て、攻撃の命中判定ならその分がダメージにまで乗る。孔明がクリティカルを伸ばさず、マッチ売りが確定で1しか伸ばさない点を鑑みると、ラマヌジャンは爆発力に優れている。具体的には、全部クリティカルになる確率が通常の6倍になる。すごい(小並感)

 あれ、これやばくね? ナーフはよと思った方、これでもバランスはとれているとK.*は主張する。次に挙げる弱点を参照せよ
  • 他人にかけられない
 この効果で他人をクリティカルにできない以上、自分でクリティカルする型に構成が限られる。他のサポート系と比べ、これは明確な、大きなデメリットになる。
  • 出目が腐るとどうしようもない、悪い出目をどうしようもできない、中途半端な場合も同様
 これもマッチと比べると明確なデメリット。1成功でもあれば確定でクリティカルにはなるが、ファンブルには手が出せない。その上、ある程度クリティカルが出ている場合や出目が散った場合など、今一有効打にならない場合もある。安定性はどうしても懸念点となる。
  • 他のサポート系と噛み合わせが悪い
 他のコードや特技によるクリティカルサポートは、出目を1にするものが圧倒的に多く、出目を直接下げるものはラマヌジャンと同じく自身を対象にしたものがほとんどである。ゆえにこの特技単体でクリティカルを目指すことになり、安定性を上げるつもりがむしろ下がっているというジレンマに悩まされることになる。
  • 爆発力がダイス数に比例しない
 この特技最大の欠点がこれである。特技の性質上大量のダイスを振りクリティカルする運用が普通は想定されるが、ダイスが増えるほど出目は散りやすくなり、増加するダイス数Nに対して恩恵は対数関数的な伸びになってしまう。確率の壁はダイスが増えるほど厚くなる。この特技を本気で使えばいずれ確率の壁に阻まれることとなるだろう。

 以上により、この特技は十分に許されていると私は思う。一方で、高目を作れば引いてくるという自分の出目を信じて、K.*は初登場回を夢見てぐっすり眠ることとなる。



2:GMキレた コード:ラマヌジャン運用編

 時は2月、ついにコード:ラマヌジャンを携えたK.*のPC、灰島鳴海がWWHの地に降り立つこととなる。抱え落ちを恐れてミドルで一回この特技は使われたが、達成値+1はそこまで注目されなかっただろう。
 問題は、敵の最初の範囲攻撃である。心影世界中とはいえ、達成値7を目標とした判定に早くもゲートキーパーの構えとなるPC陣。魅夜・レイジングムーンがわずかに足りない達成値となったのを見て鳴海ちゃんが回避を振ると、その出目は

「3,4,5,5,5」
「うーん、数字の友人ww」

 ここに、あっさりと回避が成立することになる。この光景で魅夜もコード特技で達成値ブーストを起動、盾役の加賀美嶺の活躍もあり被害は最小限に抑えられる。
 返しの火力では、15Dを振る鳴海ちゃん、1が1個に対し5の出目を4つ出したため再び数字の友人起動、4クリティカルに対しGMは「強すぎだろ」という言葉を残す。
 次登場回のミロワール討伐戦でもこの特技は大活躍し、データを見たUNFENCE氏からは「調整するなら1ACN代償にする、もしくはラウンド1回制限を付ける」という言葉を貰う結果となった。
 「ラマヌジャンを信じた自分に間違いはなかった」。そう満足げなK.*も少し思うところがあった。

 「もし悪い出目にも干渉できるようになったら」「もし他人にも投げられたら」「もし移動ではなく出目を1に変更する特技だったら」
 そんなことが頭をよぎるが、現状の活躍に満足したK.*は「それやったらバランス壊れちゃう」とそれ以上考えるのをやめて布団に入るのだった。



3:比良坂キレた 夢を現実にする真打登場編

 そして3月1日、灰島鳴海3回目の登場回に事件は起こった。それは鳴海ちゃんおよびその中の人が待ちに待った、冨士原船佳ちゃんの初登場回だった。しかし彼女が持っていたコード:コロンブスが余りにも問題だった。

 コード特技を今一度ラマヌジャンと比較してみよう。

/ 数字の友人 コロンブスの智恵
タイミング 判定直後 判定直後
コスト 5MP 7MP
効果 C値移動(1→2~6) 8~10の出目をすべて1に
対象 自身 単体
制限 シナリオ3回 シナリオLv+1回(Max4回)

 ラマヌジャンにあった弱点を思い出してほしい。自分にしか使えず、出目が腐るとどうしようもなく、他のサポート系との噛み合わせが悪く、爆発力がダイスに比例しない。これらの弱点をこの先住人搾取野郎は全部克服しているのだ。あまつさえ、コストもあの孔明より1高いだけの7で済ませている。挙句の果てに高性能の妨害性能を持つパンドラの匣すら支援に化けさせる。後出し孔明も健在のままでだ。これには某比良坂一刀流使いも「この効果が後出し孔明はズルだろ」と憤っていることでしょう。
 こんなものをお出しされたらGMは「調整だ調整」と叫びたくもなるはず。しかし、悲しいかな、このコードはラマヌジャンとは違いRoll&Roleに掲載された、立派な公式コードなのだ。公式である以上GMは通す他なく、セッションでは2成功が14成功に化けたり、4成功が18成功に化けたりとなんかすごい光景が繰り広げられ、GMは頭を抱えた。
 そして我々は今一度思い出すことになっただろう。「F.E.A.R.のデータを信用してはならない」と。

<参加回>
+ 橋喰 大輔


<基本データ>
PC名:橋喰 大輔
PL名:⊕φω
コード名:グレゴリー・ラスプーチン
スタイルクラス:チェッカー
レイヤークラス:ミスト
ワークス:六道会

<ライフパス>
出自:富裕層
経験:犠牲者
動機:死地
邂逅:ビジネス
コードフォルダの形態:アクセサリー(チョーカー)
コードへの感情:否定

<自由記述欄>
+ 設定:短い。読んでおいて欲しい奴
年齢:16歳 性別:男
身長:165cm 体重:53kg
(本人は下一桁まで把握していない)
好きなもの:プリン
嫌いなもの:裏社会
一人称:俺
二人称:苗字(無ければ名前)+さん
ちなみに『はしばみ』と読む。

生まれ:居住区域の中でも、特に富裕層と呼ばれるであろう家庭に生まれ、ぜいたくな毎日を送っていた。長男であったため教育は厳しかったが、「それで豊かな暮らしができるなら」と受け入れていた。

13歳:反社会集団により、一家が自分以外皆殺しにされる。自分も殺されかけたが、交渉し、なんとか生かしてもらえた。そのために彼が支払った代償は二つ。辛うじて生きていた父を自らの手で殺すことと、彼らに与し参謀の役割を務めること。

15歳:以降くだんの集団に協力していたが、そのアジトが六道会によって襲撃される。敗北を悟った彼は、自分たちにとって急所となる情報を六道会に渡し、寝返る。
入会時、『その辺に落ちてた』コードを試され、無事適合。それから一年間、グレゴリー・ラスプーチンの能力を使いながら六道会の命令を遂行中。

コードのことはあまり好きではない。相当なロクデナシで死に損ないだと思っている。
「......まあでも、お互い様だよな」

+ 設定:長い。読まなくてもいいやつ
 いま使っている苗字は『作られた物』だけど、だからといって身分を偽っているわけではない。現在の俺は確かに橋喰大輔だ。それ以外に名乗る名はない。なにせ、もとの苗字をもう忘れてしまった。鶴橋だったか橋爪だったか——
 まあ、仮に鶴橋として。ちょっとした昔話をしよう。俺が六道会に至るまでの経緯、まだレイヤードでなかった頃の話を。

 *

 幸福であったかはともかくとして、裕福な家庭ではあったのだろう。必要な物は求める前からそこにあったし、不要な物は容赦なく処分していた。後者に関しては普通だと思うかもしれないけど、少し燃費の悪くなった車や極々小さな傷のついたテレビにまでそれが適用されるのだと言えば、その贅沢ぶりは伝わるだろうか。とかく、消費の激しい家だった。
 また、いや自分で言うには物凄く面はゆいけど、跡継ぎもちょっとだけ優秀だった。これは地頭がどうとかいう話ではなく、単に高品質かつ最適な学習環境を整えて勉強の缶詰めにすれば、それなりの子供を育てることは出来るだろう、という話だ。俺の知識と技能は、かくして少しだけ逸脱したものになっている。
 そういった上流家庭は、得てして知らず知らずのうちに恨みを買うものであって、俺たちも御多分に漏れずだった。「完璧な一家ですよね」——褒めそやす周囲の声に少なからず皮肉の調子が含まれていたというのは、おそらく気のせいではない。
 とはいえ、気に病みはしなかった。恵まれた暮らしをしている代償、有名税ならぬ富裕税みたいなものだろうと思っていたし、未発達な精神の13歳は、嫉妬のこもった視線に対しある種の優越感を感じていたりもした。『所詮はただのルサンチマンだろ』なんて、覚えたばかりの言葉を胸中で弄してはほくそ笑んでいた。彼らは自分とはどこか違う次元に生きていて、文句こそ言えど、こちらの領域に深く侵入してくることはないだろう。そう思っていたのだ。
 ただ——先に立たず役にも立たない後悔だけれど、そんな妄想をこそ不要なものとして、俺は捨て去っておくべきだったのだろう。
 認識の甘さを思い知ったのは、とある真夜中のことだった。

 *

 ドアの蹴破られる音で、俺は目を覚ました。この家では何者であろうと粗雑な振る舞いは許されない。大きな音が、それも深夜に鳴らされること自体異常だ。
 何事か。俺は慌てて身を起こし、辺りを見回して状況把握に努める。
 ......までもなく、迷彩服に身を包んだ男たちが自分を取り囲んでいることに気付かされた。
「これで最後の一人だな」
「ええ、間違いありませんよボス」
 彼らは銃を持っていた——最も明快な暴力の示威。こういうときの対処法は、父から一つだけ聞かされていた。いや対処法と呼べるかどうかは微妙だ。それでも『ひとまず降伏を示して様子を見る』以外の選択肢は、俺にはなかった。
 諸手を挙げる。
「悪いなガキ、意味ねえんだわ」
 破裂音。左腕を何かが貫いて、直後に熱い感覚が走る。
「うっ、ぐっ......!」
「『鶴橋の人間は一人たりとも残すな。子供も召使いも逃すな』。そう言われてんだよ」
 疼くような痛みに歯を食いしばりながら、起き抜けの頭を必死で回転させる。『言われてる』? こいつがボスなのに? 誰か依頼者がいるのか。そしてこいつらは、名家の襲撃を任されるほどの強力な集団か。レイヤードが絡んでる可能性だってある。
 もう一つ遡る。『最後の一人』。理解を拒否したのはほんの一瞬だけだった。この集団は、すでに依頼をほぼ終えている。
 殺したのだろう。父を、母を、弟を、数十いた給仕を。銃声が聞こえなかったことを鑑みると、銃は脅しで、殺傷は刃物によって行われたのだと推測される。叫び声すら挙げられないように、切り裂いたのは首元か。

 ——『復讐』。その二文字が俺の心底を埋めた。

 少なくとも現時点では出来ない。それはよく分かっていた。いま殺意を露わにして飛びかかったところで、四方八方から撃ち抜かれるのがオチだ。
 まず大事なのは死なないこと。殺されないように、処分されないようにすること。そのためには——彼らに、自分が『必要』であると証明しなければならない。
 思いついた方法は単純だった。
「丁度いい。俺を仲間にしてくれないか」
「はぁ? 何言ってんだ?」
 虚を突かれたような表情で、リーダー格の男が問いかける。まあそうなるだろう、問題はここからだ。
「うんざりしてたんだよ。この家はつまらない。何でも簡単に手に入りすぎる。そのくせ、勉強ばかりやらされるせいでまともに遊べもしない。そろそろ解放されたいと思ってたんだ」
「は、だったらこれから解放してや——」
「まだ死ねない。13年退屈なまま、人生終わらせてたまるか」
 男が言葉に詰まった。その困惑に乗じて畳み掛ける。
「たぶん、頭は良い方だ。参謀としてあなたたちに貢献できると思う。例えば、そう、今回の襲撃に内通者がいたことくらいなら分かる」
「......根拠は? 言ってみろ」
「ボス⁉︎」
「戯言なら殺す。ラスト一人くらい遊んでもいいだろうが」
「はぁ......」
 否定しなかったのなら、おそらく予想は当たっている。当たっていると、祈るしかない。
「鶴橋家の人員を完璧に把握している人間は、そうはいないはずだ。家族構成は知っていたとしても、給仕全員まではふつう関知できない——どれだけ嗅ぎ回って情報を得たところで、それで全員だという確証は持てない。なのにあなたたちは、俺が『最後の一人』だと確信している。その情報が漏れる源は内部以外に考えられない。
 最近入った手伝いの中に、ミスの多い人がいた。多分そいつだな。フラフラしてる振りをして、家の構造を調べてたんだ」
「......ほーん」
 男が、スッと左手を挙げた。手下たちはわずかにどよめきつつも、銃を取り下げる。
「おもしれーな、お前。殺すには勿体ねぇかもしれん」
「だったら——」
「焦んな。使えるかどうかまだよく分かんねえだろ? いま言ったのがお前の本音かどうかもだ。それこそ確証が欲しいんだよ、こっちとしてはな」
「じゃあどうすればいい」
「だから焦んなって。そうだな......おい」
「はい」と言葉を返した一人に男は顔を寄せ、その耳元に何かを囁きかける。相手が頷いたのを見て、ニヤリと口を緩め、今度はこちらに囁いた。
「お前のパパ、実はまだ生きてんだよ。声だけ封じて放っといてた」
 それが朗報なんかじゃないってことを、知っている。

「お前がとどめを刺せ。そしたら入隊試験合格ってことにしてやる」

 ナイフ一つ。それだけ渡されて、俺は父の前に連れて行かれた。むろん監視の目は厳しく、いま暴れても意味はない。辛うじて生かされているだけの状況から、打開の手はない。
 父は両腕を掴まれて吊るされ、朦朧とした目で僕の方を見ていた。その襟は血みどろに汚れている。きっともう長くはない——だからって、この行為が許されるはずもない。
 許されなくても、やるしかないけれど。
「た......の............」
 隙間風のような音を立てながら、辛うじて絞り出された声。それを振り払って、俺は、俺は。

 *

 入隊後、依頼者の正体は案外すぐに分かった。ボスたちの口は堅かったが、事件後、急激に勢力を広げた中流家庭の噂を少しだけ聞いた。かつての鶴橋家が手を伸ばしていた領域にいち早く踏み込んだらしい。おそらく俺の家は、彼らの躍進において目の上のたんこぶだったのだろう。
 お望み通り、鶴橋は一人残らず消え去った。俺もだ。その苗字はもう、ボスに捨てさせられた。代わりに当てがわれたのが『橋喰』。ずいぶんと洒落が効いた素敵なネーミングだ。——まずはこの集団から潰すと、固く心に誓った。
 ただ厄介なことに、彼らは人数こそ少ないが、精鋭を集めた犯罪集団だった。予想通り、レイヤードもいた。逆立ちしたって一人で相手することは出来ない。
 ——となれば。考えたのは、なにがしかの作戦に『失敗してもらう』という筋だった。まずは参謀としての功績を挙げて信頼を獲得し、自分の立案に出来る限り依存させる。そして難易度の高い依頼を待つ。そこで、土壇場で破綻するような計画を彼らに実行させれば、全滅を狙える。
 時間は途方もなくかかると思われた。信用はかなり得難いものであったし、そもそもリスクの大きい依頼を彼らはなかなか受けようとしなかった。それでも、少しずつだ。どれだけかかっても構わない。どうせ他にすることもないのだから。
 そうして、二年の歳月が流れた。

 ——暴力は、それ以上の暴力に容易く踏み潰される。

 六道会によるアジトへの強襲に、俺たちはなす術もなかった。力量と物量の差。単純だからこそ最も埋めにくい隔たりだ。逃走ルートもトラップも、全てが人海の波に呑まれていく。
『まだ早い』。次々と襲い掛かる脅威から逃げ惑いながら、ただその思いだけが胸中にあった。これでこの集団が滅びたとしても、件の中流家庭——いまはもう上流だろうが——への報復が終わっていない。それに関する情報は杳として掴めていないが、いつか、必ず。
 だから、俺は生にしがみついた。長刀を振り上げた敵に、なかば食らいつくような勢いで叫びかける。
「俺たちの負けだ! いまから俺はそちら側に着く、罠の位置も戦力の配置も全部教える。どうせなら効率良く勝ちたいはずだろ!」
「............」
 足りない。相手には、なお『不要』と思われている。
 だったら差し出せるだけ差し出せば良い。昔、あの家で暮らしていた頃に教えられ、秘匿しろと言われていたことさえも。
「俺にはコード適性がある! 持て余してるのはないか。
例えば、この襲撃で殺した奴の中にレイヤードがいたはずだ、そのコードを試したって構わない!」
「......そうかい」
 交渉に応じる気になったのか、必死の命乞いを憐んだのか。どちらにせよ、俺の意識は『峰打ち』によって落とされた。

 *

 昔話は終わりだ。めでたしめでたし、なんて言えやしないけど。
 あれからかれこれ一年、六道会の一員として、俺は活動している。汚れ仕事も多少やらされてきたけど、すでに汚れた手を泥水に浸からせることにさほど抵抗はなかった。以前は梨の礫だった信頼もある程度得られている。正直なところ、居心地は悪くない。
 それと、これは後になって知ったことだけれど、俺が第二の復讐先としていた中流家庭とやらは、もう失墜したらしい。その家が裏社会と繋がっていることに六道会が気付き、増長される前に潰した、とのこと。そこから芋づる式にあの犯罪集団も処理されたようだ。俺がやろうとしていたことを、......生きる理由にしていたことを、六道会はあっさりと果たしてしまった。あの命乞いも、どうやらする意味はなかったらしい。
 じゃあ、どうしていま俺は死んでないんだろうか。六道会への恩返し? それとも今度は、生きる理由を奪った彼らに復讐しようとしているのか? たぶん、どちらでもなくて、『ここまで生き繋いできた以上、いまさら呼吸をやめるわけにもいかない』というのが正しい。要は、惰性だ。本当に『生き汚い』。
 そういう意味では、コードとの相性は良いのかもしれない。このチョーカーに宿った“グレゴリー・ラスプーチン”も、調べた限り、相当な死に損ないだった。その半生は気に食わないけど、彼の死に様に関しては一抹のシンパシーすら感じる。根底にあるものはきっと同じなのだろう。もしかしたらこの共感は、『あの家』で暮らしていた時点で、すでに。
 ......やっぱり、昔の苗字のことは思い出せない。『橋』が入っていたことだけは覚えているんだけど。まあでも、思い出したところで意味なんてない。現在の俺は、確かに橋喰大輔だ。
 戻るための道は、自分で断ち切ってしまった。

+ 番外編['19/12/01]から追記
右手の人差し指に嵌めている指輪は、レガリア『ヒルデ(コード:ニーベルングの指環)』であり、主に戦闘面で様々なサポートを受けている。現在の彼にとって『必要』なもののひとつ。
「いまは眠ってるらしいけどさ」

+ 第十話['19/12/15]から追記
失ったものと、失っていなかったものと、得てしまったものが一つずつ。
失ったもの:俺の秘密はもう秘密とは呼べない。話せる相手が出来たことは多分、幸せなんだと思う。ウィンチェスターさんの『目でない知覚』にはそら恐ろしいものを感じるけれど、彼女が『イグナチェヴァさん』でない今の内は、そこまで警戒する必要もない。
問題はレイジングムーンさんだ。あの人は何かに気付いている——何かを“知っている”ですら過言ではないだろう。気を付けなければいけない。彼女は間違いなく『医者』だ。患者の病気を治すためなら、腹をグチャグチャに探って掻き回すことをも厭わぬ医者だ。味方としては心強くもあるけれど......その煙に呑まれれば、きっとロクなことが起きない。

失っていなかったもの:まだ死ねない理由が二つある。一つ目、復讐すべき対象はもう一人いた。『ミロワール』。東方十聖ヒポクラテスの配下、魔法の鏡のエンフォーサー。マカーオーンさん曰く相当の強敵......だけど、勝てない相手じゃない。今はそう思っている。
ミロワールは、六道会がかつて潰した犯罪組織の更に上流に属しているらしい。その繋がりが有るなら、上手くやれば六道会を戦力に数えられるようになるかもしれない。マカーオーンさんは人手が欲しいと言っていた。その準備の一端は、俺が担えるものではないか。
——何にせよ復讐は果たす。いつか奴に届く凶刃には、俺の言霊を絡ませる。
この『不幸』は、もう誰にも奪わせない。

得てしまったもの:エーピオネー。上司の発言を引用すると、『闇に生きる奴にとっての急所は、光との繋がりだ』。そういう意味では、俺は今回の事件を通じて弱くなったんだろう。彼女は俺にとっての光だ。全霊をかけて守らなければならないものが出来てしまった。まだ死ねない理由の、もう一つの方だ。
まあでも、ちょうど良いのかも知れない。その弱点は背負って構わない。俺は、グレゴリー・ラスプーチンは、弱ければ弱いほど敵にとっての脅威になるはずだから。

+ 第十五話['20/2/23]、決戦前から追記
“とある霧の独白”

『生きて帰ってきてくださいね』

ひどく安心してる自分がいた。軽い挨拶だけにするつもりだったけど、結局のところ、俺はその言葉を求めていたのかもしれない。

誰かに必要とされたい。
生きる意味を持っていたい。
そんな七面倒な深層の欲望が、俺がミストに目覚めた理由なのだろう。ミストは、生きる意志を持っていなければ即座に自壊する。六道会に入り、復讐すべき対象が既にいないと知ったときの俺に『それ』は無かった——はずだった。にも関わらず、俺の身体は生きることを続けていた。魂のないアルケオンの塊になることは無かった。
そのことこそ、ミストというコードからの、グレゴリー・ラスプーチンからのメッセージだったのだろう。

『本当は、死にたくなんて無いのだろう? 失ってしまったのなら、新しく求めようとするのが人間というものだろう?』と。

ああ、その通りだよ。
俺はきっと、まだ生きていたかった。腐った日々に身を埋めながら、惰性を打ち砕く青天の霹靂を待っていた。

甲斐はあった。今の俺ははっきりと目的を持っている。例え汚く地面を這いずろうとも、死ねない芯がある。
しかしだからこそ、肉薄する死の気配を如実に感じとれてしまう。ミロワールとの最終決戦——本懐を果たすのだとすれば、真っ先に斃れるのは間違いなく俺だ。停止したアルケオン体にダメ押しの一撃を加えられれば、いくらラスプーチンと言えども生き残れはしない。死ぬわけにはいかないと分かっていても、それを叶えられる保証はどこにも無い。

手は打っておくことにした。万が一のときのため、橋喰大輔が終わってしまったときのため。それでも、この一言だけは、生きている内に伝えておきたかった。
もし、俺が死んだとしても——

「——生きていてね」


+ 外伝『Lost Phantasm』に寄せて追記
魅夜・レイジングムーンという人物について、俺が知っていることは少ない。
いや、知っている、という表現は些か危険だ。あくまで彼女の表面から情報を入手しているだけであって、それを吟味し、真実へと昇華することは未だもって出来ていない。とはいえ、そういった知見が全く役に立たないわけでもないだろう。
携帯端末を起動し、メモ帳アプリを開く。かの幻のような医者について、俺が把握している限りを出力してみることにした。

■年齢不詳、女性。フリーランスとして放浪の医者をやっている。免許を持っているかは不明。
■コードは『マッチ売りの少女』。自身の生命力を代償に幻惑を操る能力を持つ。その力は幾本の燐寸という形で表現され、彼女自身もしばしばそれを服用している。煙たい。

最後の四文字を打ち消す。別にわざわざ書くようなことじゃない。

■魔法の鏡の使い手、ミロワールを討伐するにあたり、多大な貢献を果たした。

しばらく思案したけれど、この行に付け足すことは特段思い浮かばなかった。そも、詳細は俺の預かる所ではないのだ。それでも、あのマッチがどれほどミロワールを惑わして来たかは、決戦前の彼の態度から容易に伺える。彼女の八面六臂は懸賞金1億の大悪党をして余裕を失わしめた。そのことだけは間違いがない。

それと。緩慢な指で文字を打ち込む。気は進まないけれど、これも否定するべからざる事項だ。

■思考や知略は、俺の遥か上を行っている。

『公爵様』。声がフラッシュバックして、目蓋がわずかに引くつく。かつての作戦行動前、手がかりのほとんどない状況にも関わらず、彼女は、“ウィンチェスター”さんの心眼が本質を見通しているということに気付いていた。他の会話も込みで、良いようにやられていた感は否めない。
ミロワールとの最終戦のときもそうだ。灰島さんや遠竹さんが使用したアレの元は、どう見てもレイジングムーンさんの仕込みだ。それが必要になるであろうこと、二人なら有効活用できるということを事前に見抜いていたのだろう。この手の作戦は、俺には練れはしない。端的に言ってしまえば、あの人はひどく頭が回る。

であれば。“これ”もきっと、レイジングムーンさんの策の一つなのだろう。

■ミロワールによる宣戦布告よりも少し前に消失。現在に至るまで、所在は不明。

あれから、プライベードの時間を使って彼女について嗅ぎ回った。マカーオーンさんが魅夜・レイジングムーンの名をあまり出さなくなったことが、やけに気になったからだ。
噂は聞いた。『パステルの幻』だとかいった二つ名をさまざま勝手に付けられていること。患者らしき人と取引をしていたこと。しかしそのような足取りは、ある時点から急に消滅する。まるで、そんな人間など初めからいなかったかのように。
その行方はきっと誰も知りはしない。あるいは本人でさえも。彼女はなんらかの手段で(おそらくはマッチによって)、自分の存在を一切全て煙に巻いたのだ。
今、レイジングムーンさんはどうしているのか。考えうるのは二つ。二度と戻るつもりはなく、何処でもない場所へと消えていったのか。もしくは、事前に帰るための手段を講じていて、好機を待っているのか。いずれにしろ、俺が関係している何かではないだろう。伏線を張られた覚えはない。

だとしたら——

「俺がそこに干渉するのは想定外のはずだね、レイジングムーンさん」

いつもの路地裏。地面に目を向け、しばらく見回す。......あった。あの日放り投げた燐寸だ。長らく放置されていたそれはもはや原型を留めてはいないけれど、確かに残っている。
拾い上げて、おもむろにポケットにしまう。幻なんかじゃない。彼女はかつて存在し、鏡との戦いを共にした。これこそが何よりの証左だ。

たぶん、この感情は悔しさなのだろう。彼女には言葉で追い詰められ放しだったし、一番重要な復讐の一戦においても良いところを持っていかれた。こんな幼稚な考えが俺の中にあることこそ恥だけれど、抱えてしまった以上はどうしようもない。それを晴らすため、少しだけ意表を突かせてもらうことにしよう。

「The Lonely World——その使い手はもう死んだ。なのに、君が孤独じゃ収拾がつかない」

自分が主役になる必要はない。だけど最低限関与したうえで見つけ出す。そうすることで、彼女の計算を狂わせる。
これは、天才医師『魅夜・レイジングムーン』への、ささやかな反撃だ。

<参加回>
+ "バトルマスター"ムサシ
<基本データ>
PC名:"バトルマスター"ムサシ
PL名:SBT
コード名:赤マント
スタイルクラス:チェッカー
レイヤークラス:マージ
ワークス:HLC

<ライフパス>
出自:キャラバン
経験:有名人
動機:復讐
邂逅:貸し
コードフォルダの形態:メモリ
コードへの感情:否定

<自由記述欄>
その男、『大体不敗』“バトルマスター”ムサシ
常に不屈の心を持ってしてあらゆる戦いを制した者
しかしながら、その力は未完であり、いずれ『ほとんど不敗』を経て、『完全不敗』へと至る者である


バステ回避盾型です。対戦よろしくお願いします!
+ "闘争"の有り方
 10年ほど前、まだ"バトルマスター"を名乗る前のムサシは「赤鬼」なんて揶揄されていた。文字通りの死ぬ気でただただ勝利だけを追い求め、どんな卑劣な作戦でも、どれだけ犠牲を払ったとしても構わず遂行していた。そうやって積み重ねた勝利の先で復讐が成し遂げられると信じて。
 何が”復讐鬼”ムサシをつくり挙げたのか、そして、何が”復讐鬼”ムサシを終わらせたのか。それらを知る者は少ない。もしかしたら、全世界でムサシただ1人なのかも知れない。
 ただ一つ確かなことは今のムサシはちょっぴりお茶目でよく笑い、そして逞しい「ほとんど不敗」”バトルマスター”ムサシだということだ。

※要約
 10年前のムサシは
 「極悪非道なクソ野郎」であり、
 「”復讐の赤鬼”ムサシ」であり、
 「自分の死すら厭わない大馬鹿野郎」であった。
<参加回>
+ 羽ノ浦 赤弥
<基本データ>
PC名:羽ノ浦 赤弥
PL名:よしとも
コード名:菅原道真(データ:織田信長(死))
スタイルクラス:チェッカー
レイヤークラス:シャドウ
ワークス:フリーランス

<ライフパス>
出自:戦場生まれ
経験:死
動機:事故
邂逅:アリアドネ
コードフォルダの形態:インプリント(首筋)
コードへの感情:同一視

<自由記述欄>
「怨みの言葉を紡いでやろう。」
その昔居住区域がベクターによる攻撃を受け、彼もまた瀕死の重傷を受ける。遂に死にかかったその時レイヤードとして覚醒。その能力で逆にベクターを壊滅させた。
フリーランスというわけで本屋をやっている。古臭い本が多く今一つ客入りはよくないようだ。本職としてベクターにかかわるのに若干の抵抗がある。とはいえ戦闘での役割は盾役なので避けたりなどは決してしない。

<参加回>
+ パラ・ライカ
<基本データ>
(絵、まりも)
PC名:パラ・ライカ
PL名:はらへったぶた
コード名:カルナ
スタイルクラス:ブレイカー
レイヤークラス:アームズ
ワークス:レギオン

<ライフパス>
出自:アンダーグラウンド
経験:放浪生活
動機:???(同情と恋心)
邂逅:庇護
コードフォルダの形態:ペンダント
コードへの感情:尊敬

<自由記述欄>
幸せになりました

「必滅の神槍」発動時 には覚醒し、髪色や目の色が変わり、体中に負荷による傷が生じる。(フレーバー)
<参加回>
+ 遥崎 弓音
<基本データ>

PC名:遥崎弓音
PL名:にーてん
コード名:茶屋清延(ジェネレイト)
スタイルクラス:サポーター
レイヤークラス:マージ
ワークス:フリーランス

+ ジェネレイトコード:茶屋清延
能力値
体力:2 敏捷:2 感覚:3 知力:3 意志:4 幸運:3
技能
交渉:2 芸術:1 人運:2
副能力値
生命力:16 精神力:22 行動値:5

コード特技
商人の支援
最大レベル:3
種別: 自動、コード
タイミング:イニシアチブ
判定: 自動成功
対象:単体
射程:0~1
代償:5MP
使用条件: ラウンド1回

対象に、「消耗品」のアイテム1つを使用する。
また、この効果によって自身が使用した「消耗品」のアイテムによってHPまたはMPが回復する時、ダイスを振らずに全て[Lv×2+3]の出目が出たものとして扱っても良い。

解説
徳川家の御用商人として莫大な富を築いた京都の豪商、茶屋四郎次郎の初代にあたる人物。
(茶屋四郎次郎は歴代の当主が襲名する名である)
本能寺の変に際しては、堺にいた家康に、いち早く異変を伝え、家康が本国に帰還するための支援を行った立役者である。


<ライフパス>
出自: 戦場生まれ
経験: 商い
動機: 憧れ
邂逅: 同類/ミゲル・アマデオ

コードフォルダの形態: 鍵
コードへの感情:    親しみ 

+ ライフパスの詳細
◆「出自:戦場生まれ」について

ユミネの父親は、各地の戦場を転々とするレイヤードだった。
出身はムサシ・クレイドル近郊のようだが、旧日本地域全域を転戦していたようだ。東北・北陸地域のヘイヴンに逗留していた時期もあるし、イズミ・クレイドルにいた時もある。
母親はレイヤードではないが、レギオン・イズミ支部のスタッフであり、仕事上の繋がりで知り合った。
以降しばらくの間はイズミ・クレイドルを拠点にしていたが、弓音が幼い頃に母親が亡くなったことで、また日本中を渡り歩く傭兵稼業に戻ったようだ。

◆「経験:商い」について

ある時、父親が失踪し、ひとりになってしまった弓音。当時はレイヤードでもない彼女が、生きていくために選んだ手段は、幼い頃から日本中を旅した経験を活かし、商いで身を立てることだった。
だが、それを始めるためにも元手が必要だ。彼女は"パステルの幻"と呼ばれるレイヤード、魅夜・レイジングムーンを訪ねた。

弓音に提示された条件は、「彼女自身を担保とすること」。
闇医者である魅夜ならば、たとえ彼女が返済不能に陥ったとしても、彼女から資金を回収することが可能だから…

◆「動機:憧れ」について

父親のこともあり、レイヤードに対しては肯定的な感情を持っていた。けれど、彼女自身にレイヤード適性があるのかを確かめようとしなかった理由は、1つは単純に忙しかったから。商人として東奔西走するうちに、自分にもレイヤード適性があるかもしれないという考えは、後回しになっていった。2つ目の理由は、はっきりと適性のあるなしなんてものを突き付けられるのが嫌だったのかもしれない。

もっとも、実際には彼女にはレイヤード適性があり、そのような迷いなど杞憂に終わる訳であるが。そういう意味で、最後の一押しをしてくれた遠竹焠柯や、自身に適するコードを売ってくれた橋喰大輔には、彼女自身結構感謝をしている。

◆「コードフォルダの形態:鍵」について

彼女のコードフォルダは鍵と錠前のワンセットになったものだ。コードフォルダとしては割とよくある形状であるし、彼女自身の想いや来歴を反映するような何かがある訳でもない。それも当然だろう。もともとは、橋喰大輔の所持していた箱に収められていた多数のコードの1つだったのだから。

コードを起動するときは、コードフォルダを胸の前に構えるようなポーズをする。

◆「コードへの感情:親しみ」について

彼女のコードである茶屋清延(茶屋四郎次郎)は、江戸時代初期の京都の豪商であり、徳川家の御用商人として知られている。商売の才覚があったことはもちろんであるが、本能寺の変に際して、家康が本国に帰還するための適切な支援を行ってのけたなど、機を見ること、情勢を読むことに非常に長けた人物であったと思われる。

ユミネ自身、商売を通じてお金を儲けるのみならず、それがもたらす影響、価値を正しく見極め、その末に人を助けられるような、そんな姿を理想としている。だからこそ、このコードに適合したのではないか。彼女はそう考えている。


<自由記述欄>

+ 商人ユミネのこれまでの話
「こんにちは、皆さんのパートナー、商人ユミネをよろしくお願いします!」
「夢や希望だって、私が仕入れてみせましょう! …って言えるようになると良いなぁ」

15歳女性。年若いながらも、主にレイヤード向けのアイテムを取り扱う商売で知る人には知られる商売人。明朗快活で人懐っこいが、心の内では冷静に算盤を弾く。

◆ ◇ ◆ ◇

元々は各地の戦場を転々とする傭兵稼業的なレイヤードであった父の元に生まれた。母親はユミネが物心つくころにはもう亡くなっていた。ゆえに、父親と幼い頃から様々な土地をめぐり、持ち前の好奇心もあって、見識を広めたようだ。

だが、ユミネが10歳の時、事件は起こった。とはいえ、幼かったユミネには、そのとき何が起こっていたのか、全貌はつかめていない。分かっているのは、突然に父親が犯罪者レイヤードとされ、姿をくらませたこと。直前に父親が「今回の依頼は出処が怪しい」と言っていたことを覚えている。ユミネは今も、父親の消失は何者かの陰謀であったのではないかと考えている。

とはいえ、幼くしてただひとり放りだされたユミネは困窮した。レギオンに頼る手も考えたが、父親が犯罪者扱いされている現状を考えれば、父を釣るための餌にされる可能性もある…

そんな時、噂に聞いていた"パステルの幻"に出会った。問答のどこに気に入られる要素があったのかは分からないけど、幸い「ひとりで生きて行けるようになりたい」って熱意は伝わったみたいだ…
彼女から資金を借り、商売を始めることにした。大丈夫。周辺の地理事情ならそこらの大人よりよっぽど良く知ってる。

(このあたりは「Fragment(魅夜・レイジングムーン、プロフィール内)」を参照)

◆ ◇ ◆ ◇

しばらくの月日が流れた。

そろそろ余裕は出来た頃だろう。借りた資金を返すように。言われて指定された場所に向かった時、今度は姿を消した魅夜・レイジングムーンの捜索に協力することとなる。

その途上、橋喰大輔が父親の遺した小箱を解錠するためのツールを提供し、彼がその小箱から多数のコードフォルダを発見する場に立ち会う。その中に自身と適合するコード、江戸時代初期の豪商「茶屋清延」のものがあったため、コードフォルダを大輔から購入し、レイヤードとなる。

そもそも、他にも商売を始める手段はあったのに、レイヤード向けのアイテムの取り扱いなどというリスクが高めの分野で始めたのは、世界を護る人たちに何か貢献したい、という内なる正義感ゆえかもしれない。自らその場に立てるなら、それもきっと良い。

(このあたりは外伝「Lost Phantasm」を参照)


+ ユミネ's レイヤー・サポート

ユミネが商売を行う時に用いる屋号。メディジェクト・マインドリーバーなどの薬品をはじめとしたレイヤード向けのアイテムを幅広く扱っている。ユミネが代表、ということになっているが、別に他の従業員がいるわけではない。いわゆる個人事業主的なやつ。


<ここまでの経歴>

第1章外伝「Lost Phantasm」

魅夜・レイジングムーンから、彼女の捜索を始める合図となっている封筒を結月終夜たちに届ける役目を託される。その後、結月終夜、遠竹焠柯、橋喰大輔らによる魅夜の捜索に同行する。

中途で遠竹焠柯の薦めからコード適性検査を受け、レイヤード適性があることが判明する。さらに、橋喰大輔の所持していた小箱から発見されたコードの中に適合するものを発見、レイヤードとして覚醒する。

第2章第4話「PARANOiA」

天秤機関からの依頼を受け、西東京第20シェルターで起きているという連続殺人事件の調査のため、天秤機関職員である狐華かたり、アーシェ・レゲンスブルクと同行することに。
現地で遭遇したルゼ・アプリェール、抹葉牡丹とも合流し、エンフォーサー"死体に非ず"に相対する。エンフォーサーの撃破後、既に疑心暗鬼に陥ってしまっているシェルターに対し「疑心暗鬼の増幅もエンフォーサーのせいだった」ということにする嘘を流すことを提案し、他のメンバーの力も借りて実行する。
その後、ムサシ・クレイドルに帰還し、天秤機関のユーリ・アリサカから、今回の件について礼を述べられ、無事に依頼は終了するが…

WWH2-4 Yumine's After Story
+ ...
報告を終え、天秤機関の建物を出る。
今回の依頼主であるユーリ・アリサカさんは良い人だ。それは間違いない。
でも、だからこそ、私への対応はあくまでも「外からのお客さん、助っ人」だったんだろう。

私が退出した後、正規の天秤機関職員であるあの2人と何を話していたかは知らないけど、少しだけ、嫌な予感がよぎる。
ぐるぐると思考の渦に呑まれながら、ムサシ・クレイドルの街中を歩いていく。

私は、きっと最善だと思って、あの判断を下した。
あそこには、たぶんもっと場慣れしたネームレスの教授や天秤機関の2人もいたし、牡丹さんだって、たぶん私よりはずっと修羅場をくぐってきてる、と思う。
でも、私の提案に乗ってくれた。

でも、本当にそれで良かったの?

私は、ムサシ・クレイドルの一角。とある邸宅に、足を向けた。
自分が成したことなら、きっと最後まで知らなきゃいけない。と思うから。

◆ ◆

突然訪ねたにも関わらず、その人は丁寧に私を迎え入れてくれた。
淹れてくれた紅茶も、ちょっと良いものみたい。

「で、私に用があると言ったな。」
「例の資金を返した後は、君には特に私に関わる理由は無いと思ったがな。」

「うん。だから、単に精神作用に詳しいお医者さんに、話を聞きに来ました。」

「ふむ、その様子だと、何か厄介な事件にでも巻き込まれたかな?」
「どこぞの馬鹿な患者が手間をかけさせるせいで、今の私はそうそう自由に動ける身には無いが、話は聞こう。」

「あ、事件自体はもう終わってしまったんです。」
「でも、後学のために、あなたの意見を聞いておきたい、といいますか。」

「殊勝なことだな。」

◆ ◆

一通りの話を聞いた後、その人はゆっくりと少し冷めた紅茶に口を付け、そして改めて語り始める。

「まあ、君が危惧していたことは起きているだろうな。」
「そのシェルターのリーダーが気付いたように見えたように、他にも気付いてしまう者もいるだろう。」
「君の作った嘘は、被害を軽減することはできても、完全に抑えきるほど強力な一手ではないよ。」

「僅かな疑心暗鬼で死んだ者が居たように、僅かな罪悪感で死んだ者も居ただろう。」

暗に「君はまだ甘い」と言われているようで、この人にそう言われるのは当然なんだけど、やっぱり悔しさが募る。
膝の上で、ぎゅっと手を握り締める。

「だからと言って、これ以上の介入が、彼らを幸せにしたかというと、なかなかそうは思えない。」
「元より閉鎖的なコミュニティだったのならなおさらだ。」

カップを置き、さらに続ける。

「それから、全く別の話の問題もある。」
「結局今回は、シェルターの中で人を殺した人を、実質的に不問にしてしまったのだろう?」
「法とか秩序とか、そういう話から問題提起されることもあるだろう。」
「が、それは私の専門でもない。今回は省略する。」

「やっぱり…、私より良い方法が…」

「無いよ。そんな方法は無い。」
「その場にいた5人にそれ以上の方法が出せなかった以上、その結論以上を望むのは無いものねだりに過ぎない。」
「他の人が同じレベルの方法で対処したのなら、至らなかった部分を君では無くて他の人が背負っていたというだけだ。」
「しいて失敗を挙げるならその点だろう。他の場慣れしたレイヤードの各位ではなく、君がその決断を背負えないというなら、人選ミスという他ない。」

…たぶん、その通りなんだろう。
あの5人の中で、私は一番弱かった。色んな意味で。
でも、そこには反論しなくてはいけない、と思った。

「嫌です…」
「そんなところで、ただ私に起因するだけのところで、私が考えて、決めたことが失敗と言われるのは嫌です。」
「だから、今回の決断は、その結果は、私が受け止めます。」
「そして、次は絶対にもっと上手くやる。学び続けます!」

もっと握りしめた手がちょっと痛い。涙が一滴、頬を滑り落ちた。

◆ ◆

小さな来訪者が帰った後、パステル髪の医者は、窓から外を眺めてつぶやいた。

「ふふ、あの子はあの子で面白いな。」
「聡明で意志も強い、戦闘のセンスも悪くない。けど、そのどれもが「あくまでも普通」の領域だ。」
「背負った過去はあるが、まあこの時勢、決して珍しくもない背景だ。」

「世界には、君には想像もつかないような過去を背負った少女もいれば、まさに天才と呼ぶにふさわしい青年も、その他数多の人々がいるよ。」
「そんな「自分以上」に出会い続ける君の旅が、どうか意義あるものであるように。」

ワークス別コード:レイヤード「Project Works World」四季財団編

PCたちが所属する四季財団系企業S.P.W.の取引先の1つであるNPCとして登場。重要なパーツを運んでいたことから、彼らと敵対する組織に拉致されるが、PCたちの活躍によって救出される。

第2章第15話「nightbird lost wing 〜朱雀之弐〜」

商談のためにシナガワ第8シェルターに出向くと、向かう途中に見かけた同士討ちするベクターや動機が不可解な殺人事件など、何やら不穏な状況となっている。話を聞いていると、さらに別の住民が発狂して人々を襲う事件が発生し、この事態の解決のため、シェルターで出会った天秤機関の深海進、四季財団の岼苑薫、それからレギオンの増援であるフウ、ロマン・ヴェルヌと共に、発狂の原因となったと思しきリベレーターがいるというシナガワ凍土に向かうこととなる。

シナガワ凍土で見つけた"朱雀"と名乗るリベレーターは、敵対の意志こそ無いが、関わるだけで徐々に狂気に呑まれていってしまう存在であった。そして、フウの父親(あるいは重大な関係者)であるらしい。対話の末に"朱雀"の能力を失わせる方法を探す決意を新たにしたところで、突如現れたエンフォーサー"終わらない英雄譚"、"内側"によって"朱雀"はどこかに消えてしまう。

彼らが呼び出した発狂ベクターを撃破してシェルターに帰還するが、シェルターは既に、「シェルターは壊滅した」というリーダー佐竹の書置きがあるのみだった。この事件の真相に迫るため、そして友達となったフウのため、ユミネは調査に同行することにし、ムサシ・クレイドルへと向かうのであった。

第2章第21話「Scarlet Cage 〜朱雀之参〜」

シナガワ第8シェルターで遭遇したリベレーター”朱雀”が搭載されているという超巨大ベクターの討伐依頼を受け、前回から同行しているフウ、岼苑薫と共に討伐および”朱雀”の救出に向かうこととなる。レギオンのソニヤ・トゥーリ・セッテルホルム、プラナス、夕焼色千草、渡会七海、UR_A_CLDR、そして精神汚染の第一発見者である冬月明日也と協力し、超巨大ベクター「ヒートスザク」の討伐に成功する。

奪還した“朱雀”は、じきに「巨大な災厄をまき散らす存在」となってしまうと言うが、レギオンが発見したブリゲイド製の「異常コードを削除するナノマシン」のことを説明すると、それがあればどれほど狂気に落ちた状態であっても救い出せる、という。
“朱雀”からの異常コード削除の目途がついた一行はムサシ・クレイドルへと撤退するが、またしても”内側”の介入によって”朱雀”を再び奪われてしまう。

“朱雀”が変化した「巨大な災厄をまき散らす存在」は、じきにどこかで出現するだろう。次にできることがあるならば、それを再び討伐し、今度こそ”朱雀”を助けることだ。

<登場回より前のちょっとした小話>

Fragment #02 : 夢を見る方法(魅夜・レイジングムーンの項から抜粋)
+ ...
こんな世の中でも、こんな世の中だからこそ、生きていくには金が要る。
当たり前だな。

生きていくために必要な額というのは、浮浪児だろうが金持ちだろうがそうそう変わらない。
人の百倍稼ぐ奴はざらに居るが、、人の百倍食べるやつはそうそういないからな。
つまり、金が財布から減っていく、というのは引き算だ。

一方で、金を稼ぐというのは掛け算だ。
例えば商売をするなら、商品を仕入れてそれを売り、また仕入れる。
そのサイクルの何割かが、儲けとして手元に入ってくるわけだ。

つまり、我々の財布の中身というのは掛け算と引き算を繰り返して、推移していくわけだ。
そこまでは良いな?

◆ ◆ ◆ ◆

「…えっと、分かりますけど、それが何の関係が…?」

目の前の少女はきょとんとして、こちらを見つめる。
どうやらもう少しヒントが必要なようだ。

掛け算と引き算を繰り返していくなら重要なことは何だ。
引き算の額を減らすこと、掛け算の倍率、そんなことより必要なものがあるだろう。

「元手、ですか?」

そう、ある程度の元手が無いと、財布の中身は増えていかない。
勝負の土俵に立つための大前提、という訳だ。
だが、このご時世、そこにたどり着いている奴は、そんなに多くない。

そこでだ。
ここに夢の種とでも言うべきものがある。

「…マネーカード?」

そう、プリペイド式のマネーカード。
安っぽいプラスチックのカードだが、馬鹿にならない額が入っている。

これを君に融資することは、まともな金融屋は一笑に付すだろう。
だが、私は医者だ。それも、闇医者だ。
君から相応の担保を取った上で、正当な取引として、これを託すことができる。

「相応の…担保?」
「それって…   …ヒッ!」

少し考えた後、意味を理解したらしき彼女は、短く悲鳴を上げた。
まあ、意味も分からぬようでは、どうせ夢の種に手を伸ばしたところで結果は見えているからな。
そういう意味で、この少女はひとまず合格だ。

◆ ◆ ◆ ◆ 

このやり口は、案外悪くないと私は思っている。
それでもなお、夢の種に手を伸ばせる奴は、大概その後も上手くやるからな。

おかげさまで、私も取った担保を回収するような手間は、それほど掛けられずに済んでいるわけだ。


<参加回>
+ 尋音 くるむ
<基本データ>
PC名:尋音くるむ【ひろね・-】 【通称ミ美肉おじさん】
PL名:貴美
コード名:貂蝉
スタイルクラス:サポーター
レイヤークラス:ミスト
ワークス:HLC

<ライフパス>
出自:貧困
経験:有名人
動機:ビジネス
邂逅:くされ縁/目取間諒
コードフォルダの形態:インプリント(瞳)
コードへの感情:諦め

<自由記述欄>
「はーい☆今回のお仕事は何の配信ですか~?」
「お前を…破滅に導いてやるよ!!」

☆プロフィール☆
年齢:16さいっ!
身長:157せんちだよっ
体重:ひ・み・つ(実際、変化:気体故に可変)
誕生日:8月10日、はーとの日!!

とある目的のためにレイヤードに志願し、ミストとなって美少女化した元おじさんのVtuber(っぽい何か)
配信中に「おじさんとしての本性」が垣間見える事がしばしばあり、それも含めてコンテンツになっている。
賞金がきちんと出るなら、多少の価値観の違いや汚れ仕事でも受ける柔軟なタイプ。
「すみれ」という名の、Vtuber初期からのファンを特に大切にしている。

+ 「尋音くるむ」になる前のデータ
―プロフィール―
本名:帳 環(とばり・たまき) 男性
年齢:42歳
身長:182cm
体重:73kg
誕生日:8月10日(くるむと同じ)

妻子がいたが、妻は数年前に他界。
貧しいながらも父娘二人でそれなりに幸せな生活をしていたが、ベクターの襲撃により全ては変わってしまった。──娘が視力を失ってしまったのだ。
医者の見立てでは、回復は「不可能ではないが、難しい手術と莫大な金が必要である」。
かくして環は手術費用を稼ぐためレイヤードに志願。その結果ミストのレイヤード、しかも元の姿とはかけ離れた少女の姿になってしまった。
──ならば、この姿をも金にすれば良い。そして環、いや「くるむ」はVtuberとして新しい人生を始めた。
+ ○○の真意
  • 俺が「くるむ」の姿になってしまった事により、金を稼げる事を差し引いても余りある大きな不幸が起きてしまった。
 愛しい娘「菫(すみれ)」の視力が回復しても、彼女は二度と俺を父として認識できないのだ。
  • …そもそも、妻の他界も「理不尽にして不幸な事故」だった。そして娘まで…。
 俺のコード『貂蝉』は、魅了した相手を破滅させる傾国の美女だ。ならばそれに適合した俺も、大切な人を破滅に導く宿命なのか?
 ならば、娘は俺が父親だと知らない方が良い。菫までもが破滅するより、その方が…!!
  • 何故だ?「くるむ」が俺だという事など、娘が知るわけがない。なのに何故娘は「くるむ」をずっと好きだと言い、配信を欠かさず聴き続けるんだ!?
 「くるむ」が「すみれ」を魅了した結果、娘が破滅してしまったら…俺はもう生きてはいけない…
 (※ミストのしての消滅条件は「娘の死亡」)
  • 娘の手術はかなり成功率が低いらしい。だが最近、レギオンに「医神の子のコードを持つリベレーターの外科医」が就任したそうじゃないか。
 ならば、そこに賭けてみるしかあるまい。そのためなら、安い魂など売ってやる!

<参加回>

<参加回(その他)>
  • イズミ物語10話
+ フウ

(絵、つちの)
<基本データ>
PC名:フウ
PL名:瑠璃
コード名:フェニックス
スタイルクラス:ブレイカー
レイヤークラス:ミスト
ワークス:ブリゲイド→レギオン

<ライフパス>
出自:生存者
経験:死
動機:忘却
邂逅:
コードフォルダの形態:アクセサリ
コードへの感情:親しみ

<キャラクターシート>
フウ

<自由記述欄>

16、7歳くらいの少女。
レイヤードになる前の記憶を殆んど失っている。

故郷のヘイヴンがエンフォーサーの襲撃により壊滅した際、自分一人だけ、ブリゲイド所属のレイヤードに命を救われ、そのままブリゲイドへと所属することとなった。
組織のことはあまり良く思っていないが、他に行ける場所も無いからという理由で、「全ての人間をレイヤードにする」という目標を掲げる昇華派に属している。

生きる理由は、自分にとっての「比翼」となる存在、共に飛んでくれる相手を見つけ、その相手と一生を添い遂げること。しかし、実際のところ、それは幸せへの単なる憧れにすぎず、本当に今の彼女を突き動かしているのは、自分の過去に関する真実へと辿り着きたいという思いであるのかもしれない。

コードフォルダは写真入りのロケットペンダントであり、その中には幸せそうに二人寄り添う大人の男女二人の写真が入っている。
その写真の中の髪の長い女性は彼女に生き写しであり、その人が自分の母親であること、彼女の「比翼の相手を見つけ、その人と共に歩みなさい」という言葉だけが記憶に残っている。

過去の自分や両親に一体何が起こったのか、真実を知る日は近いだろう。

+ The memories of ■■■■■
幸せは、いつだって彼と共にあった。

朝、目を覚ましてキッチンに向かえば、おはよう、と心地好く優しい声が迎えてくれる。それだけで世界は輝きを増し、わたしの心は、春の野原のように晴れやかに澄み渡るのだ。


「朝が苦手なのは、昔から変わらないね」


机にカップを置きながら彼が言った。いつも、明日こそはもっと早く起きよう、と思っていても、結局は起きられず、先を越されてしまうのだ。


「…貴方の朝が、早すぎるのよ」
「ふふ、そうかもしれないね……さ、折角用意したんだから、冷めないうちに食べてしまおうか」


まだ半開きの目を擦りながら呟いた負け惜しみも、軽く受け流されてしまう。彼にとっては、きっとわたしの嫌味など、取るに足らないかわいいものなのだろう。無言でわたしを見つめてくるその笑顔に観念して、フォークを手に取った。


「今日はホットケーキを焼いてみたんだ」
「…おいしい」


できたてのホットケーキを、フォークとナイフで切り分けて、ひときれ口に入れてみると、ほんのりと甘い砂糖の味がした。これだけでも、とても美味しくて、幸せなのだけれど─


「ほら、メープルシロップ。かけないのかい?」
「勿論かけるわ、ありがとう。…でも、一番最初は何もかけずに楽しみたいじゃない?ほら、素材の味、というか」


人の考えることは面白いね、と笑みを溢す彼の長い髪は、窓から入る陽光に煌めいて、綺麗な朱色に輝いている。
彼の髪は、例えるなら、まるで秋に色付く葉のような、或いは世界を染め上げる夕焼けのような色で、初めて見たその瞬間から、わたしはその朱の虜になっているのだった。
そう、あの時もわたしは、その朱に惹かれて……まあ、今となってはもう随分と昔の事ではあるけれど。誰にも愛されることのなかった孤独な少女は、愛に出会い、愛を知り、今では、到底少女と呼べない程まで成長したのだ。
あの日からずっと、わたしの世界の全ては彼だ。


「手が止まっているよ。…どうかしたのかい?」
「いえ、大したことではないのだけれど。少し昔の事を思い出していて…」
「そうか、それはよかった。食欲が無いのか、もしくはどこか焦げていたかと思って心配してしまったよ」
「焦げひとつない、素晴らしいホットケーキですよ。…どうやったらこんなに綺麗に作れるのかしら」
「特別なことは何もしていないよ。きっと君が不器用なだけじゃないかな」
「ちょっと、そんなにはっきり不器用だなんて言わなくてもいいじゃない!?せめてもう少しこう、オブラートに…」
「生憎だけど、私は嘘をつくのがあまり得意ではなくてね」


軽口をたたき合いながらも、皿の上のホットケーキは確実に減っていく。あと数口で食べきってしまいそうだ。もっと食べたいのに、と思っていたら、思考が顔に出ていたのか、呆れ顔の彼が目に映る。


「君に任せていたら、毎日毎食がホットケーキになってしまいそうだ」
「それじゃダメなの?」
「体によくないよ。それに飽きる」
「飽きないよ。わたしにとって、ホットケーキは幸せそのものだから」


頬を膨らませて抗議すると、はぁ、と溜め息をつく音が聞こえてくる。


「また今度、焼いてあげるから」
「…ほんと?」
「本当だよ」


また今度。いつかはわからないけれど、きっとそう遠くない未来だ。
二人でお話をして、散歩をして、時々ホットケーキを食べて。そんな、いつも通りの、穏やかで幸せな日々がずっとずっと続けばいい。わたしが望むことはそれだけだ。
ささやかで、けれど傲慢な願いを思いながら、最後のひときれを、口に入れた。


+ The memories of M■■■■


少なくない傷と引き換えに手に入れた小さなパンは、滅多に食べられないご馳走の味がした。もう二日ほど何も食べておらず、腹が減っていたので、手で千切る暇もなく夢中でかぶりつく。

咀嚼しながら顔を上げ、通りを見渡すと、先程急に降りだした大粒の雨により、早くも水溜まりが数個ほどできているのが見えた。
この雨は、いつ止むのだろう。少なくとも、再び太陽が顔を出し虹がかかるまでの間には、ここから離れないといけない。激昂した大人や玩具に目を輝かせる子供達に追いかけ回されるのは、もう十分だ。

久しぶりのまともな食事を終え、雨脚がほんの少し弱まったのを確認してから、屋根の下から飛び出した。一刻も早くこの集落を出て、安全な寝床へと帰りたい。ここの人々は、わたしみたいなよそ者に優しくはないのだ。







物心ついたときには、一人きりだった。親の顔は知らず、兄弟がいるのかもわからず、知り合いと呼べる人もいなかった。……いや、血の繋がりのある者など、もう何処にもいないのかもしれない。少なくとも、今まで生きてきた中で、血の様に真っ赤な髪と目をした人間など見たことはなかったから。

一人きりだった、というのは少し語弊があるかもしれない。正しくは、一人と一匹、だった。自分一人では食料を確保する事すら出来なかった幼いわたしを育ててくれたのは、強靭な肉体と、優しく慈愛に満ちた心を持つ、鋼鉄の犬だった。

黒い髪と黒い目の、揃いも揃って似たり寄ったりな風貌の二本足の生き物たちとは違い、彼だけは、物珍しい外見をしたわたしを気味悪がることなく、わたしを守り育ててくれたのだった。

彼が言葉を発することはなかったけれど、もっと奥深く、根本的な部分でわたしたちは通じあっていた。彼が嬉しそうにしているとわたしも幸せな気分になったし、わたしがどうしようもなく寂しい時には、彼もわたしに寄り添い片時も離れようとはしなかった。彼が何を考え、どう行動したいのか、わたしに何を求めているのか。何時だって、言葉を交わさずとも、瞬きの間にわたしたちは互いを理解していた───あの、最期の瞬間も。



まわりに比べ異質すぎる容貌の少女と、自然の生き物とはあまりにかけ離れた機械の犬。閉じた共同体で暮らす人々がどう扱うかは想像に難くないだろう。わたしたちは彼等から、「ばけもの」などと呼ばれていた。

それでも、皆がわたしたちを恐れ、腫れ物扱いするうちはまだよかったのだと、今となっては感慨深くさえあった。遠くから派遣されてきたという人々、それこそわたしたちよりも余程「ばけもの」らしき力を持つ彼等のせいで、一人と一匹のささやかな日常は、さながら水面の薄氷の如く、いともあっさりとひび割れてしまったのだ。

「いつ人に仇なすかわからない」「危険物は前もって処分しておくべきだ」「気味が悪い」「奴等と同じ体をしたものに生を許す道理は無い」

口々に様々な理由を並べ立て、数秒のうちに満場一致で結論を出した彼等は、わたしが唯一もっていた繋がりさえも切り捨て奪い去ってしまったのだ。早く逃げろ、というその思いが伝わると同時に、わたしの体は、彼に背を向け走り出していた。

わたしは、無我夢中で走り続け、寝床まで辿り着き、倒れ込むようにして一日中眠り続けた。目を覚ました時、彼は居なかった。人生で初めて、一人きりで迎える朝だった。耳を澄ませても、心の中で必死に呼び掛けても、返ってくるのは自分の鼓動だけだった。涙は出なかった。ただ、どうしようもなく、空虚でやりきれない寂しさだけが残されていた。



ただ地面と一体化し、彼の面影を追うように時を過ごすだけでも、体は否応なしに呼吸を続け、腹は辺り一面に大きな音を響かせるのだった。仕方がないので、力の入らない体をどうにか起こし、集落に出掛けることにした。あの「ばけもの」たちと再び出会ったとき、彼等がわたしの事も切り捨てるのならば、もうそれでもよかった。

集落に辿り着き、侵入して、けれども彼等はわたしには目もくれず、わたしを居ないものとして扱った。今まで溜めに溜め込まれた鬱憤を晴らすかのように、或いは、退屈な日々を色付ける玩具のようにわたしで遊ぶ人々を見ても、無視を決め込んだ。下手に住民を刺激したくない、という考えもあったのだろう。いずれにせよ、考えてみれば、わたしのような幼子一人、彼等にとっては赤子の手を捻るより簡単に殺すことができたはずだ。あの時のわたしは、逃げ切ることが出来たのではなく、逃がされただけだったのだ。集落の平穏を保ち、人々の団結を深める、都合の良い道具として。








思い出したくもない過去を振り返りながら、まだ強かに体を打ち続ける雨の中を走り抜けてゆく。髪はすっかり濡れ、水気を含み先から雫が垂れていた。手加減を知らぬ子供達から引っ張られ、切られとしているうちに、不揃いに短く、けれど一部分だけ長い珍妙な形になってしまった髪など、濡れたところで今更気にすることもなかった。けれども、つい先程つけられた傷に雨水が染みるのは流石に見過ごせず、集落から出て暫く歩いた森の木の下で再び休むことにした。

かさり、かさりと、明らかに雨音ではない、何者かが色付いた落ち葉を踏む音に気がついて、目を開ける。鬱蒼とした森の中で、痛む傷口に手を当て雨の音に耳を澄ませるうちに、つい微睡んでしまっていたようだった。声は、遠くから聞こえてきて、少しだけ体を動かし先を見てみると、複数の人影があった。目を凝らすと、一方は見覚えがあった。集落にやってきた「ばけもの」の一人が、腕に黒い何かを付けた他の人間たちに囲まれている。何やらただならぬ雰囲気で話し込んでおり、此方まで、半ば叫ぶような声が聞こえてきた。


「住民……………………………汚染………………」「………………最終……………隊………………処分…………」


かなり遠かったので殆どの単語は聞き取れなかったが、本能的に危険を感じ、咄嗟に音を立てずに木の後ろに隠れる。数十秒後、ごとり、と何か重いものが地面に落ちる音がした。続けて、どさりと何かが倒れる音がしたのを皮切りに、気配は集落の方へと遠ざかっていった。わたしは手で口を抑え、暫くの間、微動だにせず木々に溶け込んでいた。


三十分、一時間──そう感じただけで実際にはもっと短い時間だっただろうが、集落の方から、爆発音と悲鳴が聞こえてきた。振り返って見てみれば、煙が上がっている。近くに何の気配も無いことを確認し、わたしは森の奥へと駆け込んでいった。


─にげなきゃ、こわい、しにたくない


時々、ぬかるみに足をとられそうになりながらも、ただひたすらに足を動かし続けた。わたしには傷ひとつ付けることができなかった「ばけもの」たちを、彼等はいとも簡単に、息をするように一瞬で葬り去ったのだ。そのうち、足跡をたどってわたしを追いかけてくるかもしれない。今のうちに、少しでも、遠くへ。









寝床にたどり着く頃には、雨もすっかり止んでいた。体は、とうの昔に疲れ果てていて、もう一歩も動けそうになかった。先程のように、ここで息を潜め隠れているしかない。それでごまかしきれるかもわからないし、例え生き延びたところで、食料のあてを失ったわたしが今後生きてゆく術を見つけられるとは到底思えない。けれども、今はとにかく隠れて休まなければ何も始まらない、と思い一歩踏み出したわたしの腕を、誰かが、優しく、けれど力強く引っ張った。


「君は、あそこから逃げてきたのかな?」


唐突すぎる邂逅に体を強張らせ振り返れば、わたしの腕をつかんで離さないのは、背が高く、夕焼け色の髪をした青年だった。腕は簡単には振りほどけそうになく、しかし雰囲気は穏やかで、敵意は感じられなかったので、数秒の逡巡の後、首を横に振った。


「……そうか。何か嫌な予感がしたから来てみたら、これか……」
「また、間に合わなかったな」


青年は悲しげな顔をして首を振り、わたしに向き直った。


「聞きたいことも色々あるけど、まずはここを離れよう。……歩けるかい?」


正直に言えば、もう一歩も動きたくなかった。けれども、見知らぬ他人に簡単に身を委ねて良いものなのだろうかと、疲れきった頭は必死に思考を働かせていた。数秒の間無言で見つめ合った後、根負けしたように、彼はわたしを背負って森の奥へと歩き出した。



さくり、さくりと、一定の間隔で落ち葉を踏む音が、静寂のなかに響き渡る。
朱色の髪に顔をうずめ、背に揺られながら、口を開いて、また閉じて、を何度も繰り返した後、わたしは問い掛けた。


「どうして、わたしをたすけたの?」

「何故って、それが当たり前だからさ」
「理由がどう、とかいうより、元々そういうものなんだ。私は守護霊獣だからね」
「少なくとも私が私である限り、私はこの在り方をこれからも続けていくだろうね」


なんだかよくわからないことばかり言っていて、返事に困ったので、更に質問を投げることにした。


「あなたは、だれ?」

「私かい?……■■、と。そう呼ばれているかな」
「君の名前は?」


なまえ。わたしに、名前はなかった。少なくとも、それが誰かの愛情の元に付けられる呼び名のことを意味するのであれば、わたしにはない。代わりと言っては何だが、人々がわたしを呼ぶ言葉を口にすることにした。


「……あれ」

「え?」

「……『あれ』、とか。『おまえ』、とか。」

「?…………私の記憶上、人間が名前に代名詞を付けることはなかったはずだけど」

「……」


─だいめいし?なにを言っているのだろう。さっきから、よくわからない。この人は、わたしをどうするつもりなんだろう。

片手を青年の肩から離し瞼を擦りながら、今更逃げるにも逃げられずどうしたものかと悩み続け、そのまま暫くわたしが黙ったままでいると、彼はこう続けた。


「とにかく、決まった呼び名が無いのは色々と不便だろうから、ええと……じゃあ、こんな名前はどうかな──」


彼は、ひらひらと舞い落ちてきた一枚の赤い葉を手に取り、夢現のわたしに告げたのだった。




<参加回>
+ フーマ
<基本データ>
PC名:フーマ
PL名:田中山
コード名:風魔小太郎
スタイルクラス:ブレイカー
レイヤークラス:リベレーター
ワークス:フリーランス

<ライフパス>
出自:突撃兵
経験:破壊
動機:希望
邂逅:未定
アイソレイトコアの位置:手の甲
コードへの感情:プレッシャー

<キャラクターシート>
フーマ

<自由記述欄>
「何をすべきかは分からない。ただ、何をしないべきかは分かってる」
 伝説のシノビのコードを身に宿すリベレーター。モトヤマシェルターを襲撃すべく、数体のベクターとともに"東側"から遣わされたが、さあ行動を開始しようというところでバベルの命令から開放される。わけの分からぬまま、シェルターを破壊しようとしているベクターたちを打倒し、わけの分からぬままシェルターに残留することとなった。彼いわく、ベクターを倒した理由は「なんとなく駄目だと思ったから」らしい。
 バベル勢力であった頃の記憶はほとんどなく、誰が自分に指令を出していたのか、どんな目的で自分が造られたのか、そういったことは全く覚えていない。読み書き計算などは人並みにできるが、情緒はこれから育つ……のか? といったところ。

<参加回>
+ 深海 進

<基本データ>
PC名:深海 進
PL名:睦月
コード名:太宰治
スタイルクラス:チェッカー
レイヤークラス:シャドウ
ワークス:天秤機関

<ライフパス>
出自:一般家庭
経験:捜索
動機:生誕
邂逅:リンダ・チェン/刺激/興味
コードフォルダの形態:万年筆
コードへの感情:同一視

<自由記述欄>
天秤機関に所属し、探偵もどきのような活動を気ままにしている。仕事に対して特段強い思いを抱いている訳ではなく、彼の目的は「自分の命をかけられるほどの相手に出会うこと」ただ一つである。

性格は一見軽薄。老若男女分け隔てなく気軽に接するため、交友関係は浅く広く、いつも誰とでもヘラヘラと笑って接している。彼の本当の感情を察するのは難しい…だからこそ、自分を表層でなく全てを見通してくれるような運命の相手を探している。

ロマンチスト。いつも自分に嘲笑し、いつも世界を嗤ってる。運命信者。


「こんな広くて平凡な世界でもさ。僕を見出して、僕を救ってくれる運命の相手がどこかにいるって思うんですよね。」
「なーんて。はいはい、ただの妄言なんで忘れてください。 」
「…だって、君じゃないんだから。」

-----------
自称、一般家庭生まれのどこにでもいる平凡な一般レイヤード。普通の親に囲まれ、友人にも恵まれ、当たり前の平凡な生活を送ってきたことは実際に事実である。ただし、彼はそんな家族や友人と接する度に「これじゃない」という気持ちを抱いていた。家族、友達、恋人。どれも確かに大切な存在。でも彼らは僕の人生をかけられるほどの相手かって言われればさぁ…ほら、ね?


幼少期から、ずっと同じ夢を見る。一人の少女が幼い自分に手を差し伸べて、何か言葉を紡ぐ光景。少女の見た目はもやがかかってハッキリと分からないし、彼女が発した言葉も聞き取れない。でも、それによって何かを変えられた感覚が確かにある。

いつもこの夢は、彼女に手を伸ばして話しかけようと口を開く瞬間に目が覚めて終わりを迎える。でもきっと、彼女が運命の人だって思うから。いつか必ず、その先を。


<参加回>
+ 冨士原 船佳
(絵、まりも)
<基本データ>
PC名:冨士原 船佳
PL名:ジミー
コード名:クリストファー・コロンブス
スタイルクラス:サポーター
レイヤークラス:マージ
ワークス:フリーランス

<ライフパス>
出自:レイヤード
経験:自給自足
動機:捜索
邂逅:同行者
コードフォルダの形態:インプリント(右の手のひら)
コードへの感情:信頼

<自由記述欄>
……支援とは、様々な意味合いを持つ。
それは、他のメンバーをより強く輝かせること。
それは、他のメンバーを外的驚異から守ること。
それは、他のメンバーの体と心を癒すこと。
どれも全て正解だ。
しかし彼女にとってそれは、上の三つもさることながら、もうひとつ、別の事柄も意味している。
──それは、誰かが拾い損ねたものを全て拾ってみせること。

 『呪い』を『祝い』に。
 『絶望』を『希望』に。

"便利屋"は今日も荒野を駆ける。
友と、夢と、明日を乗せて。


+ 基本設定

年齢 17歳
身長157cm
体重 53kg
スリーサイズ 訊いたら怒られた
容姿 とてもよい。先端が少しカールがかった黒髪を、青い花が大きく飾られた髪留めでとめている。肌はやや白く、武装を完全に外してそれなりの身なりに整えれば、気品ある女性にだって(見てくれだけは)なれる。
誕生日 1/22
血液型 B
趣味 友達作り、オシャレ(自分でやると恥ずかしいし、こんなご時世なので専ら妄想)
好きなもの 友達(全員)、おしゃべり、鶴城 舞音
嫌いなもの お別れ
天敵 本懐を遂げた彼女に天敵はもういない

読み仮名は『ふじはら せんか』。『ふじはら』は『ふじわら』と呼んでも(個人的には)どっちでもいいらしい。

元気いっぱいで人懐っこく、友達思いな少女。
「友達をいっぱい作るのが夢なんだ」と朗らかに語り笑う。
別に陽キャを気取ってるわけでも、陽キャの塊なのでもない。
現に友達は多い。コネクションにはあまり困らない。むしろ多すぎて誰に相談しようか困るくらい。羨ましい。
友達の意見は率直に取り入れようとする。たまに意見が食い違う時はうんうん唸って7割方友達の意見に流される。たまに意地を見せる。幸せは2倍に、悲しみは半分に。彼女といるとなんだか心が暖かくなる。
ちなみに元々オペレーター希望だったらしいが、今は旅をしながら"便利屋"として活動している。
どうやら、捜し物をしているらしい。

コードはクリストファー・コロンブス。
コードデータは船佳にインプリントされているが、運転中は専用のヴィークル『ナーヴィス』へ転送し、コードに運転を任せている。
──つまり、実質夢のオートドライブ機能。ただし並列思考になるので必要な糖分は2倍。負荷も2倍。なので一段落するとよく甘味を探しに出かける。
ちなみに、オートドライブ機能を使っている間、黒かった髪と瞳はその時だけ鮮やかな蒼に変色する。

ヴィークルは様々な改造を施されており(フレーバー)、凡そ船佳でなければ操縦すら難しい。
車両前方には大きなアンカーが備えられており(フレーバー)、敵に直接当ててダメージを与えられる他、緊急時の命綱にもなる。
左右と後方に扉があり、ここから人や物を出し入れできる。運転中でも開けることができ、強襲する時などに有効。また、車両上にもハッチがある。
内部は綺麗にされており、人数分しっかり入るソファ、作戦会議のできる長机なども配置されている(フレーバー)。

+ 動機:捜索

冨土原船佳は、自衛機能のあるヘイヴンの、とあるレイヤードの家で生まれた。が、彼女は元気いっぱいなくせに生まれつき病弱な体質だった。
父は寡黙な戦士だったが、家族を第一に思う人物だった。
母は幼く病気がちな船佳をつきっきりで世話し続けた。
家族からの愛をめいっぱいもらって船佳はすくすくと育っていく。

そんなある日、船佳は一人の友達を作る。
名は『鶴城 舞音(つるぎ まいね)』。青い髪飾りの似合う、元気で、勇敢な女の子だった。
舞音はヘイヴンにある孤児院の出で、レイヤードになるのが夢だった。船佳はそれを応援する、と約束した。
『私、レイヤードになる! みんなを守ってみせるよ』
『頼もしいなあ……じゃあ、レイヤードになる夢、応援するね』
『『これからも、ずっと友達でいようね』』
このとき、船佳はレイヤードになる気はさらさらなかった。というのも、病気がちなこの体質があったためである。
それはレイヤードである船佳の父も承知していた。

それから、10年。
舞音は無事レイヤードになった。
コードはクリストファー・コロンブス。
船佳はうれしかった。ずっと応援してきたからだというのもある。が、彼女は知っていた。
あの約束をした日から、舞音は来る日も来る日も自主練に励み続けていた。誰の目にも見えない形で努力を重ねた。
船佳の家に赴き、船佳の父に教えを乞うことも数えられないほどだった。
それをそばでずっと眺めて、慰めて、励まし続けてきたのだ。それがようやく実ったのだ。
『おめでとう、本当におめでとう!』
『ありがとう、でも私の戦いはこれからだよ、頑張らなくちゃ』
『うん……うん、そうだね。これからも応援するよ』
『本当? ありがとう!』
『『これからも、ずっと友達でいようね』』
舞音は船佳の父が率いる部隊で、文字通り戦い続けた。
船佳は親友として、誇らしかった。

しかし、半年後。
ある戦いに赴いた船佳の父が、傷だらけで家に倒れこんできたあの日。すべてが狂い始めた。
いや……もうすでに、狂っていたのかもしれない。
『舞音が裏切った』
その一言は、船佳を奮い立たせるに十分なものだった。
『舞音を探してくる』
家族の制止を振り切り、彼女は走り出した。

返り血で真っ赤になった舞音が、そこにいた。
『……舞音』
『……船佳』
うつろな目で船佳を見やる舞音の手には、青い髪飾りとコードフォルダが握られている。
『わかったんだ』
『かつて人工AIは、人間は不要なものと結論付けたって』
『アレの言うことは正しかった』
『人間なんていらない』
『みんなゴミクズだらけだ』
『私のことをバケモノとしか思ってない』
『みんな私より弱いんだ』
『そんな人間守ってたってしょうがない』

『だから私は人間を見捨てる』
『今のこんなしょぼい力も要らない』
『弱い人間なんてもっと要らない』
『強くならなきゃいけないんだ』

崩れ落ちた船佳の目の前には、親友の捨てていったものが二つ。
なぜこうなったのだろう。
船佳にはわからなかった。

のちに、舞音は訓練時代からずっと他の部隊や上官から『バケモノ』と呼ばれ、蔑まれていた事を知る。
『部隊長としてあの子の気持ちに気づいてやれなかった。本当にすまない』
握った拳から血を流し、頭を下げる父が、船佳の目にはやけに小さく見えた。

――レイヤードになる。
船佳が家族にそう告げたのは、その夜のことだった。
  舞音を取り戻す。
  舞音が捨てたもので舞音を助ける。
  コードフォルダもある。
  あの髪飾りもまだ残ってる。
  私がやらなきゃいけないんだ。
それから、家族みんなででひしと抱き合い、目いっぱい泣いた。

数か月後。
旅支度を整えた船佳が、家族との一時の別れを惜しんでいた。
父がレイヤード稼業をする傍らであつめた素材を使い、家族全員で改装済み対戦闘用四輪車『ナーヴィス』を作り上げた。
レイヤード適性が低くはなかったが、無茶をして適合させたため、コードを過度に起動すると瞳と髪が蒼く変色してしまうようになったがその恩恵として病弱体質が和らいだ。
父から多少の近接格闘戦の術も得た。
『舞音を連れて、必ず帰ってくる』
そう家族に言い残し、船佳は旅に出た。

"便利屋"は今日も荒野を駆ける。
親友が今何をしているのかはわからない。
でも、きっと、どこかでまた巡り合えると信じ。

+ 「ただいま」と「いってきます」
{

着信音。
オートドライブを確認し、ハンドルから手を放す。

もしもし。あ、お疲れさま! ……へ? 依頼?
あっごめん! いま諸事情で依頼入れられないんだ。代わりの人ならこっちから連絡できるけど……うん。
ん、わかった、仲介ね。はい、はあい。すぐ連絡を入れておくよ。ごめんね? また用事終わったら請け負うから!

端末を耳から離す――刹那、再び着信音。

はい、もしもし。……ええはい、"便利屋"は私です。依頼ですか? ……申し訳ございませんがただいまこちらも急用を抱えておりまして、はい。 ……ほかのフリーランスへの仲介であれば無償で承っておりますが。はい、かしこまりました。ではお名前とアドレスをお願いします。……

しばしの会話。切れる通話。——ため息。畏まった電話はあまり好きじゃない。

今日だけで8件の電話。うちすべて仲介希望。
メールは……もういいや、全員に全件まとめて一斉送信。やられたほうはたまったものじゃないだろうけど知るもんか。こちとら急ぎのせいで出発から1日半ほぼ寝てないんだぞ。まあ、あっちからしたら知るかって思うんだろうけど。

ちらり、と舞音を見やる。

あれから、あの子は目覚めたことはない。
エンフォーサー:フィリップ・ピネルからの多大な『罪業』の過剰投与で心身ともに疲弊しきっていたのだろう。

もうすこし遅かったら。

……まあ、それよりはいい結果になった、と思うことにしよう。

航路はまだまだ先。もう少し、気張らないと。
の前に、色々書いてしまおう。



ただいま、父さん。母さん。

久々の故郷。久々の我が家。
……にしては、半年しか空けてなかったのだけれど。
母さんより父さんが泣いてたのが面白かったなあ。

舞音も、紹介した。
父さんも母さんも、わかってくれた。
そのうえで、一言「お疲れさま、二人ともおかえり」と言ってくれた。
舞音も、うちのベッドで休ませてあげられることになった。

やっと、帰ってこれたんだ。



医者からひどい検査結果を聞かされた。
しばらく療養生活。まあ、こんなこともあるよね。半年くらい休みなしだったし。
仕事用の携帯端末は冷え切っている。地獄はまだ見たくない。

半年ぶりのベッド。寝心地を思い出していたら視界が薄らいでいく。


帰省から数日。
久々にナーヴィスに触る。

右手をむけて、目を閉じる。力の脈を感じて、それを自分にまとわせる……イメージ。
波紋のように、広げて。もっと、もっと。
やや不機嫌なナーヴィスの起動音。

ちょっと心配したけれど、コードの調子は概ね良好。起動イメージもしっかり覚えてる。

足音。父さんだ。
「ずいぶん上達したな」
あはは。そうかなあ? と笑って見せるが見逃しはしない――怒ってる顔だった。
「無茶したんだってな」
……うん。
しまった、カルテを部屋に置きっぱなしだったな。
「焦るのはわかるが、俺は無茶をさせるために送り出したわけじゃない」
わかってる。でも――
「本当にか!」
……う。
「母さんが心配してる。すぐに行ってやれ」
わ、わかった……

すれ違い際。
「……基礎を忘れている。あの言葉を忘れたのか?」
うん。ありがとう、父さん。

想像の数倍深刻なことになっていた。
「どうしてここまで無理したの!?」
「あなたが先に居なくなったら私たちはどう生きていけばいいの!?」
「せっかく舞音ちゃんも帰ってきたのに……!」
うん、うん。ごめん。ごめんね。
慰めるための言葉が、どこを探しても出てこなかった。



「また、戻るのね」
うん。私の力が必要なんだってさ。
「早く行ってやれ」
……家のこと、舞音のこと、よろしくね?
久々に頼もしい父さんの顔を見た気がする。
だいじょうぶ、絶対に帰ってくるよ。友達もいっぱいできたんだ、紹介するね。

「いってらっしゃい」
それじゃ、行ってきます。
ナーヴィスに乗り込んで、深呼吸する。
……コード、起動。

さあ、戻ろう。友の待つ、ムサシへ。


+ 未読メール 1件
{
件名:Dear my friends!
From:冨士原船佳

お久しぶり! 船佳です。
実はみんなに色々と伝えないといけないことがあって。

急な話なのだけれど、ムサシの病院にちょっとの間入院することになりました。
まあ簡単な病気だからすぐ治ると思う! それにポダレイリオス先生も診てくれるみたいだし。

ということで、少しお見舞いをお願いね! もちろん無理に来てとは言わないけど……たまに顔を見せてくれると、ちょっとだけ嬉しいかな。
なにせ、いままで忙しかったし、楽しかった分、やっぱり何もない日々は絶対に寂しいだろうから。

あっあと、任務のお誘いはどうだろう……情報系なら問題なく手伝えると思うけど、容態によりけりだし先生随伴のもとでなら直接いけるかも。相談してみるね。でもあんまり無茶できないから、切羽詰まった時の最後の手段で相談に来てね。もちろん、任務外の事ならいつでも相談に乗るからそっちは遠慮なくどうぞ!

それと……ある人には個別のお願いがあるかもしれないけど、それはまたその時に話すよ。もちろん、これもお見舞い同様、無理にとは言わない。ちょっとしたお手伝いだと思って!


……本当にお疲れ様。任務でもそれ以外でも、これからみんなともっといっぱい思い出を作りたいから、今はほんの少しだけ我慢します。それまでと、それからも、よろしくね。


みんなと、それから私の歩む道に、蒼天の加護があらんことを。


<参加回>
+ 冬月 明日也
<基本データ>
PC名:冬月 明日也
PL名:極貧戦士
コード名:ジル・ド・レ
スタイルクラス:ブレイカー
レイヤークラス:マージ
ワークス:フリーランス

<ライフパス>
出自:生存者
経験:法の守り手
動機:罰
邂逅:トラウマ ランドルフ・ホフキンズ(のコード)
コードフォルダの形態:インプリント
コードへの感情:劣等感

<自由記述欄>
名前の読みはふゆつきあすや
24歳、男性、元天秤機関

親友が関わった事件を機に、自らを天秤機関の恥だとして、仕事をやめた。

フリーランスではあるが、金さえ積まれれば大抵の仕事は請け負う。汚れ仕事でも気にしない。そのため、たまに裏社会関連の仕事が回ってくる。
普段は賞金稼ぎをしている。コードの特性もあり、討伐対象はおおよそ人間に絞っているが、金がなくなるとエンフォーサーも狩る。レギオンに凸ることもしばしば。犯罪ギリギリのやり方をすることもあるため、HLCには所属していない。


+ 性格
夏海夕斗の死の後、極限まで追い詰められた彼は、正義も過去や生への執着も捨て、無理矢理にでも前を向いて生きることを決意する。

ただ、闘いたいから闘う。
生を実感するために闘う。
私欲のために闘う。
自身の罪の償いのために闘う。
その全てが当てはまり、また、そのどれでもないのかも知れないが、少なくとも他人のためだけに闘うことは滅多にしない。

彼の怒りや悲しみなどの負の感情は、ジル・ド・レのコードの力を発揮するためのトリガーになっている。
彼がレイヤードであり続ける以上は、彼が本当の意味で明るく生きることは決してない。

また、人格にコードによる影響が出やすいマージ・タイプであるため、コード:アクティベート時、特に戦闘中は言動が荒々しくなり、殺戮を楽しむような素振りも多い。もっとも、普段彼の心の奥底にあるものが表に出ているだけ、とも考えられるが。
+ 英雄の慟哭
育ての親だったリベレーターは、かつて闘った人間の遺族に会い、そのまま姿を消した。

親友は連続殺人犯になった。
止めることが出来れば、救うことが出来ると思っていた。
親友を捕らえた。
『お前だけは信じてくれると思っていた』
親友はそれだけ言い残して自ら命を絶った。


何も救えなかった。

+ 裏設定
  • ジャンヌ・ダルク
女性、育ての親、リベレーター。
  • 夏海 夕斗(なつみゆうと)
男性、同い年、親友だった
  • 邂逅について
トラウマなのはランドルフ・ホフキンズ本人ではなく、そのコードの方。理由は分からないが、処刑人の姿はもう見たくない。
『…これ以上は聞かない方が良い』
+ 読まなくても良いやつ
メタ的なアレとか、闇の深い部分。PLがRPするためのメモに近いやつです。
  • コードとの適合について
元々は真面目な性格だったため、ジル・ド・レとの相性はそこまで良くはなかったが、悲劇的な経験をきっかけとして、強く適合するようになった。メタ的に言えば、今まで使えなかったコード特技が、きっかけを経て使えるようになった状況。

  • コード・アクティベートについて
人間に特効性のあるコードであるため、対人戦の際には念じるだけでアクティベート出来る。しかし、ベクターやエンフォーサーなどの人外と戦う場合、コードが起動しにくい場合があるため、酒を飲んで理性を飛ばすことで、無理矢理に晩年のジル・ド・レの狂気じみた性格に近づけている。あるいは一種の自己暗示として、破壊や殺戮を楽しむようなセリフを吐いたりする。

  • コードの夢について
冬月に限らずレイヤードにはよくあることだが、コードの経験を夢として見る時がある。
冬月のジル・ド・レのコードの場合、"ジャンヌ・ダルクの死"は、直接見た経験ではないものの、それに等しいほどの衝撃的な経験であるため、"ジャンヌの火刑の瞬間"を直接見る夢であることが多い。さらに、冬月本人の"リベレーター・ジャンヌ・ダルク"との記憶にも結びつくため、冬月からすれば"自分の育ての親が火刑にされる悪夢"をなんども見させられることになる。

あと勿論、人を何人も殺す夢も。

<参加回>
+ プラナス

(絵、エイブ)
<基本データ>
PC名:プラナス
PL名:フロスト
コード名:エドガー・アラン・ポー
スタイルクラス:サポーター
レイヤークラス:マージ
ワークス:レギオン

<ライフパス>
出自:レイヤード
経験:大きな災い
動機:守護
邂逅:友人
コードフォルダの形態:書物
コードへの感情:嫌悪

<自由記述欄>
22歳の男。物腰は柔らかい。両親がレイヤードであり、両親の背中を見て育った。16歳の時、居住地で大きな災害が起こり、両親は逃げ遅れた人を助けようとしたプラナスを庇って怪物に殺された。
その後は、他のレイヤードの人の勧めもあってレイヤードになる。両親の教えである「人を助けることのできる優しい人になりなさい」という教えのもと、多くの人を助けれるよう修練を積んだ。しかし、その親の教えに固執しており、危険なことにもよく首を突っ込み自分の命を軽く見る節がある。コードは両親の形見の古い書物(小説)でありその内容は好きだがエドガー=アラン=ポー自体の性格はあまり好きではない。基本的に味方には優しいが罪を犯した人間には厳しい。好きなものは人の笑顔。嫌いなことは深酒と仲間を貶されること。
基本的に一人称は僕だけど公的な場所では私。常に敬語。素は俺。
裏設定
親が二人ともレイヤードで、プラナスを庇って戦死したため周りから両親の仇をとろう!見たいに言われて担ぎ上げられる。陰では「両親の方が生きてたら…」とかも言われるが、プラナスは両親が死んだ責任を感じているため気付かないふりをして両親の代わりになれるように戦い続けている。
↑のような出来事があったので、あまり仲間のことを心から信頼していない。


<参加回>
+ ボイジャー1号
<基本データ>
PC名:ボイジャー1号
PL名:綿子
コード名:宇宙探査機“ボイジャー1号”
スタイルクラス:サポーター
レイヤークラス:リベレーター
ワークス:レギオン

<ライフパス>
出自:偵察員
経験:壊滅
動機:約束
邂逅:イアソン、アラン・アッカネン
コアの位置:体内
コードへの感情:誇り

<自由記述欄>
人の形をした宇宙探査機“ボイジャー1号”。星の海の航海者。兄弟機のボイジャー2号と共にレギオン所属。
エンフォーサーの頃には優れた探知能力を生かした戦術でベクターを使役し、数々の街や人々、レイヤード達を壊滅させた。
バベルの命令から開放されたと同時にボイジャーに搭載されている「ゴールデンレコード」の影響で擬似的な感情を獲得、直後に1人の少年を助ける等人類に対して非常に友好的なリベレーターへと変化した。

「ハロー!ボクはボイジャー。星の海を渡る船。」
「守りたいんだ、キミたちの希望、ヒトの未来をね。」
「Have a nice voyage!大丈夫、ボクがついてるよ。」

<参加回>
+ 朴木 玲羅
<基本データ>
PC名:朴木 玲羅
PL名:ジミー
コード名:林崎甚助
スタイルクラス:チェッカー
レイヤークラス:アームズ
ワークス:レギオン

<ライフパス>
出自:レイヤード
経験:???(<裏社会>にボーナス)
動機:???
邂逅:忠誠:香住了護
コードフォルダの形態:武器
コードへの感情:???

<自由記述欄>
年齢 14歳
身長 152cm
体重 49kg
スリーサイズ 「は? 教えるわけないでしょう。度し難い変態ですね近づかないでください気持ち悪いです」
容姿 小柄。日本人では珍しいさらりとした短めの白髪と緑眼がよく目立つ。
誕生日 6/19
血液型 不明
趣味 読書、鍛錬
好きなもの 一人の時間(と、本人は言わないが甘いもの。アホ毛が勝手に動くくらいには大好き)
嫌いなもの 煩いヤツ、静かにしないヤツ。要するにバカ全般
天敵 ???

物静かな少女。ムサシクレイドル内の学園で勉学に励んでいる。成績は優秀。……ただ、その見た目と性格から、クラスではあまり喋りかけないためちょっと浮いた存在。
レイヤードとしての任務も同時にこなしているため、出席率はやや低い。
うるさいヤツとバカは嫌いだが頼まれても頼まれなくてもしっかりと面倒は見てくれるし戦闘中は絶対の信頼を置く。

……要するに、素直になれない女の子。

+ 趣味 鍛錬
努力家の彼女は、それゆえ剣術への関心が非常に高い。
自身のコードである林崎甚助もそうだが、宮本武蔵、伊藤一刀斎、沖田総司、柳生十兵衛、などなど……剣士剣豪武芸者のコードは多い。
出会う全ての剣士に色々聞いて回っていたおかげで、現在の彼女は神意抜刀術だけでなく、それを派生した独自の型を確立している。
これは、彼女が潜在的に獲得していた見て真似る才能と、弛まぬ努力で掴み取ったものである。
+ 彼女の正体 =閲覧注意=
レイヤード家系の出。優しい父母と3つ離れた天才肌の頼れる兄がいた。
全く不自由のない生活、教養もそれなりの水準。すこし町からは遠いが見晴らしのいい大きな屋敷。彼女は生きるための不自由は何一つ感じなかった。
家督およびコードフォルダの継承権は兄にあり、妹の玲羅は兄の支援を請け負う





はずだった。





玲羅が12歳の時、玲羅以外の家族全員が一夜にして惨殺された。
偶然、玲羅は買い物に出かけていて無事であったが、その現場をまざまざと目に焼き付けてしまった。

いつも遊んでいた庭も。
読書と昼寝を繰り返した和室も。
家族と仲良く笑ってご飯を食べたキッチンも。
……すべてが赤く染まっていた。

五つにわかれた"父"がいた。
腕のない"兄"がいた。
首だけでこちらを見上げる"母"がいた。

父さん、さっきネコさんに会ったの。好きでしょ? 写真撮ってきたんだ。
兄さん、今日の鍛錬は大丈夫なの? いつも素振りしてたじゃない。
母さん、言われたとおりにお買い物してきたよ。今日もお夕飯手伝うね。
――どうしてだれもへんじをしてくれないの

ぽっかりと空いた穴に吸い込まれるような感覚。言葉は出ず、ただ口から出たのは嗚咽と叫び。

半狂乱の彼女を近隣住民が保護し、レギオンに通報。結果、コードフォルダの刀が発見されなかったため、強盗殺人として捜査が開始された。


が、それから数か月後、玲羅のもとにフリーランスだというレイヤードの男がやってきた。
「朴木玲羅さんだね? 君に渡しものだよ」
それは、見間違えることのない――一家のコードフォルダたる刀。
「報酬は要らないよ、なに、無償の人助け、というやつさ」
「でもその代わり、君に聴いてほしいことがあるんだ……」


その後、彼女はその刀を携え、レギオンムサシ支部へ志願兵として入隊する。
理由は一つ、彼のセリフの通りに。

「君の家族を殺したのはムサシレギオンの支部長だ」
「彼の命令で君の家族は殺されたんだ」
「いまこそ復讐のチャンスじゃないか」
「ほら、今の君には力があるだろう?」

殺す。
必ず殺す。
疑わしきはすべて殺す。
父と。母と。兄のために。
この刀で必ず復讐を遂げてみせる。

まずは暗殺の機を伺う。そのために志願した。
絶対に逃がしはしない。
隙を見つけて殺す。
そのために、今は辛抱強く待つしかない。
バレては暗殺の意味がない。




ところで。
玲羅は気にも留めないが、あの男は一体何者だったのだろうか?

経験:犠牲者
動機:復讐
邂逅:主人 香住了護 
感情:忠誠(偽)/殺意
コードへの感情:懺悔
天敵:香住了護

<参加回>

<参加回(その他)>
+ "星月夜"

(絵、まりも)
+ Picrew版
PC名:"星月夜"
PL名:Shin
コード名:テオドルス・ファン・ゴッホ
スタイルクラス:サポーター
レイヤークラス:リベレーター
ワークス:フリーランス

<ライフパス>
出自:参謀
経験:取引
動機:関心
邂逅:古き敵:神無月 慧
アイソレイトコアの位置:体内
コードへの感情:同一視
25歳 女性 身長174cm

<自由記述欄>
長い藍色の髪と白いチャイナドレスが特徴の女性。活動拠点を転々と変えるフリーランスのレイヤードだが、何を目的として活動しているかは不明。暗い雰囲気の人物と共にいることが多く、「一緒にいると不幸になるのでは」、「そういう性癖なんじゃないの」など様々な憶測が飛び交っている。
+ 独白
彼女には名前が無かった。だが藍色の髪がアルケオンの幻想的な光を放つ姿を人類は「星月夜」(フィンセント・ファン・ゴッホ 1889)に例えた。



私はテオドルス・ファン・ゴッホのコードを模して作られた人造人間だ。人類根絶を目的に私は常に戦ってきた。私はコードの記憶が強く結びついているようで、よく記憶が混線する。

(僕たちは何も報われなかった、神は僕らを見捨てたのだ。)

ただ悲しかった。人の生など儚いものとわかっていたが、それでもやりきれなかった。

(悔しい、僕は信じていたのに。世間の見る目が無かったのか、それとも僕の見る目が無かったのか…。)

人類への怒りが湧いた。すでに記憶の中の兄の絵は私を惹きつけていた。あなたの見る目が無かった訳がない。

ヒトと戦うのは苦では無かった、その悲しみと怒りが私に力を授けた。兄が自殺したときの苦しみと比べれば戦いなど些細なものだった。ただヒトが死ぬと、「このまま死んでゆけたらいいのだが」と最期に言った兄のことがフラッシュバックし、常に最悪の気分だった。死にたくないと言い苦しそうに顔を歪める、それがヒトの死に様だと分からされた。感情に身を任せ、下らない戦いで自分を使い果たす、それもいいと思っていた。けれどある日、それは変わった。

ヒトが私のことを「星月夜」と称していた。

「私のことを何と言った、答えなさい。」
私は彼を捕らえ、尋問した。
「星月夜と言っただけだ。何が目的だ!何故俺を生かした!」
敵の利となるぐらいなら自ら命を絶つ、そんな血相だった。
「なぜ星月夜を知っている。答えなさい。」

コードになるということ、その意味を知っていれば真実にもっと早く到達していただろう。

「何を言っている!?先史時代の偉人、ゴッホの作品のことだろう!?知っていて何がおかしい!」



生前1枚しか売れなかったと言われるゴッホの絵画だが、ゴッホ兄弟の死後10年が経った頃から、フィンセント・ファン・ゴッホの作品は世界的な評価を得ることになる。



なるほど、そういうことだったのか。何も言わず私は去った。次第にエンフォーサーと呼ばれる存在では無くなり、リベレーターと呼ばれるようになった。人類への憎しみは完全に消えた訳ではない、ただ弟の献身、兄の苦悩、失意、絶望、今までただの苦しみだと思っていたものが、意味のあるものに見えた。直接彼ら兄弟が報われた訳ではない、それは分かっていたが、感情は変化した。

失意・絶望の中でもがくヒトの姿が、愛おしく思えた。ヒトが苦境の中で生み出すものこそ尊いと感じた。彼ら兄弟の姿と重ねあわせる所があったのだろうか、絶望的な状況にいる人類に、このまま終わって欲しくなかった。

その後の私は、裏社会に紛れ込んだ。人間と見た目が大差ないおかげか、仕事には困らなかった。じきに旅先で闇商人をする傍ら、フリーランスのレイヤードとして戦うようになった。コードの商才のおかげか生活には苦労しなかったが、陰のある人物に付いていって、その絶望が何を産むのか見たかった。

今日も私は探す、失意の中の傑作を、夜の中の星を。


+ 前日譚?

「安倍晴明は強い」
1枚のメモがあった。



1:妄想

11月某日、私に課された使命はサポーターの作成であった。アサルトチームはブレイカー2人とチェッカー2人、ここにサポーターを組み込めばバランスの良いパーティとなるように見える。
『リベレーター』は人造人間を表すクラスであるが、私はリベレーターを作成することを事前に決めていた。これはただの私の趣味によるものであるが、やってみたかったのだからしょうがない。ここでクラスがサポーター/リベレーターになることが決定した。

しかしリベレーターは圧倒的に攻撃重視のクラスでサポートというサポートが存在しない。だがここで折れてはプライドがすたる、最強のキャラクターを作ってやるぜ!と息巻き、一つの目標を定めたのだった。

「安倍晴明に勝つ」



《裏占事略決》―――ダメージ増加、軽減、回復の全てに(Lv+1)Dするその特技はノーコストでサポーターのあらゆる能力を強化することを示す。その強さはまさに鬼、いや鬼を調伏する陰陽師そのものの如くであった。この大きな超えるべき壁を前に、データ作成は難航することとなる。


S「安倍晴明が強化なら弱体で対抗すればいいんじゃないかな?」
相談に乗ってくれた友人Sはそう語った。
S「この『赤マント』なんかはダイスペナが強いし、ほかの特技と組み合わせてダイス5個くらい減らせばかなり強いよ。」
正論だね。相手が強いなら相手の土俵で戦わなければいい。でもカバーアップする仲間がいる状況でそれはベストな選択と言えないんじゃないかな。
S「それはそうだね。ならシャドウの《ワールドドミネーター》で失敗させればいいんじゃない?シャドウにはダメージ軽減特技もあるし。」
うーん…シャドウは強い、それは間違い無いんだけど…私はリベレーターが気になってるんだよね。
S「いやー…リベレーターがそもそも攻撃型だしそういうのにあまり向いていな…」
いや待ってよ!この《ダブルオーダー》(セットアップ2回)はかなり強くない!?
S「…そうだね。それをメインにしたいなら《ロードトゥウィナー》で再行動させれば支援が2回乗るし良いかもね。」
やっぱり火力特化で安倍晴明の上を行く。それがベストかもしれないな。

…あれ?それ《マルチセット》でもよくね?(やめろバカ!)


2:誕生

方位は見つけた。だが距離までは分からない。安倍晴明に勝てるコード、式神の力を借りる陰陽師以上の即ち<神>に届くコードを発見しなくてはならない。シェヘラザード、太公望、石田三成など魅力的なコードはいくつかあった。しかし、神に届くかとは別だ。

人間のままでは神には到達しない。人類最強に勝つには人の限界を超える必要があった。
人類に届かない最後の領域、人類最強に勝つ可能性を秘めた分野、それは

「運」だった。

「ランダム」、=神の領域。「ランダム」に身を委ね「強運」を引き寄せる。それは天啓であった。

神に至るコードの探索は苦難を極めたが、天啓により1つのコードが現われた。

『テオドルス・ファン・ゴッホ』

《未来確信》― ― ― そ れ は ク リ テ ィ カ ル し た 者 に だ け 訪 れ る 奇 蹟 。


『デミ・ゴッド』

《未来確信》(1)
《ダブルオーダー》(1)
《ロードトゥウィナー》(1)



核は出来た。《未来確信》でラウンド中クリティカルしたら+15点、後は二個目のセットアップ支援を積んで《ロードトゥウィナー》で2回殴れば超!エキサイティン!



『ゴミ・ゴッド』

《未来確信》(1)
《戦術解析》(3)
《ダブルオーダー》(1)
《ロードトゥウィナー》(1)



3D+15期待値31.5、再行動で63。10MP ACN1 シーン1回 再行動込みでシナリオ1回。

単体強化で実質シナリオ1回(シーン1回とシナリオ1回を同時使用)ってゴミじゃねーか!!!しかも残り10点じゃメジャーとダメージ軽減取れないじゃん!

反省しました。アタッカーは最低2人いるってことを忘れてたね。あと《未来確信》、能力値基準だから素より火力伸ばすのが難しいね。そして安倍晴明はダメージ軽減もメジャーでの回復も強い。瞬間火力で上回ろうと意味が無い。全ての要素で安倍晴明を上回らないとダメだ。この失敗を忘れないよう「安倍晴明は強い」そうメモに記した。

ただ奇しくも《未来確信》は《マルチセット》の範囲外で《ダブルオーダー》の範囲内だった。ということは《ダブルオーダー》で2人に配れる。クリティカル確率も二倍でお前を上回る1200万パワーだ!
しかし《未来確信》を伸ばそうとすると感覚3→4の経験点は15点と重い。ダメージ効率としては非常に悪く、取得できる特技が2つ減り、欲しい技能も特にないので余った5点の使い道も分からない。
しかしこれを解決するソリューションが在った。



『デミ・ゴッド(調整後)』

感覚3→4 <射撃>2→3
《未来確信》(1)
《ダブルオーダー》(1)
《ロードトゥウィナー》(1)
《異質髪》(1)
《フォースシールド》(1)
《ゲートキーパー》(1)
《英雄の一射》(1)



クリティカル時+20×2人 再行動で合計火力支援60 通常時火力期待値3D→20へ

止揚(アウフヘーベン)した。

感覚を上げなければ倍率が上昇しないというテーゼに対し、感覚を上げることが大きな無駄となるというアンチテーゼ、それはメジャーで射撃攻撃を行うことで解決した。本来リベレーターは攻撃型であるのだ。それは付け焼き刃の攻撃特技でもある程度の命中、火力が期待できる事を意味する。1レベルで達成値+1,火力5.5上昇は命中の安定化、火力上昇に大きく貢献した。クリティカル時以外の火力上昇は存在しないが、そこは味方を信じた。テオドルスはフィンセントを信じた、それと同じなのだ。信じる力は奇跡を起こす、間違い無い。

3:決戦

勝負の時間だ。
安倍晴明は《裏占事略決》を3レベルで取得している支援特化とする。
/ 安倍晴明 デミ・ゴッド
ダメージ増加 +5d/5MP +20/5MP
ダメージ軽減 5D+5/6MP 1D+17/10MP
メジャーアクション 6D+5点回復 射撃6D《物》+15+1D

ダメじゃね?と思った方、それは間違いである。

上から順に見ていこう。安倍晴明の期待値は27.5、確かにこちらを上回っているがこれはダメージごとに打たなければならない。こちらは一度打てばラウンド終了時まで続き、アタッカーが複数回攻撃したときにも消費が変わらない。よってこちらが上回っているとしていいだろう。

ダメージ軽減は残念ながら安倍晴明に勝利を譲ることになった。期待値が10も違うと流石に何も浮かばない。だが《ゲートキーパー》の性能が変わらないことから、実質引き分けとも言える。

メジャーアクションは38点回復と29.5点ダメージだが、これは流石に比較できない。どう考えても引き分けである。

惜しくも1勝1敗1引き分けという結果になった。
だが最終的に雌雄を決さなければいけない。最終決戦、それは究極の状況、1対1で戦ったときどちらが勝つか、それで決めなければならないだろう。

4:決着


nターン目、MPを使い果たした安倍晴明はジリープアー(徐々に不利)になりついに倒れた。目を疑った私は、100回を超える試行を重ねたが全て同じ結果だった。さらに強化したコマンダーキャップ持ちヴェール安倍晴明と戦わせても同様だった。

ついに私は勝利したのだ。長い戦いは幕を閉じ、1人のキャラクターが誕生したところで筆を置かせていただく。


なお以上の文章は全て詭弁であり実際の強弱とは関係ありません、また《未来確信》の期待値はすべてクリティカルしたものとして算出しています。

<参加回>
+ 保住 千草
<基本データ>
PC名:保住 千草(ほずみ ちぐさ)
PL名:ますは
コード名:アインシュタイン
スタイルクラス:ブレイカー
レイヤークラス:アームズ
ワークス:ガーディアン

<ライフパス>
出自:病弱
経験:技術者
動機:生誕
邂逅:戦友
コードフォルダの形態:武器
コードへの感情:劣等感

<自由記述欄>
年齢:20
誕生日:2/16
コードへの劣等感から少しでも立派な事をしようとガーディアンになった。動機はそうだけどガーディアンの仕事に誇りを持っているし、平穏の維持を大切にする。昔は他人に比較されたが現在主には勝手に劣等感抱えてる。何か言われたくないので普段の生活ではコードを伏せようとしてる(どのくらい伏せられるのかわからないですが)。レイヤードに対しても言わなくていいなら言いたくない。あんなすごいことはできないけどそれなりに生きてる自分を見てほしい感じ。家庭環境は普通に育ってます。役に立てたり成果を褒められると嬉しい。守れた平穏を見るのも好き。
こんなだけど普通に表情豊かだし趣味もやります、劣等感以外は明るい子。最初人見知り若干するかな……。
仕事の時は髪を一つにくくってます。

<参加回>
+ ホライズン
<基本データ>
PC名:ホライズン
PL名:=甲丙
コード名:クライド・トンボー
スタイルクラス:サポーター
レイヤークラス:リベレーター
ワークス:ストレンジ・ラボ

<ライフパス>
出自:調査員
経験:過去の探求
動機:覚醒
邂逅:借り
コードフォルダの形態:左眼
コードへの感情:誇り

<自由記述欄>
ストレンジラボの研究員で、主に宇宙についての研究を行っているリベレーター。一人でいることが多く人混みが嫌い。接触しても直ぐに逃げていってしまい見失うことが多いが、声をかければ会話をすることができる。
元々は戦場観察や情報収集などで戦場を動き回っていたため運搬や観察などの能力を買われたような内容の仕事が多い。
天体観測を行うために生活習慣は夜行性で、毎夜毎夜どでかい望遠鏡を両手に担いでは外に行って天体観測して、曇りや雨の日には運搬などの仕事をこなして日中に寝る生活を続けている。暗い中で運搬を行っているときに「暗闇の中に青く光る浮遊物体」の噂(実際は左目のアイソレイトコア)がたったため、基本的に前髪を流して左目を隠すようにしている。ただ日常生活・天体観測は特に目のことを気にせず行っているため、ラボ内でたまにふよふよした青い光を見かけることがあったりする。
<参加回>

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
最終更新:2022年08月20日 10:29