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ロドアム(SC22~SC108)

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邪推SS/ロドアム(SC22~SC108)


海賊“ホワイトキャッスル”首領であり、ロ族の歴史書から抹消されたロ族の者。
ロ族直系の血筋であり、ロゴやログの兄にあたる。

幼少時の彼は聡明であったが、一方で非常に奔放な性格をしており
しばしば奇怪な行動をとって周囲の者を驚かせることも珍しくなかった。
その行動は枚挙にいとまがないが、その一つに“虫食い”のエピソードがある。

それは、彼が12の頃であった。
城下の視察を兼ねての外遊に来ていた彼は、みすぼらしい服装の子供たちが
白い芋虫の幼虫を食べているところを目撃する。
彼は従者が止めるのも構わず、子供たちの元へと近づいていった。
周囲の者とは明らかに違った豪奢な身なりの少年をいぶかしげに見上げる少年たちに臆することなく
彼は「その虫を食べさせてくれないか」と頼み込んだ。
交渉の結果、金10と交換でその虫を譲り受けた彼は早速その虫を口に運ぶ。
「うまい!」
腹の底から響くような声で、彼は叫んだ。
結局、彼は残りの虫も少年たちからすべて買い取り、一瞬で食べつくしてしまった。
従者が眉をひそめるのもかわまず、その時の彼は非常に満足そうであった。
後日、この話は従者によって宮廷中に広められ、ロドアム少年は“虫食い王子”として
周囲から白い目で見られるようになった。
(もっとも、彼自身はそのことを全く気にしておらず
むしろその時の少年たちに教えてもらった虫の群生地によく足を運び、おやつ代わりに好んで食べるようになったという)
このようなことが続き、側近たちはおろか両親まで彼の王としての資質を疑うようになっていった。

そして、迎えた成人の日。
彼は“椅子に縛られた覇王など面白くない”との書置きを残し、出奔してしまう。
このことが決定打となり、彼はロ族の面汚しとされ、ロ族の家系図から存在した形跡ごと抹消された。
弟であるロゴやログが彼の存在を知らないのは、このためである。

出奔した後のロドアムは、一隻の高速艦を駆り宇宙を旅した。
その中で、強い者との戦いに喜びを見出すようになった彼は
“有名なお尋ね者になれば、自ら強者を捜しに行かずとも
腕利きの賞金稼ぎや正規軍士官が向こうから戦いを挑んでくるのではないか”との
非常に彼らしい考えから、海賊として身を起こすことを決意する。
そして、酒場で気の合った仲間を集め、海賊団を旗揚げした。
これが、少数精鋭で有名な海賊団“ホワイトキャッスル”誕生の瞬間である。
(余談であるが、ホワイトキャッスルの名はロ族の家紋に描かれている白色の城に由来する)

こうして海賊となったロドアムであったが、その経緯から
海賊としては珍しく、略奪よりもむしろ戦闘行為に重きを置いており
自身より強い相手と見れば相手かまわず戦いを挑んでくることから
やがて“宇宙の狂犬”の異名をとるようになった。
その見境のなさは、当時最大勢力を誇った海賊“赤旗”の精鋭宇宙艦隊や、大規模な軍事演習をしていた
アグデッパ率いる地球正規軍の大艦隊に怯むことなく攻撃を仕掛けるほどであった。

艦隊指揮、部隊指揮、知略、格闘能力のどれもに抜きんでた才を持っていたロドアムであったが
こと撤退戦に関しては、後の戦術評論家の誰もが口を揃えて
「彼を上回る存在はいないだろう」と評するほどであったという。
そのことは、アグデッパ軍急襲の際に猛反撃を食らい
自身の行動があまりに迂闊だったと知ると、得意のかく乱戦法でアグデッパ軍を煙に巻き
最小限の被害でさっさと逃げおおせたことからも伺えるだろう。

当時の彼の主戦場は、当時最も強大な勢力を誇っていた地球の周辺であった。
“宇宙の狂犬”の名に恥じず誰彼かまわず戦いを挑み、時に返り討ちにあうこともあったが
それ以上に多くの正規軍や海賊、賞金稼ぎたちをを退けていった。
その途上、箔付けのために艦隊を率いてホワイトキャッスルを討伐に来た
当時10歳になったばかりの地球の王子アズマを生け捕りにしたこともあった。
(ロドアムからしてみれば、襲ってくる敵を返り討ちにしたら
その司令官がたまたま地球の王子であったというだけの話であったが)
後にアズマは莫大な身代金と引き換えに解放されるが、この時の捕虜生活が
アズマ少年の考え方に大きな影響を与え、後に彼が海賊として出奔する一因となったと言われている。
王子アズマを捕らえたことは、結果としてホワイトキャッスルの名声を上げるのに大いに貢献し
その後、ロドアムの望み通り、彼らを狙い多くのアグデッパ軍正規軍や
賞金稼ぎ、海賊たちが襲ってきたという。

やがて、サウス星系や地球でロ族が天制覇のための行動を起こし始めたことを知る。
彼は王家を出奔した身分であったが、弟たちのことは各地を回る間に聞き及んでおり
陰ながらその手助けをすべく、時に匿名でロゴやログに敵対勢力の情報を流したり
資金援助を行ったりしていた。
また、ログの支配する拠点を襲う正規軍を攻撃したり、サウス星系にいる部下に
ロゴに敵対する覇王の軍を襲わせたりといった直接的な介入を行うこともあった。
しかし、こうした行為はあくまでも余暇を使った行為に過ぎず、彼の本懐は
やはり強者との対決にあった。
戦乱勃発後はさらなる強者の姿を求めて地球を離れ、各地を転々として様々な惑星の覇王の軍や
海賊たちに勝負を挑んでいった。
ツルマ軍の知将カサマ・アキの腹心バーセム・妹でもあるツルマの妃ロザリンら
数々の名将たちと勝負をしていったが、特に、アグデッパの直属部隊である八卦衆とは
何度も剣を交えており、幾多の名勝負が生まれたことで有名である。
(この時相対した八卦衆の一人ヒップは、ロドアムについて
「軍事の才ではあのダイナス隊長やチョー副長にも決して引けを取っていないと感じた」
と語っている)
老いてなお盛んなその戦術、戦略は、時を経るごとにますます鋭く磨かれていった。

だが、気力は尽きずとも体力にはやはり限界があった。
SC102年、80歳となったロドアムは己の身体が思うように動かないことを知る。
これを衰えを感じた彼は今が引き際と判断し、腹心の一人であったオンゴゴを
ホワイトキャッスル頭領の後継者として指名し、海賊稼業から引退した。
引退後は身分を隠して故郷ラエに戻り、元捕虜であった妻と共に
死の直前まで運送屋家業を行って余生を過ごした。
そして、やがてロゴがサウス星系を完全掌握したことを知ると、妻に看取られる中
満足そうに息を引き取ったという。


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