ユウリが氷の頭脳で、状況を整理した。
自分は何者か──恐らくこの技術はロンダーズのものだろう──の手によってこんなところに連れて来られたのだろう。
だが、今はそんなことに恐怖を感じている場合ではない。
脱出の方法を考え、今までいた世界の、変態ストーカー刑事に一発お見舞いしなければ気がすまない。
──待って。それじゃあロンダーズがアベルを使った意味がないじゃない。
そう。ユウリはさっきまでアベルの手によって殺人者にされかけたのだ。
そんなまさに絶好のチャンスを、どうして……。
ロンダーズであるという自身の考えに疑問を抱きながら、ユウリは付近の探索を始めた。
「タック!」
まず最初に見つけたのは倒れている中年の男性と、自分たちの仲間であるロボット、タックだった。
二人とも目をつぶって動かないのだが、ユウリが2~3回軽く叩くと、すぐに体を起こした。
「ユウリ! ここは……?」
「今はまだわからないわ。今は状況を確認して、脱出することを考えましょう」
□
ユウリの様子をじっと見つめる、若い男がいた。
爪を噛みながら、ゆっくりと歩き出す。
「リントの戦士か……」
□
ユウリたち3人の前に、若い男が現れた。
「第42号!! 生きてやがったのか!!」
中年の男性が、すぐにその男に、手持ちの銃の銃口を向けた。
ユウリはその行動に疑問を感じ、男を制する。
「どうして人間を撃とうとするの……? それよりその銃は?」
「俺は警察なんだ」
男はそういった後、引き金を引き続けた。
その弾丸が当たる前に、若い男の姿が異形の怪物に変わった。
「正体を現したな!!」
全ての弾丸は、彼に当たるも、そいつはそれを体内から吐き出すように外へと出した。
「チッ! やっぱり通常の弾丸は通用しねえ!」
男は背後のユウリに気付くと、すぐに「逃げろ」と言い続けた。
しかしユウリはそれを「ごめんなさい」と一言で返すと、タックに質問をした。
「あいつは?」
「僕のデータにはない」
「わかったわ。とにかく、圧縮冷凍……できないわね。5人揃ってないと。とりあえず捕まえておきましょう」
ユウリが「クロノチェンジャー!」と叫びながら怪人の方向へと走っていった。
□
「あ! いたいた。もう、探したんですよ~」
風のシズカが、タックを見て言った。
きょとんとしているタックを、風のシズカは持ち去っていった。
それを幻のゲッコウか何かと勘違いしているのだろうか……。
□
「!!」
タイムピンクへと姿を変えたユウリを見て、杉田は声が出なかった。
笑顔のために戦った男の姿が、彼女に重なったのだ。
怪人が胸の装飾品をタイムピンクに投げつけるが、その攻撃は「クロノチェンジャー」に備え付けられた超加速機能「アクセルストップ」によって全て除けられた。
「ダブルベクター!!」
タイムピンクの手に、両刃の剣──ツインベクターが握られた。
「ベクターハーレー!!」
そして、その二つの先端から発射されたビームを怪人を避けられなかった。
その直後、さらに別の戦士がその闘いに乱入した。
「女の子を襲うだなんて、最低だね。……変身!!」
──RODFORM──
青色の正義の怪人──ウラタロスがデンオウベルトを装着し、仮面ライダー電王ロッドフォームへと姿を変えた。
「お前……僕に釣られてみる?」
デンガッシャー・ロッドモードを怪人の方向へと向ける。
「今度は何? タック! この人は? ……ってタックは?」
タイムピンクが見た方向には唖然としている中年の男性だけがいた。
「お嬢さん、下がってて……」
電王がタイムピンクの前に立った。
そして、ライダーパスをデンオウベルトの前にかざした。
──FULL CHARGE──
その音と共に、怪人の腹にデンガッシャーが突き刺さった。
そして、怪人の前に網が張られて、電王のデンライダーキックが炸裂した。
怪人の体に少しずつヒビが入り、怪人の腹のベルトへとヒビが到達した。
「クソッ……!!」
怪人の体は爆発し、破片は四方八方に飛び散った。
【現在地:長野県】
【ユウリの持ち物:クロノチェンジャー】
【杉田守道の持ち物:銃】
【ウラタロスの持ち物:デンオウベルト】
【風のシズカの持ち物:タック】
参戦時期
ユウリ⇒アベルに誘拐された直後、杉田⇒最終回後、ウラ⇒過去に置き去りにされた後、シズカ⇒最終回後
最終更新:2008年11月05日 18:27