「機動戦士GUNDAM SEED―Revival―」@Wiki

戦い(人の運命-さだめ-)を破壊するもの

最終更新:

Bot(ページ名リンク)

- view
だれでも歓迎! 編集
L2宙域
レジスタンス連合とPGより一部のパイロットと機体を借り受けたザラ隊の激戦。
「第8小隊帰投!補給急げ!」
「全機、射線上から離れろ!両舷全ミサイル、2波から3波、用意!ってーーーー!!」
怒号の飛び交うブリッジの中、ユウナは仮面の下で鬼のような形相を浮かべていた。
「一機たりともミハシラへ抜けさせるな!」

「こんのおおおおおお!」
「でえやあああああああ!」
少尉のアックスが リフレクター発生器ごとザムザザーⅡの装甲をたたき割り、大尉のサーベルがガンバレルSBを切り伏せる。
「はあ・・はあ・・・・まだだ!」
大尉の檄を受けて少尉は再び武器をかまえる。眼前にはエールのSBが3機、
ランチャーが2機、ソードが2機。
「「うおおおおおおおおおお!!!!」」
再び、激突する。守るために。

「いい加減に・・・・・しなさあああああああい!!」
シホのシグナスMk-Ⅱがビーム重斬刀を薙ぐ。数機のSBが両断され、爆発する。
その時、コックピットに鳴り響く最優先のエマージェンシーコール。ユウナの居る旗艦からだ。
「・・・・核ミサイル!?」

「どういうことだ!あれは!?」
アスランはTJのコックピットで絶叫する。核ミサイルなど、聞いていない。
しかし、答えは直ぐに出た。
「ライヒの差し金か・・・!」

「収束率調整・・・・」
シグナスMk-Ⅱのバックパックを展開する。愛しき人の下で戦っていた頃の
愛機、ディープアームズの試作型ビームライフルに似たシルエット。
しかし、あのころとは技術が違う。これだけの大きさの砲身と冷却機関を持つ
ビームの威力は凄まじい。
「ミハシラの人たちを核で・・・!!・・・これが、あなたの選んだ正義のする
ことなんですか!隊長―っ!!!」
シホは絶叫し、携行用のライフルも交えて一斉射した。
核の爆光がいくつも咲いていく。

「違う・・・・・・プレアは、こんな世界のために死んだんじゃない!!」
核ミサイルを墜としつつ、カナードは奥歯をギリ、と鳴らし、核を撃った部隊に突撃した。
そこに居たのは、FBだった。
「PG・・・・・!また貴様等かあああああああ!!」
檄し、アルミューレ・リュミエール・ハンディを展開、フルバーストをしのぎつつ接近し、
Ηユニットのソードモードを起動、FBを薙ぎ払った。

L3
医務室
センセイが扉を開けて飛び込んでくる。
「あれ・・・シン!?」
「センセイ、早くミハシラへ・・・・ってシンさんは!?」
「まさか、あの体で・・・!!」
「そんな・・・・!!」
脱獄後、ミハシラへ逃亡する際に一般兵を庇って重傷を負ったシンは、ベッドの
上にいなかった。
「止めないと!」
「ソラ!」
センセイが何か言っているが、ソラの耳には入らなかった。
全速力で、格納庫へと走る。

格納庫
「おい、そこの!危ないからど・・・・って兄貴?!」
ナラは愕然としていた。
「何か、使える機体は在るか・・・・・」
目の前で、シンがケガの痛みに顔をゆがめながらも、MSをよこせと言っている。
「何言ってるんですか!とっととミハシラで・・・・」
「シンさん!」
ソラが駆け込んでくる。
「もう最後のミハシラの搭乗完了しちゃいますよ!早く・・・」
そう、ミハシラの国民たちは、万が一に備えて残ったソキウスたちに護衛を任せて、
緊急時には量産された移動用のミハシラで脱出する手はずになっていた。
しかしシンは笑みを浮かべ、腕にしがみついてくるソラをひっぺがすと、
「シゲト!」
「へ?・・・ってうわ!」
シゲトの方へ放った。
「シ・・・、シンさん!」
「兄貴・・・」
二人に向けて笑みを浮かべ、シンは答える。
「心配するな、あの時だって、約束通り帰還しただろ?」
「でも!」
「何の騒ぎだ?」
声のした方を三人そろって振り向く。騒ぎを聞きつけたサイが居た。
「やっぱりそう来るか・・・・ミナさん?」
「うむ。」
サイが下がると、そこにはミナが居た。
「あんたか・・・・」
「ミナさん・・・・?」
シンとソラが呟く。ミナは目を細め、問う。
「貴様は、何のために戦う?」
「え?」
「答えろ。」
「ちょ、ミナさ・・・」
止めるのではないのか。そう言おうとしたソラを、シンが制する。
「・・・・・カナードやソキウスを見ていて、わかったことがある。俺は、復讐心を捨て
られないんだ。俺は、あいつ等のように必死でぶつかっていもしなければ、何か
成し遂げても居ない。かといって、それを理由に戦うヤツは、不様な負け犬だと、 カナードたちを見ていてわかった。だから俺は、あの時、こいつ等を守るためにとどまって
フリーダムと戦えた。」
一息ついて、瞳を閉じ、シンは続ける。
「結果、レイとの二度目の別れを経験した。でもあの時そうしたことを、
後悔しちゃいない。アイツなら、きっとこういうからだ。「怯むな」とか、
「立ち上がれ」とか、「お前ならできる」とか・・・・最期に、アイツは言ったんだ。
「お前はもう、議長とかつての俺の、過去の正義の下に戦わなくていい。
お前の正義の下に戦え」って・・・。」
瞳を開き、決意の言葉を言う。
「なら、話は簡単だ。この世界は、優しくも暖かくもなっていない。
それを感じることすら、初めから奪い取っただけだ!だったら・・・・
俺はそれを、夢を取り戻す!」
静まりかえる。
「シンさん・・・・いってらっしゃい」
ソラは、決然とした表情で言う。
シンがうなずき返し、手近にあったシグナスに向かったとき、
「待て。」
ミナが声をかけた。
ミナは目を一旦閉じ、そして開くと、サイの方を向いた。互いにうなずく。
「ついてこい。」
そう言い放ち、ミナとサイは歩き出す。
シンとソラとナラは、それについて行く。
そしてある通路に入った。
「ここって・・・まさか!」
ナラが驚愕した。この通路は、たしか・・・
「ああ、アイツだ。」
サイが返し、シンとソラが首をかしげる。
そして、通路を抜けた先には・・・・・
「デ、デスティニー!?」
そこには、運命の名を冠する機体と似た機体があった。
「・・・い、いや、似てるけど違う・・・・・まさか、此奴が例の新型!?」
「そうだ。虎の子のFMは未完成だけどな。」
「エターナルフリーダムが無いなら、今のままでもなんとかなるであろう。」
「・・・名前は?」
「乗ればアイツが教えてくれるさ。」
「あいつ・・・・・?」

『追加ユニット・ロー・アイアス、連結正常。ブースター、動作確認完了。DBに接続します。』
コックピットの中、アナウンスを聞きつつデスティニーのOSを起動させる。
すると、ディスプレイに「メッセージを開きますか?」の文字が並んだ。
「メッセージ・・?」
疑問を浮かべつつ、開く。
『聞こえるか、シン。』
「レイ!?」
呆然とする。メッセージは続く。
『これを聞いていると言うことは、今の俺ももう居ないと言うことだろう。居れば、
このメッセージを削除しておくつもりだからな。
さて、シン・・・・ありがとう。人間(かつて)の俺と、AI(今)の俺。二人の俺の正義につきあってくれたことに感謝する。
だから、もういい。お前はお前の目指す世界のためだけに戦え。
此奴の名はデスティニー・ブラスト・・・・。運命の破壊者だ。戦うことが
人の運命(さだめ)だと諦め、人から人の生き方を奪い取ったやつらの目の前で、
その決断を否定してやれ。誰でも、人の運命と闘えると。
この機体は、議長が残した設計思想を参考に造り上げられたものだ。
議長はこういうメッセージを残していた。・・・・・・
「この力を、戦い(人の運命-さだめ-)を破壊するものへ」、と。
議長も、俺も、自分に科せられた運命に逆らって死んだ。
そして、その生き方を後悔してもいない。・・・・・
お前が、人の運命と闘うのなら、飛ぼうというのなら、この機体は翼をくれるハズだ。・・・征け、シン・アスカ!』

メッセージを終了しますの文字が、ディスプレイに並び、シンは静かに涙を流した。
耳に、サイから準備完了のコールが入る。
瞳を見開き、叫ぶ。
「シン・アスカ、デスティニー・ブラスト、征きます!!!!」
運命の破壊者が飛び出していく。アイアスのブースターで最大速度まで加速する。
戦場へと。

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
ウィキ募集バナー