[[前>1-21 『尖頭器』でサイを撃退]]|[[歴史]]|[[次>1-88 『尖頭器』で鹿狩り、まだきつい]] 62 :1:05/01/23 22:06:49 ID:X6N01+FZ 森を進む3人の原始人 今日も、食料の確保に森にはいったのだ。 いつもは手ぶらな彼らだが、今日からは両手に荷物を持っている。 モーナー「ナナッシよ。本当にこれでいいのか?」 ギーコ「両手がふさがってると、帰りに果実もって帰れねぞゴラァ」 ナナッシ「大丈夫だって、早くいくだでよー」 彼らは、右手に尖頭器を、左手に袋を持って歩いている。 ナナッシと呼ばれた青年は尖頭器のかわりに、ナイフをもっているようだ。 しばらく森の中を歩くと、沢山の蔦科の植物に阻まれて、進めなくなった。 以前の彼らであれば、引き返して別な道を探すのだが、今の彼らは違う。 ナイフと尖頭器で道を切り開けるのだ。 ナナッシ「な!持ってきてよかっただで?」 もう少し進むと、私達が「山葡萄」と呼んでいる果実が沢山なる場所に出た。 彼らは、それを十分に食べた。 ナナッシ「さて、みんなの分も持ってかえるだよ」 ギーコ「だから、両手がふさがってるぞゴラァ」 ナナッシ「この、袋の中に入れて帰るだよ」 ナナッシの説明は単純だった。袋の口を広げて、中にモノを入れたら、口を閉じる。 たった3人で来たにもかかわらず、10人で来たときよりも多い量を持って帰ることができた。 モーナー「重いんだなぁ」 ギーコ「入れすぎだぞゴラァ」 袋には小さな穴が開いてるらしく、外にブドウが顔を出しているのはご愛嬌かもしれない。 ナナッシ「早く帰って、みんなで分けるだよー」 63 :原始人@1:05/01/23 22:35:21 ID:X6N01+FZ やったでよー、みんなのおかげで、いっぱい果実を持って帰ってこれただよ。 袋の作り方を教えてくれた、みんなのおかげだでよ。 袋は、穴の開いたものしか作れなかっただで、水は運べなかっただよ。 でも、穴から落ちない大きなものなら、たくさん運べるだよ。 ただ、サイの皮はもうなくなっちまっただよ。 小さい皮じゃ、袋を作っても、入れるところが無いでよ。 村の人間の数だけ作りたかっただども、どーしたらいいだかねぇ? そうそう、サイの肉を食ったギーコとモーナーは、なんかすごく元気だで でも、そのしばらく跡にサイの肉を食ったモラーラがお腹を壊しただよ。 どうやら、サイの肉は果物より早く腐るみたいだよ。 ん?かぁちゃんが、なんか怒ってるだよ。 ガラクタを貯めるな?洞窟が狭くなる? これ以上貯めるなら出て行ってもらう? うわわわぁぁぁん!どーしたらいいだよー 夜は寒いし、雨なんか降ったら風邪ひいちまうだよ。 ああ、獣たちみてぇに、体中に毛が生えてりゃ、外で寝ても寒くねのになぁ なぁ、みんな、なんとかならねぇだか? [[前>1-21 『尖頭器』でサイを撃退]]|[[歴史]]|[[次>1-88 『尖頭器』で鹿狩り、まだきつい]]