『精霊魔法』

 詠唱や術式を媒介とし、魔力を対価として精霊に語り掛けて、火、水、氷、風、雷、土、何れかの属性に基づく現象を引き起こさせる。異なる属性の魔法を同時に詠唱することはできず、引き起こされる現象は詠唱時間が長ければ長い程、より強力で、より魔力を消費する。魔力とは一般的に『マナ』と呼ばれるもので、体力の様なモノだが殆どは先天的な才能で決まり、本当に才能がない者は詠唱関係なしに行使すること自体出来ない。
 だが、研究や解読が進むにつれて、才能が無いとされていた者達も、学院や図書館、或いは独学で学ぶことで後天的に『マナ』を引き出し、身に着けることができるようになった。それでも才能という言葉が極端に出る程度にはやはり差がある。

多くの魔法使いは一つまでの属性を行使することがやっと。血の滲むような努力を経て、又は天才は三つ迄、そして天才の中でも一握りが六つの属性全て習得し、大魔法の研究の下準備となる。


『魔法の種類』
  • 日常型
詠唱やマナが殆ど必要ない魔法。手の平から小さな炎を灯したり、真水を作り出す等…。

  • 0:補助
近くの物体や指定した対象に属性毎の現象を纏わせる魔法。一般的には精霊の加護を与えると呼ばれている。唱えてしまえば、術者が離れても少しの時間は持続する。

  • 1:投射型
対象や地形に向けて投射する。大多数は一直線に飛んでいくものが多い。属性により固有の特徴がある。

2:放出型
広がるように放つもの。いわゆる範囲攻撃や断続して投射するタイプ。強力ではあるが味方を巻き込んだり、閉所であれば思わぬ事故につながることも… 。

  • 3:発生型
指定した場所に属性毎の現象を発生させる。予備動作が長く、発生までのタイミングやディレイで見切られる事が多いが、決まれば強力。

  • 4:地形型
その土地の性質を利用して、属性に基づいた現象を任意の場所に発生させるもの(水辺であれば氾濫させたり、地面の土で壁を生成したり)。強力、ないし強靭な物が多いが、その都合上マナの消費も大きい。

  • 5:発生型
地形型の発展。こちらは土地の性質を無視して発動できる。発動中は常時マナを垂れ流している様な状態なので、並の魔法使いでは数秒も持たない。作り出された現象も一時的なものであり、マナの供給が止まれば、直ちに崩れて消滅する。

魔法の属性


  • 火属性
主に燃焼のエネルギーを使った魔法。強力ではあるが二次被害や仲間を巻き込むことも…。同レベルの水属性魔法に一方的に対処される。
1/ファイアボール/指先や手の平から火球を対象に向けて飛ばす。着弾するとその場で燃え上がる。
0/アグニ/道具や装備に炎を発生させ纏わせる。自身により近い程効果は強力になる。例えば剣に唱えた場合、燃え盛る刀身は革製の防具までなら溶断する。効果は術者から離れて2ターン。
2/ファイアストーム/手の平から燃え盛る火炎を放出する。殺傷力は高いが、使いどころに難がある。
4/エクスプロージョン/地熱を利用した爆発を指定した地表に引き起こす。属性ダメージはないが衝撃によるダメージを与える。地表でしか使えない。
3/メルト/手に特殊な炎を纏い、触れている個所の温度を急激に上昇させ溶かしてしまう。ある程度の時間が必要なので障害物の撤去等に使われる。
5/プロミネンス/とても長い詠唱の後、両手を空に掲げ、等身大の灼熱の球体を作り出して放つ。球体は減衰しながら徐々にゆっくりと飛翔し、触れたものを殆ど融解させ、有る程度の厚さの物に接触すると霧散するように消滅する。魔術師の中でも上位の者しか唱えられない。


  • 水属性
エネルギーを持たず、あくまで質量に基づく物理攻撃であることが多い。液状であったり固形にできたりと、利便性は高いが場所によっては使えないこともある。同レベルの風属性魔法に一方的に対処される。
1/ウォーターバレット/手の平に空気中の水分を集めて圧縮した弾を作り、対象に飛ばす。
0/アクア/道具や装備に水を発生させ纏わせる。自身により近い程効果は強力になる。水は投擲物の衝撃を減衰させる。
2/ウォーターカッター/断続する高圧水流を指先から放ち、人並みの柔らかさなら瞬時に切断してしまう。
3/ミスト/空気中の水分から濃厚な霧を作り出し、敵味方問わず視界を閉ざす。
4/ガイザー/地面に手を当てて詠唱後に、指定した場所に勢いよく水を湧出させる。地下水のない所では使えない。
4/カタクリズム/近くに水源がある場合、ありったけの水を指向性を持たせて氾濫させる。魔術師の中でも上位の者しか唱えられない


  • 氷属性
質量的な力はあまり無いが、対象の「温度」を急激に下げる点は非常に強力。同レベルの火属性魔法に対しては一方的に対処されてしまう。
  • 1/アイス/空気中の集めた水分を凍結させ、対象に飛ばす。こちらは衝撃ではなく質量を与える。
  • 2/ブリザード/手の平から冷気を放つ。長時間受けた対象は凍結する。距離減衰がある。
  • 4/アイスニードル/水源や凍結したエリアから氷の槍を出現させる。
  • 3/アイスラプチャー/時間が経つと爆発して、周囲に氷塊を巻き散らす氷壁を作り出す。形成されて1ターン後に爆発する。
  • 4/アイスウォール/水源や凍結したエリアから氷の壁を出現させる。即座に出現させるが脆い。
  • 3/チルド/指定した水源を徐々に凍結させる。水量によってターン数変化。


  • 風属性
分かりやすく扱いやすい魔法。無色透明で飛躍的なので不意を突きやすいが、扱いやすい故に軌道も読み易い。地形に左右されない点では非常に頼れる。土以外の属性魔法を相殺する。
  • 1/エアガン/指先に空気を圧縮して飛ばす。着弾した箇所に衝撃と破裂音を与える/0マナ
  • 1/ウィンドアロー/鋭利な風の刃を対象に向けて飛ばす。単純で強力だが、一定以上の硬さを持つ相手にはまったく意味をなさない。
  • 2/ストーム/両手から突風を作り出して放出する。進路上の全てに影響があるため使用には注意を。
  • 3/エアバンク/指定した大気中にゆっくりと、圧縮した空気の球体を作り出す。他の風魔法と接触すると炸裂し、かなりの衝撃と音を発生させる。唱えてから1ターン後に完成する。。
  • 4/カマイタチ/ウィンドアローの竜巻を発生させる。周辺のモノ全てを巻き込むので注意。
  • 3/ハリケーン/徐々に強力になっていくつむじ風を発生させる。最終的には周囲のものを巻き込んで吹き上げ飛ばす。3ターン後に消滅する。


  • 雷属性
天候や条件に左右されるが、それらが揃うと非常に強力な魔法。殆どが確定するモノが多く威力も高い。避雷針、金属があればそちらに誘導し無力化される。
  • 1/トロン/電気を矢の様に形成して放つ。灼熱の鉄棒で抉られる様なダメージ。距離減衰が凄まじく射程は短い。
  • 1/ライトニング/静電気を指先に集めて形成し投射する。命中した場合威力は無いが感電する。距離減衰がない。
  • 2/サンダーストーム/大気中の電気を手の平に集め、枝分かれする様に放つ。命中した場合感電し、電気によるダメージ。距離減衰が凄まじい。
  • 4/サンダーボルト/雨の日限定。空から指定した対象に強力な落雷を落とす。


  • 土属性
地形に最も左右される魔法。最高レベルの質量を誇り防御においては他の魔法の追従を許さず、他全ての属性を一方的に防御可能。
  • 4/ロックビート/地面に手を当て、指定した場所に土の槍を出現させる。予備動作さえ見られなければ決まりやすい。
  • 4/ロックダウン/地面に手を当て、指定した小範囲の地面を粉砕する。極小の破片によるダメージと、足場を不安定にさせる。
  • 4/サンドアイアン/砂鉄を棒状に形成して地面から迫り出す。攻撃防御共に機能しないが、雷魔法を誘導し無効化する。
  • 4/アースウォール/分厚い土壁を地面からせり出して壁を作り出す。作り出した土壁はその場に残り続ける。
  • 4/ガリオ/石や瓦礫を宙に浮かせ術者の周りに纏わせて、斬撃や飛び道具、一部の投射魔法から身を守る。追従しないためその場から動けば効果はなくなる。 (編集済)
最終更新:2022年07月24日 21:29