武装戦線 ◆7XQw1Mr6P.
襖から透ける、外の明かりの冷たさ。
天井の梁の濃い影。真新しい畳のどこか甘い匂い。
人の気配を感じない、長く続いていく廊下の虚ろ加減。
鬼の頭蓋骨のようなドーム内にそびえ立つ和風建築。
その豪奢な作りとは裏腹に漂う、濃厚な滅びの気配。
(これだけ広大な敷地に、人一人いないか)
その中を、ファンは後ろ手を組み悠然と歩き回ってた。
まだ見ぬ好敵手を求めての散策であったが、今のところ大した収穫は得られていない。
外部からの迎撃に備えるような設備は散見されるというのに、立派な武器庫らしき部屋には短刀の一つも転がってはいなかった。
ついでに見つけた食糧庫もまた、相当な量の備蓄が保管できそうな規模であるにも関わらずもぬけの殻で、そちらはなにやら巨人にでも殴られたかのような破壊の痕が残されていた。
誰かがいたのは確かだ。だがその人物はもう建物内にいない。
「空振りか……」
落胆したような口ぶりのファンだが、元々鬼ヶ島に立ち寄ったのは"ついで"でしかない。
この殺し合いの場で目をつけた強者、朝野太陽。
その伴侶であるという夜桜六美。
ファンの目下の行動方針は彼女を殺すことで太陽を絶望させ、仇である自分へ憎しみをぶつけさせること。
ファンの目的地は夜桜六美が訪れる可能性のある夜桜邸であり、
鬼ヶ島へはその剣呑な名称からどこぞの強者が根城にしてはいないかと立ち寄ったに過ぎない。
武器庫には多少の期待もしていたものの、ファンにとっては"ついで"の"ついで"だ。
「……一応、屋上も見ておくか」
建物の吹き抜けを常人離れした跳躍力で跳びあがり、ドクロドームの天井に空いた穴から外へ出る。
東の空が微かに白んで来ている。
夜明けは近いようだ。
ドクロドーム屋上の、一面に広がる岩肌がいたるところに小さく浅い影を作っていた。
その景色を見渡したファンの視線がある一点で止まる。
ファンの視線の先では、一人の青年が横たわっていた。
寝たままの姿勢で足を組み、両手を頭の後ろに回している。
黒髪の頭には麦わら帽子が乗せられ、顔を伺うことは出来ない。
「……ほう」
だが、ファンは一目見て直感した。
彼は、強い。
元いた場所から突然連れ去られ、殺し合いを強制されている異常事態。
そんな中、のんきに寝ることが出来る胆力は純粋に賞賛ものだ。
それを差し引いても、武人としての本能が知らせてくる。
この青年を放っておく手はない。
ここへきて思わぬ収穫に、ファンの口角が僅かに上がる。
意気揚々と、しかし足音を立てぬように気配を消しつつ。
ファンが青年の元へ近寄ろうとした、その時だった。
グ ウ ウ ウ ウ ウ ゥ ゥ ゥ ゥ ゥ
ドクロドームの屋上に、異音が鳴り響いた。
何事かとファンは周囲を見渡すが、特に変わった様子は見られない。
そしてすぐに思い至る。
音の発生源は、目の前の青年だ。
ギ ュ ル ル ル ル ル ル
グ ル ル ル ル ル ル
常に変化しつつ、鳴り続ける異音がドクロドーム屋上に響き渡る。
そして。
「腹減った~~~~~~……!!」
突然、青年は切なげな叫びをあげた。
麦わら帽子を被ったままなので声はくぐもっているが、その声は四方一町に聞こえることだろう。
もはや胆力がどうという話ではない。
こいつはただの、特級の考え無しだったようだ。
「あああ~~~!! サンジィ、どこにいんだよォ~~~……。
メシ作ってくれェ~~~~~!!」
勝手に膨らんでいた期待が急速に萎びていく。
これでは実力もそこが知れるなと、ファンは黙って踵を返す。
「あー、そこにいるおっさん。なんかメシねェかな、特に肉」
だから、仮に青年がこちらの気配に気づいていて、背後から声をかけられたとしても。
ファンは足を止めるつもりはなかった。
(……それにしても、こいつまで俺をおっさん呼ばわりか)
頭の中の独り言は、別に怒っているとか、傷ついたとかではない。
【不老】の否定者であるファンは実年齢が170近い。
だが古代遺物の力によって150年ほど若返っているため、今のファンの肉体年齢が外見で言えば二十代なのだ。
先刻の戦闘中、ファンをおっさん呼ばわりした朝野太陽は、見たところ十代半ばだった。
年上の敵対者に向けた暴言か、単に年長者を敬えない質なのかはわからないが、ともかくさほど不自然でもない。
とはいえ、この場にいる青年は十代後半から二十代といった年の頃。
こいつにおっさんと呼ばれるのはなにか釈然としない気持ちがある。
「あれ、おっさんじゃねェ」
背後で青年がまだ何か言っているが、ファンは無視して……。
……おっさんじゃない?
振り向くと、青年は顔にのせていた帽子をずらしてこちらを見上げていた。
右目の下にある傷を無視すれば、子供らしさの残る、驚いたような表情をしていた。
とはいえ、その顔立ちには精悍さが見える。やはり二十代前後。
今の自分の肉体年齢とは近しい年の頃だ。
「おっかしーな。おっさんみてェな覇気してんのに」
「……俺の覇気が老いぼれてるとは、ずいぶんな言い草だな」
追撃のように放たれた暴言に噛みつきつつ、ファンは考察する。
武芸者にとって「気配を感じ取る」とか「殺気に反応する」といった感覚は決して無視できない。
だが。
―――そこにいるおっさん。なんかメシねェかな……
先ほどの青年の言葉には、迷いや探りの気配が微塵も無かった。
視覚を塞いだ状態で、あるいはだからこそ。
この青年はファンに「老い」の気配を感じたのだ。
この【不老】の否定者に。
殺し合いの場で無防備に寝ころび、空腹を叫ぶ考え無し。
だがあるいは、尋常なる胆力と、ファン自身が認識していない「老い」を気取る鋭い感覚の持ち主ならば。
見たところ、身体は鍛えられている。
肢体に備わった質の良い筋肉と、それを覆う皮膚の細かい傷を見る限り、荒事にも果敢に飛び込んでいけるタイプだろう。
前を大きく開いた服から見える、胸部の大きい熱傷痕は痛ましいが、裏を返せばそれだけ経験も豊富であることが伺えるというものだ。
……ならば、試すのも一興か。
「小僧、肉が欲しいか」
「あ、やっぱ持ってんのか!? なんかいい匂いすんなって思ってたんだ!」
「肉はやる。代わりに食った後、俺と立ち会え」
・・・
丁度そのころ、鬼ヶ島の入り口に二つの人影があった。
朝野太陽と香炉木恋緒。
彼らもまた夜桜邸への道すがら、この鬼ヶ島を通りがかったところだった。
「鬼ヶ島……THE・鬼ヶ島って感じですね」
「なんかアホっぽいコメントだけど、おおむね同意するよ」
見上げるドクロドームの存在感に圧倒されつつも、二人は建物内へと入っていく。
同じ現代日本で生活している太陽と恋緒は、共に「鬼ヶ島」のパブリックイメージを共有できている。
彼らが鬼ヶ島に立ち寄ったのは、昔話に出てくる鬼たちが使用しそうな武装が保管されているか、を確認するためであった。
無論、武器を用いた近接格闘戦を本領としない恋緒はもとより、
太陽も自分が使用する武器を探してのことではない。
会場内に設置された施設の中で、この鬼ヶ島の存在感はひときわ目立っている。
優勝狙いの危険人物がここを訪れた際に、この島に保管されているかもしれない武器で武装されるのは望ましくない。
鬼に金棒を与えないよう、可能な限り回収か破壊、最低でもどこかへ隠す必要があると考えての寄り道だった。
実際のところ彼らの懸念は杞憂ではあったが、その推察は決して無視できないものであった。
特に、この鬼ヶ島の本来の主が死滅跳躍へ参戦している以上、"鬼に金棒"を与える危険性は決して一笑に伏してよい次元ではなかったのだから。
建物内をほぼファンと同じようなルートで見て回り、
もぬけの殻となっている武器庫と、妙な破壊の痕が残る食糧庫を確認。
二人はここで時間をかけても収穫は得られないと判断。
夜桜邸への道を急ごうとドクロドームを出た、その時だった。
「……?」
ふと太陽が空を見上げた。
夜明けが近づき、色を取り戻しつつある空。
まだ濃紺の空に輪郭を映すドクロドームの屋上に、何かが見える。
遠目ではっきりとはわからないが、少なくとも二人、人がいるらしい。
「恋緒」
「はい?」
「見えるか?」
太陽に促されて恋緒も上空を見上げる。
確かに、誰かいるようだ。
「……人がいるなら、会っといた方がいいよな」
「……これ登るんですか?」
「……ちょっと悩むな」
二人して思案しているうちに、影の一つがもう片方に急接近する。
「!」
影は勢いを緩めないまま交差しては離れ、また交錯する。
どうやら、誰か襲われているようだ。
襲撃者の力量は尋常ではない。
襲われている側は紙一重で避け続けているが、それがいつまで続くか。
人が襲われているところを見てしまった以上、放っておくわけにはいかない。
「恋緒、行くぞ!」
「あっ、ですよね~……」
とはいえ、この髑髏を登るのは大変そうだ。
・・・
時は数分、巻き戻る。
「うんめェへへへ~~い!!! 二年ぶりに食ったよ水水肉!! やっぱうまいなァ~~!!」
精悍さも子供らしさも無く破顔して、妙に水気の滴る謎肉を頬張る青年を前に、ファンは頭痛を感じていた。
やはりただの考え無しだろうか。
手持ちにはまだ非常食があるとはいえ、己に支給された食料をこんなバカに提供したのは間違いだった気がしてくる。
「いや聞いてくれよ。おれも最初は自分でメシを確保しようとしたんだ。
なのにここの食糧庫空っぽでよ。四皇のアジトにメシがねェってどういうことだよ!って。
カイドウがここに来るまではおれもここで待ってなきゃ意味無いし、よそにメシ探しにもいけねェし。
おれももう、思わずギア3で壁にやつあたりしちまってさ。いや~頑丈な建物でよかったよ」
「俺はお前が何を言っているのか半分も理解できん……」
額を抑えるファンをよそに、青年は両手で謎肉を次々に口へ運び、咀嚼もそこそこに飲み込んでいく。
ここでこいつが窒息死した場合、俺にポイントは入るのだろうか、などと現実逃避めいた思考が脳裏をよぎるが、それについて深く考えるよりも早く青年は肉を完食していた。
「ぷっはァ~~!! ごっそーさん!」
「……よし、じゃあ「そだ、肉くれたお礼にコレやるよ」……あ?」
ようやく手合わせが出来ると思っていたファンを、青年が制止する。
青年が荷物から取り出したのは、刃先を布製の鞘で覆われた長物の武器だった。
「おれ槍とか使えねェし、若いおっさんはこういうのどうだ?」
「……貰っておこう」
鞘を外してみれば、刃幅が広い。これは槍ではない。
大刀――中国では眉尖刀と呼ばれる類の武器だ。
逸品というほどのものではないが、よく手入れがされている。
思わぬ収穫だが、この青年との会話はつくづく調子が狂う。
「使えるなら使ってもいいぞ」
「……」
数秒、ファンは青年の言葉を理解できなかった。
武器を使ってもいい? 何を言っている?
「……それはどういう意味だ」
「どういう意味って、試合すんだろ?
おれは強いからな。おまえ武器が使えるなら使ってもいいぞ」
つまり、俺は今、手心を加えられているのか。
状況を理解した時、ファンの心は酷く凪いでいた。
やはり、こちらの力量も感じられない凡夫だったようだ。
怒りさえ湧いてはこない。頭からつま先まで呆れの感情が満ちていく。
「……お前、名前は」
「ルフィだ。モンキー・D・ルフィ」
「そうか、死ね」
もはや一欠けらの期待もなく、ファンは青年―――ルフィの殺害を決行する。
完全に虚を突いた、大刀での刺突。
タイミング、角度は申し分ない。
並居る武人では対応不可能の、神速の槍がルフィの顔面へと突き立てられる。
その様を確信していたファンは、自分が弾き飛ばされていることに気付けなかった。
「…………!!!?」
迫りくる地面に、慌てて受け身を取る。
かなりの勢いで接地したが、ダメージは無い。伊達な鍛え方はしていない。
だと言うのに、自分がなぜ吹き飛ばされているのかわからない。
大刀ごと吹き飛ばされた。
投げられた? いや、長物の攻撃に対する柔のカウンターであれば、こちらの力が逸らされるような感覚があるはず。
ファンは今、真正面から吹き飛ばされた。
まるで"見えないゴム製の鎧に跳ね返された"ような……。
「うん……うん! コツを掴むとホント、見えない鎧を着てるみてェな気分だな。ししし!」
ルフィは上機嫌で笑っている。
目の前の男が突然刃を突き立ててきたというのに。
それを軽くあしらったばかりか、軽々と跳ね返した。
「カイドウが来るまでの準備運動と、流桜の練習に付き合ってくれよ」
天下無双を標榜する男の百七十年が、蹂躙されようとしていた。
・・・
「ゼェ、ゼェ……とうちょう、せいこう……」
「……大丈夫か?」
疲労による吐き気を催している恋緒を気遣いながら、太陽はドクロドームの屋上を見渡す。
殺風景な頭蓋の上に、二つの角が"のたうちながら"天へと伸びているのが、遠くに見える。
さっきまでここにいたはずの人影は何処だろうか。
襲撃者がいるのであれば、攻撃の際に起きる風を切る音の一つでも聞こえてくるはずだ。
それはすぐに見つかった。
襲撃者だと思っていた影は他でもない、マルノヤで自分たちが撃退した武人。
太陽が身を思って思い知った男の力量。絶望的なまでの彼我の差。
加えて今は、薙刀のような武器も所持している。
長物捌きはやはり流麗にして超絶的な技巧が見える。
仮に太陽が無手でアレと相対した時、どれだけ食い下がれるか。
その男の攻撃を、避け続けている青年がいた。
麦わら帽子に黒のマントを羽織った青年。
武人の攻撃を避け続けるその顔は、無邪気な子供のように笑っていた。
(うっそだろ……)
岩陰から様子をうかがう太陽の驚愕は、攻撃を続けるファンの驚愕でもあった。
(何故当たらん。こちらの動きが読まれているのか!?)
次の手を気取られるような、そんな無様な戦法の組み立て方はしていない。
だと言うのに、ルフィの回避は回数を重ねるごとに余裕が増していく。
「見聞色もバッチリだな。……よし、もういいぞ~」
そしてついに、ルフィは勝手に手合わせを切り上げてしまった。
満足そうにしているルフィに対し、肩で息をしているファン。
肉体の疲労によるものではなく、精神的に追い込まれているが故の消耗だった。
「キサマ……何故避けられる。俺の武芸は天下無双を目指した拳だぞ!?」
「そっか。まぁ、おれは未来が見えるからな」
なんてことは無い、といった風に言い放つルフィ。
それはファンの目からは、こちらにたいして真剣に取り合おうとしていないように映らない。
ファンはなおも攻撃を繰り出す。
大刀での薙ぎ払い。回避の難しい攻撃だが、ルフィは簡単にしゃがんで避ける。
「フン!」
合間を縫うようにファンの下段回し蹴りがルフィの顔面へ迫るが、これも難なく避けられる。
見ればルフィは逆立ちの姿勢になっていた。
しゃがんだ状態からバク転で回避したらしい。驚異的な体幹だが、もはやファンの意識はそこまで至らない。
殺す。
この男を殺さなければ、自分が培ってきたモノが否定される。
自分が乗り越えてきた絶望が、全て意味を失ってしまう。
「逃げるばかりか、臆病者め! 打って来い、俺を倒してみろ!!」
「えぇ~~。もういいよ。これ以上は戦う理由がねェもん」
「黙れ!」
ファンは咆え、一層の強い踏み込みでもって拳を繰り出す。
絶招歩砲。崩拳(中段)の軌道でもって繰り出され縦拳を携え、逆立ちのままのルフィへ向けて吶喊する。
正中線上は回避が難しい。そこに最速・最高の攻撃を放つ。
(殺す!)
「はぁ~~……」
ファンの殺気をよそに、深いため息をついたルフィは、軽い身のこなしで元の姿勢に戻ると、両腕を思い切り後ろへ"伸ばした"。
「「「!?」」」
「ゴムゴムのォ~~!!」
突撃するファンと、岩陰から見守る太陽、恋緒が驚愕する間もなく。
「鷲(イーグル)バズーカ!!!」
音を置き去りにするような両の掌底が、ファンの腹へ深々と突き刺さる。
否、突き刺さっていない。
ファンの腹と掌底の間に、まるで見えない鎧があるかのような隙間が出来ている。
であると言うのに、ファンの肉体には着々とダメージが浸透しつつある。
化勁で威力を流す、などと思考を切り替える暇もなく、その身体はぐんぐんと上へ突き上げられていく。
そして、ファンの身体は砲弾のようにドクロドーム屋上から空中へと飛び出した。
勢いは衰えることなく、やがて男の姿は黎明の暗い空の闇に溶けていく。
「覚えていろォォォォ!!!!!」
という、断末魔を遺して。
「……よっし、準備運動終わり!」
だが、夜空を切り裂く断末の呪詛もどこ吹く風。
ししし、と無邪気に笑うルフィの姿に、太陽と恋緒は戦慄するしかなかった。
【G-5/鬼ヶ島「ドクロドーム」屋上/1日目・黎明】
【モンキー・D・ルフィ@ONE PIECE】
[状態]:健康
[装備]:なし
[道具]:基本支給品一式。ランダム支給品0~2
[思考]
基本:殺し合いをぶっつぶして元の世界に帰る。
1:サンジと合流し、カイドウを倒すため、鬼ヶ島で待つ。
2:岩陰に隠れてる二人(太陽と恋緒)はなんだ?
[備考]
※参戦時期は鬼ヶ島突入直前
※ランダム支給品の一つは禪院真希の大刀@呪術廻戦でした。
※鬼ヶ島の食糧庫近くに「ゴムゴムの巨人銃」で殴られた後が残っています。
見る人が見れば、誰が残した痕跡か気づくかも……?
【朝野太陽@夜桜さんちの大作戦】
[状態]:ダメージ(中)、一部骨折、困惑
[装備]:形状不定合金『鬱金』@夜桜さんちの大作戦
[道具]:基本支給品一式、ランダム支給品1~3
[思考]
基本:六美や家族の皆を守り抜いて帰還する。
0:あの戦闘狂(ファン)を一蹴したこの人(ルフィ)は一体……!?
1:今は恋緒と共に行動。祭里やすずの事も探しつつ夜桜邸へ。
2:皮下とカゲメイは警戒。
3:凶一郎兄さんは……うん、大丈夫だな!
[備考]
※参戦時期は銀級試験合格後。
※恋緒とお互いの情報を交換及び共有し、祓忍や妖等の知識を得ました。
ただし恋緒に夜桜家の根幹に関わる秘密は話していません。
【香炉木恋緒@あやかしトライアングル】
[状態]:ダメージ(小)、一過性の疲労(大)
[装備]:
[道具]:基本支給品一式
ランダム支給品1
SBB(スーパーボール爆弾)@SAKAMOTO DAYS(残弾3/5)
標準的な内容の工具箱
[思考]
基本:祓忍として、こんな殺し合いは見過ごせない。
0:この人(ルフィ)、一体何者……!?
1:結界の突破手段を模索する。
2:今は太陽さんと一緒に行動です!
3:祭里くんやすずさんが心配。
4:皮下真って人とカゲメイには最大限警戒。
5:太陽さんの為に何かしらの武器は作ってあげる。
6:もしかしたら会場内に私の店があるかもしれない?
[備考]
※太陽とお互いの情報を交換及び共有し、夜桜家や開花等の知識を得ました。
・・・
E-3。少年院。
ルフィによってぶっ飛ばされたファンは、その施設の壁面へ激突していた。
ルフィのたった一度の攻撃によって、ファンは再起不能になっていた。
内部にまで浸透した、腹部への深刻なダメージは、仮に死を免れたとしても重篤な障害が残ることは必至だろう。
今まさに消えようとしている命の灯火。
だが、ファンの暗い情念の炎は消えてはいなかった。
(……こんなものに頼りたくはなかったが)
震える手で懐から取り出したのは、なにやら薬物が入ったビンだった。
蓋を開けるのもおっくうだと指圧でビンを割り砕けば、案の定錠剤は飛び散る。
そんなこともお構いなしに、ファンは手に残った数粒の錠剤を流し込むように嚥下する。
効果は覿面だった。
ファンに支給された錠剤。名をエネルギー・ステロイドといった。
もたらされる効能は筋力増強、回復力強化、痛覚への耐性。
それらと引き換えに、使用者は著しい加齢を経験することと……。
「……認めてやる、モンキー・D・ルフィ」
天下無双を目指す男、ファン。
【不老】の否定者である彼は、この会場に集められた者達の中でも武芸においては三本の指に入るだろう。
だが、彼の戦闘は超常の能力を用いず、また彼の肉体も"常人の最高峰"止まり。
客観的に見て、彼がこの死滅跳躍を勝ち抜くことは難しかった。
だが、ES(エネルギーステロイド)によるデメリットを帳消しにする肉体強化は、間違いなく彼の背中を押す追い風となるだろう。
「たしかに、キサマは、俺よりも強い……ッ。
だが必ず……俺は必ずお前を越える。
俺の拳を以って真正面から打ち倒し、この手で殺してやる……!!」
【E-5/少年院/1日目・黎明】
【ファン@アンデッドアンラック】
[状態]:腹部のダメージ(大)、暗い情念
[装備]:禪院真希の大刀@呪術廻戦
[道具]:基本支給品一式
ランダム支給品0~1
ES(エネルギーステロイド)錠(残り30錠)
[思考]
基本:己が天下無双であることの証明。
0:モンキー・D・ルフィを越えるべき壁として認め、必ずこの手で殺す。
1:夜桜六美を殺し、朝野太陽を絶望を以て強くし、それを撃ち倒す。
2:愛弟子(シェン)との決着も付けたい所であるが、今となっては……。
[備考]
※参戦時期はビリーから不運捕獲の命令を受けた直後
※ランダム支給品は水水肉@ONEPIECEとES(エネルギーステロイド)錠入りの瓶@ONEPIECEでした。
ES(エネルギーステロイド)錠が入った瓶を破損しているので、ファンはポケットに直接入れています。
もしかしたら少年院に拾い残しが残っているかもしれません。
※ES(エネルギーステロイド)は劇薬のため、服用を重ねると効力が弱まります。
【支給品紹介】
【禪院真希の大刀@呪術廻戦】
ルフィに支給。
呪力が宿った武具であり、呪力を持たない真希がよく使っている物。
ちなみに作中の主な登場場面は百鬼夜行、姉妹校交流会、渋谷事変であり、どういうわけかいずれの登場時にも柄を破断されている。
【水水肉@ONEPIECE】
ファンに支給。
ウォーターセブン名物の肉で、ヤガラの好物。
とろけるように柔らかいらしく、「水が滴る肉」という描写の割に、どういうわけか滅茶苦茶美味しそうである。
【ES(エネルギーステロイド)錠入りの瓶@ONEPIECE】
ファンに支給。
魚人島の竜宮城に存在する玉手箱の中身。
一時的な力と引き換えに使用者を老人へと変えてしまう秘薬であり、原作ではゴロツキたちに盗まれた挙句、量産されてしまった。
最終更新:2025年08月11日 22:21