資源配分機能
公共財
- 非競合性
- 排除不可能性
この2つを備えた財を特に純粋公共財という。
- 福祉や教育は純粋公共財に該当しない。
- 非競合性を完全に満たさない公共財を準公共財という。
価値財(メリット財):市場において供給することが可能であるにもかかわらず、政府が、ある特定の財の消費することを望ましいと判断して供給すること。
- 義務教育や学校給食など
- 義務教育については、教育が持つ価値を政府が積極的に認めて、消費者主権に介入して、教育を受けることを国民に義務付けているものと解釈できる。
地方公共財と地方分権
- オーツの地方分権定理
- チボーの足による投票
公共財の最適供給
- 私的財に対する市場の需要曲線は、各個人の水平和により表される。
- 公共財に対する社会全体の需要曲線は、各個人の需要曲線の垂直和。
- 公共財に対する需要曲線は、横軸に数量、縦軸に限界便益を取る。
公共財の需要曲線の導出
個人Aと個人Bの公共財に対する需要曲線が、
Pa=20-Za , Pb=10-Zb …①
で表されるとする。
Pa=20-Za , Pb=10-Zb …①
で表されるとする。
まず非競合性の性質から、
Za=Zb=Z … ② が成立する。
Za=Zb=Z … ② が成立する。
また、社会全体の限界便益は、
P=Pa+Pb … ③
P=Pa+Pb … ③
①の2つの式の両辺を足し合わせると、
Pa + Pb = 30 - Za - Zb
Pa + Pb = 30 - Za - Zb
この式に②と③を代入すると、
P=30-2Z
が得られる。
P=30-2Z
が得られる。
ただし、各個人の限界便益がマイナスとなることはないと仮定するので、
得られた社会全体の需要曲線は、個人Bの限界便益がプラスである領域、
すなわち 0≦Z≦10 の場合の式となる。
10<Zの領域では、個人Aの需要曲線が社会全体の需要曲線となる。
得られた社会全体の需要曲線は、個人Bの限界便益がプラスである領域、
すなわち 0≦Z≦10 の場合の式となる。
10<Zの領域では、個人Aの需要曲線が社会全体の需要曲線となる。
公共財の最適供給
部分均衡モデル
部分均衡モデルでは、公共財のみを対象として、その最適な供給条件を明らかにする。
- 公共財の供給曲線は、限界供給曲線(MC曲線)で示される
MBa(Q)+ MBb(Q) = MC(Q)
という関係を満たすQが公共財の最適供給量
という関係を満たすQが公共財の最適供給量
一般均衡モデル
- 一般均衡モデルでは、公共財から得られる効用の大きさを限界代替率(MRS)で表す
- 公共財の生産に必要な限界費用の大きさは、限界費用ではなく限界変形率(MRT)という概念で表す。
MRSa(Q)+MRSb(Q)=MRT(Q)
という関係を満たすQが公共財の最適供給量。
という関係を満たすQが公共財の最適供給量。
- サミュエルソン条件という。
リンダール・メカニズム
公共財では、必要な費用を誰がどれだけ負担するかという問題がある
↓
リンダール・メカニズム:受益者負担の原則に基づき、各個人の公共財に対する選考(限界便益)に応じて費用の負担率を決定する方法。
↓
リンダール・メカニズム:受益者負担の原則に基づき、各個人の公共財に対する選考(限界便益)に応じて費用の負担率を決定する方法。
- リンダール・メカニズムで決定される状態をリンダール均衡という。
- リンダール均衡における公共財の供給量は、サミュエルソン条件を満たしている。
リンダール均衡の問題点
- フリー・ライダーの発生
- 事務手続きが複雑になる
【例題】
個人Aと個人Bの公共財に対する需要曲線と供給曲線が、
Pa = 20 - 2Qa , Pb = 10 - Qb , MC = 6
と表されるものとすれば、最適な公共財の供給量はいくらか。
【解】
P = Pa + Pb …①
Q = Qa + Qb …②
P = Pa + Pb …①
Q = Qa + Qb …②
Pa + Pb = 30 - 2Qa - Qb より、
P = 30 - 3Q
この社会全体の需要曲線と、供給曲線 MC=6の交点が最適供給量。
P = 30 - 3Q
この社会全体の需要曲線と、供給曲線 MC=6の交点が最適供給量。
6 = 30 - 3Q
Q = 8
Q = 8
答.8
外部効果
- 技術的外部効果:市場を経由しない → 価格変化を伴わない
- 金銭的外部効果:市場を経由する → 価格変化を伴う
市場の経由は、価格変化を伴うことを意味する。
外部経済の発生時
- 外部経済が発生している時、社会限界費用は、私的限界費用を下回る。
私的限界費用に従って生産すると、
- 均衡点:E1
- 消費者余剰:△AE1P1
- 生産者余剰:△BE1P1
- 外部経済による利益:□BE1FC
- 総余剰:AE1FC
総余剰を最大にしようとすると、
- 均衡点:E*
- 消費者余剰:△AE*P*
- 生産者余剰:△BGP*-△GE*H
- 外部経済による利益:□BHE*C
- 総余剰:AE*C
結果
- 死荷重△E1E*Fが発生
- 過少生産となる
外部不経済の発生時
- 外部不経済が発生している時、社会限界費用は、私的限界費用を上回る。
私的限界費用に従って生産すると、
- 均衡点:E1
- 消費者余剰:△AE1P1
- 生産者余剰:△BE1P1
- 外部経済による利益:□BE1FC
- 総余剰:△AE*C-△E*E1F
総余剰を最大にしようとすると
- 消費者余剰:△AE*P*
- 生産者余剰:□BGE*P*
- 外部不経済による損失:BGE*C
- 総余剰:AE*C
結果
- 死荷重:△E1E*Fが発生
- 過剰生産となる
外部効果に対応する政策
ピグー的政策、自発的交渉、合併
ピグー的政策
ピグー的課税
- 外部不経済を発生させている企業に課税
ピグー的補助金
- 外部経済を発生させていた企業が、その発生を抑制するために、生産量を減少させたような場合に補助金を交付する。
コースの定理
当事者間が自発的に交渉をすることにより、効率的な資源配分を実現。
- 当事者間の交渉などに伴う費用(取引費用)はゼロであることが条件。
- 外部不経済の発生における加害者が被害者に損害賠償する場合でも、被害者が加害者に外部不経済の発生を抑制してもらうよう損失補償する場合でも、効率的な資源配分が達成できる。
独占と費用逓減産業
- 独占企業の特徴:プライスメイカーとして市場価格を自由に決定できる。
- 独占企業の利潤最大化条件
限界収入(MR)=限界費用(MC) によって示される。
独占の効果
- 資源配分上の非効率の発生
- 消費者から独占企業への余剰の移転
費用逓減産業
総余剰:□AEFB
死荷重:△CEF
死荷重:△CEF
価格規制
限界費用価格規制
均衡点がEからCに移り、パレート最適が達成される
限界費用価格規制により発生する赤字=□HGCI
政府が赤字を補填する必要
限界費用価格規制により発生する赤字=□HGCI
政府が赤字を補填する必要
平均費用価格規制
- 平均費用価格規制は、企業が赤字にならない条件のもとで経済厚生を最大にする。
- このときの価格はラムゼー価格ともよばれる
- パレート最適は実現しない
- 均衡点がEからJに移る
- 総余剰:□AJKB
- 死荷重:△CJK