31-152「『3角形の館』(谷口談)」

『3角形の館』(谷口談)

「これが君達の図書館だっよ」
鶴屋さんが長門の図書館として使うために三角形の館をタダで貸してやった。
図書館が欲しいというのは佐々木もキョンも望んでいて、3人に対する誕生日プレゼント代わりらしい。
俺は3人の付き合いで一緒にいる。他の連中は、男も女もライバル心むき出しの二人のオーラに圧倒されて敬遠している。あの涼宮ですら退場したくらいだからなー。しかし、俺も物好きだな。

「…・・・ここが私達の図書館」
「そうだな」
「ムッ ここは僕達の図書館だよね。キョン」
「そうだな」
またか。段々二人の機嫌が悪くなる。

「……」
「どっちが正しいのかな?キョン」
「どっちが正しいって、3人の図書館だろ?」

「……あなたはそろそろはっきりすべき」
「決断を引き伸ばすのは君の悪徳だよ」
「そんなことより、早く本を運んでしまおうぜ」
長門も佐々木もはっきりしない優柔不断キョンに怒っているな。
しかし、キョンはわざとやっているのか?それとも何も気付いてないのか?


キョンも佐々木も蔵書は多い方だが、長門の蔵書の多さはケタ違いだった。
数時間で、3人の蔵書は全て図書館の本棚に整列した。キョン、今度何か奢れ

鶴屋さんは図書室として使われない館の2階を案内した。台所、居間、シャワー室。
そして休憩室

「ここが休憩室だっよ。夜になったら3人仲良くしてねっ」
休憩室には、やたらでかいベットが一つ。そして枕が3つ並べてあった。
「「「「…………」」」」
気まずい沈黙が流れる。

「キョン。僕は3Pなんかしないよ」
「……不潔」
「意味わからんぞ」
佐々木も長門も怒っているな。当然のことだが
『お前、いい加減佐々木か長門かを決めろ。二人が同時に、あの涼宮みたいに突然彼氏作ったらお前は一人身だぞ。まさか、すぐに代わりが見つかるのが当然と思ってないか?』
キョンにふられた方とお付き合いかも、というのを期待していないと言えば嘘になるけどな。

「めがっさ間違えたかなっ。枕が一つ多かったかな? ごめんねっ」
わざとやっているくせに。しかし、鶴屋さんはとことん修羅場が好きだな

俺達はあの館を三角関係の館と呼んでいる。一部の口の悪い連中は3Pの館と呼んでいる。二股も3Pも俺が許さんぞ
(終わり)

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最終更新:2008年03月16日 20:51
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