12-166「佐々木さんとりあえずチョコレートは渡す」

「中学最後のバレンタインだ。僕も一つチョコを作ってみようかと思ってね。
 くっくっ、そうしたらこのザマさ。慣れないことをするものじゃないな……本当に」

「佐々木……」

「いいんだ、キョン。こんなものを貰ったところで誰も喜びやしないさ」

「そんなことはない。形は悪いかもしれん。味も悪いかもしれん。だが、そのチョコレートには
 お前の気持ちが篭っているだろう? 失敗なんか気にせず渡してみろ」

「キョン……ぼ、僕は」

「それを誰に渡すつもりか知らないが、お前の気持ちはきっと伝わるはずだ。
 いや、きっともう伝わっているはずさ!」


追い討ち


「は、はは。いいんだ、もう。そのチョコレートは君にあげるよ。ははは。
 今日はもう帰るよ。はは、ははは」

ガラッ ピシャン

「馬鹿野郎! お前、渡さなかったら絶対に後悔するぞ! 俺は絶対に食べないからな!
 絶対にだ! 絶対だぞ!? 戻ってこい、戻ってこい佐々木ー!」

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最終更新:2013年03月03日 01:27
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