改変した世界で、錯乱し……見事にホームレスとなった俺だが……
「やあ、親友。親と派手にやらかし、家出をしてね……」
と、まぁ……こんな具合に佐々木と再会し、二人暮らしをする事になった。
案外選ばないなら仕事はあるし、住み込みのバイトもあるもんだ。暫く資金を貯め、借家を借り、裏庭に家庭菜園を作った。
「今日はご馳走だよ。公園に銀杏があってね。裏庭の野菜も育っている。」
「そうかい。お前が言っていた特売の小麦粉も買ってきたぜ。」
「それは重畳。今日はかき揚げだよ。」
バイトをしながら夜学に通い、お互いに励まし合いながらの生活。
辛い日々だが、楽しい日々。俺達は、お互いになくてはならない存在になり、やがて結ばれた。
後に銭湯の前で長門に会い、何か言いたげにしていたが、何だったんだろうね。
今となっては関係ない話か。
「待たせたかな?」
「神田川だな。」
「くっくっ。」
日常はサバイバル並みに厳しいが、直進するか回り道をするか。その違いだろうな。
行く道は違っても、行き先が同じなら同じ道に出る。夢を追い、二人で歩く日々だ。
俺は、このハルヒ達のいない世界で、佐々木と手を繋いで歩き続ける。
「エラー。」
END
最終更新:2013年08月04日 17:01