20-690「佐々木は神だと思っている。」

佐々木は神だと思っている。
1年ほど前の正月休みに両親と西宮市の佐々木実家(もんじゃ焼き屋)に食べに行った時の話。
両親と3人で鉄板を囲んで食事をしているといきなり佐々木が玄関から入ってきた。
もんじゃ焼き屋に似合わないイタリアンないでたちで。
佐々木が「僕いつもの~」と言って二階へ上がろうとすると、
店内にいた橘が「佐々木さん!」「佐々木さんかっこいいー!」などと
騒ぎ出し、佐々木が戻ってきてくれて即席サイン会になった。
店内に13、4人ほど居合わせた橘の組織の人員に店内にあった色紙を使い
サインをしてくれた。
橘達が佐々木を神と崇める集団だとわかった佐々木は
いい笑顔で会話を交わしていた。
そして佐々木は「またね~」と二階に上がっていき、店内は静かになった。
俺と両親は佐々木の気さくさとかっこよさと、橘のサクラっぽさに呆れつつ
食事を終え、会計を済ませようとレジに向かうと、店員さん(昆布)が
階段の上を指差しながら
「今日の――――お客さんの分は――――出してくれた――――」と。
あれには本当にびっくりした。


「そういえばキョン、僕らが今食べているこのお好み焼きが
もんじゃ焼きと元を同じくするものだという事は知っているかい?
1819年刊「北斎漫画」に「文字焼き」の押絵があり、これが
もんじゃ焼きに類するものだという事からもんじゃ焼きは江戸時代には
既に存在したと言われている。「文字焼き」が「もんじゃ焼き」になったという事だね
さて、このもんじゃ焼きは大正から昭和にかけて食糧不足を補う方法として
もてはやされるようになったそうだ当時のもんじゃ焼きは小麦粉を水で溶いたのを
焼いて味付けしただけの簡素なものだったらしいからね。それが大阪に伝わると
豚や鶏卵、キャベツなど色々な具を入れ始めるようになったそうだ
つまり色々な具を好みで入れるようになった事から「お好み焼き」と呼ばれるようになったというわけだね
今ではもんじゃ焼きにも様々な具を使用するようだがタネの水分や
ソース等の調味料の一部をタネに混ぜ込むのがお好み焼きとの大きな違いと言えるね。
ちなみに広島風は関西風と違って一旦小麦粉の生地を焼いてからその上にキャベツやもやし、
中華そばや卵を重ねて焼いたもので別名「広島焼き」とも言うけど現地ではほとんど使われて無いらしいね」


キョン「そういえば……この前車で旅行に行ったときは大変だったな。妹が車に酔って吐きそうになってさ」
佐々木「ちょっとキョン……」
キョン「なんだ?」
佐々木「何故僕がもんじゃ焼き食べてるときに言うんだい?」
キョン「いや、それ見てて思い出したんだよ」
佐々木「最悪だ……」
キョン「そもそも、関西人ならお好み焼きを食うべきだ。俺のようにな」
佐々木「それは偏見だよ」
キョン「とにかく食え。ほら」
佐々木「あーん……モグモグ」
キョン「どうだ?」
佐々木「いつもと変わらないよ。じゃあ、こっちを食べて」
キョン「あーん……モグ……中途半端だな、柔らかさが」


ちなみに、もんじゃ焼きはヘラに口つけて食べるよね。

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最終更新:2007年09月08日 10:34
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