「こんばんは。>>1乙。さて、梅雨も始まり、季節は夏を感じさせる物になっ
ているわけだがこのスレに集う皆も大分、バテてしまったようだね。しかし、
13スレ目が12スレの13日目に立つというのもこれはこれで面白い数字の符
号といえなくもないね。僕はあまり、巡り合わせとか運命とか言う言葉が好き
な方ではないのだが、人間というものはそういった接点を見いだしてはそれ
を繋げることを好むね。ああ、これは所謂一般論というヤツだ。実はこれに
も理由があるのだ、そう言ったら、キミは驚くかな? 人間という生物は、複
数の要素が並列的に存在する場合、それをある一定の情報で結束しなけ
ればならなくなる。理由は簡単で要素を記憶するために、その結束が必要
になるのだ。ある研究によると、結束を必要とする平均的な数は7なのだそ
うだ。つまり、7つ以上の情報を提示した場合、人間はその間に何らかの結
束を見いだすか、その情報を集合体にして定義し、分類しなければ記憶で
きないのだ。この情報と情報の間の結束を物語と呼ぶんだよ。現実ではなく
フィクションの中では、このマジックナンバーはより顕著になる。たとえば、我
らが『涼宮ハルヒ』シリーズで見てみようか。まず、メインのキャラクターであ
るSOS団のメンバーは5人だ。これは7を越えないので個別のキャラクター
として認識できる。ここに、外部の近いメンバーを加えてみよう。鶴屋さん、
コンピ研の部長氏、谷口、国木田、キョンの妹さんというところかな。11人に
なったね。今、キミの中ではこれらのキャラクターは、SOS団とそうでない
人々に分類していないかな。女子と男子で分けている人もいるかもしれない
ね。女性陣はタイプは違うものの何れも劣らぬ魅力的な人々だ。分類はし
たが、個々の集団は7を越えない。未だ個別認識は可能かな?
それでは次だ。SOS団から遠い存在として北高の生徒会長氏、喜緑さん
がいるね。これで12人、いま、キミの脳内では彼らはどんな風に分類されて
いる? 人によっては忘れているキャラクターもいるのではないかな?
続けるよ。今回の新キャラとして、僕こと佐々木と九曜さん、初めてビジュ
アル化された橘さん、固有名の明らかになった藤原、と登場している。総計
16人だ。さ、どうだい? いくつかの分類は集団の名前だけになっていない
かな? その集団の名前が物語の単位なのだよ。
そして、いくつかの集団には双方に所属する人間が幾人かいるはずだ。
その人間が物語と物語をつなぐ情報をもたらす人物だよ。こんな風に、物語
も数値から見ることができるのさ。僕はこういったことをとても面白いと感じ
るわけなのだが、キミはどうかな? くつくつ、すまないね。いつもの小難し
い戯れ言さ。忘れてくれたまえ」
そういって、佐々木は悪戯っぽく微笑んだ。
「ところで、僕は極めて、重要な人物を、意図的にカウントしなかったのだ
が、キミは気がついたかね?」
今日の佐々木さんは、幻惑的です。
最終更新:2007年07月20日 19:48