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アレイスター=クロウリー

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現代に名を残すもっとも有名な魔術師の一人にして、【黄金の夜明け団】の一員

【黄金の夜明け団】内部抗争の際に行われた魔術戦、いわゆる『プライス通りの戦い』はあまりに有名である。
女誑な男であり、魔術以外に飽きやすく、また過分に差別的志向の持ち主でもあり、相当のサディストであったらしい。
後に『法の書』『ムーンチャイルド』などの魔術書を残し、魔術団体【銀の星】の創設者でもあった。

クロウリーとは後に改名した名であり、本名を〝アレイスター=アレクサンダー〟と言った。
ガヴァナーの家に生まれ、裕福な家庭で育った彼は、数多くの学問を学ぶも、その全てに飽きて投げ出してしまう毎日を送っていた。
しばらくのあいだ不毛な時間を過ごすが、幼少期にて〝ヘルメス哲学〟と出会い、それによる錬金術に傾倒していく。
アレイスターは父に魔術学院入学を請うが、検討する素振りもなく棄却されてしまう。
彼の父はガヴァナーであり、神に近すぎた故に魔術には否定的だった。むしろ恐れていたと言ってもいい。

その数年後、彼の父は病気により他界する。そのことに家族は悲嘆したが、財産は残った。なによりアレイスターは父が死んだことに毛ほども心を痛めなかったらしい。
残された財産を使い、エリエスファルナの魔術学院へと十二の歳に入学を果たした。

本来、魔術学院とは、三歳から遅くとも五歳には入学し、勉学に勤しむ子供達もおり、その後学生から院生などに上がり、最終的には教鞭をとって学院で一生を過ごす者も珍しくはなかった。
そんな中にあって、アレイスターの存在はやや異質であり目立っていた。
理由の最たるところは、彼の行う錬金術は成功することがなかったことだ。知識は誰よりも深かったが、にも関わらず成功しない。これは単純に精霊の声を聴けないということを意味しており、彼には魔術の基礎的才能が皆無であると思われていたためだ。

魔術師は、その能力の高さなどから魔術名を冠されることがある。これは、現実においても有名なことだが、彼にもそれがあった。
彼の当時の呼称はアレイスター=〝ペルデュラボー〟=アレクサンダー。
何度、魔術を行っても成功しない彼を揶揄して【ただ耐え忍ぶ者(ペルデュラボー)】と呼ばれた。

しかし、彼が十六歳になった年に転機が訪れる。
学院研究室で行った魔術薬の実験に失敗、大惨事を引き起こし、自身も大怪我をおってしまったのだ。
この頃の彼は、自身に精霊の声を聴く力が無いことをよく理解していた。そのため魔術薬を使用した実験や儀式魔術の研究に力を入れていたのだ。(これも錬金術に傾倒し続けた結果とも言えた。)
彼は、その大怪我により生死の境を彷徨ったが、四日後に意識を取り戻す。
すると、そのまま病室のベットにすえ付けられた机に向き、彼は用紙と筆を要求する。
その後、三日三晩飲まず食わずで机に向かったという。しかも、驚くべきことに、彼は執筆の最中も夜は確かに眠っていたと同室の患者が証言している。このことからも、この執筆作業が完全な自動書記により行われていたことは想像するに難くない。
その後、自動書記の作業が終わると彼の身体には聖痕が浮かび上がったといわれている。

彼の書き上げた書物は『法の書』と呼ばれ、その内容は象徴と寓意の塊であり、そのままの意味で呼んだとしても解釈は困難を極める。
書き記した本人であるアレイスターをもってしても「よく理解できない部分もある」と認めたほどだ。
それもそのはずである。なぜならこの書物は、アレイスターが記したのではない。
正確に言うならば、彼の身体を借り受けた神が記した書記なのだ。
その神こそは【秘密の首領】の異名を有する守護天使エイワスであった。
神の中でも古き神に数えられ、本来ならば世界との合一を果たしていて然るべき神が、なぜアレイスターの許に降りたのかは不明だが、現在、その姿を視認できないまでも、アレイスターは身に刻まれた聖痕をもってエイワスの力を借り受けることが可能となっていた。

更に、『法の書』の内容は神が贈ったにしては驚くべきもので、その根幹を成す一説にこうした記述がある。
『汝が欲するところを成せ、それが法のすべてとならん』
これがその一行なわけだが、これは自らの欲に忠実たらんことを示唆し、自らが自らの責務を負うならば善悪の概念すら超越してことにあたるを許す。と伝えており、更には、現在の人が神に平伏する奴隷的な支配は終わりを告げ、人が神へと昇華するだろうと記している。

この事件をきっかけに、アレイスターの魔力は今まで推し止められていたかの如く堰を切って溢れ出し、持ち前の知識もあいまって一足飛びに魔術師としての能力を飛躍させていった。
その後〝ゲーティアの法〟(精霊、妖精などを召喚し知識を授けてもらったり、使い魔となってもらったりするための召喚技法)以上に困難を極めるとされる召喚法〝アブラメリンの法〟(ゲーティアで呼び出す以上の上位精霊や妖精を召喚でき、知識や使い魔として服従させる確率が高く安全な法と言われているが、この法そのものの実行自体が困難とされる上位召喚法)を成功させ、数多くの使い魔を有する。
魔術系統にかけても、神霊以外のすべての魔術に通じる天才となり、存命が確認される魔術師の中でも、ローゼンと同じく、もっとも魔法使いに近いと称される魔術師の一人となった。

更に、エイワスが彼に与えた『法の書』は、もはや宝具の域に達しており、その力は神霊に近い奇跡を起こすとも言われている。
(至宝具に関しては、その他の項目を参照)

アレイスターが十八歳となる頃には、彼をかつて蔑んだ者達が、彼の手により魔術で殺されているという噂が広まり、そしてそれを裏付けるかのように、事実かつて彼を【ただ耐え忍ぶ者(ペルデュラボー)】と呼んだ者達が相次いで悲惨な死を遂げていた。
そして、何より彼には神が味方しており、その神は欲を行うことを認めているのだ。人間が恐怖しないはずがなかった。
更に、アレイスターが神の恩恵を受けていることを疑う者も誰一人いなかったのだ。
魔術を使えるようになったこともそうだが、恩恵の証として、聖痕が背中の左半分から首、左腕の肘あたりにかけて伸びていたのだ。
それを見せ付けるように、アレイスターは好んで左腕だけ七分袖の服を着た。

その頃には、彼の二つ名は【ただ耐え忍ぶ者(ペルデュラボー)】などではなく、学院はおろか世界中の魔術師から【死の番人(ミスタークロウリー)】と呼ばれ恐れられた。
そして、彼自身も自らをアレイスター=アレクサンダーから、アレイスター=クロウリーへと改名したのだ。

その後、同期生でもあり、彼を【死の番人(ミスタークロウリー)】と知りつつも、臆することなく接し、自らも梟悪者と蔑まれる美しき悪女【緋色の女】ソロール=ヒラリオン?と、なぜか彼を真摯に慕い、魔術の天才と謳われる二歳年下の少年【蛇】フランシス=イスラエル=リガルディ?を親友として、初めて充足した学院生活を送るに至った。

だが、彼等の存在に悪意ではなく、純粋な危機感を懐いた人物がいた。それが現在の学院長クリスチャン=ローゼン=クロイツである。
それというのも、この三人、特にアレイスターには悪徳を悪と思うことができず(はっきり言えば悪の概念が認識できない)悪行を重ねても良心の呵責をまったく起こさないという特異性があった。
事実彼は、父が死んでもそのことを悲しまなかったし、自身に関係があることではないとも思っていた。
このことから、ローゼンはアレイスターが善人や悪人と言った概念で論じることのできる相手ではないと悟っていた。
だが、【八賢者】の面々でそのことに気づくものはおらず、神を光臨させた神童をどう扱うかにのみ思考を移してしまっていた。
ローゼンは、アレイスターが教育しだいで世界に名だたる〝偉大なる魔術師〟(善行を行う魔術師の意、反義語で悪行を行う魔術師を〝巨猾なる魔術師〟と呼んだ。)になれると信じていたのだ。
そこで、自らの監督下におき、教育していくために、この三人を直弟子とした。アレイスター二十歳の年であった。

その後、二年が経ち、現在に至る。アレイスターは二十二歳となり、三人は【尊老の高弟】と呼ばれるに至ったが、生来の性質は直っていないらしい。

余談だが、アレイスターは大の女好きで知られ、容姿が美青年であることも相まって女誑なことこの上ないらしい。
更に、相当なまでのS気質であり、彼の性格を理解できるのは、彼に負けないほどのSでもある親友のソロールと、同じく負けないほどM気質な親友兼後輩のフランシスだけであるらしい。

最近は、エリエスファルナの表通りに店舗を構える上等酒場『風靡の白猫亭』にて、曲者揃いの面子を集め飲み明かしているらしい。

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