「ショットライズ! レディーゴー! アサルトウルフ! No chance of surviving.」
【ライダー名】 |
仮面ライダーバルカン アサルトウルフ |
【読み方】 |
かめんらいだーばるかん あさるとうるふ |
【変身者】 |
不破諫 |
【スペック】 |
パンチ力:25.7t キック力:57.8t ジャンプ力:ひと跳び32.4m 走力:100mを2秒 |
【基本形態】 |
仮面ライダーバルカン シューティングウルフ |
【声/俳優】 |
岡田龍太郎 |
【スーツ】 |
浅井宏輔 |
【登場作品】 |
仮面ライダーゼロワン(2019年) |
【初登場話】 |
第14話「オレたち宇宙飛行士ブラザーズ!」 |
【詳細】
不破諫がエイムズショットライザーにアサルトウルフプログライズキー(アサルトグリップ装着時)をセットし変身したバルカンの強化形態。
アサルトとは「強襲する」を意味し、その名の通りマイクロミサイルを格納した装甲など、単身で敵を強襲するための機能を多く有する。
バルカンシューティングウルフが、自身のスペックを保ちつつ後方支援や部下を指揮するいわば「群れの長」を思わせる機能を持っていたのとは対象的であり、
立場上の同士の言うことも聞かず、暴走ヒューマギアと見れば突撃していた変身者の気質に最も沿った性能と言えるだろう。
同形態は滅亡迅雷.netが保有していたキーで変身しているため、イレギュラーなものである。
元からオオカミのプログライズキーで変身していた不破諫の手元に渡り、いつものように強引にキーをこじ開け変身したことで誕生した。
滅によれば、アサルトウルフキーは本来滅亡迅雷.netに属するものにしか使えないとされているが、アビリティが「アサルトバレット」とこれまで不破が変身に用いていた狼のライダモデルを格納したキーであること、
更に初変身時にオービタルバインダーと水底のアークがまるで共鳴するかのような演出があったこともあり、何らかの隠された秘密がある可能性が高い。
第29話では頭部の人工知能チップに「亡」と呼ばれる滅亡迅雷.netの構成員のものが使われており、手っ取り早く操れるように利用されていたことが判明する。
この形態に変身できたのはそのためだった。
全体的なスペックは同時期に誕生したゼロワンの強化形態をも部分的に凌ぐほどであり、これまで全く叶わなかった仮面ライダー滅や迅にも有効打を放てるほどパワーアップを遂げている。
その一方で本来はヒューマギアが運用することを想定しているのか、生命維持関連のシステムが一切合切排除されており、
その負担は「シャイニングホッパー」の比ではなく、変身解除後に吐血し気絶してしまったほど。
何度か変身したことで、次に変身すれば命の保証はないと言われるほどキックバックが大きい。
アサルトグリップを互換性のあるシャイニングホッパープログライズキーに使われると一時的に変身できなくなるという欠点があったが、
第16話にて戦闘後の或人からグリップを取り戻し、更に18話にて衛星ゼアがキーの使用により
リンクしたことで記憶したグリップを複製しゼロワン側がそれを使うようになったため、その欠点は本人の知らぬ間に克服されている。
【各種機能】
素体はバルカンシューティングウルフの姿を基礎としているが、重武装化しているためかなり厳つい印象を与える姿となっている。
不破諌の全身をZIA209-03という超硬鋼を用いた複合装甲により強化された外装と、超電導アクチュエーターや人工筋肉によるパワーアシスト機能を組み合わせたアサルトアクターが覆っている。
アサルトウルフの頭部、AWヘッドの視覚センサーであるバルカンオプティカルバイザーは左側に焦点距離を7倍に伸ばすアサルトスコープが搭載され、
人間の8倍に強化された動体視力や全方位160°の視界に加え、遮光や暗視モードの切り替えによってあらゆる状況下で視界を確保する。
オービタルバインダーと同期することでエイムズショットライザーなどの武装の光学標準器としても機能する。
顔面を覆うAWボーダーは、拡張聴覚センサーやレーダーシステムを装備し、索敵性能に優れる。
狼のたてがみを模したAWボーダーヘアーは電波をパネルに当てビームを成形するリフレクタアンテナの一種であり、パネルの角度を操作しアンテナパターンを変更することであらゆる周辺情報を収集する。
音紋探知による優れた追尾機能を持つウルフボーダーイヤーは半径7kmに存在するターゲットを最大で同時に16まで細く可能。
右側にセキュリティレベルを高めた秘匿回線を使って特定の相手と通信を行うための専用アンテナが備えられている。
両耳に当たるアサルトアクトコミュニケーターは無線通信装置やスピーカーフォンを集約し外部とのコミュニケーションを一元化する。
AWフェイスには特殊フィルターが組み込まれ、最大で推進200mの水圧でも浸水しないとされる。
額にあるアサルトシグナルはアサルトアクターがアサルトウルフプログライズキーに適応するための調整を行っており、その能力を最大化している。
アサルトウルフの姿において最も目立つであろう胸部のオービタルバインダーは人工知能を用いて、戦闘をサポートするシステムが組み込まれている。
AWボーダーやボーダーヘアーなどが収集したデータを共有し、目標の捜索から補足、追尾に攻撃に至るまでの火器を含めた一連の動作を最大効率化するためのサポートを担当する。
これによってバルカンの戦闘力は大幅に向上しており、単独での作戦成功率を高めることに成功しているのだが、
本来備えるべき装着者への安全装置や生命維持装置等を排除し、アサルトウルフプログライズキーの能力を限界まで追求したことで装着者へのキックバックは一切軽減されず、その負担を無視する仕様となっている。
オービタルバインダーを中央に置くAWブレストは単独での作戦行動を可能にするため、装甲を重層化させており、
変則マトリクスフレームを走らせることで強度を向上させている。
また、複数の標的を同時に捉え追尾するマルチロックレーザー機能を持ち、暗所など十分な視界を取れない状況下での標的の視認性と命中精度の向上に貢献している。
両肩のAWショルダーは重層化した装甲が敵の攻撃から装着者を保護し、ハウリングオーバーと呼ばれる衝撃軽減装置が組み込まれる。
これは射撃や格闘時の反動を半作用で相殺する機能であり、他にもウェポンベイにマイクロミサイルなどの各種武装を格納している。
腕力を強化するAWアームはバルカンのウルフアームと比較すると強襲用として俊敏性や即応性が強化されているため、
使用に際しては装着者の高いポテンシャルが要求される。
AWガントレットと呼ばれる前腕部に取り付けられた特殊装甲は武器を懸架するためのハードポイントが設けられており、戦術に応じた武装を選択して装備可能。
オービタルバインダーを介した標準器を同期させることによって武装や格闘戦の命中精度を向上させている。
特殊装甲グローブであるAWグラブはウルフクローを活かした打撃に加え、1/60秒単位の細やかな指さばきを誇り、あらゆる銃器の取り扱いを得意とする。
手のひらに肉球型のパウパッドコネクタがあり、エイムズショットライザーとオービタルバインダーを介した標準器を同期させることで射撃の命中精度を向上させている。
太ももを覆うAWレッグは姿勢制御のためのジャイロスタビライザーやウェポンベイが搭載されたことで重層化されており、
マイクロミサイルなどの各種武装を格納している。
脛部を保護するAWグリーブはエイムズショットライザーからエネルギー供給を受けることで脚力強化機能を発揮し、走力やジャンプ力、キック力を向上させる。
腕部と同様にオービタルバインダーを介することで打撃の命中精度が向上している。
打撃性能に特化したAWブーツは射撃時において姿勢安定用アンカーとしての役割を持つ。
専用武器は変身アイテムでもある「エイムズショットライザー」。
使用武器として借り受けた「オーソライズバスター」も使う場合もあった。
必殺技はキック技の「マグネティックストームブラストフィーバー」、射撃技の「マグネティックストームブラスト」。
武器の必殺技はガンモードで放つ「バスターダスト」。
【活躍】
第14話より登場。
滅亡迅雷.netの持つアサルトウルフプログライズキーを入手することで変身を行う。
仮面ライダー雷と戦い、凄まじいパワーで圧倒し、バスターダストで撃破した。
続く第15話における滅亡迅雷.netとの決戦では肉体を蝕む負荷を押して変身した不破の鬼気迫る戦闘によってこれまで全く歯が立たなかった仮面ライダー迅を押す動きを見せ、
必殺技で撃破しようとするも、それを庇った仮面ライダー滅に致命傷を与える結果となった。
その後、覚醒した迅が率いるマギアたちの大群との戦闘でも変身しようとするが、これまでの蓄積された負担から動くこともままならず、唯阿の判断で強制的に変身を解除されることとなる。
放り投げられたアサルトウルフプログライズキーは、駆けつけた或人がゼアの指示を受けアサルトグリップを着脱してシャイニングホッパープログライズキーへと移植し、ゼロワンシャイニングアサルトホッパーへの変身に用いられた。
第16話でアサルトグリップを或人から取り返したことで再び変身が可能になったが、グリップを装着しないまま、エイムズショットライザーで変身が叶ったかは不明である。
第18話ではバルキリーを守るために現れた圧倒的な力を持つ仮面ライダーサウザーを相手に本気で戦うために変身。
互角の戦いを繰り広げる…かと思いきや、攻撃が全く通用しておらず、サウザーの必殺技を受け変身解除してしまった。
以後はサウザーや現れるレイダーたちを相手にするには、やや戦力不足な場面が目立つことになり、
仮面ライダーランペイジバルカンが登場すると同形態が使われることはなくなった。
【余談】
「青い武装装着系の仮面ライダー」であり、「スーツに搭載された人工知能が戦闘を補助」し、「重火器の扱いに長け変身中生じる強烈な負荷」という要素から
仮面ライダーアギトに登場した
仮面ライダーG3-Xとの類似点が多く見られる。
G3-Xはスーツ搭載の人工知能のレベルを落とすことで制御が容易になったものの、当初は氷川誠への負担が凄まじく、まともに運用することが出来なかった。
アサルトウルフに搭載された人工知能は、劇中の演出から「アーク」か、もしくはそれに関係するものと思われ、
変身時の英語音声から不破かこのライダーシステムそのものに何か不穏なものがありそうな雰囲気を醸し出している。
結局のところ、アークの干渉はこちらには起きず、天津垓の指示で不破の脳内に埋め込まれたチップを通して亡が彼の肉体を操って暗躍するなどしていたことが判明したこともあり、
警告文にも思える英語音声は、エイムズショットライザーを扱うライダーシステムに対する危険度を視聴者に示していたのかもしれない。
最終更新:2024年12月11日 19:56