【名前】 |
ミミックマイナソー |
【読み方】 |
みみっくまいなそー |
【登場作品】 |
騎士竜戦隊リュウソウジャー |
【登場話】 |
第9話「怪しい宝箱」 |
【所属】 |
ドルイドン |
【属性】 |
物質型モンスター |
【分類】 |
マイナソー/宝箱目ミミック科 |
【発生元】 |
骨董屋の箱庭 |
【願望】 |
「誰にも開けられない」 |
【武装】 |
体内のワンダーランド |
【鳴き声】 |
無し |
【分布】 |
欲望の迷宮 |
【経験値】 |
339 |
【幻獣モチーフ】 |
ミミック |
【その他のモチーフ】 |
宝箱 |
【経験値の由来】 |
ミミック |
【詳細】
骨董屋に置かれていた古い箱庭のマイナス感情から誕生し、幻獣「ミミック」の伝説を司って実体化したマイナソー。
無機物から誕生したマイナソーとしては初めての個体。
外見はシンプルな装飾が施された、いかにゲーム等に登場しそうなデザインの宝箱であるが、これはマイナソーによる擬態であり、
人々をおびき寄せると大きく口を開け、体内に形成されたワンダーランドに閉じ込めてしまう。
ワンダーランドの中では、入り込んだ人間の欲しい物が具現化するまさに夢の世界…なのだが、
際限がないため金を望めば札束に溺れ、トワのように戦いを望めば
ドルン兵に始まり、
マイナソーが具現化し死ぬまで戦いをする羽目になってしまう。
「リアル宝探しゲーム」というアトラクションに偽装し、案内人のウィッチを名乗る老婆(ワイズルーの変装)の言葉でアトラクションの中に入ったコウ達を飲み込んでしまう。
メルトだけは宝箱の外見が歪んだことから、なにか怪しいと気がつくも、時既に遅し。
入り込んだ先には広い空間が広がっており、至るところに宝箱が置いてあった。
その宝箱を開けると、開けた人間の願望を読み取って欲しいものが出現する仕組みになっており、「もっと強くなりたい」と願ったトワは
ドルン兵が大量に現れ、
お腹が空いていたアスナはいくら食べてもなくならない焼き肉が出現。
「俺はもっと広い世界が見たい」と願いながら開けたコウは空を飛べるようになるが、天井にぶつかって落下してしまう。
誰も自分の忠告を聞き入れず、欲望のままにワンダーランドに囚われてしまうメンバーもいる始末。
そんな中、一人で森の中を歩いていたメルトの前に、死んだはずのマスターブルーが姿を表した。
「仲間に信用されていない」とメルトが考えていると指摘するマスターブルー。
一方で、その仲間をメルト自身が信用しているのかと問いかける。
メルトが注意深いのは仲間を危険にさらさないためだが、心配するほど頼りないのか?とも。
そこへ大量のドルン兵が出現(無限に湧く敵を相手にしているトワの欲望のおこぼれだった模様)。
リュウソウブルーへとチェンジしたメルトはツヨソウルを竜装し、瞬く間にドルン兵を蹴散らしてしまう。
戦いが終わった途端、文字通りの落下傘で空からファンシーな降り方をしてきた
ワイズルーによって、このワンダーランドがマイナソーの体内であることが暴露される。
脱出の方法はないと高笑いするクレオンは「一生ここで幸せなデスライフを送りな!」と言い捨てる。
ケルベロスマイナソー、
クラーケンマイナソーまで出現するが、メルトが倒しても瞬時に復活してしまう。
マスターブルーの助言により、2体同時に倒さないと復活することを知るが、一人ではどうにもならないと諦めかけた。
だが、「お前が欲しかったもの、それは自信だ」というマスターの言葉を受けたメルトは奮起し、マワリソウルでクラーケンマイナソーの位置を調整し、ノビソウルで伸ばしたリュウソウケンでマイナソーをまとめて貫いて撃破した。
そうして自信を得たメルトがマスターのいたところを見るが、そこには誰もおらず、空いた宝箱が置いてあるだけだった。
メルトはその宝箱の中にあったものを拾い上げて…
場面は移り変わって相変わらず戦い続けるトワ。
状況を打開すべくメンバーを集めようとしたコウ達だったが、トワは戦いに夢中になりすぎて話を聞こうとしないため、ネムソウルでやむなく眠らせ、
満腹になって眠っていた(倒れていた?)アスナが目を覚まして合流する。
さらにメルトは飛び上がったコウが激突した天井の高さ、行き止まりまでの距離等を計算してワンダーランドの寸法を正確に割り出していた。
それに危機感を覚えたのか、ミミックマイナソーはトワの元で実体化したマイナソー達に、ワンダーランドで苦しむ者達のマイナスエネルギーを与えて巨大化させる。
それに対しメルト達は3方向に散らばった上で騎士竜を呼び出し、異なる方向からの同時攻撃でマイナソー達を弱らせた上でキシリュウオートリケーンへと合体。
トリケーンストライクでマイナソー達を同時に撃破すると、割り出した寸法から宝箱の「鍵穴」へとトリケーンカッターを突き刺すと脱出に成功する。
外に出られたものの、外部からの攻撃を無効化してしまうミミックマイナソーは倒せない。
万事休すかと思われたが、そこへ箱を持ったバンバがやってくる。
彼はドルイドンに襲われた骨董品屋を発見して店主から無くなった商品のことを聞き、リュウソウルの力で店の匂いをたどって盗品の保管場所を探し出していた。
骨董屋店主さえも「あんなガラクタ」というほど買い手もなく店に長期間置かれていた箱庭、それがミミックマイナソーを生み出していた存在だった。
長い間開けられることもなく、ホコリを被っていた環境が相当嫌だったらしく、そのマイナスエネルギーに目をつけられた模様。
バンバの手によって箱庭が切り裂かれて消滅すると、それに呼応する形でミミックマイナソーも苦しみだし、直後に消滅した。
【余談】
ミミックとは「擬態」を意味する言葉であり、ファンタジーなどでは宝箱に擬態したモンスターでおなじみ。
変わった使い方だと、擬態する敵をもとに戻すための装備として
仮面ライダーカブトで「アンチミミック弾」というものが出ている。
モチーフとしては
冥獣ミミックで採用された程度で、ミミックモチーフの怪人は少ない。
そもそも何かに擬態するということは、その擬態元の意匠があるということであり、基本的に複数のモチーフが組み合わさってデザインされる特撮怪人との相性は悪いのだろう。
冥獣ミミックは、現代に適応する形でタクシーへと化ける能力を持っており、オーソドックスなミミック像が当てはまるこのミミックマイナソーは一周回って逆に珍しい怪人である。いや人ではないが。
器物が発生元であり、かつ発生元を破壊することで始末されたマイナソーという初めてづくしの個体。
一応売れ残ってたとはいえ骨董品として店に置かれた商品だったはずなのだが、そこら辺をどうごまかしたのかは放送されていない。
ドルイドンに盗まれたことから、そのまま盗難品扱いだろうか。
このマイナソーは、ワンダーランドに入り込んだ人間からマイナスエネルギーを絞り出す事ができるが、自分の巨大化に使わず、ワンダーランド内部で作り出したマイナソーの巨大化に使っていた。
一度入り込むと脱出は困難であるものの、マイナソー側の意思がある以上、体内で作り出したマイナソーを外部に出すことが出来るのなら相当の驚異である。
一方、金にまみれていた男性はワンダーランドの外に出ると札束が消滅しており、あくまで具現化したものはワンダーランド内部限定で、外に持ち出せない可能性も高い。
第9話でメルトの前に現れたマスターブルーだが、ワンダーランドが作り出した幻だったのか、それとも彼の魂が具現化したのかは定かではない。
ただ、メルトは「宝箱を開けていない」とされており、近くに空いた宝箱があったものの、その中にはかつてメルトがマスターブルーに渡したお守りが入っていた。
とすると、ブルーリュウソウルに宿ったマスターの魂が、あの不可思議な空間の中で何らかの要素が絡み一時的に蘇った、と考えられる。
後に
ネクロマンサーマイナソーの能力でマスターピンクも復活しており、死んでしまっても自分の弟子たちをマスターが強く想っているのは間違いない。
メルトに足りなかったのは自信。
マスターブルーは、思い悩む弟子を見ていられなかったのかもしれない。
この話の後、自信を得たメルトは戦況を読んで時に自分から、時に仲間達に的確な指示を出す優秀な参謀として活躍する。
僅かな指示のみでコウ達もそれに従うことから、彼がこの戦いを通して得たものは、作品を通して文字通りの「宝物」となったのだった。
最終更新:2020年07月15日 17:12