「お前を取り戻すチャンスを狙っていたのさ。愛など必要ない。人類に対する憎しみこそがジャマト創生の原動力となるのだ!」
【名前】 |
キングジャマト |
【読み方】 |
きんぐじゃまと |
【声】 |
萩谷慧悟 |
【登場作品】 |
Vシネクスト 仮面ライダーギーツ ジャマト・アウェイキング |
【分類】 |
ジャマト |
【素体】 |
無し |
【世界観】 |
無し |
【ミッション内容】 |
無し |
【特色/力】 |
人間への擬態/触手/光弾 |
【モチーフ】 |
種子、オシベ |
【詳細】
命名は
五十鈴大智によるもので、彼が育てていた
ジャマトの中で突然変異によって生まれ、大智が手ずから育て上げた。
「蒼斗」という男性に擬態出来るが、普段は包帯で顔をぐるぐる巻きにしている。
人間に近い姿に擬態する突然変異種だったが、同じく人間に擬態出来る
クイーンジャマトと違い顔までは安定できないようで、包帯を巻いているのはそれを隠すためであるようだ。
大智は人間の姿、知能を持つジャマトを人間と共生させるべく、共に変異種である
クイーンジャマトと共に育成を続けていた。
本当の幸せを知るために愛を教えようとしていた大智であったが、蒼斗はそれに疑問を持っていた。
大智は蒼斗と葉月を「アダムとイヴ」、ジャマトにとっての「キングとクイーン」として育てようと「キング」の名を持つジャマトとして接していた。
当初は人間としての生活を試みたようだが(作業服を着ていたことからどこかの工場等で働いていた模様)、ジャマトに対する人間の憎悪を感じたことから共存を早々に否定し、人類に変わってジャマトが世界を制する種となろうと考えるようになる。
その思想に共感した
ナイトジャマトと
ビショップジャマトを配下に置き、人間として暮らしていた
クイーンジャマトの生活をぶち壊すため、警察官に扮しナイト、ビショップに殺害した町内会長、副会長に擬態させとある団地で暮らしていたクイーンの擬態した葉月、清春ら夫婦の家に押し入り、「数ヶ月前に入居した際には子供はいなかった」とする町内会長の証言を元に夫婦の子、春樹を身元照会と称して連れ去ろうとしたが、それを拒絶した葉月がジャマトとしての能力を見せてしまい、「正当防衛」であるように見せかけ、その場を宥めようとする清春を銃殺。
それを目の当たりにして発狂した葉月がクイーンジャマトとして暴走したため、廃墟に逃げ込んだ彼女を匿うと共に、ジャマトと人間の共生は不可能と数々の呪詛を流し込んで葉月を人類への憎悪に染め上げようと企んだ。
しかし町内会長らの死体が発見され、さらには景和と祢音に企みを暴露されたことで葉月の拒絶を受ける。
それでもなお「その奇跡の力は俺のものだ」とキングジャマトとしての正体を表し、
ポーンジャマトの大群を召喚。
景和、祢音が変身した
仮面ライダーにポーンジャマト達が倒されていく中、クイーンジャマトへ暴行、さらに光弾を放ち彼女に致命傷を与える。
高い強度の外皮と凄まじいパワーでタイクーンブジンソード、ナーゴファンタジーフォームを相手取り圧倒したが、そこへ道長の変身したバッファプロージョンレイジが駆けつけ三対一となると徐々に押され始め、三ライダーの放つライダーキックを次々に受け爆散した。
人間としての姿を得た。
育ての親から愛を知識として教わった。しかし蒼斗はそれを言葉以上に理解しようとしなかった。知ることを拒んだ。
人間との同化を否定した。
他者との交流を経て愛に対する理解を深めた葉月とは対照的であり、それを理解できずに今回の件を企てた蒼斗。
愛を理解できないものの、「独占欲」じみた執着は得ていたようで、葉月を取り戻そうとしていたのもそれによるものであったようだ。
皮肉にも人間に近づいた影響で得た欲望が、クイーンとの道を違える原因となった。
教えられた愛が独占欲に変わらなければ、もう少しマシな道もあったかもしれない。
後の公開された「
仮面ライダーゲイザー」にて、クイーンジャマトとなった種子には創世の力が宿っていた特別なものであることが判明。
それに伴い本当の意味で突然変異で生まれたジャマトはこのキングのみだったことも明らかになった。
【余談】
モチーフはキングジャマトという名前に反してチェスピースのキングは含まれていない。
ジャマト共通の植物の要素も持つが、花などではなく硬質の葉っぱを組み合わせたような、長い頭部は蕾のようにも見える。
デザイン担当の竹谷隆之によれば当初「オリジンジャマト案」「始祖ジャマト」「種子?」という検討案からデザインしたためチェスの駒は含まれていない。
首周りや指先には始祖/オリジンの要素としてオシベが配置されている。
「キング」の名を持つ蒼斗は、
仮面ライダーキバにおける
バットファンガイアことキングと同じく、「クイーン」の名を持つ女性が自分以外の同胞ではない男性との間に子供を設けたことで関係がこじれると同じ流れをたどっている。
キバキングは「愛など不要」と口では言いつつも、実際は真夜に対する愛は確かにあったが、蒼斗自身は愛という概念そのものを拒絶している。
なおキングはクイーンと結ばれた男ではなく彼女側を追い詰めすぎたことで腹心とも言える存在に反旗を翻され、それが綻びとなって滅びることになった(男性側、音也に対しても憎悪はしている)
一方で蒼斗は女性側ではなく男性側をターゲットに真っ先に始末し、徐々に女性側を追い込もうとしていたあたり、行動が真逆。
さらに言えば蒼斗の行動は「人間が定めた法律」をなぞり正当防衛をでっち上げて凶行に走ったあたり、やり口が姑息と言うか得た知識を上手く使ってやろうという思惑が透けて見えて小悪党っぽい。
王の名を与えられても、その意味や教えられた知識をなぞるだけで理解しようとしなかった彼は、結局のところ葉月とは変異種としての質が低かったのかもしれない。
人間体である蒼斗を演じたのは萩谷慧悟氏。
舞台版の仮面ライダー斬月-鎧武外伝-にアイム役で出演して以来の参加となる。
最終更新:2024年06月16日 05:05