武装神姫SSまとめ@wiki内検索 / 「キズナのキセキ コメントログ・2」で検索した結果
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キズナのキセキ コメントログ・2
キズナのキセキ コメントログ・2 コメントに書き込みを頂いた過去ログです。 長くなりましたので、こちらにまとめました。 ACT0-4を投稿しました。また、コメントが長くなりましたので、ログをまとめて別ページにしました。 ナナシ様>花村が語る過去編も、次回が佳境です。覚悟してお待ち下さい(笑) 夜虹様>お読みいただきまして、ありがとうございます。 頼子さんはこれから活躍の予定ですので、ご期待下さい(^^) 今回は謎を中心にした展開です。全てが明かされるまでには時間がかかるかと思いますが、お付き合いいただければと思います。 -- トミすけ (2011-02-22 00 04 15) 黄金期が輝けば其だけ落日は悲惨を極めますからねぇ、意図的な行動ならドS、外的要因なら悲劇…ドチラにせよ楽しみですなぁ〜(っか楽しみだと思う辺りどうかしてるよなぁ) -- ナナシ ... -
キズナのキセキ コメントログ・4
キズナのキセキ コメントログ・4 コメントに書き込みを頂いた過去ログです。 長くなりましたので、こちらにまとめました。 超豪華メンバーの上乗せw 遂に二大SSの主人公が鉢合わせってのも恐るべきサプライズです。 それにしてはあの二人の掛け合い再現度の高さに驚きました! -- 第七スレの6 (2012-01-19 00 43 20) 何という展開! これは胸が熱くなった! -- 璽儡 (2012-01-19 23 52 25) 有名マスター&神姫のオンパレード・・・既にスパロボ並みに成ってますねぇ〜ソレで居て各キャラを破綻せずに書けるのは流石です、地固め(修行編)も佳境ですかな、今後の展開もですがミスティの新装備がいかなる物か楽しみです -- ナナシ (2012-01-20 00 19 23) 次々と修行の参加者が増えて、これで燃えなきゃ神姫マスタ... -
キズナのキセキ コメントログ・3
キズナのキセキ コメントログ・3 コメントに書き込みを頂いた過去ログです。 長くなりましたので、こちらにまとめました。 完全に壊れてるな奈々子。そして遠野らしからぬ判断ミス。 感想の言葉が出ない程ピリピリした緊張感を感じます。 それにしては頼子さんかっこよすぎる…。 -- 第七スレの6 (2011-07-26 07 58 47) キズナのキセキになってから初のティアのバトルになりますね。未だに全容の見えないマグダレーナの能力の突破の糸口でも掴めるのか。頼子さんの実力はどれ程のものなのか。また目が離せないです。しかし遠野も菜々子絡みになると冷静になりきれないのでしょうね。それはそうと頼子さんは登場が美味しすぎですw -- にゅう (2011-07-26 08 55 52) マグダレーナのメンヘラマスターうぜぇな そんなことして自分のトラウマが解消される... -
キズナのキセキ コメントログ
キズナのキセキ コメントログ コメントに書き込みを頂いた過去ログです。 長くなりましたので、こちらにまとめました。 私の二作目のトップページと予告編を公開させていただきました。 ……ごめんなさい、ごめんなさい! 予告編負けしそうですので、本編の方は温かく見守っていただければ幸いですm(_ _)m -- トミすけ (2010-08-15 00 14 58) 武士道がキーワード……?! ともかく、どんなものになるかとても楽しみにしています。 -- 第七スレの6 (2010-08-16 23 13 37) 始まりましたねぇ〜、腰を落ち着けて楽しみにさせてもらます -- ナナシ (2010-08-17 17 31 46) 期待してまってます -- シロねこ (2010-08-18 00 15 21) 新作始動、待ってました! 過去編ではなく因縁が再浮上... -
キズナのキセキ
キズナのキセキ ちょっと気が強い神姫と、理想を追い求めたマスターの、絆の物語。 著:トミすけ ○勝手な文章の改変はしないでください。大変迷惑です。 ○バトルロンドのバーチャルバトルの設定を『Mighty Magic』よりお借りしております。 ○一部、武装神姫の性能などを独自解釈している部分があります。ご了承下さい。 ○本作は前作「ウサギのナミダ」の続編です。前作からのキャラクターや設定が引き続き登場しますので、先に「ウサギのナミダ」をお読みになることをお勧めします。 ○コラボ歓迎です。この作品のキャラクターや設定は無理のない限り、自由にお使いいただいてかまいません。 登場人物紹介 (本編のネタバレを含みますのでご注意下さい) ~予告編~ ストーリー ACT0は過去編、ACT1は現在編となっています。 それぞれのA... -
ウサギのナミダ
...が整いました。次作「キズナのキセキ」もお楽しみいただければ幸いです。 ゲシモちゃん様>ティアと遠野の関係は、色恋にしたくなかったので(^^; 可愛いと言っていただけて嬉しいです。 通りすがりの武装紳士様>PSPのバトマス、いいですよね。アーンヴァルで話が書きたくなります(笑) 次回作の予告編を投稿させていただきました。いい意味で期待を裏切れるように頑張りたいと思います。 -- トミすけ (2010-08-15 00 23 33) 初めまして。こちらのwikiに新しく作品を投稿した見習い料理人と申します。 『ウサギのナミダ』、読んでいてワクワクしました。自分もこういった面白い作品を作りたい!と、そう感じてしまいました。 いつかコラボなどできればとても嬉しいです。 『キズナのキセキ』もこれからの展開が楽しみです。 なんだか自分の言いたい事ばかりですみません(汗 -- 見習い料理人 ... -
深み填りと這上姫
...装姫 (この話ではキズナのキセキ、15cm程度の死闘より一部の設定、キャラクターをお借りしており、キズナのキセキのネタバレが一部含まれます) 第二話:面割姫 (この話ではキズナのキセキ、15cm程度の死闘、デュアル・マインドより一部の設定、キャラクターをお借りしており、15cm程度の死闘のネタバレが一部含まれます) 第三話:飛戦姫 (この話では15cm程度の死闘、デュアル・マインドより一部の設定、キャラクターをお借りしております) 第四話:宙走姫 (この話では15cm程度の死闘、デュアル・マインドより一部の設定、キャラクターをお借りしております) 第五話:隠道姫 (この話ではキズナのキセキ、15cm程度の死闘、デュアル・マインドより一部の設定、キャラクターをお借りしており、キズナのキセキのネタバレが一部含まれます) 総合カウント数3500... -
メニュー
...引きこもりと神姫 キズナのキセキ 魔女っ子神姫☆ドキドキハウリン 浸食機械 ゆりりね! 2015年 えむえむえす ~My marriage story~ 2014年 ぶそしき! これから!? デュアル・マインド 15cm程度の死闘 悪魔に憑かれた微駄男 Nagi the combat princess えむえむえす ~My marriage story~ 2013年 ねここの飼い方 白の女神と黒の英雄 深み填りと這上姫 キズナのキセキ 武装食堂 二アー・トゥ・ユー 2012年 美咲さんと先生 二人のマスター 類は神姫を呼ぶ 浸食機械 引きこもりと神姫 ライドオン204X フツノミタマ 白濁!? 阪高神姫部 白い英雄を喰う黒い女神 マイナスから始める初めての武装神姫 2011年 流れ流れて神姫無頼 ... -
デュアル・マインド
...ナザー・パートナー(キズナのキセキ様とコラボさせて頂いています) 第4話 ショーテンズ・レイン 第5話 ラン・アウェイ 第6話 デュエル・プリンセス 第7話 アナザー・ネーム ・第二部 狐は夢幻に消ゆ 第8話 狐は夢幻に消ゆ 第9話 技は力に依って成り、力は技に依って得る 第10話 御狐様の悩み事 第11話 探索の果てに※一部、差別的な表現を用いています 第12話 戦いと、至高と、嗜好と コメントログ 第8話更新、コメントログを作成しました 大変お待たせいたしました -- 璽儡 (2011-11-01 14 34 05) ついに第二章突入ですね。技術畑の新キャラ登場で、今後の展開が楽しみです。 ……放電かぁ。神姫みたいな精密機械相手だと、まさに一撃必殺でしょうね。……紫電掌?(ぉ -- 龍牙 (2011-11-02 20 20 22)... -
15cm程度の死闘
...かね (武装食堂、キズナのキセキ、深み填りと這上姫、天海市神姫黙示録より固有名称を無断でお借りしています) < 第二部 十五センチメートル程度の死闘 > 『十五センチメートル程度の死闘』登場キャラ達 零話 『背比弧域様』 一話 『愛しのエンジェル』 二話 『主の仰せのとおりに』 三話 『最強 対 最強』 四話 『マシロ先生の恋文講座』 五話 『唯一の武器』 六話 『裏の始まり』 七話 『すべて俺の責任』 八話 『な~に勝手に』 九話 『学食の隅っこで』 十話 『十五センチメートル程度の死闘 ~1/2』 十一話 『十五センチメートル程度の死闘 ~2/2』 十二話 『ルナティックヒロイン』 < 第三部 > 1ペ... -
デュアルマインド・コメントログ
... ウサギのナミダ、キズナのキセキどちらも大好きです 頑張ってください! -- 璽儡 (2011-02-04 23 52 24) ナナシ様 コメありがとうございます 幸人はまだまだトーシロマスターなので、他のマスターが持っている心構えに気づいていなかったりします そんな彼がマスターとして一皮むける話にできたらいいなと思っています -- 璽儡 (2011-02-04 23 54 31) 皆さまどうも、璽儡です 現在第五話の制作に取り掛かっておりますが、それと同時に第四話の修正もしております それと言うのも第四話であまりにも簡単にヒルダのエロ設定をなくしてしまったのは誤算……というか、扱いづらい設定だからと言って簡単に投げ出すのはどうかと思ったからです ただの字書きとしてのプライドです というわけで今回第四話のリンクを消し、黒歴史とさせて... -
キズナのキセキ 登場人物紹介
キズナのキセキ 登場人物紹介 ●久住菜々子 19歳 大学生 本編の主人公。 『異邦人(エトランゼ)』の異名を持つ神姫マスター。 明朗快活な美人。 ●ミスティ 本編のもう一人の主人公。 菜々子の神姫。イーダ型。 ストラーフのレッグパーツを装備して戦う。 ●遠野貴樹 20歳 大学生 『ハイスピードバニー』ティアのマスター。 本編の語り部。菜々子の恋人。 ●ティア 遠野の神姫。ローラーブレードのような装備を駆使するオリジナルのバニーガール型。 本編のもう一人の語り部。 ●大城大介 21歳 フリーター 菜々子の友人。虎実のマスター。 見た目ヤンキー風だが、根はいい奴。 ●虎実 大城の神姫。ティグリース型。 ファスト・オウガを高速機動型に組み替... -
作品ページ
...奮闘姫 トミすけ:キズナのキセキ にゃー:15cm程度の死闘 ALC;アスカ・シンカロン 璽儡:デュアル・マインド カタリナ・リナ:MMS戦記 N・M:えむえむえす ~My marriage story~ ALC:天海市神姫黙示録 ばるかん:武装食堂 kenzaki:UGV(仮) 五色リンゴ:Forbidden Fruit ひつじ:すとれい・しーぷ まっ茶ン:車輪の姫君 クロム:樫坂家の事情! rotto:ライドオン204X クロム:人と神姫と混沌としたナニカ 作者名不明:ロンド・ロンド 50音順キャラクター図鑑 武装神姫・標準武装一覧 武装神姫・標準装備一覧 武装神姫・企業一覧 アマチュア・個人製作武装一覧 wiki相関図 キャラ相関図(2chまとめページ版) 武装神姫SS総合掲示板 小道具関連設定 :〈2つ名〉... -
The Armed Princess―武装神姫―
...ギのナミダ キズナのキセキ 本日のアクセス数: - 昨日のアクセス数: - 合計アクセス数: - ツッコミ、感想その他があればジャンジャンバリバリこちらへどうぞ。 コメントが少ない事に嘆いてらした様なので、少々書かせて貰います 背景が某作などから取りすぎではないかと思いますし 其処まで風呂敷広げなくては駄目な構成なのでしょうか? その為か今一作品に入り込めないんですよねぇ それに軍用が有るってのはは行き過ぎかな 昨今のリアルな軍事状況等を考えれば、有り得る話ですから、使いたい気持ちは解りますけど、神姫なんですからねぇ 作品として面白いだけに蛇足に見えてしまい、今までコメントを書けずにいました 走り出した話は完結まで頑張って欲しいので、偉そうな事書かせて貰いました 御不快な思いをさせてしまったのでしたら謝罪いたします -- ... -
白いコメントと黒いレス
...す。黒野君ですが、「キズナのキセキ」コメント欄での発言は言い過ぎでしょう。腐れた犯罪者と同列に扱うのは… -- 第七スレの6 (2012-04-29 07 41 10) 」 黒「 通行人様 読んでくれてありがとう。某所を真似て作者に代わり私が礼を言おう。改行については作者も同じ事を考えているらしい。「明日になったら本気出す」と言っていたが…その、気長に待ってもらえると、嬉しい。 -- イシュタル (2012-04-29 10 13 40)」 黒「 第七スレの6さん 初コメありがとう。次の投稿からも読んでくれると嬉しいな。作者は自分や自分のキャラを極端に卑下するんだけど…実際に「勝利が全て」が信条の僕はあの犯罪者の行為を否定出来ないんだ。僕も、程度の差はあるけれど、似たような事はしてきたから。同列ではないけれど、同類ではあるかもしれないよ。僕と、あの犯罪者は。 -- 黒野白太... -
武装食堂
...ウサギのナミダおよびキズナのキセキより設定の一部をお借りしています。 第十八話 一人じゃない 第十九話 火事とケンカは! Aパート 第十九話 火事とケンカは! Bパート 第二十話 アテナから勇者へ 番外コーナー 番外その一 ヂェリー・パニック・アンド・ラブ・・・色ボケテンタクルスのせいでピンクシーン有り。また、ぐだぐだリンゴのSSとコラボさせて頂きました。 番外その二 食人姫 (しょくじんき)・・・桐皮町の物語の裏で起こっていた、ある出来事。 ※暗いかもしれないです。 番外その三 にっくきむねのにく ♯1・・・15cm程度の死闘の世界にお邪魔しました。 番外その三 にっくきむねのにく ♯2 第二部 強襲、クロノスの使徒 暗躍する時の神と、立ち向かう女神たち。 ... -
美咲さんと先生
...も、ウサギのナミダ、キズナのキセキ、どちらも楽しませてもらっています。特にウサギのナミダは美咲さんSSを書くことに踏み切った作品の一つなのです。 -- 寒天 (2011-09-24 21 28 14) 全話読ませていただきましたー 先生と美咲さんのかけあいが面白く、あっというまに読み終わってしまいましたw 続編も楽しみにしています~ -- 璽儡 (2011-09-25 22 43 29) >璽儡さん。感想ありがとうございます。次話はバトマスで遊びまくっているのでまだ書きあがってないです。ごめんなさいすみません! -- 寒天 (2011-10-01 21 49 17) 最新話読みました。毎度ながら予想の斜め上を突っ切っていて楽しませてもらいました。今回は相手側のネタに笑わせていただきました。まさかのジャ○アンとは。 -- にゅう (2011-10-24 01 07... -
キズナのキセキ・エピローグ
キズナのキセキ ~ エピローグ ~ □ 俺は今日も、ティアを連れて、ゲームセンター「ノーザンクロス」に来ている。 四月を半ばを過ぎた土曜日の午前中。 チームメイトはまだ来ていない。 高校生のメンバーは午前授業の日だし、大城はランキングバトル目当てだから、昼過ぎにならないと来ない。 新年度が始まって間もない頃だ。常連客もまばらで、ゲーセンの中はいつになく平穏だった。 菜々子さんと桐島あおいがバトルした日から、二週間が経つ。 菜々子さんは、いまだに顔を見せていない。 体調が悪いわけではないようだ。彼女の様子は、頼子さんからのメールで知っている。新学期が始まり、忙しくしているのは間違いない。 しかし、以前は忙しくても無理矢理時間を作ってまで顔を見せた彼女だ。あの日以来、ゲームセンターに来ない彼女を心配して、八重樫さんたち高校生メ... -
キズナのキセキ・ACT0-1:悲劇の後
キズナのキセキ ACT0-1 悲劇の後 ◆ それは、久住菜々子が中学二年生の時だった。 三泊四日の修学旅行。行き先は京都。 定番の場所であったが、クラスメイトと行く旅行はことのほか楽しかった。 おみやげを買った。両親と、近所にすむ祖母に。 喜んでくれる顔を想像し、菜々子の顔も今からほころんでしまう。 空が夕闇に染まる頃、菜々子は帰宅した。 「ただいま」 という菜々子の声に応えたのは、聞き慣れた両親の声ではなかった。 ひどくしわがれた声。 まさかよく知っている人物の声とは思えず、菜々子はつい身構えてしまった。 テーブルの前に座っていたのは祖母だった。 とても若く見える人だったが、今日ばかりは十年も老け込んだかに見える。 驚いている菜々子を、祖母は着替える間も与えずに連れ出した。 タクシーの中で菜々子は尋... -
キズナのキセキ・ACT1-29:死闘の果て
キズナのキセキ ACT1-29「死闘の果て」 ◆ 美しい、などと……。 マグダレーナはぎりり、と歯噛みする。 目の前の敵に対し、そんな気持ちを抱いた自分に猛省を促す。 今は戦闘中だ。そんな呑気な感情など持っている場合ではない。 思考を切り替えたマグダレーナは状況を分析する。 ミスティと久住菜々子の会話は意味不明だ。 だが、次に仕掛けてくるのは間違いなく接近戦。ブラックライオンによる攻撃以外はない。それしかミスティには残されていないのだ。 あるいは、白いストラーフのミスティのように、彼女を一撃の下に倒す技があるのかも知れない。 『花霞』の一手はマグダレーナとの一戦で、ミスティが最後に使った技だった。完成していれば、あるいはマグダレーナは倒されていたかも知れない。『アカシック・レコード』の検索結果が技の正体を導き出し、『スター... -
キズナのキセキ・ACT1-25:聖女の正体
キズナのキセキ ACT1-25「聖女の正体」 ◆ 「本当によろしいのですか、奥様」 おもむろにそう話しかけてきた自らの神姫・三冬に、久住頼子は落ち着いた様子で湯飲みを手に取る。 「なんのこと?」 「菜々子様のバトル、気にならないのですか? 見に行けばよろしかったのでは」 「いいのよ」 煎れたばかりのお茶を一口飲み、壁の時計を見た。 「……もう始まっている頃ね。一時間もしないで、結果がわかるでしょう」 「ですが……」 今から行ったところで、バトルには間に合わない。 そもそも、頼子は最初から、当日のバトルを観戦する気は全くないようだった。 大事な孫娘の、今後の人生を左右しかねない、戦い。 それなのに、悠々と構えている自分のマスターを、三冬は少し歯がゆく思う。 菜々子やミスティと一緒に暮らしてきたのは... -
キズナのキセキ・ACT1-13:ストリート・ファイト その2
キズナのキセキ ACT1-13「ストリート・ファイト その2」 ■ わたしは舞う。 ストラーフBisの攻撃を紙一重でかわし続ける。 ミスティや虎実さんが言っていた。 『ファントム・ステップ』をしている時、わたしはまるで、対戦相手の手を取って、ダンスをしているようだ、と。 ほんとにそう見えているなら、ちょっと嬉しい。 華麗に戦うことは、マスターが目指す戦闘スタイルだから。 今のわたしも、ストラーフと踊っているように見えるだろうか。 ストラーフBisが一歩踏み込んできた。 あの踏み込みはさっきと同じタイミング。 ハンマーを振り下ろした後の素早い切り返し。 わたしは後方へと逃げる準備をする。 今度は完全に避け切ってみせる。 「ジレーザ・ロケットハンマー」が、後方から火を噴いて、風の唸りを巻きながら振り下ろされる。... -
キズナのキセキ・ACT1-8:聖女のルーツ その2
キズナのキセキ ACT1-8「聖女のルーツ その2」 ◆ 「姐さん、お世話になりましたね」 「あ、あぁ……そんなことは……いいんだけど、さ……」 微笑すら浮かべて挨拶する桐島あおいに、姐さんは呆気にとられた。 同時に、激しい違和感を感じた。 姐さんの知っている桐島あおいは、こんな笑い方をしない。 これが三日前、裏バトル会場で泣き叫んでいた神姫マスターと同一人物だろうか。 そして、あおいの新しい神姫。ノーマルのハーモニーグレイス型に見えるが、立ち居振る舞いはまったく違う。 二人とも何とも言えず不気味だった。 この三日の間に、裏バトルでの顛末は知れ渡っていた。 ゲーセンの常連たちが、ニヤニヤと笑いながらこちらを見ている。 しかし、あおいはどこ吹く風といった表情で、空いている筐体に座ると、アクセスポッドにマグダレーナを... -
悪魔に憑かれた微駄男
相棒とはなにか… 作者:鋼鉄武神 初めまして…ツイッターやらfgやらに出没している武装紳士、鋼鉄武神です。 wikiで新規ページ作るのもSS書くのも初めてで、不定期かつぎこちない出来になるかもしれないですが、生温かい目で見守って下さい… 名前は、バトマス(Mk.2しか持ってないが)でのファイトネーム的なものです。痛いセンスかもしれないが気にしないでくれ… 当wikiの作品を読んでるうちに妄想が膨れてきて、思いついたストーリーを書き込むといった感じで。 最初はスマホからの投稿を予定していたのですが、ワープロモードだとスマホでは入力箇所がずれまくるという事態が… あ、一番上の一文は何となく。 作品の内容としては、バトマス基準+オリ設定だったりしますが、微量のバトロン成分も・・・バトロンやったことないけど。 妄想の産物故、破損描写とかあるかも… キャラのネタが少ないかもしれな... -
キズナのキセキ・ACT1-12:ストリート・ファイト その1
キズナのキセキ ACT1-12「ストリート・ファイト その1」 □ 戦いが始まる。 四人は一斉に物陰へとダッシュした。 リアルバトルは実際に銃弾が飛び交う。そばにいたらただではすまない。 ティアを戦場に残すことにためらいを感じながらも、俺は物陰に身を隠す。 少し離れた壁際に、頼子さんの姿が見える。 「マグダレーナの方、頼めますか!?」 「了解よ。……三冬! マグダレーナを押さえなさい!」 「承知しました」 俺の無理なお願いに、頼子さんと三冬は即答してくれた。 相手は得体の知れない凶悪な神姫だというのにもかかわらず。しかし、頼子さんからはこの対戦を楽しんでいる節すら感じられる。 どちらにしてもありがたい話だった。 「ティア。ストラーフを引きつけて、マグダレーナと距離を取れ」 『了解です』 ティアの... -
悪魔に憑かれた微駄男 修正版
相棒とはなにか… 作者:鋼鉄武神 初めまして…ツイッターやらfgやらに出没している武装紳士、鋼鉄武神です。 wikiで新規ページ作るのもSS書くのも初めてで、不定期かつぎこちない出来になるかもしれないですが、生温かい目で見守って下さい… 名前は、バトマス(Mk.2しか持ってないが)でのファイトネーム的なものです。痛いセンスかもしれないが気にしないでくれ… 当wikiの作品を読んでるうちに妄想が膨れてきて、思いついたストーリーを書き込むといった感じで。 最初はスマホからの投稿を予定していたのですが、ワープロモードだとスマホでは入力箇所がずれまくるという事態が… 本ページはアットウィキモードで作り直したものです。 あ、一番上の一文は何となく。 作品の内容としては、バトマス基準+オリ設定だったりしますが、微量のバトロン成分も・・・バトロンやった... -
キズナのキセキ・ACT1-24:武士道
キズナのキセキ ACT1-24「武士道」 □ 春になって、日が昇るのが早くなったことは、今朝の俺にはありがたかった。 早朝の花咲川公園で、俺と大城は準備をしていた。 桜並木に囲まれた広場。ここが決闘の舞台になる。 俺は二人の対決を見届けなければならない。この決闘の立会人に近い立場だった。 なにしろリアルバトルの立ち会いだから、それなりの準備も必要だ。C港での大ケガみたいなことは、二度とごめんだった。 「……こんなものかな」 「……遠野よぉ……やっぱ考えなおさねぇか? 俺はどうしても納得いかねぇ」 大城はこの期に及んで、ぶつぶつとぼやいていた。俺はあえて堅い口調で答える。 「今さら何言ってるんだ。今回の策は、どうしても必要だし、お前に嫌な思いはさせないって何度も言ってるだろ」 「けどよぉ……」 「俺が信じられないか... -
キズナのキセキ・ACT1-1:不機嫌の理由
キズナのキセキ ACT1ー1 不機嫌の理由 □ 「デュアルオーダー?」 伏せていた顔を上げ、大城大介の言葉を繰り返す。 見れば、大城は雑誌のページを広げてこちらに見せながら、愛想笑いで頷いた。 「お前なら、真似できるんじゃないかと思ってさ」 またバカなことを言い出した。 俺はため息をつく。 「アホか。そんなものが簡単に真似できるなら、苦労はない」 雑誌は「バトルロンド・ダイジェスト」。 最新号の特集は、最近注目の神姫たちである。 その最後の方、一人の神姫マスターが紹介されていた。 バトルネームを『尊(みこと)』というそのマスターは、素性はわからないが、今密かに注目を集めるマスターだそうだ。 彼の神姫は、フブキ型とイーダ型のプロトタイプの二体。 フブキの方は『盗賊姫』の異名を取り、対戦相手の武... -
キズナのキセキ・ACT1-5:北斗七星
キズナのキセキ ACT1ー5「北斗七星」 □ ホームに電車がゆっくりと滑り込んでくる。 最寄りのT駅が始発の、折り返し電車である。 平日の朝は、人であふれかえる時間帯だが、今朝は日曜日のためか、電車から降りる人も、これから乗り込む人影もそう多くはない。 のんびりとした雰囲気がホームに漂っている。 朝七時。 冬の朝は空気がピンと張りつめていて、眠たい頭に心地よい。 俺は昨晩のことを思い出しながら、開いた扉をくぐり、列車に乗り込む。 長い一夜は、眠りに落ちたところで終わりではなかった。 夜中に叫び声を聞いて、飛び起きた。 ティアの叫び声に、深く眠っていても反応してしまうのは、我ながら過剰反応なのではないか、と思う。 電気をつけて、ティアの様子を見ると、やはり泣いていた。 ティアにはひどく辛い過去があり、ときどきそれを... -
キズナのキセキ・ACT1-22:異邦人はあきらめない
キズナのキセキ ACT1-22「異邦人はあきらめない」 ◆ 答案用紙の枚数をチェックしていた教師が、 「今日はここまでにしましょう」 教卓の上で紙の束を揃えながら、補習授業の終わりを告げた。 当番を任された生徒が「起立、礼」と号令をかける。 すると、教室内が一気に開放感で溢れた。 期末テスト後、成績不振者が集められた補習授業は、今日の再テストで終了である。 園田有紀と蓼科涼子は早々に荷物をまとめると、 「よし、急ぐぞ」 「うん」 足早に教室を出る。 しかし、出てすぐに、二人は呼び止められた。 「有紀、涼子。補習終わった?」 優しげに話しかけてきたのは、彼女たちのリーダー格の八重樫美緒。 その隣には、美緒の彼氏でチームメイトの安藤智哉と、もう一人のメンバー・江崎梨々香もいた。 有... -
キズナのキセキ・ACT1-21:キズナのキセキ
キズナのキセキ ACT1-21「キズナのキセキ」 □ 菜々子さんとミスティの特訓が始まってから、一ヶ月が過ぎようとしていた。 今日も久住邸の「特訓場」に、新たな神姫マスターがやってきた。 「くぉらああぁぁ!! このクソ寒い中、コタマ様を呼び出そうとは、いい度胸じゃねぇか、ミスティよぉ!」 と、威勢のいい、いささか不機嫌そうな大声が入り口で放たれた。 大声の主は、トートバッグから顔を出した神姫らしい。 「……ハーモニーグレイス型?」 隣にいた八重樫さんが小首を傾げる。 確かに、その神姫は修道女がモチーフのハーモニーグレイス型だった。 それにしては、随分と口が悪いようだが……最近のハーモニーグレイスはみんなこうなのか? そんなことをふと考えていると、神姫が入るトートバッグの主がたしなめた。 「こら、コ... -
キズナのキセキ・ACT1-28:すべてがつながるとき
キズナのキセキ ACT1-28「すべてがつながるとき」 ◆ 形勢は逆転していた。 マグダレーナが攻め、ミスティが下がる。 マグダレーナが切り札と言うだけあって、長剣ソリッドスネークは尋常でない破壊力を秘めていた。 「シャアアアアァァッ!!」 しわがれ声で放たれる気合いは、まるでガラガラヘビの威嚇音のようだ。 振るわれた長剣が蛇のようにうねり、ミスティに襲いかかる。 「くっ……!」 エアロヴァジュラを立て、受け流すように防御する。 耳障りな音を立てて迫るソリッドスネーク。刀身をいくつもの刃に分裂させ、次々にエアロヴァジュラと接触する。 なんとか防ぎきった。 ほっとするのも束の間、ミスティはぞっとする。 手にした刀は、ガタガタに刃こぼれしていた。これでは刀として斬る用をなさない。 「……なんて... -
キズナのキセキ・ACT0-6:異邦人誕生 その1
キズナのキセキ ACT0-6「異邦人誕生 その1」 ◆ あの暑い夏の日以来、『ポーラスター』には行っていない。 武装神姫の雑誌も手に取りはしなかったし、ネットで情報を集めることも、いや、ネットにつなげることさえしていない。 放課後は時間が余った。 クラスの友人たちが、男の子と一緒の集まりに誘ってくれて、一度は参加したが、気が晴れることはなかった。 二度と参加する気はなかったし、誘われることもなかった。 学校には黙々と通い、勉強したから成績も上がったが、だから何の意味があるというのだろう。 あれから三ヶ月たった。 あの暑さの面影はどこにもなく、冬の足音が聞こえてきている。 だが今も、心の傷は癒えることなく、疼き続けている。 とても大切なものを、一番大切な人に壊された。 久住菜々子は今も笑えないままでいる。 ◆ ... -
キズナのキセキ・ACT0-4:二重螺旋
キズナのキセキ ACT0-4「二重螺旋」 ◆ ミスティにしてみれば、戦い方などどうでも良かった。 マスターである久住菜々子と一緒にバトルロンドができればいいわけで、桐島あおいの言う「個性的な戦い」については特に興味はない。 菜々子の指示通りに戦うことこそ、彼女に課せられた責務だ。 だから、今、自らのマスターが、ベッドの上で頭を悩ませ、知恵熱を出していようとも、ミスティが関知することではない。 ないのだが。 あおいから言われ、個性的な戦いを模索しはじめて三日。 すでに菜々子は煮詰まっていた。 今も、ベッドにうつ伏せになり、考えを巡らせ続けている。 懊悩は深まっているらしく、時々耐えられなくなったように、手足をばたばたと動かす。 どうも考えているというより、妄想を増大させているといった方がいいのかもしれない、とミスティは思... -
キズナのキセキ・ACT1-3:かりそめの邂逅
キズナのキセキ ACT1-3「かりそめの邂逅」 □ 「その時から……菜々子は以前の明るさを取り戻していったのよ。わたしにも謝ってくれた。 頼子さんもつらかったのに、わたしばかりわがままでごめんなさい、ってね」 頼子さんはそう言って、目尻を拭った。 頼子さんによれば、菜々子さんは学校の友人たちにも謝って、また仲間の輪に戻ったのだそうだ。 自分の過ちを素直に謝ることができるのは、菜々子さんの美点だと思う。 間違いを認め謝罪するのには、誰しも少なからず臆病になるものだ。 彼女はそれを素直にやってのける勇気を持っている。 その勇気を呼び起こしたのは、間違いなく、桐島あおいという人だった。 「わたしは今でもあおいちゃんに感謝しているわ。あの子に会わなければ、菜々子はどうなっていたか、わからない」 「……その、桐島あおい、という人は... -
キズナのキセキ・ACT1-19:親友だから その1
キズナのキセキ ACT1-19「親友だから その1」 ◆ 不穏な空気を察したのか、多くのクラスメイトたちが足早に教室を立ち去っていく。 夕方の色が見え始めた教室に残されたのは、美緒、梨々香、有紀、涼子、そして安藤の五人。 口火を切ったのは、美緒の肩を押さえた有紀だった。 「最近、何やってんだよ。あたしたちに隠れてコソコソと」 有紀の言葉遣いは男っぽいし、声も大きい。だから、こういう不機嫌なときの口調には男子顔負けの迫力がある。 しかし、美緒はその迫力にも気圧されず、果敢にも有紀を睨み返していた。 「言ったでしょう? 用事があるの。大切なことよ」 「今、あたしたちがしてる特訓よりも大事なことかよ」 「そうよ」 「なんだよそれ。チームがバラバラなこのときに、自分たちが強くなるほかに何が大事だってんだよ!」 美緒... -
キズナのキセキ・ACT1-27:未知との対峙
キズナのキセキ ACT1-27「未知との対峙」 ◆ その夜のことを、桐島あおいは忘れたことがない。 裏バトルで敗北し、最愛の神姫を失い、絶望に打ちひしがれた、あの夜。 裏バトル会場の裏口を出た壁に身を寄せてうずくまり、身体を震わせていた。泣いていた。握りしめた手の中には、もはや動くことのないパートナーの残骸。 身動きもとれなかった。泣くことしかできなかった。今夜ここで、神姫マスターとしてのすべてを奪われた。夢や希望は言うに及ばず、プライドも闘志も、装備も神姫も、すべて。 何のために神姫バトルをやってきたのだろう。 その意志すらも、彼女は失いかけていた。 圧倒的な絶望の前に、過去など意味を持たない。輝いている思い出も、今は絶望の厚い雲に蓋をされて、あおいの心の底まで、その光が届くことはなかった。 声を押し殺していても、しゃくりあげ... -
MMS戦記
西暦2041年 その世界ではロボットが日常的に存在し、さまざまな場面で活躍していた。 神姫、それは全高15センチほどのフィギュアロボットである。 :心と感情:を持ち、最も人々の近くにいる存在。 その神姫に人々は、思い思いの武器、装甲を装備させて、戦わせた。 名誉のために強さの証明のために・・・・・・・・・ 名も無き数多くの武装神姫たちの戦い 戦って戦い尽くした先には何があるのか バトルロンドは戦いの旋律 終わらない戦いの旋律 戦いの歴史は繰り返す いにしえの戦士のように 鉄と硝煙にまみれた戦場で 伊達衣装に身を包んだ神の姫たちの戦いが始まる。 著者 カタリナ・リナ ちなみにこのお話には公式の武装神姫以外にも私が製作したオリジナルの武装神姫が多々登場します。 登場する武装神姫は全て実際にフィギュアで立体化させた物を登場させるので、写真や画像を随時紹... -
キズナのキセキ・ACT1-26:狂乱の聖女
キズナのキセキ ACT1-26「狂乱の聖女」 ◆ 海藤仁は、自宅の壁に掛けられた時計を見上げる。 六時を少し回ったところ。朝もまだ早い。 「もうそろそろ、始まった頃かな……」 海藤は、決戦に望む友人たちに思いを馳せる。 二ヶ月もの間、これほどまでに深くバトルロンドに取り組んだことは、現役時代にもなかったことだ。 あの「特訓場」に集った仲間たちは、誰もが海藤と同様、かけがえのないものを感じていることだろう。 その集大成、すべては今日の決戦にあるのだと、彼の友人は言っていた。 正直な話、バトルの行方は非常に気になる。 「わたしも気になります。ミスティとも仲良くなりましたし……あれほどの特訓をして挑むバトルがどんなものなのか、興味があります」 彼の神姫・イーアネイラ型のアクアが言った。 海藤は頷く。 ... -
キズナのキセキ・ACT1-6:招かれざる客
キズナのキセキ ACT1-6「招かれざる客」 ◆ 店の入り口から入ってきたその客に、最初に気が付いたのは、安藤智也だった。 火曜日の夕方、学校帰りのゲームセンターは、安藤にとってもはや習慣である。 平日は安藤とLAシスターズ、そして大城というメンバーが集う。 そう言えば、この週末は、遠野と菜々子が来なかった。実に珍しい。 大城が二人と連絡を取ろうとしたが、出来なかったという。 何かイヤな予感がする、と表情を暗くしたのは八重樫美緒であったが、 「二人で遠くにデートにでも行ってるんじゃない?」 などと、江崎梨々香は明るく言った。 少し心配ではあるが、二人にもそれぞれ事情があるのだろう。安藤はそう思った。 ゲームセンターは今日も盛況だ。 安藤が所属しているチームのメンバーも、こぞってバトルをしている。 一戦... -
キズナのキセキ・ACT0-2:ひどい顔
キズナのキセキ ACT0-2 ひどい顔 ◆ 「神姫センターに行きましょう!」 「前から訊いてるけど、何しに行くのよ」 「前から言ってますが、もちろん、バトルをしに、です!」 「前から言ってるけど、イヤ」 「これも前から言ってますが、なぜマスターは神姫センターに行くのを嫌がるんですかっ」 ミスティは菜々子に、まなじりをつり上げて見せた。 菜々子はため息をつく。 ここのところ、同じ会話ばかりだった。 ミスティはどうしても神姫センターに行って、バトルロンドで対戦がしたいようだ。 それは武装神姫のAIにプログラムされた、闘争本能みたいなもの、なのだろうか。 一方、菜々子はバトルに興味がなかった。 頼子さんは対戦仲間に引きずり込みたいと思っているのだろうが、あいにく菜々子にその気はない。 菜々子はミスティが気に入り始めていた。小... -
キズナのキセキ・ACT0-3:アイスドール
キズナのキセキ ACT0-3「アイスドール」 ◆ 右の武装脚を踏み込み、ほんの少しだけ身体を宙に浮かせる。 間髪入れずに、背部の増設バーニアを噴射。 地を這うように滑空し、猛スピードで対戦相手に肉薄する。 「くそっ!」 小さなつぶやきと同時、対戦相手のジルダリア型のハンドガン「ポーレンホーミング」から、弾丸がばらまかれてくる。 それを錐揉みしながら回避、逆にこちらも機関銃を構え、撃った。 ジルダリアは防御の姿勢。 数発着弾。花びらを模した装甲に阻まれ、ダメージにはほど遠い。 だが、足は止まった。 間合いを取ろうとしていたピンクのジルダリア型は、その場で相手を待ち受けざるを得なくなった。 両腕にマウントされた剣「モルートブレイド」を構える。 そこに白亜の神姫が飛び込んできた。 背後から伸びるサブアームを前方... -
キズナのキセキ・ACT1-23:決戦前夜
キズナのキセキ ACT1-22「決戦前夜」 □ その日、俺はいきつけのゲームセンター「ノーザンクロス」に開店直後から入った。 開店直後はさすがに人はいなかったが、そこは春休み、午前中から神姫マスターたちがバトルを求めて集まってきた。 「久しぶりだな、何やってたんだ? それにその腕はどうした?」 『ヘルハウンド・ハウリング』の伊達たち常連陣が声をかけてきてくれた。 俺たちがいなかったこの二ヶ月の間も、大して変わったことはなかったらしい。バトルロンドコーナーは相変わらずの盛況ぶりである。結構なことだ。 一通りの挨拶が終わると、常連たちはまたバトルに戻っていく。 一人になった俺は、いつもの定位置で壁に背を付け、見るともなしにバトル実況用の大型ディスプレイを見ていた。 今日、チームのメンバーは来ない。久住邸で、「特訓場」最後の日を... -
キズナのキセキ・ACT1-15:たった一つの真実
キズナのキセキ ACT1-15「たった一つの真実」 ◆ 菜々子が心の準備をするより早く、頼子が扉をノックした。 「どうぞ」 素っ気ない、聞き覚えのある声。 忘れるはずもない、その人。 菜々子が、今一番合わせる顔がない相手。 頼子がスライド式のドアを開けた。 覚悟を決める暇もないままに、菜々子は頼子に肩を抱かれ、病室の中へと入ってしまった。 広いとも狭いとも言えない、病室だった。 色はなく、殺風景で、ベッドと作り付けの引き出しと、マルチメディア対応の病院用テレビくらいしかない。 私物のたぐいがまったく見られないことが、ここの患者が入院前にものを持ち込めるほどの余裕がなかったことを証明している。 棚の上の花瓶に、花が活けてある。 菜々子はその花束に見覚えがあった。夕方、美緒が抱えていたものだ。 彼女た... -
キズナのキセキ・ACT1-11:夕暮れの対峙
キズナのキセキ ACT1-11「夕暮れの対峙」 □ 「……で、どーすんだよ、遠野」 居心地がよくなさそうに、縮こまらせた身体を揺する。 俺は大城の方を向いて首を傾げる。 「どうする、とは?」 「いや、菜々子ちゃんとミスティの過去まで探るのにどんな意味があるってんだ? 今の菜々子ちゃんをどうするつもりだ?」 なんだ、そんなことか。 俺は椅子に座り直し、その場にいる面々を見回す。 そして気付く。俺が今しなくてはならないことを、まだ誰にも伝えていないことに。 俺はゆっくりと語り出す。 「菜々子さんの過去を調べていたのは、俺たちの知らない『エトランゼ』としての彼女を知る必要があったからだ」 「は?」 「彼女が本当は一体何を考え、何をしてきたのか……これからどうしたいのか。それを知りたかった。 それを知らずに、... -
キズナのキセキ・ACT0-8:理想の体現者
キズナのキセキ ACT0-8「理想の体現者」 ◆ 二階フロアへとつながる店内階段から上がってくる、細い人影。 花村は、片手をあげてほほえむ彼女の姿を認め、相好を崩した。 「こんにちは」 「おや……久住ちゃん、ひさしぶりだね」 「ええ、今回はちょっと長引いちゃって」 「遠征先は埼玉だっけ……どうだったの、遠征先は?」 「……イマイチでしたね」 微笑みながらも、辛辣な評価。 久住菜々子がここ「ポーラスター」に顔を出すのも三週間ぶりくらいか。 その間、彼女はまた武者修行と称して、他のゲームセンターを回っていた。 いまや彼女の二つ名も、『アイスドール』より『異邦人(エトランゼ)』の方が通りが良くなっている。 「最近は面白いバトルをする神姫がめっきり少なくなりました。噂の強い武装神姫を求めて大宮あたりまで行ったけれど……... -
キズナのキセキ・ACT1-4:敗北の記憶 その2
キズナのキセキ ACT1-4「敗北の記憶 その2」 ◆ その日、菜々子は、C駅にほど近いゲームセンターで噂を聞いた。 C港の倉庫街の一角、使用されていない倉庫を改装し、武装神姫の裏バトルが行われる。 主催は、神姫にハマっている、若手の不良グループだ。 菜々子はその裏バトルに誘われたのだ。 菜々子とミスティが『エトランゼ』として名前を売りながら、公式試合に一切関わらないのは、こうして裏バトルの情報を得るためだった。 裏バトルも、主催者にしてみれば興行だから、名の売れた神姫に出場してもらえれば、話題が取れる。 出場選手も、観客も増える。 だが、公式戦出場神姫で有名になればなるほど、そういう危ない場所には近づかない。 裏バトルには、犯罪が絡んでいる場合が多いのだ。 罪を犯せば、公式戦のランキングは剥奪されてしまう。 だから... -
キズナのキセキ・ACT1-9:雨音
キズナのキセキ ACT1-9「雨音」 ◆ 三日ぶりの食事を口にして、菜々子はようやくまともに動けるようになった。 火曜日の夕方近く。 空は濃い色の雲をはらみ、今にも泣き出しそうだ。 家の中は日が落ちた後のように暗い。 菜々子は居間を出ると、自分の部屋に入った。明かりをつける。 この三日、寝っぱなしだったという。 もちろん、その記憶は菜々子にはない。 なんとか思い出せるのは、あの寒い夜、ミスティを必死で抱きしめたところまでだった。 菜々子は、せめて部屋着に着替えようと、タンスを開けようとした。 そのとき、ふと目に止まったものがある。 携帯端末だ。 着信を知らせるランプが、チカチカと瞬いていた。 菜々子はベッドの上の携帯端末を、何の気なしに手に取った。 そして、メールの着信を確認する。 「な……に……これ... -
キズナのキセキ・ACT1-2:情けないほど何も知らない
キズナのキセキ ACT1-2 情けないほど何も知らない □ 「菜々子さん、どうした? 今どこにいる?」 もはや尋常ではない。 電話先から聞こえてくるのは、冷たい風の音と、彼女のかすかな泣き声。 今俺が自室で暖房つけていても寒いというのに、彼女はこんな夜にどうして外を出歩いているのか。 そして、彼女の言葉。 負けた……誰に? 何をして? どこでなんの勝負をした? 心が不安に浸食されていくような気持ち。 考えれば分かるような気がしたが、そうすると嫌な予感に捕らわれてしまう気がして、努めて考えないようにしながら、菜々子さんに声をかける。 「今どこにいる? 迎えに行く」 「……」 「どこにいるんだ!?」 さすがに心配になって、俺は語気を強くした。 こうやって、感情に訴えるところが、自分のダメなところだと自覚し、一... -
キズナのキセキ・ACT1-14:謝ることさえ許されない
キズナのキセキ ACT1-14「謝ることさえ許されない」 ■ また。 また視界に映るすべてのものが灰色に見える。 わたしの目の前には、大きな鉄の扉。 人間の大人が一人で開けるのも大変そうな、重い扉。 その一番上にランプが赤く光っていて、それだけがわたしの目に色づいて見える。 ランプは文字を表示している。 『手術中』 ……マスターはさっき、この扉の奥へ連れ込まれた。 港の倉庫街での一戦の後。 すぐに救急車が呼ばれた。 大城さんがマスターについて救急車に乗ってくれて、わたしを病院まで一緒に連れて来てくれた。 病院に着いて、お医者様の診察を受け、間をおかずに手術することになった。 当然だった。 救急車の中でうつぶせにされたマスターの、傷ついた背中。そして左手。 わたしが見たって、普通じゃない傷つき方。... - @wiki全体から「キズナのキセキ コメントログ・2」で調べる