武装神姫SSまとめ@wiki内検索 / 「第三十五話『竹林航路にうってつけの日』」で検索した結果
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第三十五話『竹林航路にうってつけの日』
一日目は待ち続けた。 彼はどこかに遊びに行ったのか、それとも急な仕事が出来たのかと一人納得して待った。 二日目は不安にさいなまれた。 今どこにいるのか。何故帰ってこないのか。何かあったのかと不安が頭から離れない。 三日目に思った。思ってはいけないことを思ってしまった。 ありえないことだが、もしかしたら、自分は捨てられたのではないかと。 そして四日目は ホワイトファング・ハウリングソウル 第三十五話 『竹林航路にうってつけの日』 「・・・で、本当にこの雨の中行くわけ?」 記四季の竹山の麓にあるバス停。その停留所の屋根の下で春奈は呟いた。 彼女の視線の先は大粒の雨が降り注ぐ曇天である。 「しかたないわよぅ! ここが一番通りやすそうなんだものぅ!」 春奈の呟きに吉... -
ホワイトファング・ハウリングソウル
...皆の想い』 第三十五話『竹林航路にうってつけの日』 第三十六話『白牙』 第三十七話『そしてすべては雨の日に』 第三十八話『白狼語リ』 最終話『共に歩む未来』 WFHS番外編(短編よりも短いもの) WFHS番外編その一『ある年の明け+おまけ』 WFHS番外編その二『狼と雪景色』 コラボレーション Gene Lessのうさぎなひとさんとのコラボ小説 『蝶の見た夢』 『老人G』 各所でさりげなく出演していただいてる方々(敬称略) 神姫:レライナ・鋼の心 ~Eisen Herz~ 人物:槙野晶・妄想神姫 人物:三木山仙・Gene Less 神凛の名付け親:うさぎなひと・Gene Less もしも、漏れてる方がいたら連絡していただけると・・・(汗 今日 - ... -
クラブハンド・フォートブラッグ
クラブハンド・フォートブラッグ 作者:ミヤコン 砂漠ステージのみ最強の砲台型と、それに日々弄られる少女の物語り。 2/25 番外編を久しぶりに更新。 コラボ大歓迎です! ちなみにこっちでも神姫SSを公開してたりします。 クラブハンド本編ともリンクしてるんで、もしよかったら読んでやってくださいm(_ _)m CHF 登場人物紹介 CHF 武器紹介 * クラブハンド・フォートブラッグ本編 第一話『Desert scorpion』 第二話『八谷とマイ』 第三話『主の日常と姫君の退屈』 第四話『第23回・サラはどうして勝てないのか会議』 第五話『Desert eagle』 第六話『THE交通事故』 第七話『ダッシュ!ダッシュ!ダッシュ!』 ... -
第十五話『見てるだけ』
・・・・・・まぁ、なんと言うかその当日。 私は駅前で八谷が来るのを待っていた。 今日の格好は・・・うん、気合を入れすぎたつもりは無いけど・・・・無いんだけど・・・・あぁもういいや。 「・・・にしても、遅いわね」 もう待ち合わせの時間から十分過ぎている。 古典的なパターンとは真逆だ。 ・・・今日はサラもいないし。っていうか誘おうとしたけど断られた。 何でもベトナム帰還兵の話と特攻野朗を見るとか何とか・・・何十年前の映画だったかしら。少なくとも私は生まれてないわね。 「・・・・・・はぁ。なんだろう。いつも一緒に遊んでるのになぁ・・・」 八谷と会う前からなぜか気分は沈んでいた。どうしてだろう。 「な、七瀬、お、遅れて、ごめん!」 突然の声に体が震えた。 一瞬で顔が赤くなったのが判る。体温も上がった。 なるべくそれを悟られないように、八谷の方を振り向く... -
第二十五話『四足で踊る夜』
夜の森の中からやかましい音が聞こえる。 彩女は近寄ってきた敵を両断しながらそう思った。 「マスター! もう弾がありません!!」 『補給ポイントまで後退しろ! 彩女、先行してポイントまで急げ!!』 「承知」 都の言葉に彩女は露払いをしつつ、ハウは急いで補給ポイントまで走る。 やっとの思いで辿り着いたそこには、新品のガトリングとハンドガンが二挺置いてあった。 「ハウ様、お早く!!」 近くまで寄ってきたネイキッドに斬りつけ彩女は叫んだ。 多対一の戦闘方法は一通り学んでいる彼女ではあるが如何せん数が多い。ここは火力の高い銃器で無いと乗り切れない。 『彩女! 後ろだ!!』 「―――――――――ッ!?」 記四季の言葉に即座に反応した彩女は右に構えた刀で後ろに向かって斬りつける。しかし無茶な体性で切りつけたためか刀は根元から折れてしまった。 斬りつけられてもまだ... -
第三十二話『遠吠え』
「おじいちゃんっ!」 大雨の中駆けつけた春奈は、病室のドアを勢いよく開け叫んだ。 「・・・少し静かにしたまえよ。ここは病院だよ?」 そこには彼女の姉である都が、ベッドの脇で腕を組んで座っていた。 都の目の前にあるベッドに横たわるのは・・・彼女たちの祖父である記四季だった。 が、春奈はその光景に何か違和感を感じる。 まるであるべきものが無いような・・・。 「おじいちゃん・・・大丈夫なの?」 「今は問題ない。近日中に手術が必要だそうだが・・・それには本人の同意と親族の同意が必要なんだと」 春奈の言葉に都は冷静に答える。 「・・・それって」 「親族なら私や両親で足りる、しかし同意を取ろうにも当の本人は意識不明。・・・代理人として同居人でもいいそうだがね。神姫が同居人扱いされるかどうか・・・それに、彩女はここにいない」 言われて春奈は違和感の正体にようやく気づ... -
第二十五話『二人の戦場、前編』
「ネコドリル・スピンオン!!」 シンキオーに包まれたマイが叫ぶ。 その叫びと共に無数のドリルが転送されて、シンキオーのジョイントと言うジョイント全てに装着された。 「化け猫合体! ゴー!!グレンマイン!!」 クラブハンド・フォートブラッグ 第二十五話 『二人の戦場、前編』 「そぉれい!!」 合体変形を終えたシンキオーがドリルの一本を“投げつける”。 ストライクイーグルならば離脱できる。そう思っていたわたしはその不意打ちに反応できなかった。 「―――――――!?」 回転したまま、ストライクイーグルに突き刺さるドリル。 一瞬の判断で飛び降り砂に隠れた瞬間轟音が響き、ストライクイーグルは爆散した。 『サラ!?』 ハルナの叫びを無視しわたしはバックパックに付けられた補助脚を展開。補助脚に付けられたチーグルの腕で砂を掘り、砂の中に逃げ込... -
第三十話『木霊』
次の日、彩女は朝早くから沐浴をしていた。 記四季が流されないようにと作った囲いの中に入り、朝の冷たい水をすくい白い裸身にかける。それだけで身が引き締まるようだった。 「―――――――――ふぅ」 頭から水を被った彩女は背筋を逸らし頭を振る。 狼特有の荒々しさの中に、どこか乙女らしいたおやかさを備えた彼女の髪が揺れる。 と、銀の耳が小さく動く。 「・・・・・・覗き見はどうかと思いますが」 「えーいいじゃん。彩女はハウリンと違って良い身体してるんだもん」 水の中からアメティスタが姿を現した。 それと同時に彩女は少し顔を赤らめて 「・・・今日は、キャンペーンバトルの時の約束を果たしに来ました」 恥ずかしそうに、そういった。 「ん? ・・・あ、そっか」 彩女のその言葉にアメティスタは首をかしげ、すぐに思い出す。 ・・・キャンペーンバトルに参加する代わりに... -
妄想神姫
妄想神姫:メインメニュー 注意 本作品は“突飛な設定”の類を多分に含有しております。 意図的に行っているので、その手の要素を苦手とする方は 閲覧に細心の注意を払って下さいます様、お願いします。 あらすじ 登場人物紹介 本編 外伝 後日談 各種解説 おまけ 協力・引用 あらすじ アキバの隅にMMSショップを構える幼女店長、槇野晶。 彼女の側には“妹”と言うべき、三人の武装神姫がいた。 長女“アルマ”と、次女“ロッテ”に、三女“クララ”。 これは、そんな姉妹のマッドで百合気味な日常とバトル、 更に武装神姫を逸脱気味なメカを、妄想のみで綴るお話。 登場人物紹介 登場人物MMSショップ“ALChemist” ライバルの神姫達 黄昏よりの使者+α(ネタバレ有り) 本編 序章 「苛烈なる少女?と、目覚めし神の姫」 第一章 「晴れた日には、2... -
第三十三話『奇策士の孫』
「おかえり剛三さん。・・・記四季さんの家、どだった?」 「ありゃ駄目だな。とてもじゃねぇが人が通れねぇよ」 北白蛇神社の隣接する剛三の自宅、その玄関でアメティスタは雨合羽を脱いだ剛三に聞いた。 「じいちゃんお帰り。・・・ほら、タオル」 と、神社の巫女をやっている剛三の孫がタオルを差し出す。 剛三は軽く礼を言ってから身体を拭き始めた。 「人が通れないって、どういう風に?」 「道がぬかるみまくってるし土砂崩れが起きてた。・・・ありゃぁ復旧に時間かかるぞ」 剛三の言葉にアメティスタは何か思案する。 そんなアメティスタを置いておいて剛三は真っ直ぐに風呂場に行ってしまう。泥だらけの身体を流したいのだろう。 「・・・アメちゃん? どしたの?」 と、アメティスタが考えていると敦子が顔を覗き込んできた。 「・・・ねぇあっちゃん。ボクがここに来たときに一緒に送られてきた物... -
第十五話『汝、神の代理人。神罰の地上代行者』
・・・・・・・・・初めに彩女が見たのは、舞い散る白い羽だった。 「・・・・?」 その白い羽を彩女は手で受け止める。 筐体の中に鳥なんていない。それにこんなエフェクトが出るのは白き翼という装備品だけのはずだ。つまり・・・・ 「敵は回復が出来る・・・ということでしょうかね」 『だとしても回復される前に倒しゃいいだけだ。そうだろう?』 記四季の言葉に彩女は肯く。 例え無限に回復するものとて倒す方法はあるのだ。ならば恐るるに足らず。 「ここに羽があると言う事は近くにいるということです。とりあえず歩きで探しましょう」 『だぁな。・・・・・伏せろッ!!』 突然の記四季の言葉に迷うことなく彩女はその場に伏せた。 直後、頭上を物凄い速度で白い何かが飛び去っていく。 その白い何かはビルの上まで飛ぶとその場で停止する。 「あれは・・・・!」 そこにいたのは一体の天... -
ハウリングソウル
ハウリングソウル 作者:ミヤコン 雨の日に拾われた犬と、無表情な悪魔とお姉さんのはなし。 この作品は小山田喜久子様の作品『双子神姫』とほんの少しコラボしております 1/20 第十~最終話を更新しました。 コラボ大歓迎です! HS 登場人物紹介 HS 武器紹介 * ハウリングソウル本編 第一話『廃墟にて』 第ニ話『朝』 第三話『開店・本屋の朝』 第四話『神姫センター・謎の生命体出現!?』 第五話『トラウマ』 第六話『再開・天薙』 第七話『手がかり、そして麗しき肉体美』 幕間『in the dark.....』 第八話『悪夢、そして鋼のメシア』 第九話『許せない真相』 第十話『告白、そして決意』 第十一話『説得、人事じゃ... -
第三十七話『そしてすべては雨の日に』
「・・・元々、白狼型は火器制御を諦める代わりに“近接格闘や原始的な武器”に関する適応力を、他の神姫よりも底上げされているんです」 俯きながら彩女はいう。 「他の神姫は程度の差こそあれ、初期状態ですと大抵万能にセッティングされます。しかし私は違う。銃なんて使えない代わりに、格闘に関しては最高の能力を誇る。・・・そういうわけで邪魔しないでください。私はアメティスタに話があります」 ホワイトファング・ハウリングソウル 第三十七話 『そしてすべては雨の日に』 彩女は無言でアメティスタへと歩き出す。 それを防ごうとサラとハウが再び飛び掛るが、彩女は受け流し或いは軽く身をそらし全ての攻撃をいなしていた。 「彩女!」 受け流されたハウが再び彩女へと走る。 今度は彩女は・・・受け流さなかった。 「―――――ッ!?」 ... -
第三十六話『白牙』
イヌ科の動物と言うものは基本群れる。 そこにいる隣人を信用し信頼し、愛する。 そういう意味では私はこれ以上無いほどにイヌ科なのだろう。 何せ私は狼だ。 考えたことが無いわけではなかった。もし主がいなくなったらどうするかと。 その問いに、答えなんてあるはずも無い。あるとしたら・・・待ち続けるというのが答えになるだろうか。 それだって究極的には何もしていないに等しい。待つということは受動であって、決して能動ではない。 ・・・ならば、私はどうすればよいのか。 音なんて雨音しかないこの世界で、ただひたすらに主の帰りを待ち続ければよいのだろうか。 ・・・不思議と、判る。 主はまだ生きている。理屈なんて関係なく、漠然と判るのだ。 電気駆動の人形が、第六感を語るなど愚の骨頂。所詮私達は単なるヒトガタ。魂も無ければ霊感などあるはずも無い。・・・けれど、今はそれだ... -
神姫ちゃんは何歳ですか?
神姫ちゃんは何歳ですか? これはある神姫とそのマスターとの愛と肉欲の日々を描いた物語である… でも最近、肉欲の日々は送ってないよね… 書いた人 優柔不断な人(仮) 神姫ちゃんは何歳ですか?本編 過去編 番外編 武装神姫飛鳥ちゃんエウクランて その他作品 騎士子シリーズ コラボ大歓迎 話を大幅に変えてしまうようなのでなければ大丈夫 チョイ役とかなら許可も要りません ドンドン出して出して ※鳳凰カップ等で神姫の父さんの橘明人とかしまし神姫たちの日常日記とリンクしております ※学園設定に於いてチアキ氏の凪さん家シリーズとリンクしております 登場人物&登場神姫 舞台解説・特殊設定 國崎技研商品カタログ 本編 第一話 学園天国 微エロ注意 香田瀬がユキに買ってきた物は… 第二話 NY決戦 ※エロ注意!1... -
第三十八話『白狼語リ』
以前見た場所とは違い、そこは何も無かった。 痛みも無ければ感覚も無い。時間の感覚も無ければ今自分がどこにいるのかすら判らない。 唯一判るのがここが一つの“境界線”であることのみ。 ここに来る前の記憶を手繰ろうとしても、それはまるで霞のように霧散して思い出すことが出来ない。 ――――何故、自分はここにいるのだろう 判らない。そもそも自分が誰かすらも判らない。 ここは何処で、自分は誰だ。 ――――いや、そもそも自分とはなんだったか 考えがそこに至り、彼はもう考えることを放棄した。 いくら問おうとも答えなんてあるはずも無い。だってここはそういう場所だから。 と、音すらも存在しないはずのこの場所で、かすかな物音がした。 振り向くとそこには・・・一匹の白い狼がいた。 ――――何故、ここにいるのだろう 彼はそう思い... -
第三章 深み填りと盲導姫
第三章 深み填りと盲導姫 あらすじ: 夏のある日、俺達は神姫センターでサマーフェスタを楽しんでいた。 そんな時、ある人物と出会い、神姫の一つの可能性を垣間見る事に…… 第一話:宝探姫 第二話:双銃姫 第三話:違法姫 第四話:諸刃姫 第五話:成上姫 第六話:肩書姫 第七話:激動姫 第八話:実践姫 第九話:鉄鳥姫 第十話:血戦姫 第十一話:追剥姫 第十二話:負傷姫 第十三話:再生姫 第十四話:塵刃姫 第十五話:生贄姫 (この話ではウサギのナミダに関して一部のネタバレが存在しますのでご注意ください) 第十六話:偽眼姫 第十七話:鳥討姫 第十八話:札無姫 第十九話:罪明姫 (この話ではキズナのキセキに関して一部のネタバレが存在しますのでご注意ください) 第二十話:道行姫 この物語においては以下の作品から、キャラクター、設定を借り... -
第三十一話『ウツロナコエ』
「――――――――みっちゃん。頼みがあるんだ」 「はい? ・・・何かしら?」 北白蛇神社に隣接する湖のほとりで、アメティスタはこの神社の巫女である北白美里(きたしろ みさと)に話しかけていた。 美里は赤い袴をはためかせアメティスタの傍へと腰を下ろす。 「悪戯なら駄目よ?」 彼女は人差し指を立てアメティスタに注意する。 その仕草はなるほど、中々に魅力的で老人会の連中が夢中になるのも肯けよう。 「悪戯じゃないよ。・・・実はちょいと重要な話なんだ。・・・耳、貸して」 「・・・息吹きかけたりしたら駄目よ?」 「しないよ」 「耳はむはむも駄目ですからね?」 「・・・いや、結構真面目な話なんだけど。話すよ?」 アメティスタはそういうと美里に何かを伝える。 伝え終わると同時に美里は顔を青くした。 「まだ不確定だから・・・ただ今日一日はボクの傍にいて」 「・・・判... -
CL:第十五話 上空戦
前へ 先頭ページへ 次へ 第十五話 上空戦 「ねえ」 弾頭のハッチが閉められようとする間際、見送りに来た興紀にクエンティンは訊いた。ミサイル垂直発射管室には理音も来ていた。 「なんだ」 興紀はハッチの中を覗き込み、そこに宇宙飛行士のように横向きに座っているクエンティンをみる。 「ありがとね」 「なんのことだ」 「会議室のこと」 興紀は、ああ、と合点がいったように口をあけた。「そんなことか」 エイダがいなければアーマーンは動かない。通常兵器ではおそらく有効打さえ与えられないであろう島レベルの規模を誇る要塞を止めるには、それが一番効率的であろうことは、あの場にいた誰もが分かっていた。発案した執事はまさに断腸の思いであったろうし、興紀の決定がもう少し遅ければ理音だって反対していた。 興紀は、執事があの場でエイダの立場を知る前に発案していたとおりに... -
第五話『座頭市彩女』
そこは暗い世界だった。 音は聞こえるのだが、何も見えない。一寸先は闇、という言葉があるがまさしくこの状況はそれである。 そんな中、彩女は僅かな殺気を感じ前に向かって跳躍する。遅れて彩女が立っていた場所に6mmの白い弾丸が当たった。 着地した先にまた弾丸が迫る。彩女は目隠しをされたまま、音だけで位置を把握し抜刀、銃弾を弾くが予想外の衝撃にバランスを崩してしまう。 「あ ―――――!」 その隙を銃弾が逃す訳も無く、彩女は6mmの銃弾に弾かれた。 ホワイトファング・ハウリングソウル * 第五話 『座頭市彩女』 「・・・主、BB弾を避けるのは判っていましたが、何故目隠しをして避けるのでしょうか」 記四季が斬った岩の上で彩女はそういった。 辺りには環境に優しい生分解バイオBB弾が転がっている。 「人間は視覚情報に頼りすぎているからな。... -
第十五話:生贄姫
第十五話:生贄姫 俺と蒼貴、そして日暮に注目される彼女が近づいてくる。胸ポケットには大した傷もないヒルダが入っており、この様子だと あの後のバーグラーを彼女は難なく倒したくれたらしい。 「緑か。すまん。さっきは助かった」 「気にするな。私達の仲だろう?」 「か、勘違いされそうな事を言うんじゃねぇよ!」 「おや、真那の方がいいのか? 根暗は明るい子の方が好みという事か……」 「あのなぁ……」 再会して早々の問題発言に俺は頭を抱えた。真那といい、縁といいどうしてこうも女というのはからかうのが好きなのだろうか。付き合わされるこちらの身にもなっていただきたい。 「ふふふ……。まぁ、お前をからかうのは後で楽しむとして本題だ。あのバーグラー共から情報を吐かせたぞ」 「マジか?」 「ああ。それも面倒くさそうなのをな」 笑った後の本題に俺はすぐ... -
三毛猫観察日記
● 三毛猫観察日記 ● トップページ by 修理屋 ・これは主人公による猫型神姫(?)の観察日記。 大学の神姫サークルの仲間達との活動を軸に 物語は進んでいきます!! (現在、第十八話までと番外編4までを公開中) ◎◎◎ 外伝 デカ神姫 トップページへ ◎◎◎ ◎◎◎ 長編コラボ 神姫のお仕事。(海底編) トップページへ ◎◎◎ ★登場人物一覧★ (設定は物語開始当時に基づいています) ◆ 一年目 ◆ 第一話 猫、飼いました 第二話 激闘!あおぞら商店街! 第三話 意思を継ぐ者 第四話 最後の願い (注:神姫破壊表現あり) 第五話 アタシも日記を書いてみよう 第六話 誘われて・沖縄 第七話 ミア!電光石火!! 第八話 雨の日に来たレイン 第九話 文化... -
第三十四話『同じ気持ち、皆の想い』
「・・・うん。まだ動くね」 暗い倉庫の中、アメティスタは“それ”のハンドルを握りながらそう呟いた。 「あの、アメティスタさん。私少し怖いなーって思うんだけど・・・」 「・・・姉さんはほんとに怖がりね。っていうかここのどこが怖いのかが判らないわ」 アメティスタに付き合って倉庫の中に入った美里と敦子は言う。 容姿はそっくりなのに性格は似ていない双子である。 「それじゃ、これ居間に運んでおいてくれる? ボクはもう少しここで探してるからさ」 「じゃぁ私が運ぶわ。アメティスタさんは敦子とゆっくり探し物しててね!」 美里は早口にまくし立てると急いで倉庫を出て行ってしまった。 よっぽど倉庫がいやだったらしい。 「・・・姉さん。昔閉じ込められたのがトラウマになってるのかな。・・・で? アメちゃんは何探してるの?」 「ん? 足だよ」 「・・・・・・・・はい?」 ... -
「無題を冠した未完の彫刻」
神姫の構造材をプラスチックでないものにする そういう案は最初からあった 当然、現状の人工皮膚も純粋な意味でのプラスチックではないが 様々な試行錯誤の末現在の形に纏まったのだ 例えばそれはこんな試行錯誤である 「無題を冠した未完の彫刻」 「駄目です、制御失敗。自壊しました」 若い白衣の男が、淡々と告げた 報告を受け取る男は、若くも見えるし老けても見えた 渋い表情で画面を見る 無残な姿になった神姫が映っていた 構造材に自己修復能力と自己増殖能力を付与し、人体と同じように振舞わせる そういうプランだった だが、そのシステムの制御は困難を極めた それでも何とか作り出したそのシステム、『G』は バトルに臨み得る神姫にとって、非常に有用だった 当時、既に神姫に武装を施してバトルに従事させるということは行なわれていた だが、その度に破損箇所を買い換えるの... -
妄想神姫:第三十五章(前半)
疲れた時は、玉を磨いて(前半) 意識が闇の淵から、ゆっくり浮上していく。同時に、己の置かれた状況も 徐々に認識していく……そうだ、私・槇野晶は“アルファル”を製作中。 百枚近い設計図を引き終わり、コストも含めた要求に合致する電装部品を アキバ全域のパーツ屋から調達……構造部品は自分でも作成していたな。 そして、そうだな。パーツを揃えた直後に朝六時の時報を聞いて……ん? 「し、しまった寝坊したッ!?今日は定休日じゃないぞロッテ!!」 「マイスター、落ち着いてくださいですの~っ!今日は定休日ッ!」 「な、何……ふ、うぅぅぅ……寿命が縮むかと思ったぞ。おはよう」 「おはよう、じゃないですよ!もうとっくにお昼過ぎですよ?全く」 「……それに、目の下にすごい隈。この三日間、根詰めすぎだよ?」 「む、むぅ……すまん。アイデアが大凡固まったので、つい……な」 半... -
第五話『トラウマ』
ハウリングソウル 第五話 『トラウマ』 「・・・・・・さってと。ハウちゃんはこっちに来てね。今から健康診断するから」 マスターのいなくなった神姫用の医務室で吉岡さんは少し楽しそうに言った。 僕は差し出された吉岡さんの凄く大きな手のひらにバランスを崩さないように座る。それを吉岡さんはとても優しい顔で見ていた。 連れて行かれた先は大きなクレイドルがおかれた机だった。 壊れてしまったり何か異常が起きた神姫はまずここで簡単な検査を行う。そしてその後に症状に応じた処置がされるのだ。 僕はもう何度かここに来ているので特に指示もされないままに、大きなクレイドルの上に座る。 ・・・・・・それにしても、いつ見ても吉岡さんは大きいなぁ。 マスターが子供に見える位だ。 「とりあえずいつも通りの検診と~簡単な問診をするわね? 検診しながら問診もしちゃうか... -
ネコのマスターの奮闘日記
ネコのマスターの奮闘日記 これはネコ神姫(+α)のマスターが日常60%、非日常40パーセントくらいの毎日を綴ったお話。 キャラクターなどのレンタル希望はご自由に(ある場合はコラボ等にてご一報下さい) 著者 ネコマスター 登場人物・登場神姫紹介 舞台設定 本編 プロローグ とりあえず自己紹介は基本だな 第一話 いきなりですが妹襲来です。 第二話 キルケの初バトル 前編 後編 第三話 礼奈は大変な事を親に言われました 第四話 いつからご飯・味噌汁・焼き魚が日本の朝食の代表になったんだろうか? 第五話 ネコのマスターのクリスマス・買い物編 第六話 ネコのマスターのクリスマス・プレゼント編 第七話 盗撮は犯罪です。 第八話 離婚してもしばらく経つとどうでもよくなるんだよね 第... -
妄想神姫:第三十五章(後半)
疲れた時は、玉を磨いて(後半) 極力、意識を反らす。普段からやっている事と言え、凝視すると彼女らも 私も……どうにも気恥ずかしくて堪らぬ。シチュエーションの魔力だな。 『何をしてるか』?見ての通り……否、見るな!今すぐ目を潰すぞッ!? 「んん……♪はぁ。気持ちいいです、マイスター。本当、優しい手」 「……アルマお姉ちゃんは、とっても気持ちよさそうなんだよ……」 「そうですねぇ、こんなに惚けた評定しちゃってますの……えい♪」 「ふにゃん!?へ、へんな所突っつかないで下さいロッテちゃん!」 「……お、お前達ッ……頼むから、もう少し大人しくしてくれんか」 ……何を想像している?神姫素体と人工毛髪を洗っているだけだッ!! だが、その。彼女らは“服を着る”神姫である。故に、服のデザインを 邪魔しない様、素体のペイントは私が考案した特殊なパターンなのだ。 ... -
第五話『Desert eagle』
「ん・・・・はい、八谷です」 『あぁ八谷? 突然だけど明日の放課後あいてる?』 「うん、暇だけど・・・なに? どこか行くの?」 『ちょっと付き合って欲しい場所があるの二人で行きましょ』 「え、二人、で・・・?」 『そ、二人で。こんなこと八谷にしか頼めないし・・・お互いによく知ってたほうがいいでしょ』 「え、あ、え、と、確かに、そうだけど、その、いきなりは」 『何言ってんのよ。それじゃ、明日は神姫センターね。ちゃんとマイにゃんもつれてくるのよ。じゃね』 「・・・・・え、神姫センター? って七瀬? もしもーし?」 「・・・頑張るんだなん、青少年」 クラブハンド・フォートブラッグ 第五話 * 『Desert eagle』 「・・・・なるほど、こう言う事ね」 そして翌日の放課後、僕と七瀬は神姫センターの筐体に向かい合わせで座っていた... -
妄想神姫:第九章(前半)
哀れなる傀儡に、祝福を(前半) 日曜日。クララのサードリーグ登録を済ませ、私・晶が向かう先は 秋葉原神姫センター3階にある、ヴァーチャルバトルフィールド。 今日はここで、ロッテの二戦目を実施しようかと思っているのだ。 クララの装備は開発中だ。あの日暮にも助力を頼んでいるが……。 「アレス・グリューン──────マイスター、今日も快調ですの♪」 「有無、何よりだ。クララ、ロッテのこの装備を土台にする予定だが」 「……マイスター、綺麗だけど少し大型。CQBでは大きすぎるもん」 「ふむむ?そうか。この翼に負けぬ様、自然と重装化しているからな」 この通り“ゲヒルン”の効能もあり、分析能力では私を越えている。 確かに軽量級ランクの水準よりも多く、吟味して武装させたからな。 何らかの方法で、CQB……戦略的近接戦闘も考慮せねばいかんか? 何せバトルフィールドは... -
PRINCESS BRAVE
『武装神姫~PRINCESS BRAVE~』 PSPでゲームが出ますね。なんとなくカスタムロボっぽい気がする。バトロンから何か引き継げたりは… しないんだろうな。 パジャマの胸に抱き締めた、お気に入りのぼろい絵本。 眠れない小さな『姫』は、今夜もその物語に思いをはせる。 それは遠くよその国の、遠く古い物語。 それは、真実の愛を探す旅に出た、小さな『姫』の物語。 天使のようにあどけなく、 剣士のように力強く、 瞳には燃えるような光を、胸には熱い勇気を秘めた、麗しき姫。 牙を鳴らし咆える竜の火も、百万の敵も恐れず、その揺るがぬ思いは絶望の魔女も討ち倒す。 彼女は、そんな『姫』に憧れていた。 彼女は、そんな『姫』になりたかった。 そして彼女は、今夜もそんな『姫』に思いをはせる。 そんな『姫』を夢に見る。 そして、『姫』は目覚... -
武装神姫と暮らす日常
『武装神姫と暮らす日常』 あらすじ 著:卯月 『武装神姫と暮らす日常』あらすじ 人物設定 【本編】 人物設定 鴻乃ゆかり&海棠卯月 雪ノ下組 大野家? その他 【本編】 第一章『始まりの日』 第二章『べるの登場!?』 第三章『ノエルVSクラリス』 第四章『種と稲』 ご感想、ご要望やリクエストなどは、こちらへ 名前 コメント ... -
Mighty Magic
ここは「マイティのひと」が作成した武装神姫ショートストーリー 『Mighty Magic』シリーズを掲載しております。 著/マイティのひと ※コラボレーション大歓迎也。 ※文字サイズを通常よりも一段階小さくしてご覧になると読みやすくなります。 ※本文は随時加筆修正されます。更新履歴をご参照ください。 ※現在諸事情により更新速度が激減しております。何卒ご了承ください。 - 昨日 - 今日 - 合計 神姫とそのオーナーたち 装備構成解説 設定解説 本文ページ(妄想設定準拠) マイティ編 Mighty Magic ・インターバトルO「アーキタイプ・エンジン」 ・強敵 ※『不良品』?とのコラボ作品 ・犬達の出会い ・バトリングクラブ ・インターバトル1「プレゼント」 ・変身! ※魔女っ子神姫☆ドキドキハウリンとのコラボ作品 ・主... -
第十五話 桐皮町コーヒー・フルーツ戦争
第十五話 「桐皮町コーヒー・フルーツ戦争」 俺たちの住む桐皮町では、毎年七月の九日から十一日に夏祭りをやる事になっている。 今日はその一日目。五時になってから、待ち合わせた俺と健五は駅前商店街の奥へと向かう。 「今日は友達と行くんだろ?」 「うん」 「楽しんでこいよな。あ、そうだ健五。小遣いは百円だけは絶対に残しておけよ」 「え? どうして?」 健五は理由が分からないようだったが、そろそろこいつも我らが明石食堂の一員として『アレ』に参加してもらうとしよう。 「……おっ、もうお囃子やってるか」 笛と太鼓の音が聞こえたということは、会場である桐皮稲荷神社が近づいてきたようだ。……ほら、赤茶けた鳥居と石段が見えた。 この桐皮稲荷神社の歴史は江戸時代あたりまでさかのぼり、かの徳川家康公の治世に商工業、特に武家に献上されていた桐箱を作っていたこの... -
ネコ日記:第十五話
決着、事実、決意。そして・・・親父 風が吹き、ヴァーチャルの草が揺れる草原に、二体の神姫が対になって寝ていた。 「相打ちかぁ・・・残念」 その内の一体・・・オイルが、溜息を漏らしながら呟いた。バトルは引き分け。 「・・・でも、楽しかった」 その隣で寝ているアースも呟いた。 「二回戦で待ってる。それまで・・・」 「・・・絶対負けないでよ」 そして二人の体は粒子となってフィールドから消えた。 「お疲れさん。なかなか良いバトルだったぞ」 「かっこよかったよ~!」 バトルから戻ってきたオイルに、労いの声を掛ける。 「相打ちだったのは惜しかったけど・・・目標ができたから結果オーライだね」 「目標?」 そう言えば戻ってくる前に対戦相手と何か話してたな。きっと再戦の誓いだろうが・・・ 「二回戦、絶対アースに勝ってみせるよ」 「その意気で優勝も狙うか」 「もちろん... -
土下座そのろく
「ところでマスターさん、つかぬ事をお伺いいたしますが」 夕食が済み、私たちは並んで(と言っても私は卓袱台の上で、ですが)TVを見ていたときの事。 番組がCMになったのを機に、少し前から思っていたことを、思い切って聞いてみることにしました。 「なんでしょうか犬子さん?」 マスターさんは、手にしていた湯飲みを卓袱台の上に置くと、正座の姿勢のままでこちらに膝を向けなおしました。 私もそれに習って、マスターさんに向き直ります。同じように正座、というのは残念ながら武装神姫の関節構造上ムリなので、中途半端にそれを真似た、膝立ちのような姿勢でですが。 「マスターさんは、どうして私をお買い求めになったのでしょうか?」 「ああ、そのことですか。……実はですね、私はとある理由から、私に代わってPC管理をしてくれるパートナーが必要だったのです。つまり……」 マスターさんの表情が心なしか強張ります... -
第五話:説得姫
第五話:説得姫 俺は真那たちを引き連れ、廃人探偵事務所の情報に従ってイーダの出没場所に来ていた。 そこはあまり人目につかない廃工場であり、あまり人気のない薄気味悪い場所だった。確かにここならば羽を休むのには丁度良い。あまり騒ぎもなければトライクを隠すにもうってつけだ。 「ここがそうっぽいな……」 「いるようには見えないですけど……」 俺が確信の言葉を発するとルナがそれを疑っているかのようにヘッドセンサーで索敵を始める。確かに完全な確定情報というわけでもない。そう思うのも無理はない話だろう。 が、俺の当てとルナの疑いのどちらが当たったかどうかはすぐにわかった。 ……翡翠色の影が……現れたからだ。 「……そこにいるのは誰?」 他人を突き放すような冷たい声が響き渡る。俺はその声のする方を見る。そこには流線的な翡翠色のトライクに乗った... -
第三話『爺の心労』
バトルも終わり、記四季は彩女と共に席を立った。 「しかしあの狙撃手、恐ろしいほどの腕前でしたね」 「だぁな。俺もまさか、動けなくなるほどに正確とは思ってなかった」 来たときと同じように、着物の肩に彩女を乗せその場を去ろうとする記四季。しかし記四季のその行動は、女の声で遮られた。 「・・・・おじいちゃん?」 記四季が振り返った先にいたのは、サラを肩に乗せた春奈だった。 「・・・おぉぅ。春奈じゃねぇか。元気してたか」 突然の孫娘の登場で、記四季はばつが悪そうに頭をかく。 無理も無い。武装神姫はかなり市民権を得、一般にも普及し始めてはいるがまだかなりコアな部類に入る趣味だ。彼の周りには女性ユーザーが多いが、やはり男性ユーザーの方が圧倒的に数は多い。 見つかった相手が孫娘、ましてや記四季は老人である。何だかいわれの無い誤解を受けそうな空気だ。 「・・・・あー・・・つ... -
第三話『主の日常と姫君の退屈』
わたしの朝はクレイドルから始まる。 朝、タイマーによって起動したわたしはまず今日の日付を確認する。これは体内に内蔵されたカレンダーでも出来るものなのだがどうも、紙でできたカレンダーのほうが好きなのだ。 そして日付を確認した後、わたしのオーナーであるハルナを見る。 ・・・・これはまたなんとも。 「寝相が悪いですね。はだけ放題じゃないですか」 体だけ見れば十分大人なのに・・・・もったいない話です。 さて、そんな毎朝抱く感想は置いておくとして起こさなければいけませんね。ハルナを起こすのはわたしに課せられた使命ですから。 ・・・・しかし、どうやって起こしたものか。 寝起きがあまりよくないのですよね。ハルナは。 何か道具が無いかとあたりを見渡すと、白と赤で着色されたパッケージが目に入りました。アレは確か昨日、ハルナが買ってきたジンギスカンキャラメル・・・・使えます... -
妄想神姫:第三十六章(前半)
禍つ刃を抜き、競う白日(前半) 北欧神話の亡霊戦士・エインヘリヤル。彼らは日中殺し合って腕を磨き、 夜は生き返って戦乙女との酒宴に興じたという……“終末の日”までな。 アルマ・ロッテ・クララの三姉妹。戦乙女であって、エインヘリヤルでは ない彼女らだが……その実践トレーニング風景は、まさに亡霊のそれだ。 私・槇野晶はいつも彼女らの“訓練”を見て思う。心臓に悪いな、有無。 「──────“刺し”“穿ち”“抉れ”、ライナストッ!!」 「きゃっ!?雷撃の三点バースト、完全に物にしましたね……」 「速射性能を補う為ですの。さ、クララちゃんにもっ!」 「ッ!?……弾速は相当な物、避けるだけでも一苦労なんだよ……!」 今日は、皆が“魔剣”の力を何処まで引き出せているか……が課題だ。 一足先に三人分完成した、“マビノギオン”と“レーラズ”のテストも 兼ねている。そ... -
神姫ちゃんは何歳ですか?第三十話
神姫ちゃんは何歳ですか?第三十話 初めての神姫バトルはタッグマッチ 書いた人 優柔不断な人(仮) 「で、挑戦状を叩き付けてきたって訳か」 「済まねぇ親父。でも、あたいガマン出来なかったんだ…せっかく親父達が直してくれたのに…」 顛末はユキ達から聞いた 「まぁ受けちまったものはしょうがない。二人とも辞める気は無いんだろ?」 「勿論です!」 「あたりまえだ!ああちくしょう、思い出しても腹が立つ!あのヤロウ『普通に戦っても面白くない。どうせならタッグマッチでやらないか。お前等は二人揃って一人前なのだろ?』と言いやがった!」 ティグリースとウィトゥルースは合体をコンセプトにしている為、そう思ってる人はかなり多い 実際には単体で使っている強豪も多いのだが。その中で武器パーツを購入してまで真鬼王やファストオーガを使ってる人なんて殆ど居ない しかし、真鬼王のイメージがあまり... -
第十三話『青は進めのサイン』
「ん ――――――――――んん?」 朝の目覚めは快適なものだった。 うるさい目覚ましや暴君やジンギスカン、そしてついでにねりワサビのトラップも何もなく。いっそ怖いくらいの清々しさだった。 ・・・おかしい。あのサラが何もしてこないだなんて。 「・・・・・・・・・・・サラ?」 机の上に配置されたクレイドルを見る。 そこではサラが気持ちよさそうに、ヌイグルミに顔をうずめて寝ていた。 ・・・・珍しい。サラが私より先に起きてない。 何となくその寝顔を指先でつついてみた。 「ん・・・・ふ・・・・・・・・・・ん・・・・・・・・・・・」 起きる気配はない。 ふと見るとパソコンの電源がつきっぱなしになっていた。 開いてるウィンドウはチャットルームの退室画面。夜更かしの原因はコレらしい。 私は画面から目を放すと電源を落とした。そして寝ているサラのずれた布団を直し... -
御影市紹介
「幻の物語」の舞台である御影市の各所を、舞姫・秋葉・アリスの三人が紹介します。 ~其の一・御影市神姫センター~ 秋葉「本編中でも度々登場する場所ですね」 アリス「つーかよ、ほとんどここしか出てねえんじゃねえか?」 舞姫「今のところ(其の九現在)は、そんなものでしょう」 秋葉「さて、ここは大きな街なら普通にある、普通の神姫センターです」 舞姫「むしろ、附属研究所を紹介するべきでしょうね」 アリス「かすみが寝泊りしてるトコだな」 秋葉「……ちょっと違う気が」 舞姫「センターの所長さんの副業のようなもので、主にワンオフの武装・パーツを開発・研究しています」 秋葉「かなり黒寄りに近いグレーゾーン……とご主人は言っていますが、決してそんなことはないですよ?」 アリス「……なんつーか、あたしがいる時点でそんな事言っても説得力ねー気がするんだけど……... -
妄想神姫:第三十七章
妖精の騎士、その御印は虹の如し “W.I.N.K.”の搭載・定着と充電の為に、我が“妹”達が眠って数時間。 その間に私・槇野晶もシャワーや仮眠を取り、目覚めたのはつい先程だ。 見れば充電は完了していた……傍らに収納してある“アルファル”もだ。 チェックプログラムも異常なし。起動して良さそうだ……では起こすか! 「ん……そろそろいいぞ。起きてくれんか、アルマ・ロッテ・クララ?」 「……むにゃ。あ、後三分寝かせてください~……ぅぅん、ふぇ……?」 「アルマお姉ちゃん、寝坊しちゃダメだよ。晩御飯に間に合わないもん」 「ば、ばんごは……ええっ、もうそんな時間ですかクララちゃんッ!?」 「ふふふっ。アルマお姉ちゃんってば~、まだおやつの時間ですの~♪」 寝惚けていた事に気付き赤面するアルマ、それを見て笑う二人の神姫。 ロッテもクララも……慣れた故とはいえ人が悪... -
武装食堂
武装食堂 小さな町の、小さな食堂。 そこには、神姫を連れた変わったコックさんがいました。 ちょっと不器用だけど頼りになるその人との出会いは、やがて僕の、私の、みんなの運命を少しづつ変えていくのでした―。 著・ばるかん ※一部設定をMighty Magicよりお借りしています。 ※コラボ歓迎。また、他作品様のキャラクターが登場する事があるかもしれません。 不定期更新です。早かったり遅かったり。 ※物語の関係上、実在の地名と架空の地名が混在していることがありますが、ご容赦ください。 更新の履歴。 2012/1/7・・・全話更新完了。 3/3・・・第二十話+αをUP. 5/25・・・第二部スタート、第二十一話をUP. 5/27・・・番外その3を二編に分けUP. 8/24・・・第二十二話をUP. 10/3・・・第二十三話をUP. 2013/2/23・・... -
妄想神姫:第三十章
次女の生い立ち、遠くて近き過去 暑苦しい夜が訪れる。地下は常に快適な物、と思いきや気を抜くとすぐに 湿っぽくなるので、この時期は空調をしっかりしないと寝苦しいのだな。 とは言え過度に湿気を取り去ると、今度は肌や髪によろしくない。神姫の 人工毛髪も、その影響を受けてしまう。私・槇野晶は勿論、“妹達”にも 気を遣い設定は厳密にしてある……だが、日々のコンディションもある。 「今晩は、こうか……よし、エアコンの設定終わりッ!寝るか……」 「──────なら、ロッテお姉ちゃんが神姫として産まれたのは」 「ええ、その暫く後なんですの。リーグ登録は昨年末ですけどね?」 「意外と昔から、なんですね……あたし達の中にある“コレ”って」 ……部屋に入ろうとした所で、何やらロッテ達の会話が聞こえてくる。 否、それは寝物語という感覚の物であり……ロッテがアルマとクララに ... -
第二十五話 俺がメリーで私がアキラさんで 中編 ~女神様の憂鬱~
第二十五話 「俺がメリーで私がアキラさんで 中編 ―女神様の憂鬱―」 ※※※ 城ヶ崎玲子の仕事場兼住居は、横浜市内の小さなマンションの一室にある。 六畳間ほどの部屋には、ベッド、パソコンラックと小さなテーブル、それから床中に散乱した電子機器のコードや、片づけられていない衣服。かなり雑多な印象を受ける。 「ふーふーふーん♪ ふぅーふぅーふーん♪」 玲子は回転いすに座って、何やら上機嫌でキーボードを叩いていた。服装は薄い紫色のキャミソールにショーツという、少々刺激的というかだらしない恰好。パソコンにつながったクレイドルが時折赤く発光し、扇情的な陰影を浮かび上がらせる。 「……玲子、少しうるさいわ。静かにして頂戴」 玲子の右手、ベッドの頭の方から声がかけられた。アテナが、玲子に図書館から借りてこさせた本の上にまたがって読んでいるのだった。彼女の周囲だ... -
妄想神姫:第三十三章(中編)
約束されし、王妃の宝剣(中編) 力を“受け流す”という策を用い、見事“隻腕”の一撃を逃れたアルマ。 だが、この一瞬生き延びただけではいかん。見事反撃を加えて、勝たねば 真に彼女を乗り越えたと言えない。現に腰のエルテリアは、まだ動かぬ。 魔剣もまた、アルマの真髄を見極めようとしている所なのだろう。有無。 「なかなか考えたな……だが、それだけで勝てると思うかッ!」 「ッ……!?そこっ、く……そうですね、守勢に回っていては負けます」 「それに、完全にノーダメージという訳でもない様だ……ならば!」 「なっ……ふっ。せあっ!れ、連撃?!……くっ!」 「推して参るのみ。どこまで耐えきれるか!」 ぱっと見では防戦一方のアルマ。前の様な致命傷は一つも喰らわない。 だが、僅かずつながら拳の衝撃がレーラズ等の装甲を抜けて、アルマに 疲労を与え始めている。このままでは、... -
妄想神姫:第三十九章
星空に想うは、遙か遠けき人の影 夜。うだる様な陽炎も収まった……と思いきや、温暖化著しい東京では、 深夜になろうとも熱気は収まらぬ。冷房がなければとても寝ていられんが 私・槇野晶は何となく作業が終わっても眠る気になれなかった。そこで、 肩ひものない服を纏って、地上に赴く。胸元に、ロッテを入れてな……。 「どうしましたの、マイスター?“アルファル”完成して脱力ですの?」 「ん……それもあるのだが、ふいに思い出してな……“あの人”の事を」 「“歩さん”、ですの?そう言えばあの人が失われたのも、こんな……」 「夏の日だったと記憶している。地中海の沿岸だったからな、より暑い」 何を惚けている?そうか。以前“歩”について、私は語らなかったな。 私には姉が居てな、いや……居たんだ。その人こそ“槇野歩”だった。 技術者だった彼女の薫陶を、受けていないとは言えない。... -
妄想神姫:第三十二章
葉の香り、初夏に麗し四人の姉妹 アルマの苦い敗北ではあったが、決して無為ではない貴重な一戦だった。 次への活路も見出したらしいので、普段通りに打ち上げへ赴く事とした。 私・槇野晶とHVIF・葵は気合を込めた夏用ドレスで、神姫素体である アルマとクララは“シルフィード”に装飾用パーツを付加したドレスで。 行き先は今回もちょっと捻って、非チェーン展開の喫茶店に入ってみる。 「ふむ。“LEN”とはまた少々違うが、落ち着いた店で何よりだ」 「お会いしたのは三月が最後ですの。また行ってみたいですの~♪」 「……しかも、あの時は移動店舗で本来の場所じゃなかったもんね」 「そうですねぇ……あ、ウェイターさんが来ましたよマイスター!」 「お帰りなさいませ、御嬢様。何かお飲みになられますでしょうか」 ──────なんだその顔は。秋葉原にメイド喫茶や執事喫茶があって ... - @wiki全体から「第三十五話『竹林航路にうってつけの日』」で調べる