出会い - 少女漫画キャラバトルロワイアル

出会い◆PicKFEeSNM

朝日が水面に反射して、なんとも美しい景色が広がっている。
その傍に立つ人影。少女というには綺麗で、女性と呼ぶにはどこか幼い。
そんな人が湖の畔に朝日に照らされて立っている姿はどこかの絵画のようだ。

もの思いにふけている姿は見るものを魅了する。

｢……ゃぁ｣

｢なんじゃこりゃああああああああぁぁぁぁ！｣

訂正しよう。彼女は未だ子供のようだ。

｢なんなの、一体。最初は玲くんが勝手に取ってきた仕事かと思ったけど、なんか違うっぽいし…
アキトだっけ？　羽山も秋人だけど関係は無いよね。｣　
イス取りゲーム？　願い？　青龍？　
そして――

人の首が飛んだ

その姿を木の陰から覗き見ている男が一人。青龍七星士が一人。亢宿である。

あの場にいたのは心宿だ。そして殺しあいという舞台に呼び出された自分。
間違いない。
自分が生きていたことがあの男にばれた。
懐可（かいか）と名を偽り、子のいない老夫婦の養子として暮らしていた。
あれ以来“気”を使うことをしなかったから誰にもばれていないはずなのに、一体どうして？

様々な考えを巡らせていると少女の姿が目に入った。

｢……朱雀の…巫女？｣

｢誰かいるの？｣

◇◇◇

思わず声を出し見つかってしまった。仕方無いと相手の素性を知るために少し話しをするか。

｢へー。あみぼしっていうの。外人さんかー。｣
｢外人？　呼び方は亢宿でいいよ。君はえっと…｣
｢あたし？あたしは倉田紗南っていうの。3月7日うまれだから、サナ(37)なんだって。｣

明るい子だ。見た目は似ていないのに朱雀の巫女のことを思い出す。
あの朱雀七星士たちのような暖かい雰囲気を持つ娘だ。

｢でね、あたし気づいちゃったのよ。｣

急に真剣な顔つきになった紗南に亢宿も意識を向ける。
気づいた？この謎だらけのこの状況について？
先程叫んでいた姿や、話し方、雰囲気からはお世辞にも賢いとは感じられなかった。
だけど、彼女はもしかしたら自分が考えている以上に賢いのかもしれない。

｢もし3月5日生まれだったらあたしミコ(35)だった！｣

｢…は？｣

｢もしかして巫女ってあたしの誕生日を勘違いしているんじゃないの？あっはっはっはっは。｣
｢…………クス｣

思わずつられて笑ってしまった。

｢あー。やっと笑った！　ムズカシー顔してたら人生つまんないよ。もっと楽しく行こう。ねっ？｣

そういって彼女はこちらに手を伸ばしてきた。
よく笑う少女だ。だけど、不思議と嫌な気持ちにならない。
朱雀七星士だと偽っていたけれど、あの人達といるとたしかに自分は楽しかった。
この少女は姿形こそ似ていないけれど、朱雀の巫女のように人を和ませることができるようだ。
一緒にいると、とても心地よい。

少しだけ、もう少しだけ、このぬるま湯の様な感情に浸っていても許されるのではないか。

そして、こちらも手を伸ばし――

【C-7/湖の周辺/朝】
【倉田紗南＠こどものおもちゃ】
[状態]:健康
[装備]:制服
[道具]:基本支給品、不明支給品(1～3)
[思考]
基本:とりあえず生き残る
1:亢宿と情報交換。

［備考］
※参戦時期は不明。少なくとも中学生編以降
※未だ名簿を見ていません

【亢宿＠ふしぎ遊戯】
[状態]:健康
[装備]:
[道具]:基本支給品、不明支給品(1～3)
[思考]
基本:紗南と行動を共にする　
1:紗南と情報交換。
2:青龍七星士として呼ばれたのか？
3:朱雀の巫女、鬼宿と会ったら…
［備考］
※参戦時期は川で流された後、美朱と再開前

王様は最強メイド	時系列順	堕落天使
	投下順
本編開始	倉田紗南	[[]]
	亢宿	[[]]

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