第二種機甲兵装

第二種機甲兵装

  • "第二種のコクピットは胸部にある"(『完全』p.307)
  • "ホッブゴブリンは89式を放棄しようとするが、第二種機甲兵装の火器接続アダプターは外装のため、コクピットからの操作だけでは脱着できない"(『完全』p.297)

クイナック

  • 登場:『無印』
  • 搭乗者:姿俊之
  • 装備:M82A1セミ・オートマティック・ライフル/(姿)アーミーナイフ/(富國)棍
  • "第二種機甲兵装『クイナック』に搭乗した姿は、バランス制御に留意しながら速度を上げる。除去し切れぬ振動ででコクピットの硬いシートが背に食い込み、首筋が強ばる。だがシートから身を起こして背筋を伸ばすわけにもいかない。操縦桿付棺桶と呼ばれるほどの狭苦しいコクピット。余分な空間はまるでない。閉所恐怖症の人間には一秒も耐えられないだろう。(中略)グリーンを基調としたリーフ系迷彩の機体は、熱帯雨林の中を野生動物のように移動する"(『完全』p.122)
  • "敵の銃身を片手で押さえ込んだまま、クイナックの左大腿部にテープで貼り付けていた黒いアーミーナイフを左マニピュレーターで引き剥がす。全長が九〇センチ近い機甲兵装サイズ。最も使い慣れたナイフのスケールアップ・コピーだ。無論材質はまったく違う。機甲兵装の装甲をも貫く特殊合金の刃"(『完全』p.125)
  • "三メートル以上はある太い鉄棒を自在に振り回し、周囲の敵を翻弄している。地を叩き、空を裂き、敵の腕を払い、脚を打つ。まつで中国武術の棍だ。一機のノームが左マニピュレーターをへし折られ、頭部を粉砕される。単純な武器だが近接戦闘での効果は絶大だった。機甲兵装とは思えぬその俊敏な動きに目を奪われる。おそらく独自に作成した杖術のようなプログラムを自機にインストールし、機体各部をそれに合わせて調整しているのだろう。無論インストールしただけで機甲兵装がその通りスムーズに動くものではない。むしろ正常な動作を阻害するに違いない。経験に基づくシステムの微調整と、勘所を熟知した繊細な操縦が不可欠だ"(『完全』pp.126-127)

ゴブリン

ホッブゴブリン

  • 登場:『無印』
  • 搭乗者:王兄弟、ナタウット
  • 装備:89式重機関銃、棍、ナックルダスター
  • "マル被(被疑者)の使用する第二種機甲兵装は『ゴブリン』の密造コピーである『ホッブゴブリン』と特定された。近年アジア系犯罪者の間で取引が急増している機種だ"(『完全』pp.21-22)
  • "線路上に停止していた二機目の胴体部両サイドのロックが外れた。胸部ハッチが開き、コクピットが開放される"(『完全』p.23)
  • "溶接部が相当に荒っぽいところを見ると、台湾あたりで密造された機体のようです。確かにアジア系犯罪者がよく使う定番のタイプですが……"(『完全』p.37)
  • "ゴブリンは腰部に携帯していた一メートルほどの鉄パイプに似た装備を握る。その両端が特殊警棒のように伸び、たちまち三メートル近い棍となる。東ティモールで使っていた鉄棒の、現代技術による再現だ"(『完全』p.299)
  • "新たに出現したホッブゴブリンは両のマニピュレーターに特注らしいトゲつきの特殊合金製ナックルダスターを装着している。格闘戦用装備だ。これもまともに食らうと相当なダメージとなる"(『完全』p.300)

ボガート

  • 登場:『無印』
  • 装備:バレットM82A1
  • 搭乗者:荒垣義男ほかSAT隊員
  • "『ボガート』は年明けに導入されたばかりの第二種最新鋭機で、SATの新たな象徴とも言えた"(『完全』p.52)

ブーマン

  • 登場:『未亡』
  • 装備:M82A1
  • 搭乗者:神奈川県警SAT
  • 神奈川県警SATの第二種機甲兵装『ブーマン』八機"(『未亡』p.116)
  • "神奈川県警の擁するブーマンは、最新型とまではいかないが、警視庁より機甲兵装の導入が遅れた分だけ、より高性能な機種である。搭乗する隊員の士気も高い"(『未亡』p.117)

デュラハン

  • 登場:『自爆』
  • 装備:NSV重機関銃
  • 搭乗者:マクラグレン、フィッツボギンズ、イーファほかIRFの構成員
  • "「押収されたキモノは第二種の『デュラハン』。テロリストが好んで使用する機種の一つで、昨年あたりから事例が急増している。(中略)」昨年八月にエジプトで起こったカイロ国際空港テロ事件の映像は、偶然現場に居合わせたテレビ局クルーによって撮影され、広く全世界に配信された。そこに一瞬大きく鮮明に映し出されていた機体。人体でいう頭部がなく、マニピュレーターの付根である両肩と胴体部が平坦につながったその異様な機影は、テロの衝撃的な映像と共に世界中の人々の脳裏に刻み込まれた"(『自爆』p.20)
  • "ファストロープ降下で次々に道路に飛び込んでくるグリーン単色の機体。その塗装がアイルランドの軍であることを高らかに宣言している"(『自爆』p.397)

ニーグル

  • 登場:『自爆』
  • 装備:レミントンM1100
  • 搭乗者:警視庁警護課SP
  • "<襦袢>とは、警視庁警備部警護課に配備された要人警護用機甲兵装のことである。トラック等に偽装されたパッケージの中で発進待機し、基本的に外に出ることのないキモノであるため警察内の隠語でそう呼ばれる"(『自爆』p.374)
  • "配備されたのは第二種機甲兵装『ニーグル』二機。要人警護に特化した機体で、特に選抜され訓練を受けたSPが搭乗する。この隠されたジュバンこそ、警備部警護課の密かな誇りであった"(『自爆』p.374)

イフリート

イフリータ

  • 登場:『自爆』
  • 搭乗者:ラヒム。ライザほかムハーディラの訓練兵
  • "教官の乗るイフリート。訓練機のイフリータと同じ砂漠迷彩だが、教官機の塗装はグレイよりサンドが勝っている。右マニピュレーターにサラワーを大型化したような形状のナイフを把持している"(『自爆』p.289)
  • "『イフリート』はムジャヒディンがよく使用することで知られている。『イフリータ』は『イフリート』の装甲を簡略化してその分機動性を向上させた機種で、やはりムジャヒディンが好んで用いる"(『自爆』p.288)
  • "第一種に比べるとメインモニターは小さいが、後方までの外周映像を圧縮補正して投影できる。むしろ視界は広く、死角もない"(『自爆』p.288)
  • "操縦装置は基本的に各一対のスティックとペダルのみ。共に左右で形状が異なり、多くのボタンやスイッチ類があるが、その機能を示す刻印やラベルは一切ない。モードによって機能が変わるからである。現在のモードは[走行]"(『自爆』p.288)
  • "[走行]や[降下]の他に、モードは[巡航][跳躍][射撃][格闘]など多岐にわたる。さらにそれぞれがサブモードへと分岐し、複雑なツリー構造を成す。その習得は容易ではない。通常はシステムが状況を判断し自動的に切り替える。動作の多くがマクロ化されていて、ファストロープ降下もプログラムで対応できる。当然ラぺリング降下も。そのコンセプトは第一種機甲兵装の延長線上にあるが、プログラムのカバー範囲は格段に広く複雑になっている"(『自爆』p.289)

バーバヤーガ

  • 登場:『暗黒』
  • "背面のハッチを開放して彼を待ち受ける第二種機甲兵装『バーバヤーガ』。ロシア連邦軍が昨年度から正式採用している最新鋭機である"(『暗黒』p.305)

キキモラ

  • 登場:『暗黒』
  • 装備:ゲパードM4、火炎放射器
  • 搭乗者:パナマリョフ、ガムザ、ゾロトフ
  • "身長三メートル強。濃いグレイの単色塗装。従来の機甲兵装より小柄で手足が細長い。敏捷性を強調するためか装甲は薄めとなっている。外見は確かに新しい。人間とまではいかずとも、直立した肉食獣のようなシルエット。この機体に比べると、従来機はいずれも戦車のような無骨さを脱し切れていない。サイズだけ見ても従来型とはかなり印象が異なる。肩幅、股幅が随分と狭い。アップライト式、あるいは半跨座式にせよ、従来型のシートと操縦装置、表示装置を備えたコクピットはかなりまとまったスペースを要する。このサイズからするとそうしたコクピットを内蔵するのは難しい。もしやマスター・スレイブ方式では――"(『暗黒』pp.259-260)
  • "「パキスタンだ。それだけ言えば分かるだろう。もっとも『キキモラ』というのは当方でつけた商品名だがね」"(『暗黒』p.261)
  • "キキモラの速さの正体はコンピューターの行動予測にすぎない。第二種機甲兵装にありがちなコンセプトだ。第二種は動作の多くがマクロ化されており、搭乗者はシステムに対する決定権を持つだけという概念で、基本的には第一種の延長線上にある。ただし第二種はそのプログラムの可能範囲が格段に広く、複雑化している。マスター・スレイブ方式である分、キキモラは機体の自律と搭乗者の操縦との境界が最大限に曖昧になっているだけだ"(『暗黒』p.378)
  • "キキモラは左手の装備から足許の空間に向けて間歇的に細い線のような火を放った。火炎放射器だ。歴戦の姿も初めて見る装備だった。キキモラの左腕の周囲に二本の筒。燃料タンクと加圧システムか。放射銃もタンクも一体化したユニットなのでホースはない。アダプターの類は不要らしく、キキモラはタンクの間の取手を直接握っている"(『暗黒』p.372)

ルーダック

  • 登場:『未亡』
  • 装備:ゲパードM2
  • 搭乗者:黒い未亡人
  • "第二種機甲兵装『ルーダック』。外装式アダプターでマニピュレーターに固定したゲパードM2を、腹這いの姿勢で連射している。北カフカスの武装勢力がよく使う機甲兵装だ。大人が乗っているとは限らないが、少なくとも爆弾は背負っていない"(『未亡』p.127)
  • "灰色の単色塗装が施された機体。〈ルーダック〉とはぼろをまとった女の悪霊の名であると云う"(『未亡』p.130)

ヌアラ

  • 登場:『未亡』
  • 装備:ゲパードM2、長剣/短剣/爆弾
  • 搭乗者:シーラ、ジナイーダ、ファティマ
  • "第二種機甲兵装『ヌアラ』。背中に剥き出しで背負った剣の柄を右マニピュレーターで握り、ゆっくりと引き抜く。機甲兵装サイズとしてもあまりに巨大な長剣であった。三メートル近くはある。狭所であるにもかかわらず、あえて規格外の長剣を使う自信と余裕"(『未亡』p.130)
  • "それどころか、刀身に独特の意匠が施された敵のナイフは、歴戦の姿も見たことのない妖しい動きでフィアボルグを圧倒した。敵機――第二種機甲兵装『ヌアラ』が手にしている両刃のナイフは、話に聞くカフカス伝統の短剣〈キンジャール〉のスケールアップ・コピーだろう"(『未亡』p.132-133)
  • "ヌアラの背に固定された爆弾を一基確認"(『未亡』p.362)
  • "その手には銃身とストックを極端なまでに切り詰めた機甲兵装仕様のゲパードM2が外装式アダプターで固定されていた"(『未亡』p.362)

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
最終更新:2015年06月01日 19:59