房朗明
- 登場:『自爆』
- 備考:故郷は仏山。村民委員の紹介により陸登挙に出会い、陸の斡旋で茨城県水戸市に在住する福田ヤエの親族として自身をふくむ三十一名で入国。趙豊毅の誘いで保谷と朝霞で強盗の見張り役をするが、怖くなり趙と袂を分かつ。
- "新大久保の小さな中華料理店。房はそこで働いている。仕事内容は主に皿洗いと掃除。彼にはそれが、店内を跋扈するゴキブリよりも惨めな仕事に思えていた。こんなはずではなかった――日々募りゆく鬱屈を抱えて彼は店内を掃除し、皿を洗う。こんなはずではなかった"(『自爆』p.51)
- "相手に分かるわけはないと思っているから、母国語で存分に罵った"(『自爆』p.51)
- "自分は犯罪者なんかじゃない、何を知っているのか言ってみろ、証拠があるならとっくに捕まっているはずじゃないか……そう言い張る気力はもはやなかった。そんな気力が自分にあれば。少なくともこんな惨めな暮らしではなかったはずだ"(『自爆』p.52)
最終更新:2015年03月20日 19:42