鈴石緑
- 登場:各長編および『焼相』『化生』
- 所属:特捜部技術班主任
- "デスクの上に常時置いている目薬を取り上げ、仕事用の眼鏡を外して点眼する"(『完全』p.138)
- "身長一五六センチ以下――自分にも搭乗できないほどの小さいコクピット――"(『未亡』p.36)
- "庁舎上階には捜査員用の仮眠室があるが、地下のラボにも技術者のための仮眠設備が整っていた。緑は主任専用のオフィスに簡易ベッドを持ち込んでそこで寝泊りしている。最低限の生活必需品も揃えていた。事実上の自宅のようなものである。若い女性の生活スタイルとは到底言えない"(『完全』p.140)
- "蹌踉とした足取りで庁舎を出た緑が、護国寺のマンションに辿り着いたのはそれから約一時間後であった。新木場駅から有楽町線で一本なのが助かる"(『完全』pp.140-141)
- "オートロックの正面入口を入って、すぐ横にある郵便受けから溢れていた郵便物を取り出す。ほとんどがダイレクトメールとチラシの類。開封もせずに備え付けのごみ箱に投げ捨てる。一階の部屋のドアを開け、肩から下げた大きなバッグを下ろす。1DKのありふれた間取り。押し寄せる湿気と埃の臭いも気にせず、八畳間の居室に踏み入る。デスクとパソコン機器、そしてベッド。庁舎の自分のオフィスとほとんど変わらない"(『完全』p.141)
- "ライザ・ラードナーはすでにテロリストではない、日本警察と契約した警察官だ――そんなおためごかしの数々が、テロ被害者である緑の心に届くわけがない。しかし緑は、今日も黙々とライザの乗機とそのオプションである殺人兵器の整備に励む。それがテロとの戦いを誓って警察官となった自らの責務であるから。どこかに根本的な欺瞞がある。そんな思いがどうしても拭えない。だから苦しい"(『焼相』p.50)
最終更新:2015年05月07日 11:27