注意
この作品には死亡描写が含まれています。
この作品には共食い描写が含まれています。
この作品には暴力表現が含まれています。
大都会の隅に埋もれた、ガラクタの集まる廃棄場。
ポツリ、ポツリとゴミは増え、いつしか人々に忘れられていった通りと住宅街。
広場からの裏路地を通れば、すぐに都会の大通り。
ひっそりとそびえる住宅街には、大通りからかすかに伝わる騒音しか聞こえない。
元々捨てられたものや、生活に疲れ果てたものがこの場所に迷い込み、積もり行くガラクタを漁っては今日も生活を繋げている。
物音がするだろう? 彼らが生きている証拠さ。
耳を澄ませば、ほら―…
ガラクタ通りの`ー゜)さなえさん
「ゆ゛っ…、ゆ゛う゛」
さなえの目の前に存在するものは、食糧の缶詰めであった。
Vol2.缶詰め
「…がっ、…ぺっ」
さなえは、限界であった。
頬はげっそりと痩せこけて、瞳の瞳孔はすっかり開いてしまっている。
虚ろに、ただ力無く壁にただれて遠くを眺めているだけであった。
「ゆべ、…ゆ゛」
まりさも、限界であった。
まりさはただ静かにさなえの側へ寄り添い、たたずむのみ。
されども、まりさの目の焦点はさっぱり定まっていない。
二人の体は薄汚れていて、下膨れしているはずのあごはべちゃりと地面にただれ伸びてしまっている。
すぐ周りには崩れ落ちて散乱したガラクタが、さなえたちの辺り一面に万遍なく存在していた。
…既に、びくとも動かない体。
さなえは自分の体を無理やりに絞り酷使して、ふらつきながらもなんとか近くのガラクタの集まりにまで身を引きずらせる。
そして、何かを探し始める。
その動きはもたもたとしていて、同じ場所を何度も確かめ探ったりと効率はとても悪い。
それでもさなえはすがりつくように、伏し拝む動きをして、…とうとう最後となった周辺にあるガラクタ山に飛び込み、探る。…しかし。
お目当てのものには巡り会えなかったらしく、さなえは顔に絶望を浮かべて重なり合ったガラクタの上に倒れこんでしまった。
「…ゆ゛がぁ」
同時に遠くからさなえの様子を見守っていたまりさも、後を追う様に体を地面にひっくり返してしまう。
二人は、そのまま気絶してしまった。
…さなえの体は、見る見る内にガラクタに埋もれ込んでいってしまった。
二人のこの様な行動は、初めてのものではない。
探しては気絶しその場に倒れ込むこの行動を、何回も繰り返しているのだ。…何の為にか。
地表に突っ伏した二人の周りにあるガラクタやゴミは、もともと二人が広場より漁り持って来たものの集まりである。
よって、二人はわかりきっていながら、意味の無い行動をずっと続けていたのだ。
二人の求めている物は、食糧。
例えねずみの死骸であろうが、少しでも食べられるものが転がっていれば、今の二人なら何でも喜んで望むだろう。
それくらいに、衰弱している。
…限界は、とうに通り越している。
転げひっくり返っているまりさの頭に被さっている、三角の円錐帽子が地べたへと真っ逆さまに落ちる。
帽子の中からは何か金属製の光り物が姿を現し、コトリと小さな音を立てて地肌に乗る。
そのまま地平線を伝い、コロコロと緩やかにそれは転がっていった。
その物の正体は、缶詰め。
缶詰めの腹部分や縁には所々に打痕が付いていて、蓋には歯でかじった痕すら、残っていた。
静かな音の響きを残し、缶詰めが地面に横たわり、静止する。
…二人は、缶詰めがやや遠くに転がり行った事を認識して、横たわった体をさらに潰れさせて落胆する。
仕方無しに転がった方向に体を這わせて、それを凝視する。
「…がっ、ゆっ…!」
憎み、食い入った目付きをして。
極限をゆうに通り過ぎた体を引きずり、それぞれ缶詰めの後を追っていく。
…しかし、それすら叶わなかった。
缶詰めからの距離にして、5分の1にも満たない所で、二人は完全に倒れ伏してしまった。
☆
「…ゆっ」
今日も無尽蔵にガラクタが流れ着く広場の端隅に、何やら見慣れない不自然に積み重なれたガラクタ山が存在する。
それはガラクタ山と言うよりも、ごたごたとぶっきらぼうに集め置かれた、用意された捨て場のような印象を受ける。
どこからか二人の影がぬっと山付近に現れて、その二人は口に咥えている薄汚れた塊を山に向かって放り投げ、頂上に重ね始める。
…その正体は、さなえとまりさであった。
今までに探ったものの目印として、あらかじめ広場や他の場所で漁ったガラクタやゴミを寄って、分けているのであった。
「ゆっ、ゆう~…」
一仕事終えたと、二人は額に汗をかいてその場に座り、休憩を始める。
二人の頬は若干の紅色を帯び、染まっている。
…これで二人は、とうとう二日もの間食糧を見つける事が出来なかった。
しかし、両者の表情からは途方もくれない不安といった、…絶望の類の当惑した様子は見られなかった。
むしろ何故だか生き生きしている様が、今の二人から見て取れた。
「ゆっ」
まりさは自分の体を縦に振り、頭に被さっている自身の帽子を眼前の地床に振り落とす。
落ちた帽子の腹部から銀や鉛色をした物体が、ゴトリと鈍い音を立てて地面に落下し姿を現す。
その物体の正体は、缶詰め。
いつしかまりさが広場にて発見し、大切に保管されていたものであった。
「ゆっ!」
「ゆう~っ!」
缶詰めは、二人の足元に4つ転がっている。
二人は缶詰めが無事に存在している事を確認し、安心したのだろう。
先ほどよりもずっと生き生きと、体を躍動させてはしゃぎ始める。
その内に二人は抑えきれなくなった胸中の衝動をそのままに、声色を高くしてそれぞれ歓喜の雄叫びをあげ、喜んだ。
…ただでさえ食糧が見つからなかったのに、こんなにも喜んでいる理由。
ずばり、ご飯にありつけるから、…なのだろう。
「ゆっ、ゆっ、ゆう~!」
「ゆああ、うあ~♪」
缶詰めは、保存が利く。
それゆえに、食べるというふんぎりが付かなかったのだろう。
…万が一の非常事態に備えるために、どうしても蓄える必要がある。
その様な考えがどうしてもちらつき、食べられなかった。…しかし。
「ゆっゆ~♪」
その制約が無くなった今、気兼ね無く食べられる。
その事を祝い、小躍りしているのだろう。
「ゆ、ゆうっ!」
まりさとさなえは、それぞれ缶詰めを2つずつ分け合う。
はてには缶詰めをそれぞれの頭のてっぺんに乗せて、小刻みに揺れながら辺りを踊り回っている始末である。
地面を軸にくるくると回転したり、体を上下させてビートを刻み込んだりと二人はとにかく感動を体に表している。
しばらく踊っている様子のままであったが、…いかんせん二日もの間何も食べていない体では辛かったか。
すぐに地面にへたり込み、息切れを起こしてしまった。
「…ゆっ、はっ」
苦しそうではあるが、顔の端には笑顔が見て取れる。
息が整い、落ち着いたらしい二人は体を軽く前に下げ、頭の上に乗った缶詰めを目の前に落とす。
踊っている最中も缶詰めは意地でも落とさない様に、二人の頭の上に乗ったままの状態で保たれていた。
そのため、普段からずっとまりさの帽子内で保管されていた缶詰めは健康そのもの。
少々の打痕と膨らみはあるが、久々にありつけるしばらくぶりのまともな食事である。
高鳴る鼓動をそのままに、二人は一斉に飛びついた!
「ゆがっ! がっ、…?」
「ゆがっ! …、…ゆ、ゆゆ!?」
缶詰めに飛びついて、噛み付いた。
…そこまでは、良かった。
「ゆ゛ゆゆ!?」
缶の蓋が想像以上に硬く、開かない。
二人の予想と違った結果から、それを想定していなかった二人の表情がみるみる内に青ざめたものへと変わってゆく。
鈍く、そして鋭く迫る歯の痛みが二人の口内を這って襲う。
目の前の食べ物を食べられない悶々とした気持ちに加え、半端ではない歯痛が二人を襲う。
「「…~!?」」
余りの鈍痛や、自分たちの気持ちに押し潰されてしまったか。
耐え切れない様子でそれぞれ勢い良く地べたに転がり、目の端に涙を浮かべて悶絶し始めてしまった。
…蓋が硬いという表現は、適切ではない。
正確には、今の二人に缶を開けるほどの力が不足しているのだ。
穴を開ける事はおろか、中身が入ってずっしりと重い缶詰めを数秒間咥えていることですら、今の二人には難しい。
…それほどに、さなえたちの体力は消耗されていた。
気付いて、いなかったのだ。
走る気力すらままならないさなえたちに、道具を使わずに蓋を開ける手段は無い。
…二人の、盲点であった。
「…がっ、がっ、…ぐ、ゆ゛う…!」
噛んでも、噛んでも穴は開かない。
缶には不揃いに歯痕が残るのみで、一向に開かれる気配は見えてこない。
「…あ゛あ゛ああ、かあ゛…!゛!」
さなえはかすれた声をあげて、胸に潜む行き場の無い憤りを表すも、それに反応するものは居ない。
まりさも同じで、声にこそしないが目の形相を変えて缶詰めを咥えては思い切り建物の壁に打ち付けている。
それでも缶詰めは中身がぶちまけられるどころかぼこぼこと腹部が凹むのみで、穴を開けるための切り傷すら見えてこない。
いつしかその行為は開けるためのものから、八つ当たりのものへと変わって行った。
「…」
やがて、まりさは八つ当たりを止める。
打音が響いていた通りはとたんに、水を打ったように静かになる。
さなえは既に精根尽きたのか、地面に突っ伏して動かない。
…ようやく食事にありつけると思っていた二人に、この事態は二人の思考を十分に放棄させるものだった。
「…ゆ゛」
さなえはぼやけゆく視界に、ある種のまどろみを憶える。
まるで、母の胎内に包まれている感触。
その様な生まれたての頃の記憶などさっぱり覚えてはいないが、何故だかさなえには母の温もりをひしひしと感じている様に思えた。
まりさの姿は、見えない。
単純だ、…目を瞑っているから。
「…おお」
唐突に、さなえは頬に風を切る感触を受ける。
耳を澄ますとヒュンヒュンと、研ぎ澄まされた音が聞こえてくる。
…ガラクタ通りは、その名の通り様々な物に囲まれている。
建物の屋上にでも行かない限り、滅多に風を受ける事は無い。
「…」
突如とした異変に一抹の不安を覚えたのか、さなえは体を起き上がらせて薄目を開ける。
その瞳に映った光景は、案の定散らばった缶詰めを自身の頭の上に乗せて盗もうとしているきめぇ丸の姿であった。
「―…ゆ゛ーーーーーっ!!」
先ほどまでぼんやりぼやけていたさなえの思考回路が一気に駆け巡り、活性化する。
何せ起きた拍子にいきなり引ったくり現場に出くわしてしまったのである、…さなえは動けないでいた。
きめぇ丸は顔をしかめる様子も無く、ただ当たり前にさなえに背中を向け、通りの道を走り始める。
その声に嫌々反応して体を起き上がらせるまりさであったが、まさしく強奪しようとしているきめぇ丸の姿が視界に入ったのだろう。
「…ゆ゛ーーーーーっ!!」
まりさもさなえに同じくすっとんきょうな金切り声をあげて体を飛び起き上がらせる。
その時に着地に失敗して尻餅をついてしまったのだが、今は気にしている余裕など無い。
ひりひりと痛みを訴えかけてくる尻をそっちのけに、まりさは一目散に逃げてゆくきめぇ丸の後を追いかける。
突然の出来事に体を固めさせていたさなえも、まりさが動いた事に気が付いて二人の後を追って行った。
「ゆっ、ゆっ、ゆ゛っ!」
空腹感も倦怠感も何も、二人は全ての苦痛をまるで感じていない。
消し飛んで、忘れたかのようにだ。
研ぎ澄まされている二人の神経は、きめぇ丸をどうやって捕らえるかを考える事にだけ、集中されている。
ただひたすらに、きめぇ丸を追いかけて行く。
…非常事態に、その様な余計な痛みに気を取られている余裕は無いと言った方が、正しいが。
「おお、おお」
きめぇ丸はすばしっこい動きで入り組んだ建物の中を出入りし、二人を翻弄する。
その動きからはひいき目に見ても余裕が見て取れて、二人はどこか馬鹿にされたようである。
まりさたちはただただ手玉に取られているのみで、一分も経たない内に体力の限界を迎えたさなえが体の体勢を崩し、倒れこんでしまう。
「ゆ゛う~…」
「ゆ゛っ!」
涙ぐみまりさを見上げるさなえを背に、まりさは黙々ときめぇ丸を追ってゆく。
しかし、その差は縮まることなく一方的に広がるのみで、迫るどころかきめぇ丸に挑発されたりとおちょくられている始末である。
「おお、遅い遅い」
「ゆっぎーーーーーーーーー!!」
まりさは挑発に乗り、思い切りその顔に激情をあらわにして大声で怒鳴り声を張り上げる。
きめぇ丸はまりさの様子を伺ってほくそ笑み、風を切る音を大きくしてその場に反復し、さらにまりさの怒りをせめぎ立てようとする。
「…おおっ」
しかし、流石に調子に乗りすぎたか。
きめぇ丸は思わず体のバランスを崩し、頬と地面をすれすれに近づかせてしまう。
その拍子に、頭の上に乗せた缶詰めを一つ床下に落とす。
きめぇ丸はしまったと顔をゆがめさせるも、まだまだゆとりを持っている様子である。
さっさと落とした缶を拾って頭に抱えなおそうとするきめぇ丸だが、すぐ後ろからはまりさが必死の形相で迫ってきている。
「…おおう」
きめぇ丸は缶詰めを拾う事を諦め、またまりさから逃げる体勢に戻る。
少々遊びすぎたかと、反省している面持ちである。
まりさは走りながら地面に落ちた缶詰めを口に咥え、そのままきめぇ丸の後を追ってゆく。
「ゆっ、ゆっ、ゆっ、…ゆ゛っ」
「おお、おお」
咥えている缶の重さ、あごの痛みもあるのだろう。
まりさの追いかけるスピードは、見る見る内に落ちてゆく。
されども、対照的にきめぇ丸はばてた様子も無く、最初に駆け出した速さのままで通りをビュンビュンと駆け抜けている。
さらに、頭の上の缶の乗せた状態を保ったままでだ。
次第にまりさはきめぇ丸の姿を見失ってしまい、走らせていた体を徐々に減速させて立ち止まり、そのまま呆けてしまう。
最後に見たきめぇ丸の表情は、…悠然としたものであった。
「…はっ、はっ」
胸がまるでキリを差し込まれたように痛む。
きめぇ丸を追いかけている時はまるで夢中で気が付かなかったが、立ち止まった今になって、まりさは自分の体を限界よりもずっと酷使していた事に気が付いた。
意識をしてしまい、まりさはいきなりどうしようも無い息苦しさに見舞われてしまい、体をのたうちさせる。
やがて息苦しさの他にどっと背中に押し寄せてくる重み、果てには頭痛とめまいまでまりさの体に降りかかり、責める。
まりさは堪らなく耐えられなくなり、むずむずと落ち着かない口の中だけでも処理するためにペッと地面に唾を吐きかける。
その唾には自分の体内の構成分であろう、…餡子がちびりと、含まれていた。
「…はっ」
ある種のあきらめと、達観の交じった溜め息。
まりさは悲鳴をあげる体をぎちぎちと動かして息切れを解消するための運動を始めるが、それすらも上手く行えない。
ふと、自分が途中で取り返した缶を咥えていない事に気が付いた。
一瞬言いように無い喪失感がまりさの胸をいっぱいにしたが、すぐにそれは解消された。
缶は自分のすぐ隣に、転がっていたからだ。
「…」
嬉しくは、思えなかった。
ひょっとしたら、お腹いっぱいに食べられていたかも知れない食糧が、今ではたった一つのみ。
さらには、この食糧を食べられる保障すらない。
…むしろ、その手段が見つからない。
詮索しなければならない。
「…あ゛ああ、あ゛」
追いつかず、取り逃してしまった食糧たち。
一度は食べられるチャンスがあったのに、それすらをみすみすと逃してしまった。
とりとめない虚無感、脱力感。
消し飛ばされていた苦痛に加えた、向き合うことすらおっくうになるくやしさや情けなさなどの負の感情が、せめぎ、込み上げる。
今までに感じていた拭えない空腹感も同時に思い出してしまい、いっぺんに責め苦に見舞われたまりさは苦悶の表情を浮かべるのみ。
「…ゆぐぅ」
元より、一日の活動エネルギーをとうに使い果たしていたのだろう。
まりさは白目を向いてその場を回り、愕然と倒れこんでしまった。
☆
「…」
二人は、気を取り戻した様子であった。
枯水した噴水広場の中央で、二人は対立しあっている。
「…」
「…ゆ゛っ」
二人の眼光は、鋭い。
まるで凍てついた、ある程度の暴行も辞さないといった、…無表情に互いに互いを威圧しあい、けん制を行っている。
火花を散らしあう二人の中心には、ボロボロに擦り切れた缶詰めが存在していた。
「…あ゛あ」
「あ゛?」
強い目線でお互いを圧迫しあい、威嚇する。
その眼光は、まるで獲物を狙う鷹そのものである。
二人はじりじりと、間合いを取りながら缶詰めに着実に近づいていく。
…二人とも相手に少しでも隙が見えようならば弾き飛ばすとした、殺伐とした感情を隠し気も無く、全面に表している。
緊迫した様子が続く。
…やがて、二人の間で睨み合い無意味と悟ったのか、…二人は一斉に飛び込み、互いの頬を食いちぎろうと取っ組み合いを始めた!
「があっ! ゆっ、ぎいっ!」
「あ゛あああ!」
揉み合う二人の動きに、容赦の文字は存在しない。
ただ目の前の缶詰めを得ようと、その為ならば多少の犠牲もやむを得ないと、…本気で、互いを潰そうと試みているのだ。
いがみ合いはみるみる内にヒートアップしていき、初めは体当たりから噛み付きといったものの応酬であったが、…地面のつぶてを投げたり、互いの眼を狙って攻撃をしたりと、次第になりふり構わないものに変化していった。
…今の二人には、間違いなく鬼が宿っていた。
「ゆがあっ!」
激しい対立、衝突の末にさなえがまりさに対して馬乗りの体勢になる。
そして、まりさはさなえからの容赦ない頭突きを喰らってしまう。
額に、もろに。
ゴツンと、意識を思い切り引っ張られそうになる衝撃を受けるが、まりさは額に意識を集中することでなんとかその痛みに耐えた。
しかし、頭突きは何度も繰り返されてゆく。
…まりさにはどこか、さなえよりも相手を尊重する、情けといったものが垣間見えていた。
しかし、それも互いに通じ合わなければ意味の無いもの。
まりさはしまったと目をぎゅっと瞑り体を強張らせ、耐える体勢を取る。
「がっ、ぎっ、ゆぎい!」
「…かはっ、げっ」
それでも、さなえからいつまでも絶えず続く頭突きに、額を何度も打たれているまりさの意識がもうろうと、はっきりしないものになってゆく。
幾度か、意識が飛んだ。
…ある意味ではさっさと気絶してしまった方が楽なのだろうが、それを望んでも迫り来る鋭利な鈍痛が、思考の放棄を許してくれない。
…このままでは、まずい。
まりさの、本能的な呼びかけであった。
とめどなく、一向に止む気配の見えない暴行。
とうのさなえも理性を見失っているようで、まりさがいくら戦意喪失をアピールしても聞く耳を持たないだろう。
…本気で、殺されるかもしれない。
「…ゆがっ!」
まりさはかすかに残った余力を振り絞り、自身の体を振り子にして一度地面に転がり、一気に前に出てさなえを押し倒す!
まりさはさなえに対して押さえつける体勢になった!
しかし、さなえは興奮した様子を冷まさずに叫び声をあげて地面でじたばたと暴れ、もがいている!
普段のさなえからは想像ができない興奮ぶり、…さなえにまたがっているまりさは、その異変に気が付いた!
このままでは、まずい!
まりさは、大振りの賭けにでた!
「ゆうっ! ゆっ、…~んちゅー」
「ゆう゛っ!? ゆ゛っ、…んちゅー」
「…」
「…」
「…がはっ、げっ、ごぱぁ…」
「…ゆ゛っ、ゆ゛っ、ゆ゛っ」
…二人は静かにお互いに取っ組み合いをしている態勢を解除して、間合いを置き、体を地面に落とす。
そして、それぞれお互いの今の行動を悔い責めるように落ち込み始めた。
まりさは壁に額を擦り付けおいおいと後悔している様子で、さなえは首を振り私は何をやっているんだと気を戻す為の行動を体に移している。
なんとか落ち着きを取り戻したみたいだが、その為の代償の大きさは計り知れないものだったようだ。
「…」
ぺちぺちと、壁にて頬を叩いて気を引き締めさせるさなえ。
げんなりして落ち込んでいる様子だが、これでよかったのかも知れない。
…ふと、さなえの視界に何か目に触るものが映る。
それに目線を向けると、先ほどの争いの火種となった缶詰めがぽつんと横たわっていた。
「…」
「…ゆっ」
二人は、恐らく同じ事を考えているのだろう。
こんな缶詰めが無ければ、悩む事は無かった。
確かにその通りであるが、…同時に二人は、無いよりは合った方が格段に良いという事も、理解していた。
缶の容器の大きさから推測する量にして、二人で缶詰めを分けて食べたのではとても腹の足しにもならないだろう。
だったら、いっその事一人で缶詰めを食べた方が良い。
…どちらが?
二人の悩みは、自分たちが食べ物に対して、妥協できるラインをゆうに通り越していることに対してである。
譲り合えるほどの余裕など、既に空腹という感覚により、よりパンパンに埋まってしまったいる。
極限の状態での葛藤が、二人の頭を抱えさせて苦悩させる。
「ゆう~…。…」
「…?」
突然、息を漏らしていたさなえがどこかを注目し始めた。
どうしたのだろうと、まりさはさなえの顔を覗きこむ。
その目線の先には、建物の陰に隠れておずおずと縮こまっている、ゆっくりのすわこの姿があった。
すわこが自分の存在が気付かれたことに目を開いて驚き、ビクリと体を震わせてひるむものの、その場所から離れようとはしない。
しばらく二人は見詰め合ったままであったが、次第にすわこが缶詰めを物欲しそうに眺めながら、さなえたちの方へとふらりふらりと近寄ってきた。
「??」
はたからその様子を見ているまりさには、事態がイマイチ飲み込めていない様子である。
しかし、なんとなくではあるが、すわこも当然食糧が欲しいのであろうなという事だけはきっちりと理解できた。
「…ゆっ」
さなえはすわこの前に立ちはだかり、物欲しげなすわこに拒否の態勢を示す。
すわこは自分を圧迫してくるさなえに驚き怯えながらも、欲を隠さずにじりじりと缶詰めに近づこうとしる。
それでもさなえはすわこを通せんぼし、缶詰めに一向に近づかせようとはしない。
さなえのまなざしは、苦渋のものである。
「…ケロ」
諦めきれないのだろう、すわこはまだ缶詰めに近づこうと足掻いている。
その内に耐えかねたさなえが、すわこの体をぼんと体当たりしてすわこを遠ざけた。
「…」
すわこは残念そうに、心残りに後ずさりをして振り向きながら、どこか別の場所へと跳ねていく。
さなえはすわこの姿が見えなくなるまで、すわこから目を離さないでじっと用心をしている。
…建物に姿が完全に隠れ、見えなくなった所で、さなえはお腹から息を吹き出す。
そのまま、その場所にへたりと座り込んでしまった。
「…ゆっ」
まりさが、さなえを慰めるように側に寄り添う。
さなえはそれを受け入れて、二人はお互いにもたれ掛かりながら、感覚すら危うくなっている自身の五感を休ませる。
時折気が遠くなるのだが、ここで一度意識を失えば最後、…間違いなく動けないであろう。
ただでさえ臨界点などどこかへ忘れてきた体なのに、くだらない喧嘩までしてしまいスタミナが底を尽きているのだ。
なんとしてでも体を休ませて、食糧の探索を行わなければならない。
…この缶詰めは、まぎれもない生命線であった。
例え食べられなくても、鋭利なものを見つければ食べられるという、希望の意味合いでも。
「ゆっ」
目をかすめさせながら、周りを伺っているさなえ。
ただでさえいつ失神を起こしてもおかしくない状態なのに、神経を張らなければならないというのは、大層な気苦労であろう。
まりさは、さなえよりかは大らかに構えている様子ではあるが、さほどさなえと変わりは無い。
同じく、気を澄ませ尖らせている。
…休まる暇も楽しみもない。
わかりきっている事である。
捨てられた通りに足を運んだ時から、覚悟していた事である。
今までもその様な考えはちらついていたが、とりわけ気にもしていなかった。
…しかし、今は状況が、状況。
いっそ生に諦めた方が、楽になる?
「ケロ~!」
「…! ゆがっ、あっ!」
「…! ゆ゛ーーーーーっ!」
突如、先ほど諦めて帰った素振りを見せたと思われるすわこが、さなえたちの背後を回り缶詰めを強奪し始める!
一瞬気が遠のいた瞬間を突かれてしまい、まりさたちは反応こそ出来たものの、すぐさま取り返す事を行動に移せなかった!
慌てふためきもたついた様子のすわこであるが、その姿は必死そのものでただひたむきに缶詰めを口に咥え、ガラクタが溢れかえる道を走り逃げる!
まりさたちもすぐにすわこの背中を追い掛ける!
「ケロ、ケロ、…はっ、…」
全力で通りを駆け抜けているすわこ!
その足取りは決して速い訳では無いが、さっぱりエネルギー不足のまりさたちといい勝負の速さで通りを駆けている!
すわこが角を曲がる!
…その道の中央にはがれきになった大きな岩が存在するも、当のすわこは気付く様子も無く血相を変えて走っている―…!
走る事に集中している事が仇となったか、すわこは目の前の危険に気が付いていない!
「! ゆっ!?」
さなえが危険に気付き、すわこに叫びそのことを忠告する!
しかし、むしろその呼び掛けがすわこには呼び止めに聞こえたのか、より加速を始めてしまう!
「…ケロ、ケロ」
「ゆっ、ゆうーーーっ!?」
さなえは、叫ぶ!
その手ごたえ空しく、すわこはしゃにむに走り続けるのみ…!
すわこの体がとうとう岩面のすぐ側にまで近づき、…顔を、のめり込ませる!
もう、避けられないだろう、さなえは思わず目を塞ぐ!
あと、もう少しなんだ、もう少し逃げれば、ご飯なんだ!
ああ、お腹空いたなあ。
いつぶりかな、まともなご飯はもう一ヶ月は軽く食べてないな…。
苦しいな、苦しいけど、今踏ん張れば滅多に味わえないご馳走が食べられるんだ!
お二人には悪いけれど、無用心なのが悪いのさ。
私は私に素直に動くよ、あともう少しだ、もう次の角を曲がれば追ってこれないだろう、
走れ―…!
「…、…、…!?」
すわこが目を開き、広がっている視野から捕らえた景色は、何故だか曇天の空が視界いっぱいに広がっている光景だった。
私は道を走っていたはず?
疑問に思い体を動かそうとしてみるも、なぜだか前へ駆け出せない。
他にも、視界には残骸が舞い散っている様が、その瞳に映っている。
浮いている? 私が? …そんなはずは無いか。
とにかく二人から逃げないと、…すわこはそれだけを考えていた。
なんとなくだが、すわこは自分の体が、…特にお腹と顔が、やけに火照っていることに気が付いた。
やがて火照りは火にあぶられた様に熱くなり、すぐにスッと熱はどこかへ逃げてゆく感触を感じる。
変だなと片隅に思いながらも、別に怪我をした訳でも無いし気にしている余裕は無いと判断したのだろう。
すわこは、そのままもう一度体を動かした。
鈍い音が、通り全体の建物に吸収されてゆく。
道の真ん中で乱雑に転がっている大きな岩に衝突したすわこは、勢い良く弾き飛ばされてしまう。
その際に口に咥えていた缶詰めも吹っ飛んでしまい、すわこよりずっと先の所に鈍い音を立てて、地面に着地する。
まりさは、急いで缶詰めを取りに行く。
さなえはすわこに急いで近付き、…岩近くに横たわる、すわこの様子を伺う。
すわこは、ぴくりとも動かない。
「ゆっ」
まりさが息を切らしてしんどい表情を隠さずに表して、さなえの近くへ向かう。
すぐに、その表情は変わった。
…目を見開いて驚いた、はっとした表情であった。
「…」
…存外早く、決着は付いた。
缶詰めは、取り返せた。
少しばかり心配した缶の外傷も吹っ飛ばされた割には憎いほど被害は少なく、ちょっぴりぺしゃんこに潰れた程度の被害である。
よって、状況は先ほどまでとは何ら変わらない、元々ずっしり来ている疲れに少しばかり疲労が上乗りしただけであると言える。
…はずだが、
「…」
「ゆう…」
まりさは、さなえを気に掛けた様子ですわこに近づき、さなえをなだめる。
しかしながら、さなえはまりさの労わりを気に掛ける様子は無い。
ただ、すわこの前で震えているのみだ。
幼い顔立ちをしているすわこの相貌は、満足をした、幸せのものだった。
「…ゆ゛っ、がっ、…あ゛あ゛あ!」
その内にさなえは口を開いて、少しずつ、その胸内の気持ちをあらわにしてゆく。
…胸内からとめどなく氾濫する苛立ちを、えずき、唸り、…叫びに変える。
その叫びもただ大声で張り上げるものでは無く、出しづらそうな、怒りが膨大すぎてどこか穴の抜けた、…篭った声。
自分たちのふがいなさはもちろん、…自分たちの浅ましさ、環境、全てに。
くだらない事ばかり繰り返す自分たち、理不尽な環境にどうしようも隠せない憤りを感じて、やりきれなくなっているのだ。
「あ゛あっ、あ゛あっ、あ゛あ゛あ゛あ゛っ!」
噴流する怒りを、そのまま吐く、叫ぶ、当り散らす。
…一通り叫び終わり、さなえは脱力したかの様に、やはりその場に座り込んだ。
さなえは目を閉じて、うんざりとした、嫌気の差した表情をしている。
こんな所で無駄に叫び体力を消耗しても意味が無く、ただ失うだけということを、…理解しているからだ。
それがわかっているだけに、歯がゆく、無念で、無力だと思い知らされる。
「…」
まりさは、温もりが逃げて冷たくなったすわこを凝視している。
その内に見るという行動から触るという行動に変わり、まりさはすわこの頬を小さく一かじり、口の中に含む。
余り美味しくは無いが、食べられない事も無い。
むしろ今の自分たちにとっては極上のご馳走だろう、まりさはいよいよすわこにあり付こうとする。
「…ゆっ」
さなえは、すわこを食べようとするまりさを静止する。
…倒れ込んだすわこの周辺に散らばる、鋭利な岩の破片を口に咥え、缶詰めの蓋に軽く当てる。
そのままキリキリと破片を押し付けて、カコンと、小気味良い音が鳴り缶詰めの蓋端に穴を透かす。
丁重に、そして力強く破片を回してゆき、最初に開けた穴の手前まで缶の蓋をこじ開ける。
「ゆっ」
さなえは、まりさに笑いかける。
ひたむきなさなえに、まりさは自分の行動を恥じ入たのだろう、下を向いてバツが悪そうに唇を尖らせる。
されどもすぐに拗ねた様子から立ち直り、それから顔を上げて、同じくしっしっしとさなえに笑いかける。
二人は何も無い通りで、お互いの笑い声をこだまさせ、笑顔を浮かべ合う。
その面構えに、先ほどのいがみ合っていた醜い感情は、欠片たりとも含まれていなかった。
さなえたちは、缶詰めに注目する。
くり抜いた蓋を上にあげ、いよいよ中身があらわになったその姿は、二人がずっと求めていた、
食べ物…―!
「ぶえっ、ゆっへぇ! くっさ!」
(ダッダラララダッダラララ)
(アッハッハッハッハッ…)
CAST
さなえ Sanae
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,. -<. `ヽァo、`ヽ 人 i
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ノ ! ; ! i'´ i i <
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i ,' ! 'ノ ヽ ` ! / ,' !
!_ハ_! ,ハ ⌒ ⌒ !コ i ヽ___
ソーr' !'" ~ ""'r'´二.ヽ ',
;' ノノ>.、.,_ _,. イ/´ _iノヽ i
i ン´ ,,.ィ`i7こ__ノ こ二、ヽ,ハノ
', ! ァ'レ' レ' i:::::iヽ._/ レ'
、_)、ノヽ/ / |:::::! (二`ヽノヽ_
てんこ盛りで
ダンス♪ シャダバダ ランダバエビバ~ディ♪
まりさ Marisa
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___,,.へ./:::::::/\:::::::::::::__::::::::::::::::::::_;;:-‐''" |_____
「 `` ヽ、_ハ-'ァ´ ハ⌒ヽ-''" _,,. /
rソ \__ >''`'ー---─'--< _;:イ___ /
く >'"::;:- '"´ ̄`ヽ、::::-─- '"´ ̄ `ヽ、:::::::::`"'<
ノ>'"_:;ア´ ヽ、::::::::::::::\
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く;::::::::::::::/ _,..;:r---―-、,..__. ,;'il:;} ,i ハ_ iヽ;__;;;:::::>
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// ......:;::::::::::::. ヽ、\ ゙ヽ ヘ::: γ=;ァ:::::::'レ'_ン i \
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..:::イ;;.ヽ::;;;;;;;;;(__ノ /'" ::::::::::::ハ ノ /‐ 、' ヽ.
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そうだ、なんで腐っているって気が付かなかったんだ、まりさのアホが…。
疑ってかかれよ、元々あの缶はパンパンに破裂しそうなくらいに腫れていたんだぞ…?
最初から食べられないことくらい気付けよ、まりさは、まりさは…。
なんだか体中感じる 感覚タンデム中♪(まだまだ!)
きめぇ丸 OYAKATA AYAYA
// ヽ,
''"´ ̄`ヽ、((⌒ヽ
,.'´ 、、 ヽ ⊂_ ヽ
ノ lヽ j /、lヽ ト、 .', (⌒ヽ, 関・係 ないから
(⌒ヽ∩ h'´ r'"イ .ノ\| .r=ァ レ'{ } | ⊂ `、
ヽ ノ {ヽ.,l.,l r=- l1 / /> ) ))
\ \´レ1ヽ'、 ー=‐' // /
(( (⌒ )、ヽレ~', /
\ \ / (
てんこ盛りでダンス♪ シャダバダ
// ヽ,
''"´ ̄`ヽ、((⌒ヽ
,.'´ 、、 ヽ ⊂_ ヽ
ノ lヽ j /、lヽ ト、 .', (⌒ヽ, 関係ないから~♪
(⌒ヽ∩ h'´ r'"イ .ノ\| .r=ァ レ'{ } | ⊂ `、
ヽ ノ {ヽ.,l.,l r=- l1 / /> ) ))
\ \´レ1ヽ'、 ー=‐' // /
(( (⌒ )、ヽレ~', /
\ \ / (
ランダバエビバ~ディ♪
すわこ Suwako
l'''"\li,-,,,,-‐‐‐-,,,/ i',il'/`''li
i , (ヒ_],i!.ノ;;:::::: i::::il ヒ_ン ),|!;
/'''`゛=='" /::;;::: ;;;::::`''=='",,|
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/__ .-‐ニ=--────-=ニ、..,,_ .,_ !
,..-'´ァ''"´ / ;' ; '; `"ヽ`ヽ、
r'"´:::::::/ / ;' _」ノ! ハ, 、_L_ ! '; ';:::::::`ヽ.
'、::::::::::;' '、 i´ヽ_」ハ / ! ハ、!__ノ ,.イ .!::::::::::::::';
ヽ、:::! ,! `!コ7´(ヒ_] ヒ_ン`Y_」 ハ::::::::::::ノ 本当はね、私もっと出番あったし、死ななかったし、
`V ヽ、,ハ ! ,___, .!7i,. イ::::;::- ''´ 何よりもレギュラーだったんだよね
`ヽ// .! .! ヽ _ン ,! !`ヽイ おかしいね
/(_ノ ,ハ ,ハ/|_ノ '、
, ' .! !>,、. ,..イ ! | i ';
` } \
|;;;; ,;;;;;;;;;ヽ _
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', ,;;;;;;;;; ,;;;;;;;;; ヽ
∧ ;;;;;;;;;;;;;;;;,,,,, ヽ、
/ ヽ、;;;;;;;,,,, ヽ、 ;;;;;;;;;;;;;;;,,,,, }ヽ、
/ >、_;;;;;;;,,,,, ヽ_ _ムミミヾ
/ ;;;;; / `T´ ̄ `'ー- 、',__ ̄ ー--─  ̄ ゙ヾ
〃´  ̄ `'ー- 、.,,_,,,,, _`⊃
なんだか体中感じる感覚タンデム中♪
STAFF
SPECIAL THANKS
がいたwiki
時間
はらはら二人きりのシートに 跨いだんだったらまあしっくり♪
びっくり体験ビーツ大回転 はたいたマシーンの尻ピンポイント♪ …
原作 増田龍治『ガラクタ通りのステイン』
EDテーマ ハルカリ『タンデム』
NEXT! To Be Continued...
- 中盤にいきなりさなえとまりさが潰しあいを始めたときはびびりました
いつかは戦うことになりそうだと予想してたけど、まさか二話でやるとは思いませんでした
理性が勝って相手を殺さずに済んだけど、状況が好転してないので、これから先どうなるんでしょうね?
そう思っていたのに楽屋裏wwww
たしかにきめぇ丸出てきただけだしすわこは扱いひでぇw -- 名無しさん (2009-06-06 09:11:17)
- 缶詰めはシュールストレミング?
ひでぇw -- 名無しさん (2009-06-06 09:51:47)
- マジで生きることに必死で、読んでいてズシっと重くなります。
でもそんなところに胸を打たれるので、それを遠慮なく書ききって欲しいです。
CASTのすわこの体……ひでぇw -- 名無しさん (2009-06-06 11:27:25)
- 生命の極限を感じる作品だ。
そしてキャストもまた笑わしてくれるw -- 名無しさん (2009-06-06 18:44:26)
- …すわこちゃんしんじゃた…。 -- ゆっけのひと (2009-06-10 06:41:58)
- すわこの扱いwww -- 名無しさん (2009-06-21 22:50:11)
最終更新:2009年06月21日 22:50