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AM2:00 迷いの竹林
迷いの竹林のある場所。人間が滅多に現れないこの場所では、様々なゆっくりが生活していた。
時刻は深夜。この時間帯に起きている人間は少ない。
ゆっくり自体も夜は寝ていることが多いだがこの群れでは様子が違っていた
夜中だというのにゆっくり睡眠をとらずに自分の子供をあやしつづる親。
自分の伴侶のためにと遠くまで栄養のある食料を調達しにいくゆっくり
ゆっくりするべき時間なのに群れは全くゆっくりとすることはできなかった。
春さんになって食料も増えてゆっくりできるはずだったのに…
その様子を見上げるほどに大きいゆっくり、多分全長は3メートルはあるだろうと思われる
それに髪の毛に結ばれているいくつかのリボンや帽子をつけたゆっくりが辛そうにみていた
横にいるれいむも全長3メートルはあるだろうと思われる。
ドスや巨大種と言う種類のゆっくりがいる。
『ゆっくりをゆっくりさせるための存在』とか何とか言われている巨大なゆっくりだ。
体長は2メートルと比較的常識的な大きさから10メートル以上の非常識極まりないものまでいるらしい
頭脳は賢さに定評のあるぱちゅりーを遥かに凌ぎ、その力は人間ですら数人がかりでないと敵わない。
どんなゆっくりよりも気性が穏やかで優しく、ゆっくりも含めた全ての生き物をゆっくりさせたいと願う、
それがドスとよばれる種類のゆっくりの特徴のはずだった
だが、現在は群れの混乱の中で長であるドスまりさとビグれいむの夫婦は困っていた。
それともう一人のリーダーこの場にはいないクイーンありすと呼ばれる個体がいた。
この3人が迷いの森のゆっくりをまとめているゆっくりのリーダー達だった。
だがこの群れでは現在最悪の状況になっている。謎の病気の発生が原因である。
博識なぱちゅりー種でもその病気の存在はわからないという。
ただわかることは、その病気のゆっくりと一緒にいなければ病気は移らないことがわかっている
病気による死者は現在まででていないのがせめての幸いだろうか・・・
ぱちゅりーの提案に病気のゆっくりはドス夫妻がすんでいた大き目の巣に隔離している。
結果、病気の蔓延は群れ全体にいく前に防げたが半数近くのゆっくりが病気で動くことができない。
特に子供の個体ほど症状が重くれいむ種などでは子供のそばを離れようとしない個体も出てきた。
近くの竹の笹や竹やたけのこを主食としていた群れだったのだが少しでもおいしいものを手に入れようとする固体も出てきた。
その結果、栄養源のあるものを食料調達で遠くの湖に行く個体が出ている。
そのうちの一体はゆっくりちぇんやめーりんからおいしいものをもらったといっていた。
そして、それを自分の子供にわけていたが最近ではもらえなくなってしまったらしい。
というかそのまりさ種自身が病気になったために食料調達に出れなくなってしまったのだ。
人間さんの里の反対側の人間さんの家に住むちぇんだったとそのゆっくりはいっていた。
人間さんの里には現在のところは特に問題は起きていない
もしくは他の群れを探す選択肢もあったがこの迷いの竹林では群れはここしかない
だがこのままでは食糧不足のためウサギさんの家か人間さんの町に行くかの2択を選択せざる終えないかもしれない。
どうするべきか話しているときに一人の人間を発見したという報告を聞いた。
氷の羽と水色の髪と青いリボンが特徴のゆっくりちるの
緑の髪と頭に生えた2本の触角が特徴的なゆっくりぐる
水色の長髪に赤い布のついた藍色の帽子をかぶったゆっくり…ゆっくりけーね
赤い髪に帽子をかぶっており帽子のてっぺんには鳥の羽のような飾りがついているみすちーの5人だそうだ。
ドスとビグれいむを中心とした幹部仲間の間で会議が行われた。
人間と接触をするかそれとも無視をしてほっとくべきかという意見だ。
「むきゅ、人間さんはいろいろと薬や知識を持っているわ、接触すべきよ」
「うんうんわかるんだよー!!人間さんに助けを求めるべきなんだよー!」
「れいむも子供の病気を人間さんに見てもらうべきだと思うんだよ」
れいむとちぇんとぱちゅりーのそれぞれの代表は人間に助けを求めるべきだと主張をした。
実際には人間の中でも医者ぐらいしか病気がわからないことを彼女達は知らないのだった
「人間さんはゆっくりできないからほっとくべきなんだぜ!!」
「人間さんは都会派じゃないわ。あわずにいるべきよ」
「もしも、悪い人間さんだったらみょん達だけでは勝てないかもしれないみょん」
まりさとありすとみょんのそれぞれの代表は人間と接触を控えるべきだと主張をした。
実際に彼らの判断はただしい部類にはいるだろう。
人間と直接かかかわりを持てばゆっくりの生活に変化をもたせる可能性が高いからだ
そういった場合に人間の食べ物しか食べれなくなったりもとの生活に戻れない可能性があるからだ。
種の中心の代表の意見は半々だ話し合いは完全な平行線をたどり続けている
どちらを選ぶかはリーダーに一任することに決定した。
「ビグの意見ををみんな聞いてね。ビグは人間さんに会うべきだと思うんだよ。病気の子を見てもらおうよ」
「ドスは反対なんだよ。こんな遅くに歩いている人間さんなんておかしいんだよ。もしかしたら妖怪さんかもしれないよ」
その時だった。なぞの病気にかかっている最後のリーダーの意見を一体のゆっくりアリスが持ってきた
クイーンありすと呼ばれる巨大なありすの意見だった。
「クイーンも人間さんの意見を聞くべきだと判断するわ。どちらにしろこのままでは群れは…」
「ドスもわかっているんでしょ。人間さんに助けを求める以外の方法はないってことに?」
確かに自分達だけの実力ではできることは何もない。
ぱちゅりーの薬の知識では結果を残せないでいる
まりさやみょんやちぇんの狩能力だけでは群れを維持でしていくのが難しくなってきている
れいむ種は、子供に対しての心配から狩に出ることを拒む個体もいるほどだ
これ以上ゆっくりである自分達にできることは何もないのかもしれないとドスも感じた
「ドスも納得したんだよその人間さんを群れに迎え入れてあげるんだよ」
そういうとまりさ種に人間を群れに迎え入れるように指示を出した。
「人間さんゆっくりしていってね!!」
「ゆっくりしていってね!!」
「ドス達が人間さんと会いたいって言っているんだよ。ゆっくりしないでついてきてね!!」
その人間は少し悩んだようだが群れの中にゆっくりとはいってきた。
そして、ドスの前に行くとドスとビグに視線を向けた。
見上げるほどに大きいドスまりさ、多分全長は3メートルはあるだろう
ここまで大きくなったゆっくりは人間や妖怪の気配を感じると身を隠すようになるからみつからないかもしれない
私は、れてぃよりも巨大なゆっくりに内心で驚きながら挨拶をした
「はじめまして、ドスまりさにビグれいむでいいのかな?」
「ゆっくりしていってね!!人間さん。ドスはドスだよ」
「ゆっくりしていってね!!人間さん。れいむはれいむだよ。人間さんにお願いがあるんだよ」
「なんだい?」
「皆が怖い病気さんにかかってしまったんだよ。人間さんに治してほしいんだよ」
「どこにいるんだい?とりあえず会ってみたいな」
私はドスまりさについていくとゆっくり達の集落が見えてきた。
竹林の中にぽっかりと広い空間がありそこにはゆっくり達が不安そうな顔をしていた。
竹によって地盤が安定しているのだろうかとても大きな洞窟の前につれてこられた。
私は連れのゆっくりにここで待つように言うとドスまりさのあとをついていく
あのドスまりさまで入ってしまう、どれだけこの洞窟は大きいのだろうか……
その先には巨大種の一種が苦しそうにしていた。カチューシャから巨大種の一種でクイーンありすと呼ばれる個体がいた
それ以外にも多くのゆっくりが苦しそうにしているのを見て私は状況を判断した。
私の管理する牧場のゆっくりと同じ病状だったからだ
「これはゆっくりエンザという病気だよ」
「ゆゆゆ、お兄さんは病気のことを知っているのなら直す方法もわかるんでしょう?」
「申し訳ないが私には治療法側からないんだ…今からこの病気について医者に行くところなんだ」
それを聞いたドスまりさとビグれいむは残念そうな顔をした。
「とりあえずこのゆっくりたちを隔離して他の健康なゆっくりが近づかないように気をつけなさい」
「ゆっくり理解したんだよ…お兄さんはこのあとどうするの?」
私は自分が経営しているゆっくり牧場においてここと同じ様な病気で苦しんでいるゆっくりがいることを説明した
そして、それを直せるかもしれないと考えて永遠亭を目指していることをはなした。
「ゆゆゆ、だったらまりさもいっしょにいくよ。」
「それは構わないのだが確実に直せるかはわからないんだよ?それでもくるのかい?」
「何もしないで皆が苦しむよりはマシだよ。まりさも行くんだよ?」
「君は、永遠亭の場所を知っているのかい?」
まりさはゆっふんと頷くと洞窟をでると半数程度に減った群れの中心に戻っていった。
「皆よく聞いてねこの病気はゆっくりエンザというんだよ」
「むきゅ。それでどうすればなおるの?」
「それはお兄さんが説明をしてくれるんだよ」
私は同じ様な病気で苦しんでいるゆっくりがいることを説明した
そして、それを直せるかもしれないと考えて永遠亭を目指していることをはなした。
そのときだった見覚えのあるまりさが出てきた。
たまにうちの牧場に入ろうとして門番のめーりんや犬に追い返されているまりさだ。
だが実際はめーりんやちぇんが毎回自分の食事を分けていることを私は知っていた。
まてよこの群れで病気が発祥した時期を確認しなければ…
「ドスまりさ…ひとつ聞きたいのだがこの病気ははやったのはいつごろだい?」
「お月様が半分ぐらいのときだよ」
ということは1週間前ということだろうか私の牧場で病気が広まったのは3日前だ
なるほどそれが原因…感染経路がわかった気がしてきた。
この群れのゆっくりが私の牧場の方にきたのが原因なのかもしれない。
すなわち、この群れのまりさ→めーりん・ちぇん→子ふらん・子めーりん→さくや→牧場全体
といった感染経路をたどってきたのではないだろうか…
今は、それよりもこの病気をどうやって直すかかが先決だ。
「お兄さん心配しなくてもドスが『えいえんてい』まで連れて行ってあげるよ」
「群れをほったからしにしても大丈夫なのかい?」
「今はそれよりも病気を治すほうが先決だよ」
ドスの考えとしてはこのまま労働力が減り続ければどちらにしても梅雨の時期に群れが壊滅してしまう
だったらこの人間さんと一緒に病気を治せる『えいえんてい』に行くことが先決だ
仮に自分がいなくなっても
ビグ・れいむが群れをまとめてくれるはずだ
私は一緒に来るというドスまりさと一緒に永遠亭を目指して旅を再開したのだった
見掛けにそらずすばやいスピードで跳ねていくドスのあとを私達は追いかけていった。
自分の群れを助けようという意思を持った勢いを感じた
次回のゆっくり
「軽くカールした黒髪からと丸みのあるウサ耳を生やしているゆっくり誰だ?」
鳴き声『うそウサ』
「薄紫色の髪から、取り外しのできそうな耳を生やしたゆっくり誰だ?」
鳴き声『ゲラゲラゲラ』
「ウサ耳の生えたゆっくりだれだ?」
鳴き声『…』
次回も、ゆっくりゲットじゃぞ
byゆっくり博士
AM3:00 永遠亭入り口 へ続く
【あとがき】
作者名無しです。
普通種を久々に書いたがやはり書きやすいと思いました。
最終更新:2009年10月27日 19:59