「おいこら、今の強引なまねはいったい何なのさ。」
「流石の天人もこの扱いにはブチ切れて当然だった、
お前上手投げでぼこるわ…。」
SUMOUパワーにはまいったな!なノリで押し戻されたてゐ達御一行。
そして、そんな強引な方法で引き留められたてゐ達は当然の如く文句を投げかける。
それに対し、レティは静かな怒りと共にこう答えた。
「あんたら、ここまで首を突っ込んどいて他人の不利なんて良い度胸しているじゃないの。」
「ツッコむも何も、私らにはツッコむ首も…。」
「ありませんがって言うつもり!?
とにかく、今更勝手に退場なんて私が許しませんからね!
よく覚えて起きなさい!」
レティは鬼気迫る表情でそう言ってきた。
「お、おぉ…。」
「な、何か凄くビビってしまうど…。」
万事屋トリオもこの気迫には思わず後ずさりしてしまう。
「何か副長、いつもより迫力がありません?」
大ちゃんも、レティの迫力に怖じ気ついている。
「そりゃあ、人数が減ったら自分が襲われる確率が高くなるからね。」
そしてチルノは平常運転であった。
「…チルノ、言っとくけど、市民の安全確保の為だから、
いざという時の身代わりにしてやろうとかそんな狡いこと考えてないから。」
そのちるのの言葉に対してレティはそう弁明する。
そう言うフォローをしておかないと後で変な噂が広がることになる。
ちるのの場合は特に。
「やれやれ、お化け相手にビビりすぎだっての、
何?今夜は一人でおトイレに行けないのってか?」
そして無理矢理部屋の中に戻されたてゐは不満げにそんなことを呟く。
「…あんたね、そのせりふおもいっきり自分の事を棚に上げてるわよね…?」
レティはてゐを睨みながらそう言った。
「何のことかな~?」
そしてすっとぼけるてゐであった。
出、そこへてんこがこんな質問を投げかける。
「…おいぃ、私たちは結局どうなるんですかねぇ?」
これに答えたのはちるのだった。
「お化けをどうにかするまでここを出られないんじゃね?」
「…やっぱりそうなるんだどね、ハァ。」
こんな面倒なことになるのならてゐが変なことを計画した時点で体を張ってでも止めておくべきだったと後悔するれみりゃであった。
「…しかし、これからどうするんだ?レティ。
お化けが本格的に敵対してきたとなるとこれから大変なことになるんじゃないか?」
ゆーぎはレティにそんな質問を投げかける。
「…それは間違いないでしょうね。
このままじゃ第三の被害者が出てしまうわ。」
「ああ、それは間違いない。」
「…だから、そうなる前に行動に移る。」
「!?」
レティの言葉はゆーぎ、ちるの、大ちゃんを震撼させる。
「?レティさんはいったい何が言いたいのだど?」
「ぜんぜんわかりあせん。」
一方、万事屋の二人はイマイチ理解できていない。
「…ちょっと考えれば解るでしょうに、
要するにいつも通りって奴だよ。こういう異常事態に対するね。」
…勿論、残りの一人は理解できている。
レティは息を大きく吸い込むと、もの凄い大声でこう叫んだ。
「総員!臨時戦闘態勢で集合!」
ガラララララララララッ!
レティのその声と同時にフスマが一斉に開かれた。
___ _ ___ _ ___ _
,.:''´::::::::>‐─``-....,,_ ,.:''´::::::::>‐─``-....,,_ ,.:''´::::::::>‐─``-....,,_
/:::::::::::/:::::::::::::::::::::::::::::`':, /:::::::::::/:::::::::::::::::::::::::::::`':, /:::::::::::/:::::::::::::::::::::::::::::`':,
, -<;::::::::::/::_、:, --──- ::;;_::::!\ , -<;::::::::::/::_、:, --──- ::;;_::::!\ , -<;::::::::::/::_、:, --──- ::;;_::::!\
ハ, `ヽ:::!/ ``ヽ,丶 ハ, `ヽ:::!/ ``ヽ,丶 ハ, `ヽ:::!/ ``ヽ,丶
| O' i ハ !ヽ ナト、ヽ f' | | O' i ハ !ヽ ナト、ヽ f' | | O' i ハ !ヽ ナト、ヽ f' |
ト | `ト--ヽ_| --丶 ! |ノ ト | `ト--ヽ_| --丶 ! |ノ ト | `ト--ヽ_| --丶 ! |ノ
/ ,.ハ_.,イ ( ヒ_] ヒ_ン) | |__| / ,.ハ_.,イ ( ヒ_] ヒ_ン) | |__| / ,.ハ_.,イ ( ヒ_] ヒ_ン) | |__|
/ / / | | "" ,___, ""`|´ヽ / / / | | "" ,___, ""`|´ヽ/ / / | | "" ,___, ""`|´ヽ
(. !/´`!、 ヽハ ヽ _ン ノ\! (. !/´`!、 ヽハ ヽ _ン ノ\! (. !/´`!、 ヽハ ヽ _ン ノ\!
\ | ) 八 \'' ,ィ' ハ 〉 \ | ) 八 \'' ,ィ' ハ 〉 \ | ) 八 \'' ,ィ' ハ 〉
ソ (ノ´\ヽ_ `i tァ‐<´!/`∨ ソ (ノ´\ヽ_ `i tァ‐<´!/`∨ ソ (ノ´\ヽ_ `i tァ‐<´!/`∨
|) `,-‐'´ ヽヽ|\|ヽ! \| `ヽ ヽ ri |) `,-‐'´ ヽヽ|\|ヽ! \| `ヽ ヽ |) `,-‐'´ ヽヽ|\|ヽ! \| `ヽ ヽ ri ri
l l ヽr‐─ヽ_|_⊂////;`ゞ--―─-r| | l l ヽr‐─ヽ_|_⊂////;`ゞ--―─l l ヽr‐─ヽ_|_⊂////;`ゞ--―─-r| | / |
゙l゙l, l,|`゙゙゙''―ll___l,,l,|,iノ二二二二│`""""゙l゙l, l,|`゙゙゙''―ll___l,,l,|,iノ二二二二 ゙l゙l, l,|`゙゙゙''―ll___l,,l,|,iノ二二二二│`""""""""""""|二;;二二;;二二二i≡二三三l
| ヽ ヽ _|_ _ "l ̄ ̄ | ヽ ヽ _|_ _ | ヽ ヽ _|_ _ "l ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |二;;二二;;二=''''''''''' ̄ノ
/"ヽ 'j_/ヽヽ, ̄ ,,,/"''''''''''''⊃r‐l'二二二/"ヽ 'j_/ヽヽ, ̄ ,,,/"''''''''''''⊃r/"ヽ 'j_/ヽヽ, ̄ ,,,/"''''''''''''⊃r‐l'二二二T ̄ ̄ ̄ [i゙''''''''''''''''"゙゙゙ ̄`"
/ ヽ ー──''''''""(;;) `゙,j" | | |/ ヽ ー──''''''""(;;) `゙,j" / ヽ ー──''''''""(;;) `゙,j" | | |
その向こうから現れたのは武装して⑨課の面々だった。
「う、うぉ…。」
「ちょ、ちょっとこれはシャレにならんでしょ…。」
武装した⑨課の迫力にたじろぐれみりゃとてんこ。
レティは武装した部下たちに向かってこう言い放つ。
「これから公安⑨課はお化け掃討作戦を実行する!
各般に別れ、詰所を徹底的に調査!
速やかにお化けの正体を暴き、徹底的に叩け!
遠慮はいらない、相手は間違いなく…敵だ!」
レティの演説を受けたゆっくり達は「うぉおおおおおおおおっ!」と騒ぎだす。
レティを中心に叫ぶゆっくり達は、まさに戦闘民族以外の何者でもない。
「…何か、いろいろと凄い光景だどね。」
「本気を出した大人が色々凄いのは良くあること。」
「本気の出し所を間違えてる気はするけどね。」
万事屋三人もこの光景を見て、驚くやら呆れるやらである。
「レティ、お化けを全員で探し出すのは良いが、
そう簡単に見つかるのか?
捜索は前にもやって、そのときは何の成果も得られなかったんだぞ?」
ゆーぎはレティにそう問いかける。
彼女の言うとおり、お化けの調査は前にもやっている。
その時はお化けの痕跡は見つからず池の鯉がザリガニに入れ替わっただけだった。
所長のこの問いかけに対し、レティはフッと笑ってこう言った。
「所長、その時は庭しか捜索していなかったでしょ?
今度は詰め所全域ーー寝室、稽古場、食堂、倉庫、浴室、トイレ、和式トイレ、洋式トイレ、
それこそ全部を捜索するんです。
これで見つからない訳がありませんよ。」
「そ、そうか…前の調査は庭での目撃団が多いという理由から
庭の捜索しかしていなかったもんな…。」
レティの説明を受けて納得するゆーぎ所長。
「…所で、何でトイレだけそんなに細かく区分されてるんだど?」
「それは最後まで知らない方がいい気がする…。」
てゐとれみりゃは二人のやりとりを聞いてそんなヒソヒソ話をしている。
そして、レティは部下に向かってこう言った。
「班分けと捜索場所はもう決めてある!隊員達はすぐさま私がこれから言うとおりに分かれて
お化けの捜索を行うように!そして決して単独行動はとるな!協力してお化けを追いつめろ!
それでは班分けを発表する!
私と第一部隊から第三部隊までは一班!捜索場所は庭と寝室!
所長と第四部隊から第六部隊までは二班!探索場所は食堂、稽古場!
ちるのと大ちゃんは三班!捜索場所は倉庫、浴室!
てゐは四班!捜索場所はトイレ!
れみりゃは五班!捜索場所は和式トイレ!
てんこは六班!捜索場所は洋式トイレ!
以上!何か質問は!」
「異議あり!」
,. -‐-、 ,.- 、
/ i /, ヽ.
/ ハ├──-//i i
,' ┛┗::::::::::::::::::ヽ、! |
i /:┓┏:::::::::::;:::::::::::::::ゝ、____ノ
〉--' /:/、__;:ィ::ハ::、_;:!:::i:::ハ::〈 _, -‐-- 、 ___
i::::::::/::::::ハ_ニ;、,レ レ、_;、ゝ::::|:Y , -'´ 、 ____ 、_ ` ‐、
ハ:::::::レヘ::i' ttテュ,:::::::::,rェzァハソ:::ハ _ /フ´ '-、ミli`´`、'' '―'’
|::::::::ノ:::l:| ,rェェェ、 l:::::|::ノ , - l i 、 ヽ__..ノ
ノ:::::::::::::ハヽ、 |,r-r-| ノ::::i:::(-テ- 、_ __....... 'フ/ 、\`>ニ二=、_イ...ノ
イ:::/::::::/:::イヽ>`ニニ´i':´イ:::ハノ `'''´ ゝミ_-シ//
_, -'´//l' `'l ./ .l / `''-ニ/
./ / /_,-l 〉_ノ| /-、_, - ' l _, - ' ´ ̄
/ / フ' l'./ .l .y 。`、 | __, - '´
/ .l .〈. |' l/ / l __, --' ´
.ノ l' l | / _,/,----、 ヽ , - '´
/ | | .|./ _/ ゝ_ _/
.,. -───-- 、_
,r-< `ヽ、.
_i」:::::i _ゝへ__rへ__ ノ_, `l
,ィ'^{ く::::::::::`レ ゝ-'ー' ̄ ̄`ヽ_ト-、__イ、 .,}^ヽ、
/ { ハ ヽ_<\::::::::ゝ´,イ,.イノヽ! レ ヽ,_`ヽ_>´ ハ } \
/ i !{ \ハ ト、´!::: ( ◎) (◎)y゛,ィ `Y }! i ヽ _, -‐-- 、 ___
L_, { ヘ _}》 ハ !:::: ,rェェェ、 .! ヽノ_ ノ } _」 , -'´ 、 ____ 、_ ` ‐、
`'Y⌒Y⌒ (,ハ:::::::: |,r-r-| lヽ ヘ.⌒Y⌒Y´ _ /フ´ '-、ミli`´`、'' '―'’
〈 i ハ i 〉:::::::: `ニニ´ ,.ィ' ヘ.,〉 , - l i 、 ヽ__..ノ
ヽヘハノ∨\ト`>...,,_____,.、.ィiノ^Y、(- 、_ __....... 'フ/ 、\`>ニ二=、_イ...ノ
_,ノl_〉,.... -‐フ´.`/'´ / `'''´ ゝミ_-シ//
_, -'´//l' `'l ./ .l / `''-ニ/
./ / /_,-l 〉_ノ| /-、_, - ' l _, - ' ´ ̄
/ / フ' l'./ .l .y 。`、 | __, - '´
/ .l .〈. |' l/ / l __, --' ´
.ノ l' l | / _,/,----、 ヽ , - '´
/ | | .|./ _/ ゝ_ _/
/( _,,....,,....,,....,.,,.( ( r r ∠
( /''r''''ヽ:::::::::::::::::::::::::::;;;;/./ニ>
/ ̄ヽ{ ' }::::::::::::::::::::::::::::::::::::::..,,_..,,
 ̄フ...人____( ) )''''''''' '''''ヽ_..,,-"
"-:::/ / i ヽヽ
i { { ! i i i ; i ', _, -‐-- 、 ___
ノ ヽ ヽ ゝヽ人人、/_ノノ i ', , -'´ 、 ____ 、_ ` ‐、
` i \ヽrr=-,:::::::::::r=;ァ| ノ i _ /フ´ '-、ミli`´`、'' '―'’
,' | ).)" ̄ ,rェェェ、 ̄"' |/' | ! , - l i 、 ヽ__..ノ
ノ | ,ノ |,r-r-| 人 V ノ , 、_ __....... 'フ/ 、\`>ニ二=、_イ...ノ
/ | ( >、.._ `ニニ´i.イ ヽ `'''´ ゝミ_-シ//
_, -'´//l' `'l ./ .l / `''-ニ/
./ / /_,-l 〉_ノ| /-、_, - ' l _, - ' ´ ̄
/ / フ' l'./ .l .y 。`、 | __, - '´
/ .l .〈. |' l/ / l __, --' ´
.ノ l' l | / _,/,----、 ヽ , - '´
/ | | .|./ _/ ゝ_ _/
質問というか、異議を唱えたのは万屋三人組
「ナチュラルに無関係なれみりゃ達まで入れられてるのは
良いとしても!」
「あまりにも偏りが過ぎるでしょう!」
「単独行動はとるなって言っておきながら、必然的に単独行動になるのはどうなのさ!
っていうか聞いて言い?和式トイレ、洋式トイレという区分はわかるけど
最初のトイレっていったい何なのさ?」
確かに、基本的にトイレは洋式か和式しかないような気がする。
ならばこの三種類目のトイレはいったい何なのか。
「ああ、出した物を豚が処理する方式のトイレよ。」
ムヾ 川 /////〃〃/// /
タ´`ヾリ////〃〃// .彡 /
タ `"""´´´`ミ ニ 彡彡/
/ 〃 J ミ ニ彡彡/ ニ 、 ⊥ 士 士 士 士 士 | |
{ __{(( .._ ミ ニ 彡 / ノ ノ| ) (メ ) (メ ) (メ ) (メ ) (メ ) ・ ・
}どo ゞ‐`ヱo~ゞ ヾミ彳う)
,' / ``` りノ
! ({ 、 ├タ< し・・・ 信じられん
/| ィニ‐-、 /〃リ
r'´}! } __ ', / r'") べべべ べ べ 便器の中に!
,r==、Zノ| レ三‐ -フ / <ノ
/ ハ {  ̄ / |リ 便 器 の 中 に ! !
_../ ヲ /_ ノ) \ -‐- リ
/´/ 〉ー "/ー‐ ヽ |`==‐ '" ト、
ヽ /
\ /
∠二二 `ヽ -‐‐‐‐‐- /ニニ 、
} } /--_`ヽ
>、 /ニ、 ,ニl ハ ブタが
,' / ̄7 Lj Ljl`‐‐'' ',
. l ,' l | ', l 顔を出してるぞッ!
| | | / _三_ ヽ. l l |
| | ゝl / __ _ヽ. ノ | |
. l ', ゝ{、_.'_、_'__ノ r' / ,'
', ヽ `'-'‐ ‐'‐'‐' / /
ヽ \ / , '
\ \ / /
\ ```""´ /
ヽ、 ___ '´
「まさかのポルナレフかよ!何が悲しくて豚が便座から顔を出すトイレを
一人で調査しなくちゃいけないのさ!」
そりゃあ切れる、流石にこれは誰でもきれる。
そして、万屋以外にも文句を言ってくる奴がいた。
/^\ ,.へ___ ,へィ'´ /\
/ >''´ ̄ ̄`'''ヽ7 _,,.. -──'- く_/ >
| /´ _ _'ヽ、 ,. '"´ `ヽ ̄ ,ヘ
〉 / /´ / , 、 、 ヽ〉 / `ヽ ハ
/ i イ レ\ ハノ! /i i 文,' / / ハ ハ ヽ 、 ', |
└rイ レイ (ヒ_] ヒ_ン)ハヘ| n⌒i .i / /ゝ! _,゙' レ 、_,!ィ|ノ | | i
く_ノ 〉 i"" ,___, " iハ _,,.! ノ | イ rr=-,::::::::r=;ァ レ ! /
ハ. i ハ、 ヽ _ン 人|´ / | レイ |ノヽ ,, iヘ/レ' |
i\レヘハレへ〉'=r--r='i´Vヽy'´ | .| |⌒ 'ー=ョ ハ | Yヽ!
ヽ、,_`ヽ,r'´ `ト、 ∞」 i ノ ト、 .| i .ハヽ、 ,イ|`ヽ! /|
<  ̄〉、___ノ  ̄ Y/ ', \| ハ | | トi`=r─'i´レヘ|ハ〉´ |||
>_/ /〉 , , 、!_ゝ ヽ、 レ' ヽ,アヽ!、:、ハ二/ヽ ̄`lー――一 ̄ヽ||
`(⊆ノ/ / ! ハ \ / i::ヽ,ヘ/:::::ヽ ノ―――‐ し-'ノノ
くヘ,.へ_,.へ__,.ヘ,.ヘ `>i _,!:::::::q::::::::::l
`'r、__ハ___ハ__!ン / ___`Y`'"´|::::::::::q::::::::::|
ト_ン ト_ノ  ̄ ! .!:::::::::q::::::::::|
「あたいもこの分け方には文句があるよ!」
「ちるの!」
「そ、そうですよ!たった二人だけでお化けの捜索なんて
幾らちるの隊長がバカだけど強いと言っても問題が…。」
「大チルはもう古い!」
「え、そこなの!?」
相変わらずどこか論点がずれているちるのであった。
. --- 、, - -- 、
. ': : : : : : : : : : : : : : :ヽ
v: : : : : : : : :,: : : : : : : : : :',
、_/_.: : : :i i i i:ハ: : :) : : : :) : ,'
)_ヽ_/:(--(( ヽノ:ノ--ノ: ノ
(: ヽ_/(( (ヒ_] ヒ_ン| : 2、
く-: : 人:''ノ'' ,___, ''|: : :ン_
'て: : フ人 ヽ _ン 人ギ:.:(
(/''ヽ:ハ/ |___,,, イ:ョヽ:(''
./ヽ / /\// レ゙ )
./ / / // //
/ ./_//__/ ̄
.ヽ、__./:==卯==/ ⌒ヽ
}ー――/ |
/ /〉 __ノ
{z/ノ /ー' /
\/__// /
/ /
./ /
/.^ハ
|_/{ノ
「と、言うわけでわかさぎ姫がいれば寄越して欲しいんだけど。」
「…体付きのわかさぎ姫って陸上生活不可能じゃない。」
「うっ、そこは盲点だった。」
れてぃの指摘にうなだれてしまうちるのであった。
「って言うか、寝室の捜索にわざわざ三部隊も割り当てないでよ。
ギュウギュウ詰めになりたいの?」
と、今度はてゐがレティの部隊編成に文句を言ってくる。
「そ、それは所長の安全面を考慮して…。」
「怖いから沢山お供が欲しいだけでしょうが…
とにかく、これはちょっと偏りすぎ、
もう少し分散しないとねー。」
てゐはそう言って紙を一枚髪の毛の中から取り出すと、
その紙に耳に持った鉛筆で何かを書き始めた。
「…えーとこんな感じで…よし!」
てゐは度や顔でウムとうなずいた。
どうやら満足のいく出来になったようだ。
「見てみろ、これが私プロデュース、最高の部隊表だ!」
てゐは自信満々でレティに紙を付きつけた。
紙に書かれていた部隊訳はこうだ。
1 てゐ 一番隊
2 てんこ 二番隊
3 所長 三番隊
4 チルノ 四番隊
5 大ちゃん 五番隊
6 店長 六番隊
7 レティ 希望の面三箱分
8 れみりゃ まっかちん
「どう、完璧でしょ?」
「いぎありぃいいいいい!」
,. -''"´ `' 、
,'´ ,. -‐ァ'" ̄`ヽー 、`ヽ
// `ヽ`フ
/ .,' /! /! ! ハ ! ', .,. -───-- 、_
( !ノ-!‐ノ ! ノ|/ー!、!ノ ,.ゝ ,r-< `ヽ、.
( ノ レ rr=-,::::::::::r=;ァi"/! ノ _i」:::::i _ゝへ__rへ__ ノ_, `l
) ,.ハ '|  ̄ ,rェェェ、 ̄ ! ヘ( ,ィ'^{ く::::::::::`レ ゝ-'ー' ̄ ̄`ヽ_ト-、__イ、 .,}^ヽ、
) '! ト.、 |-r-r,| ,.イ i .ノ / { ハ ヽ_<\::::::::ゝ´,イ,.イノヽ! レ ヽ,_`ヽ_>´ ハ } \
ノヽ,! i` 、`ニニ´ ´レヘ ノ / i !{ \ハ ト、´!::: ( ◎) (◎)y゛,ィ `Y }! i ヽ
∬ ヽ(へ レィr'7ア´ ̄`ヽ. )' L_, { ヘ _}》 ハ !:::: ,rェェェ、 .! ヽノ_ ノ } _」
┌-┐ ノ /イ Y `'Y⌒Y⌒ (,ハ:::::::: |,r-r-| lヽ ヘ.⌒Y⌒Y´
(i _i rくヽ/!ノ __ ,ゝ 〈 i ハ i 〉:::::::: `ニニ´ ,.ィ' ヘ.,〉
\ \/`/::メ:::`ヽ、_二、___イ ヽヘハノ∨\ト`>...,,_____,.、.ィiノ^Y、
満足げなてゐに向かってれみりゃとレティは全力でそう叫んだ。
「あれ?まだ不満?」
トボケてるのか天然なのか(絶対前者)、てゐは素っ頓狂な顔でそう言った。
「文句あるに決まってるでしょうが!何で私の部隊が希望の面なのよ!」
「れみりゃに至ってはザリガニだど!」
そんなてゐに対し、れみりゃとレティは全力で文句を投げつける。
「何さ、私は平等に人数分けしたつもりなのに。」
「せめて生き物で!」
「言葉の通じる奴で!」
二人は必死の形相でてゐに詰め寄っていく。
「えぇ~でも他にあんた等に回せそうなやつら居ないんだけど?」
てゐは紙切れを見ながらそう言った。
「いや、居るでしょ!主に六番とか!」
゙'-´..``````.´-'゙
゙l'-´..``````..,´-'l゙
/ \
'l, ,ヘ
l, .|
.| '゙|
( )
`-''',.., ,.,,:、
/!ノ`,´-------::´.. リ \
/ { ! \
_,. ‐7′ l ! `ト- .._
,. -‐  ̄ / l ,' ヽ  ̄ ‐- 、
/ / l ̄`丶 '´ ̄/ _ \ \
, ' i / _,. -─-ヘ /-‐  ̄  ̄`` ヽ
/ |:.  ̄ ヘ / . ..:/ .:i ',
. / !:. . 丶. ヘ / ..:;. ′ ..::| 、
/ !::.:..,' . :、:. ヘ. / o ', ..:.::! 丶
. / !::.:! : :. ヽ:...ヘ. ,': ./ .: . i ..:.::' ヽ
/ '、:!___,;_,.. --─-:. ¬ニ Y::../─---‐::¬‐::─:-‐-:- l..:.::;' `、
. / :! :: : : : : : ∨ o .: .: .: :. !:.:/ ',
/ | :: . . . : {. : : : !:' i
{ | : | . : j 〉
`ヽ | : | | /
「店長って三郎店長のことだどか!?
何でこの人にまで部隊を回してるんだど!」
れみりゃの問いかけに、てゐはこう答えた。
「そりゃ、サブリアンから店長を守るための部隊だよ。」
「なるほど、それなら仕方ないわね。」
てゐの答えを聞いてあっさり納得するレティ。
「おい!納得するなど!」
これにはれみりゃも思わずそう叫んでしまう。
「はぁ、だったらどうすれば納得してくれるのさ…。」
てゐはハァ、とため息を付いた。
「少なくとも、もう少し公平な分配をしてくれたら納得するわよ。」
「これ以上公平な分配?う~ん、何かあったかな…?」
てゐが悩んでいると、一人のゆっくりがどや顔で名乗り出た。
,.-、 ,. -、
/::::::::\ /:::::::::ヽ,
,':::::::::::::::::::::ヽ、______/:::::::::::::::::::!
!::::::::::;>'''"´ `"''<:::::く.
!:::::ァ' ,. '"´` ⌒'ヽ;::!
_ノ::::;.' ,' , ; i i ヽ!
`ヽ.,' i ,' ! ,'! /! /! ,' ',
/:i iノ !__,.、/ | / 、|__ィ'/レヘ .'、
./::::! ∠,..イ (ヒ_] レ' ヒ_ン i i>-ヽ
`ヽ! !ノ '" ,___, " ,V i,」
ノ ,' .|ト.、 ヽ _ン ,イ i ',
(rヘ. i ', .|>,、 _____, ,.イ レヘノ
レヽ、/ヽ!,.イ´ \_/iヽ!ノ!/レ'
ト 、, /´`ヽ::ヽ、/ムレ'i`ヽ./!
\_`7 ';:::::'(ハ):::::Y Y
<,__,ゝ、___rノ:::::::::::i::|:::::::i__,.〉,>
∠,_7 /〉:::;:::::::::::;::::::::::! ',>
/ /;:'::::/::::::::::::i:::::::;::'ヽ.i
「どうやらアタイの出番のようね!」
…妙に自信満々な彼女に対し、周りは冷たい視線を送っていた。
「いや、言いにくいんだけどさ。
こう言った事に一番向いてないのはチルノじゃない?」
「隊員の名前も覚えているのかさえ怪しい…。」
チルノも周りの言葉にむっ、と怒りを覚える。
「何さ、アタイだってやるときはやるよ!?
自慢じゃないけど、采配に関してはあのこーりんに迫るって言われてたんだぞ!」
「…こーりんと采配って何の関係があるんだ?」
「多分公明と間違えている感。」
顔を真っ赤にして叫ぶチルノに、てゐは紙をさしだしてこう言ってくる。
「そう言うのは口先だけじゃなく、行動で示さないとねぇ。」
「む!じゃあ証明してやる!」
チルノはてゐから紙を奪うと、すぐにペンを取りだした!
「まず、レティの考えた作戦からして駄目だからそこを帰る!」
「え?」
チルノの一言にレティは素っ頓狂な声を上げる。
「ちょ、チルノ、レティの作戦の何処が駄目だと言うんだ?
人海戦術で詰所中を捜索するのは良い作戦だと思うのだが。」
ゆーぎ所長の問いかけに対し、チルノは何時になく真面目な顔でこう答えた。
「そんな事したらお化けが逃げる!」
「!?」
チルノの指摘にレティはハッとなった。
確かにこれだけの人数でお化け捜索を行ったら、
肝心のお化け自信か危険を察して逃げてしまうかもしれない。
そうなったら、全てが無意味になってしまう。
「た、確かにその可能性までは考えてなかったわ。
チルノ、あんた偶に冴えたことを言うわよね。
ホントに偶にだけど。」
「誉めても何もでないぞ!」
皮肉が少々混じったレティの賞賛の言葉を、
チルノは素直に受け止める。
「なら、一体どうすると言うんだ?」
「ふっふっふ…。」
ゆーぎ所長の問いかけにチルノは不適な笑みを浮かべた。
一体何をたくらんでるのか?その場にいるゆっくりが不安に思ったそのときだった。
「アタイの作戦は…これだ!」
チルノは手に持った紙をみんなに見せるように高々と掲げた。
その紙にはこう書かれてあった。
てゐ、れてぃーおとり。
残りのミンナーその辺に隠れる。
「おいこら待てやぁああああああああ!」
真っ先にそう叫んだのはレティとてゐであった。
「何?こんなに完璧な作戦にまだ文句があるの!?」
チルノは不満げな顔でそういってくる。
レティとてゐは更に不満げな顔で応戦した。
「さっきより明らかにバランスがおかしい!おかしすぎる!」
「だいたい囮って何!?囮って!」
その問いかけにチルノは自信満々でこう答えた。
「決まってるじゃん!お化けを誘う出すための囮だよ!」
「お、お化けを…。」
「誘い出すだと?」
その予想外の言葉に他の⑨課隊員達は動揺する。
チルノはそんな部下達に向かって解説を始めた。
「あえて無防備な姿をさらすことでお化けを誘い出す!
アタイ達は隠れてお化けが現れたら一網打尽!
どう?完璧な作戦でしょ?」
チルノは相変わらず自信満々などや顔でてゐ達にそう問いかけた。
「た、確かに良い作戦かもしれないけど…。」
「それで何で囮役が私とレティな訳?」
この問いかけにもチルノは速攻で答えた。
「そんなのビビリの方が隠れている方も面白いからに決まってるじゃん!」
何を決まりきったことを問いかけるのかと良い顔でそう答えるちるのに
てゐもレティも完全に脱力するしかなかった。
「…二人をおとりにお化けを誘い出す…か、確かにその作戦は名案かもしれないな、ちるの。」
「エヘヘ、誉めても何も出ないよ!」
ゆーぎ所長に誉められて、ちるのは照れながらそう返す。
「ほむ、それだったら私達もただ隠れているだけじゃなく
幽霊が出やすい環境を作り出した方がよくないか?」
「…幽霊が出やすい環境?」
てんこのその言葉にてゐは嫌な予感を覚えた。
「俺たちもお化けの紛争をして場を盛り上げるべき!」
てんこのその言葉に周りにいた⑨課の面々がおぉ~と声を上げる。
「確かに、お化けを誘い出すのに良いかもしれないね!」
「布をかぶるだけでもそれっぽく見えるかもな!」
「あ、こんにゃくとかどうかな!」
⑨課のゆっくりたちはいつの間にかお化けの紛争について話し合いを始めている。
「え、あの、ちょっと…。」
「なんか、趣旨はずれてない?肝試しじゃなくてお化け退治…。」
てゐとレティがツッコミを入れるが誰も聞いてくれやしない。
「よーし!みんなやるぞ!公安⑨課!一世一代の大勝負だ!」
「おぉおおおおおお!」
ゆーぎの号令で⑨課の連中はそれぞれ行動を始める。
もはやてゐとレティでは止められる状況じゃなかった。
「…頑張るんだど。」
取り残されたてゐとレティを、れみりゃが励ますのであった。
最終更新:2014年04月30日 22:33