「ぷくううううううううううううううううう」
「ゆっくりふくらんでいってね!!!」
また何か居るよ。しかも今度は庭に2体も。
OKOK。また前回のように観察してみようではないか。
まずこの2体。毎度お馴染みまりさとれいむである。まりさの方は居たって
普通のまりさのようである。
なんだかれいむの口に息を吹きかけているようだが。
対するれいむの方はと言うと明らかにおかしい。
具体的に言えばまずデカい。しかもただデカいのではなく、風船のように膨らんでいるのだ。
その大きさは優に1mは超えるだろう。ここまで大きくなれるれいむを褒めるべきか、それともまりさの肺活量を褒めるべきかは
実に悩ましいところだ。
「ゆゆ! ぷっくりしたよ! おそらをとんでるよ!」
「ゆーゆ!(とってもゆっくりしてるよ!!!)」
れいむは上空5m程度の場所をプカプカ浮いていた。れいむの底の部分には紐が付いており、まりさがそれを口に加えているために
もう風船にしか見えなかった。ただ、細かい事を言うなら今の状態は浮かんでいるだけのような気もする。
「ゆー! ゆー!」
「ゆっゆっっゆ~♪ ゆっくりとぶよ~!」
まりさが紐を加えたまま、ポヨンポヨンと跳ねている。それに合わせてれいむも上下に動きながら空を満喫しているようだ。
まりさは木の傍を通った。するとれいむが上の枝にひっかった。枝が顔に当たったようだ。
「ゆゆ! いたよまりさ! ゆっくりはなれてね!!!」
「ゆゆ!(ごめんねれいむ!)」
まりさはそういってすぐ木から離れた。
まあ、観察はこんなものでいいだろう。俺はやる事もないので、とりあえず話しかけてみる事にした。
「ゆっくりしていってね!!!」
「「ゆっくりしていってね!!!」」
2体は俺の言葉に反応して挨拶を返す。しかしそれがいけなかった。まりさがそれをやっちゃあマズイのだ。
「ゆゆ? おそらにむかってるよ?」
「ゆゆ?・・・ひもがはずれたよ!!!」
口に加えていた紐を外してしまったまりさ。勿論れいむは風に流されてどこかに飛んでいくことになる。
「ゆゆ!!! れいむうううううううううううううう!!!」
「まりさああああああああああああああ!!! たすけてええええええええええ!!!」
二人は永遠の別れかのように涙しながらお互いを呼んだ。そして流されていくれいむ。
いつの間にか見えなくなってしまった。
「あ・・・やっちゃったぜ☆」
思わず独り言を言う俺。これは流石に想定外と言うか、考えるのを忘れていた。
「やっちゃったじゃないよ! おにーさんはゆっくりあやまってね!!!」
「メンゴメンゴ。まあ謝罪代わりに家で鍋でも食っていけばいいよ。そのうち帰ってくるだろうし。」
「ゆ! そうだね! それじゃあおじゃまするよ! まりさはなべにはうるさいんだよ!」
そういって俺の家へ向かってポヨンポヨン跳ねていくまりさ。
・・・マジでほっといていいのかな?まあ本人らが言ってるんだしいいんだろう。
などと考えていると、れいむが飛ばされてきた方向から何かがやってきた。
「ゆっくりひかれていってね!!! げきりゅうにみをまかせたけっかがこれだよ!」
戦車になってれいむが帰ってきた。お前らホントに何でも有りだなおい。
その日の夜は、家で鍋を食べた。
「とうふがあづいよ! ゆっくりふぅーふぅーしてね!」
「おにさーんにゆっくりのごくいをかたってあげるよ!」
「鍋にコーヒーは合わないだろ常識的に考えて・・・後、れいむ。いい加減戦車は止めなさい。」
前に『
ボックスまりさ』なる物を書かせて頂いたものです。
シュール系が好きなのにいざ書くと書けない不思議!
- もとからふっくらしたゆっくりが、ますますふっくらしてるんですから
想像しただけで物凄く可愛い・・・(*´v`*)
-- 名無しさん (2008-11-30 03:05:55)
- 鍋はきりたんぽ入りですよNE!? -- 名無しさん (2008-12-01 00:35:58)
最終更新:2008年12月01日 00:35