死と嘆きと風の都 -Ιλιον-

Ιλιονの読み方はイリオン
【背景】
前半部はミーシャと高級娼婦がイリオンへ向かう様子
この部分から
敬愛する詩人{ソフィア}
とあるため、彼女はそれなりに有名なのがうかがえる。

後半部のエレフは語りの
その影は他の者には視えていないようだったが
少年は何時からかその存在に気付いていた...そして――
その影を纏いし者はそう遠くない内に確実に死んでいったのである……
からエレフとタナトスとの関係がうかがえる。


【登場人物】
  • カッサンドラ
  • バネッサ
  • ミーシャ
  • エレフ
  • オリオン

【リンク】

【歌詞】
【高級遊女:ΚασσανδραとΜελλισαと其の見習い】

急いで、貴方達。アメロンの神官様がお待ちよ?
あん、新入り!グズグズしてると、あたいの鉄拳が火を噴くよ?
ごめんなさい・・・

女蛮族{アマゾネス}のような腕力はないけれど
芸のない唯の売女{ボロネ}とは違うわ

嗚呼...花代{ドラクマ}と真心を引き換えに美しの夢を売る...

敬愛する詩人{ソフィア}のような教養はないけれど
学のない唯の街娼{デミエ}とは違うわ

嗚呼...元々哀しき奴隷の身とはいえ
今は咲き誇る薔薇【高級遊女】{ヘタイラ}

花開き風薫る春を鬻ぐ以外
身寄りなき娘には何もないけれど
憐れみならば要らないわ...馬鹿にしないで...
アナタの其れは愛じゃない!

と、着いたわねぇ~
わぁーお!
ここが・・・イリオン・・・?

【風の都】

壁石を運ぶ者 乾いた音に打たれ
医師を叫ぶ者 地に臥して虚しく

奴隷達の多くは背後に黒き影を纏っていた...

遺志を継げる者 奴隷の替え数多
縊死を遂げる者 冥府への逃避行

その影は他の者には視えていないようだったが
少年は何時からかその存在に気付いていた...そして――
その影を纏いし者はそう遠くない内に確実に死んでいったのである……

愛と慈しみだけに 抱かれ育った少年は
怒りと憎しみだけを 抱いて今を耐え忍ぶ

いっそ死んだらラクだなんて きっと今よりマシだなんて
酔った譫言{うわごと}繰り返して 去った希望に追い縋った

そんな負け犬のように 運命{ミラ}に飼い馴らされはしない
たとえ奴隷が犬であれ 剥くべき牙は忘れない

オオカミは奔る前に 満月に吠える

どこが痛いんだ?ここか?パシンッ!ここなのか?パシンッ!
            痛ぁ!       痛ぁぁ!!
うぅぅぅう、やだぁ・・・
ほうらッ!!
ぅあぁああッ!!
(エレウセウス……もっと生を憎むがいい。いずれ其の身は、我がものとなる)
くそ・・・いてぇ・・・あの変態神官・・・いつか殺してやる!
よォ!ブサイクちゃん?ひでぇツラだなぁ。
ふんっ人のこといえたツラかよ!
ふ、ふふ、ちげぇねぇww
ふふふwww


人は誰もが 死すべき運命を背負い
儘...抱いて抱かれて 寂しさを愛で埋める
されど彼等の多くは 死すべき運命{さだめ}を呪い
儘...奪い奪われ 虚しさで胸を満たす

少女の頬を伝わる 清らかな雫を
汚らわしき舌先が 掬いかけた刹那

放さないよ。子猫ちゃん・・・!
いっひっひっひっひ。
いやぁーこないでぇー!!!!
キャー!!
大丈夫かい、君
エレフ!?
ミーシャ!?
・・・追っ手が来る前に逃げよう!
うんっ!
捕まるんじゃねぇぞ、エレフ!
お前こそな、オリオン!


繋いだ手と手 駈け抜ける風の都
降り注ぐ星屑 夕闇の風の都
嘆きと死の城壁 聳え立つ風の都
振り返る背後に 遠離る風の都

必殺! 弓が撓り(しなり)弾けた焔、夜空を凍らせて撃ち!
技名長ぇよバカ!
黙らっしゃい!これぞ俺の弓術の神髄!

神域を穢した者を 風神は決して赦さない
その怒りは 雨女神と交わり 娘を生むだろう……
最終更新:2008年09月28日 04:39
ツールボックス

下から選んでください:

新しいページを作成する
ヘルプ / FAQ もご覧ください。