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魔法少女ももか ~なぞのしょうじょ~

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魔法少女ももか ~なぞのしょうじょ~


107 :魔法少女ももか ~なぞのしょうじょ~:2010/02/06(土) 00:41:41 ID:qCZtqFUW
クラスメイトである「バンディッド霧崎様(自称)」がキセイ・チューに捕らえられてしまった!
桃花と彼方は。町外れの廃工場にキセイ・チューのアジトがあると聞き、急いで駆けつけた。



「お姉ちゃん、ここが……?」
「そうよ。たぶんここに霧崎君が捕まっているわ」
「ようっし、じゃあ早速乗り込もうよ」
「ええ。でも気を付けましょう。〈ストーム〉もいるかも知れないし」
「そう、だね」

ストーム、とは、最近現れた謎の人物である。彼はたった一人で既に3つのアジトを壊滅させている。どこのアジトも桃花たちが駆けつけたときには、暴風に荒らされたような有様だった。だからストーム。
裏の事情にも詳しい婆盆博士にも心当たりはなく、敵か味方かも不明。だから警戒しなければならなかった。

「よし、じゃあ行くよ」
「うん。あ、でもその前に……」
「えっ?
……んっ」
彼方と桃花はお互いに求め合った。
いつどちらが死んでしまうかも分からない危険な任務。神経が昂ぶってしまうのも仕方のない事だった。
「ん、く、ぅ」
「んふ、おね、ちゃ……」

廃工場の前で絡み合うふたり。興奮が高まっていくその脇を、和服姿の少女が通りすぎようとしていた。まだ交じり足りなかったが、一般人がアジトに入ることは注意しなければならない。桃花は仕方なく妹から離れた。

「ぷぁ、ごめんね、彼方」
「おねえ、ちゃん、まだ足りないよぅ」
「はいはい、また終わってから続きしましょう」
彼方の頭を優しく撫でてやると、彼方も収まったようだ。


108 :見る名無しあっての創る名無し:2010/02/06(土) 00:43:17 ID:qCZtqFUW
「そこのあなた!」
「……私のことか?」
女はうんざりした様子で振り向く。人気のない所とはいえ、こんなところで絡み合っている少女に声を掛けられたのだ。男でなかったらうんざりしたくもなる。
「そうです。あの、ここは危ないから一般人は立ち入っちゃダメなんですよ」
メッ、と人差し指を突き立てる。
「私はここが何なのかも知っている。寄生どもの巣窟だろう?戦闘能力も、おそらくお前たちよりはある。心配してもらう必要はない」
ここが何なのか知っている……?
瞬時に場に緊張が走った。

「あなた……まさか〈ストーム〉!」
「え?この人が?」
ストーム呼ばわりされた見目麗しい女性はキョトンと首をかしげた。
「ああ、ええと、あなたが他のアジトをぼんがぼんがにした人?」
「ボンガボンガが何かは知らんが、寄生の巣なら、4つほど潰した」
「な……やっぱり、そうなの」
「も、目的はなんなのさっ」
彼方が尋ねる。彼女はクスと笑って答えた。
「私の目的は雲永剣だけだよ。寄生の掃除はそのついでだ」
「うんえい、けん?」
桃花が首を傾げる。
「知らんのか?何でも世界を意のままにする力があるそうだ」
「そ、それってまさか、ダイキセイが持ってるアドミニスト・ソードのこと!?」
彼方が叫んだ。
「ダイキセイ?」
女は探るような目つきで尋ねた。
「キセイ・チューのボスだよ」
「親玉?
……ふむ、どうやらお前たちは私にない情報を知っているようだ。話を聞かせて貰おうか」
正体の分からない相手に、桃花は少し考えたが、
「分かった。でも、そのうんえーけんについても教えてちょうだい」
ここは互いの情報を交換する事にした。


109 :見る名無しあっての創る名無し:2010/02/06(土) 00:44:10 ID:qCZtqFUW
「あ、そうだ。名前聞いてなかったよね」
「そうだな。私は、トウカと申す。無限流の一介だ」
「トウカさん、ね。
あ、私はももか。こっちは妹のかな。えーと、二人で魔法少女なんかやってます……」
言って桃花は赤面し、俯いた。改まって自分が魔法少女だと名乗るのは、恥ずかしい。
「ええ、と、それでトウカさん」
「トウカで構わない」
「うん。トウカ、私たちの知ってることから話すね」
「ああ、聞こうか」

――

――――

「なるほど、そのダイキセイとやらが雲永剣を持っているわけか。……しかし、話を聞く限りそのような小物がなぜ世界法を……」
トウカはなにやらブツブツと言っている。
「私が知ってることは話した。今度はそっちの番だよ」
なんだかこのまま逃げられるような気がして、桃花は急かした。トウカが顔を上げ、頷く。
「うむ。見たところそちらの言に嘘は無かったようだ。なればこちらも偽りなく話そう。雲永剣に纏わる神話を――」


110 :見る名無しあっての創る名無し:2010/02/06(土) 00:44:52 ID:qCZtqFUW
――

遥か昔、世界がまだ純粋だったころ。一人の男がいた。その男は崇高な理想を持って雲永剣を振るった。するとたちまち大きな世界が出来た。男は何度も雲永剣を振るい、その中に小さな世界をいくつも作った。
やがて世界が大きく安定してきたのを見て男は満足を覚えた。男は、小さな世界の住人のいくつかに雲永剣の使い方を教え、どこかへ去ってしまった。男の行方は、小さな世界の住民には分からない。

さて、世界を意のままに出来る力を得た被造物たち。彼らには崇高な理想はなかった。ただ己等の欲望に従って世界を好き放題にしようとしたのだ。
もちろん住民も反抗した。怒った被造物たちは寄生を生み出し、自分たちに反抗する住民を片っぱしから皆殺しにした。
この事を知る住民は、みな大人しくなった。

これに味をしめた被造物たちは、今度は何もしていない住民にまで寄生を差し向けた。これには住民も我慢できない。被造物の城にまで抗議をしに行くと、こう言われた。
「寄生に襲われたくなければ、税を納めろ」
と。
そんなバカバカしいこと出来るか、と税を払わなかった者もいるが、死ぬことを恐れた者たちは税を払い始めた。

――


111 :見る名無しあっての創る名無し:2010/02/06(土) 00:45:33 ID:qCZtqFUW
「話はここで終わりだ」
「えっ?なんか中途半端じゃない?」
「そうだ。まだこの物語は終わっていないからな」
「???」
困惑する二人。それを見てトウカは微笑んだ。
「まあ無理もない。私も気がつくのに大分時間が掛かってしまったからな」
頭を抱える桃花。彼方が代わりに質問した。
「それで、結局うんえーけんってどういう剣なの?」
「大体は先に言った通りだ。この世界の法則を自儘に操る事が出来る」
「そんな……」

トウカが立ち上がる。
「さて、私はもう行く」
「行くって、中に?」
「そうだ」
そのまま背を向け、歩き出す。
「ね、ねえ」
「何だ?」
顔だけ振り向いた。
「私たち、一緒に戦わない?」
今度は体ごと振り向いた。しばらく時が止まる。
「……………………分かった」
「やったあ☆」
すぐさま姉妹で駆け出し、トウカを挟むように並び立った。
「な、なんだ?」
そして姉妹でトウカの手を片方づつ持ち上げ、
「よーし、じゃあキセイ・チューを倒すぞー!」
「おー!」
叫んだ。

トウカがその後赤面していた事は言うまでもない。



謎の剣士トウカを仲間に加えた桃花と彼方、意気揚々とアジトに突入する。だがそこで待っていたものは――?
次回「ばんでっど」
お楽しみにっ



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