無限刀火~infinites~
足元に小汚い物が転がる。ごろごろと音を立てて転がるそれは生き物のように血飛沫を撒き散らした。
いや、生き物だったのだ。寄生となる前は。 俺はひたすらに連中を殺戮していく。感情はいらない。目の前の寄生を殺せばいいだけだ。 それこそ俺が生きる意味。この世に存在する理由だと思っていた。
刀火という名前はその為に付けられたはずだ。ただ、寄生を殺す為に。
いや、生き物だったのだ。寄生となる前は。 俺はひたすらに連中を殺戮していく。感情はいらない。目の前の寄生を殺せばいいだけだ。 それこそ俺が生きる意味。この世に存在する理由だと思っていた。
刀火という名前はその為に付けられたはずだ。ただ、寄生を殺す為に。
「ぞろぞろ現れやがって。そんなにズタズタにされたいか」
俺は刀を構える。銘は知らない。斬り過ぎて刃は欠け、連中の血潮で錆び付いている。おかげで鞘には収まらない有様だ。
だがそれでいい。どうせ、剣を鞘に収める暇など無いのだから‥‥‥
だがそれでいい。どうせ、剣を鞘に収める暇など無いのだから‥‥‥
寄生の一人が銃をこちらに向ける。たしかあれは、ウィンチェスターとか言う新型銃だったな。連中も頑張るもんだ。
だが無駄な事だ。連中の動きは手に取るように読める。幼少からそのために練磨してきたのだ。
だが無駄な事だ。連中の動きは手に取るように読める。幼少からそのために練磨してきたのだ。
「死ね」
俺は一言だけ言って、向けられたライフル銃ごと寄生を両断した。
上半分を無くした人の形骸からは火山のように血が吹きでた。
辺りに血の雨が降る。狂気の画だろうが、連中の死こそ俺の快び。
紅い地面こそ我が楽園なのだ。
上半分を無くした人の形骸からは火山のように血が吹きでた。
辺りに血の雨が降る。狂気の画だろうが、連中の死こそ俺の快び。
紅い地面こそ我が楽園なのだ。
と、そこまでだった。少々快楽に浸り過ぎたのか警官に嗅ぎ付けられたようだな。
この状況じゃ俺はどうみてもただの辻斬り。しかも帯刀はご法度のご時世だ。捕まったエライ目に合う。さっさと逃げるに限る。
この状況じゃ俺はどうみてもただの辻斬り。しかも帯刀はご法度のご時世だ。捕まったエライ目に合う。さっさと逃げるに限る。
俺は闇を走り、川へ飛び込んだ。血まみれの体を一気に洗えるし、臭いも消える。
そのまま流れ付いた先には妹が待っているはずだ。いつも使う逃走経路。おかげで複雑な水路の構造を覚えてしまったよ。
そのまま流れ付いた先には妹が待っているはずだ。いつも使う逃走経路。おかげで複雑な水路の構造を覚えてしまったよ。
「兄さん。またハデにやったのね」
妹の第一声がそれ。
「悪いか。人を殺したわけじゃないんだ」
「世間じゃまた辻斬り出たって大騒ぎよ」
「俺にはどうでもいい」
「世間じゃまた辻斬り出たって大騒ぎよ」
「俺にはどうでもいい」
そうだ。俺には何の関係も無い。
ただ、寄生を殺せればいい。だが‥‥‥
ただ、寄生を殺せればいい。だが‥‥‥
「兄さん‥‥‥。いつまで続けるの?」
「いつまで?」
「いくら寄生を斬っても、寄生の数は減らない。兄さんも前言ってたじゃない。元を絶たねば意味が無いって」
「何が言いたい?」
「兄さんは‥‥‥。寄生から人々を守る事なんてどうでもいいんだ。ただ、寄生を斬りたいだけ‥‥‥」
「黙れ」
「だってそうじゃない。毎晩々々、ただ寄生を斬ってるだけ。大元を探そうなんてそぶりは一度も‥‥‥」
「黙れと言っている!!!!!」
「いつまで?」
「いくら寄生を斬っても、寄生の数は減らない。兄さんも前言ってたじゃない。元を絶たねば意味が無いって」
「何が言いたい?」
「兄さんは‥‥‥。寄生から人々を守る事なんてどうでもいいんだ。ただ、寄生を斬りたいだけ‥‥‥」
「黙れ」
「だってそうじゃない。毎晩々々、ただ寄生を斬ってるだけ。大元を探そうなんてそぶりは一度も‥‥‥」
「黙れと言っている!!!!!」
思わず大声を上げてしまった。彼方の怯えた表情は俺に罪悪感を感じさせるに十分だ。
「すまん」
俺は川辺へと歩く。
水面に映った己の顔を見て、己に問い掛けた。
水面に映った己の顔を見て、己に問い掛けた。
「俺は何者なんだ?」
「俺は何故寄生と戦う?」
「‥‥‥運命から逃げているのは‥‥解っている」
「イヤなんだ。俺は自由になりたい。誰にも束縛されず、誰にも指図されない。宿命すら俺は拒否する。だが‥‥‥」
「それでいいのだろうか?俺は何者なんだ?」
「もし居るなら教えて欲しい。俺が何を成すべきか‥‥‥」
「俺は何故寄生と戦う?」
「‥‥‥運命から逃げているのは‥‥解っている」
「イヤなんだ。俺は自由になりたい。誰にも束縛されず、誰にも指図されない。宿命すら俺は拒否する。だが‥‥‥」
「それでいいのだろうか?俺は何者なんだ?」
「もし居るなら教えて欲しい。俺が何を成すべきか‥‥‥」
「兄さん‥‥‥」
彼方が後ろから声をかける。
彼方が後ろから声をかける。
「まだ‥‥体濡れてるわ。風邪ひいちゃう」
「ああ、すまん」
「はやく行きましょう。お腹すいたでしょ?」「そうだな」
「ああ、すまん」
「はやく行きましょう。お腹すいたでしょ?」「そうだな」
俺は妹と歩き出した。
俺は無限刀火。火の如く刀を振るい、寄生を斬る。そのために生きている。
ただ、それだけの為にーーー
ただ、それだけの為にーーー