ウパ太郎放浪記2
「クソ。まるで戦場だ、伊藤計劃はMGS書いて成仏しろよ、クソ。クソして寝ろ」
一様に似た人々/無限桃花達。その内の一人、“記憶喪失した桃花”は、殺戮の災禍に
翻弄され闇雲に駈けた挙句、人の少ない方に進み、キッチンにたどり着いて居た。
駈ける間に着物の合わせは依れ、はだけ、上がった息に合わせて上下する胸元には、玉
のような汗が浮いていた。白い肌が運動によって上気し、わずかに朱っぽく染まる。長い
髪をざっと掻き揚げて外気を通し、息を整えた。
一様に似た人々/無限桃花達。その内の一人、“記憶喪失した桃花”は、殺戮の災禍に
翻弄され闇雲に駈けた挙句、人の少ない方に進み、キッチンにたどり着いて居た。
駈ける間に着物の合わせは依れ、はだけ、上がった息に合わせて上下する胸元には、玉
のような汗が浮いていた。白い肌が運動によって上気し、わずかに朱っぽく染まる。長い
髪をざっと掻き揚げて外気を通し、息を整えた。
───────
鋼鉄の風車がドンキホーテをあしらう如く、一太刀、一閃、一撃で1ダースずつもの桃
花を薙ぎ倒すソーニャを見て、記憶喪失した桃花は一人ごとを吐いた。
「む、マトリックスじゃないか。ということは、キアヌと戦っても勝てんはず」
記憶喪失した桃花は、記憶を失っているはずなのに妙にSFに詳しい。しかしそこを突
っ込んではいけない。ジャッジメントですの!
記憶喪失した桃花は飛び散る血飛沫と溢れる血の匂いに眉をしかめながら、床に突き刺
さっていた黒い刀/どの桃花のものかは判別できないが切断された腕が柄を握り締めたま
まだったそれを手に取り、戦場を劈く天雷のような大声を張り上げた。
「卍解!!!」
なにも おこらなかった。
幸い記憶喪失した桃花の最大声量は他の桃花の阿鼻叫喚と気合いの怒声に紛れ、ソーニャ
にもハルトシュラーにも届かなかった。もしくは届いたけどスルーされた。
記憶喪失した桃花は、卍解は作品が違うしスミスたる自分にはキアヌに勝てないことを
思いだし、今自分のすべきことを声出し確認した。
「バグったエージェントのみがマトリックスの系(システム)から外れ、キアヌを追い詰めえ
る!他のエージェント(桃花)を観察し、全く別の行動を取る!さすれば俺はバグに!」
記憶喪失した桃花は黒い刀を手に、「三輪先生!ぽん刀で銃器とガチはロマン過ぎ!背
景を書いて下さい!」とわけの分からない事を叫びながら走り出した。他の桃花達が人垣
をつくる外への道を全く無視し、館の中へ伸びる廊下を爆走する。
花を薙ぎ倒すソーニャを見て、記憶喪失した桃花は一人ごとを吐いた。
「む、マトリックスじゃないか。ということは、キアヌと戦っても勝てんはず」
記憶喪失した桃花は、記憶を失っているはずなのに妙にSFに詳しい。しかしそこを突
っ込んではいけない。ジャッジメントですの!
記憶喪失した桃花は飛び散る血飛沫と溢れる血の匂いに眉をしかめながら、床に突き刺
さっていた黒い刀/どの桃花のものかは判別できないが切断された腕が柄を握り締めたま
まだったそれを手に取り、戦場を劈く天雷のような大声を張り上げた。
「卍解!!!」
なにも おこらなかった。
幸い記憶喪失した桃花の最大声量は他の桃花の阿鼻叫喚と気合いの怒声に紛れ、ソーニャ
にもハルトシュラーにも届かなかった。もしくは届いたけどスルーされた。
記憶喪失した桃花は、卍解は作品が違うしスミスたる自分にはキアヌに勝てないことを
思いだし、今自分のすべきことを声出し確認した。
「バグったエージェントのみがマトリックスの系(システム)から外れ、キアヌを追い詰めえ
る!他のエージェント(桃花)を観察し、全く別の行動を取る!さすれば俺はバグに!」
記憶喪失した桃花は黒い刀を手に、「三輪先生!ぽん刀で銃器とガチはロマン過ぎ!背
景を書いて下さい!」とわけの分からない事を叫びながら走り出した。他の桃花達が人垣
をつくる外への道を全く無視し、館の中へ伸びる廊下を爆走する。
──────
そして今、記憶喪失した桃花は。
「醤油を垂らし、あまり噛まずに食べる……だよな?」
生簀の中に目をやり、その底で息を潜めるピンク色の生物を眺めていた。ピンク色の生
物は、どこかしら気まずそうな顔をしている
「醤油を垂らし、あまり噛まずに食べる……だよな?」
生簀の中に目をやり、その底で息を潜めるピンク色の生物を眺めていた。ピンク色の生
物は、どこかしら気まずそうな顔をしている