「あーGATE所属遊撃壱番艦インベルフォーク艦長の諌名田だ、
年長者ということで場違いながらも乾杯の音頭を取らせていただくことになった。
本日は大雪と普段であれば恵まれぬ天候だが、クリスマスという事でむしろ歓迎されるべきものであり、
これも偏に貴公らの……」
年長者ということで場違いながらも乾杯の音頭を取らせていただくことになった。
本日は大雪と普段であれば恵まれぬ天候だが、クリスマスという事でむしろ歓迎されるべきものであり、
これも偏に貴公らの……」
がつがつむしゃむしゃ。
「……ウナズミ隊員、貴官は上の者の挨拶が行われている時どうすべきか
今までの人生で教わってこなかったかな」
「んぐっ……見知らぬ者も多いこの場、艦長はじめ優秀な人材の命狙うには絶好の機会だと判断し、
毒味を行っていたであります」
今までの人生で教わってこなかったかな」
「んぐっ……見知らぬ者も多いこの場、艦長はじめ優秀な人材の命狙うには絶好の機会だと判断し、
毒味を行っていたであります」
「(どういう言い訳だあのアホ……)」
「(俺でもターキーの軟骨までは食わねえな)」
「(俺でもターキーの軟骨までは食わねえな)」
「……ウチの馬鹿程ではないにせよ、今にも腹の虫を鳴らしそうな方もおられるようなので
堅苦しい挨拶は抜きにしてそろそろ……」
堅苦しい挨拶は抜きにしてそろそろ……」
「艦長!」
「なんだ」
「なんだ」
「この料理に毒はありませんでしたが、それと同じに危険な程……でらうめえ、であります」
「…………乾杯」
「…………乾杯」
乾杯。たくさんのグラスとその言葉が場を揺らした。
十二月二十五日、日本の某所にてクリスマスパーティーが開かれていた。
もちろんこの場に、静かに主へと祈りを捧げるような熱心なキリスト教信者はいない。
日本だもの。酒が飲めて料理が食えて、騒げればそれでよし。
ただクリスマス、大切な人と過ごす、なんて風習があるからして。
十二月二十五日、日本の某所にてクリスマスパーティーが開かれていた。
もちろんこの場に、静かに主へと祈りを捧げるような熱心なキリスト教信者はいない。
日本だもの。酒が飲めて料理が食えて、騒げればそれでよし。
ただクリスマス、大切な人と過ごす、なんて風習があるからして。
「くそう、今年も出会いなく終わる……。だが、だがよ! 今日は最後にして絶好のチャンス!
ありがとうキリスト、Yes Jesus!」
水野剣角二十三歳、全力で恋人募集中。
今シーズン十二打席0安打。セカンドまで到達したのはいつのことやら。
一週回って家庭を築くなど夢のまた夢。
ありがとうキリスト、Yes Jesus!」
水野剣角二十三歳、全力で恋人募集中。
今シーズン十二打席0安打。セカンドまで到達したのはいつのことやら。
一週回って家庭を築くなど夢のまた夢。
「で、なんで俺がついていかなきゃならん」
「そう堅いこと言うな、一人より二人のほうが『最初に引っかかる率』が高い。
一撃退場キャラ同士仲良くやろうぜブラザー」
「ちょっ……待て引っ張るな!」
目指せホーリーナイト、男二人で行くクリスマスナンパツアーの始まりでござい。
難破必死の泥舟とか言わない。
「そう堅いこと言うな、一人より二人のほうが『最初に引っかかる率』が高い。
一撃退場キャラ同士仲良くやろうぜブラザー」
「ちょっ……待て引っ張るな!」
目指せホーリーナイト、男二人で行くクリスマスナンパツアーの始まりでござい。
難破必死の泥舟とか言わない。
「うへえ、何これかわいい」
"そう言われるのは初めてだが、成る程悪い気はしないな"
「ソノタンクハ何ガ入ッテイルノデスカ?」
女1、少年1、へんなカプセル頭+タンク1。
"そう言われるのは初めてだが、成る程悪い気はしないな"
「ソノタンクハ何ガ入ッテイルノデスカ?」
女1、少年1、へんなカプセル頭+タンク1。
「おお、早速あそこに年上セクシー美女発見!」
「凄い際どい服装してるが大丈夫か?」
そう放つ青年、ショウ古金もどこぞの戦隊コスチュームなのだが。
「問題ない、人は見かけじゃないぜ」
さっそく先の文句そのままにヘイと声を掛ける剣角。
「凄い際どい服装してるが大丈夫か?」
そう放つ青年、ショウ古金もどこぞの戦隊コスチュームなのだが。
「問題ない、人は見かけじゃないぜ」
さっそく先の文句そのままにヘイと声を掛ける剣角。
「私を呼ぶ声が聞こえる!!」
『それだけでどうして自分だと思うんだよ! 自分大好きか!』
『それだけでどうして自分だと思うんだよ! 自分大好きか!』
「……それからなんか突っ込む声が聞こえる気がする! あ、性夜だからってそっちの意味じゃないぞ」
"会場内では検出されないが"
「イツモノ彼ハ研究所デスシネ」
"会場内では検出されないが"
「イツモノ彼ハ研究所デスシネ」
――その頃の彼。
「みんな帰ってクリスマス満喫か畜生ー! せめてメンテ作業終わらせてからにしろ動けんわ!」
むせび泣く電子音声、ギルライバーA6。
ひょんなことからロボットと精神が入れ替わった少年の、ロンリーナイトであった。
響く"鉄の"獣の遠吠えが空しさを掻き立てて――
「みんな帰ってクリスマス満喫か畜生ー! せめてメンテ作業終わらせてからにしろ動けんわ!」
むせび泣く電子音声、ギルライバーA6。
ひょんなことからロボットと精神が入れ替わった少年の、ロンリーナイトであった。
響く"鉄の"獣の遠吠えが空しさを掻き立てて――
「今夜これからどうですか」 "ああそうだったこれか、
「うわ酒臭い」 これはガソリンだ"
「ナンパ君か? いいよォ暇だし、 「普通ノモノト違ウヨウデスガ」
お姉さんが遊んでア・ゲ・ル」 "匂いかな、嗅いでみるか?"
「よろこんでー!!」 「オウ……カナリ濃イデスネ」
「うわ酒臭い」 これはガソリンだ"
「ナンパ君か? いいよォ暇だし、 「普通ノモノト違ウヨウデスガ」
お姉さんが遊んでア・ゲ・ル」 "匂いかな、嗅いでみるか?"
「よろこんでー!!」 「オウ……カナリ濃イデスネ」
「そこの残念イケ面ジャーレッドも一緒にどう……なんだこのいい匂い」
漂うフレーバーは尋常ではないレベル、周囲一瞬にして苦い顔だと言うのに
プロフェッサー八之州ただ一人逆にクンカクンカと鼻を動かし。
漂うフレーバーは尋常ではないレベル、周囲一瞬にして苦い顔だと言うのに
プロフェッサー八之州ただ一人逆にクンカクンカと鼻を動かし。
「おお素敵なエネルゲイン、これで君も動いているのか!」
"半分ハソウダナ"
「うふふ、ちょと飲んでみていいかい」
「危険デスヨ、ハカセ」
「なに人で言う血みたいなものだ、それか小○水かと思えばいけるいける」
のどが気持ちよく音を立てております。それがビール等であればの気持ちよさだが。
"半分ハソウダナ"
「うふふ、ちょと飲んでみていいかい」
「危険デスヨ、ハカセ」
「なに人で言う血みたいなものだ、それか小○水かと思えばいけるいける」
のどが気持ちよく音を立てております。それがビール等であればの気持ちよさだが。
「本当に問題ないのか」
「うん、俺が悪かった。見かけ以上にアレだった」
凄まじい匂いと、さらには浴びだした真っ黒の奇婦人によってどんよりなツアー一行、
気分を早く切り替えるべく次の目的地へ。
「うん、俺が悪かった。見かけ以上にアレだった」
凄まじい匂いと、さらには浴びだした真っ黒の奇婦人によってどんよりなツアー一行、
気分を早く切り替えるべく次の目的地へ。
「やや、あそこに見えるは女子二人! いける、2:2でいける!」
「なにがだ」
「俺があの金髪、お前あのちょっとキツそうなほう、ヨロシク!」
走り出せ青春。
「なにがだ」
「俺があの金髪、お前あのちょっとキツそうなほう、ヨロシク!」
走り出せ青春。
「クリスマスって初めてですけど……なんだか素敵ですね」
「変なヤツも多いから僕はあまり好きになれないけど」
「変なヤツも多いから僕はあまり好きになれないけど」
「おーいそこのW美少女!」
「……なにかあったんですか?」
「昔ちょっと、ね」
「昔ちょっと、ね」
「ちょっとー、そこのお嬢さんたちですよー! ……ほらお前も声かけろ!」
「え、ああ」
「え、ああ」
「でも、まあ今は平気だよ。それじゃあ折角だし……」
「楽しもう、ですか?」
「思い出、作りたいしね」
「楽しもう、ですか?」
「思い出、作りたいしね」
「無視か! 無視ですか!」
「……うるさい。くさい。話しかけるな」
「……うるさい。くさい。話しかけるな」
ギロリ。ちょっとどころか空気悪いが、そこでめげないのが剣角のいい所。
そう思うのは多分本人だけだが。
そう思うのは多分本人だけだが。
「いや、取り込み中の所を邪魔したのは申し訳なかった。
お詫びに食事でも奢らせていただけないだろうか、もちろん二人とも」
世界にとっても必要なのは争う事ではなく、愛よ。
二人を強調することで相手を立てつつ警戒心を解く戦術。
お詫びに食事でも奢らせていただけないだろうか、もちろん二人とも」
世界にとっても必要なのは争う事ではなく、愛よ。
二人を強調することで相手を立てつつ警戒心を解く戦術。
「ここで食べるからいいよ、ね」
「いえ、ここでは到底食べられないような美味しい和食の店があるんです」
「折角の好意ですよ? パーティーの後でならいいと思いますけど」
ナイスフォローだとショウにウィンクが飛んでくるが、なんとも下手糞である。
「そそ、折角だし男女4人でわいわいさ……」
「いえ、ここでは到底食べられないような美味しい和食の店があるんです」
「折角の好意ですよ? パーティーの後でならいいと思いますけど」
ナイスフォローだとショウにウィンクが飛んでくるが、なんとも下手糞である。
「そそ、折角だし男女4人でわいわいさ……」
「駄目」
しかし一蹴。「何が駄目なんだよ?」と半分泣きそうな剣角に対し、
「それ」と指す視線の先には、股間にそびえる真・ライガードリル(誇張表現)
冷たい眼差しに加え「ああ」と理解の素振りを見せる金髪。
隣に立つショウまでもキュッとなってしまう。
しかし一蹴。「何が駄目なんだよ?」と半分泣きそうな剣角に対し、
「それ」と指す視線の先には、股間にそびえる真・ライガードリル(誇張表現)
冷たい眼差しに加え「ああ」と理解の素振りを見せる金髪。
隣に立つショウまでもキュッとなってしまう。
「そんな事言っても男なんだもん! いいじゃない、それがクリスマス!」
開き直ってるのかヤケクソなのか。
開き直ってるのかヤケクソなのか。
「じゃあ、どの道交渉決裂だ。僕"も"男だし、この子はどっちですらない。というより機械なんだけど」
「え……え?」
「じゃあ行こ」「あっ……なんか、すみません」
「え……え?」
「じゃあ行こ」「あっ……なんか、すみません」
「ありのままに起こった事を言うぜ……ひょっとして「レズビアン」かと思ったらあばばばば……」
ぽかんとしていた剣角だが、急に妙な事を口走り。
「うわああああん!! ばかあああああ!!!」
そしてまた走り。
驚くまでは一緒だが、何も泣かなくてもと思いながら、ショウ追いかける。
ぽかんとしていた剣角だが、急に妙な事を口走り。
「うわああああん!! ばかあああああ!!!」
そしてまた走り。
驚くまでは一緒だが、何も泣かなくてもと思いながら、ショウ追いかける。
「うわああああ……あ、うおおおお!!」
「どうしたんだ!?」
急に方向転換。しかし速度は落とさない。否、加速する。
「どうしたんだ!?」
急に方向転換。しかし速度は落とさない。否、加速する。
「幼女見つけた!」
「よう……何言ってんだお前!」
華麗なるブレーキング、その先にはぽてぽてと歩く少女。
まあ幼女と言えば幼女といった風貌。
もう珍しくもないが変な服装センスをしていらっしゃる。
そこへ。
「よう……何言ってんだお前!」
華麗なるブレーキング、その先にはぽてぽてと歩く少女。
まあ幼女と言えば幼女といった風貌。
もう珍しくもないが変な服装センスをしていらっしゃる。
そこへ。
「メリークリスマスだこのヤロウ」
紅い服、白い髭、巨大な袋。
サンタクロースの格好をした男が現れる。
空気を呼んでサンタクロース、と言いたい所だが、髭まで逆巻いて見える荒々しいオーラ。
さらには子どもが泣き出しそうなほどに悪い眼つき、これでサンタといったら失礼かもしれない。
紅い服、白い髭、巨大な袋。
サンタクロースの格好をした男が現れる。
空気を呼んでサンタクロース、と言いたい所だが、髭まで逆巻いて見える荒々しいオーラ。
さらには子どもが泣き出しそうなほどに悪い眼つき、これでサンタといったら失礼かもしれない。
「もうどこ行ってたんですか」
「どこでも良いだろ……おうガキ共、メリークリスマスだな」
「どこでも良いだろ……おうガキ共、メリークリスマスだな」
声を掛けようとした直後、でタイミングを失ったところ、先に男から。
「メ、メリークリスマス……ところでお二人はどういった方で」
恐る恐る。
「メ、メリークリスマス……ところでお二人はどういった方で」
恐る恐る。
「ああ、オレはサンタさんだよ……っつー相手でもないか、素敵なリサイクル工場の工場長だ、
人呼んでジャンキーナオトらしいぜ、まったくクールな通り名付けやがって……」
「えっと、じゃあそちらの可愛らしい娘さんは?」
やたらの早口に圧倒されながらも目的へ。
人呼んでジャンキーナオトらしいぜ、まったくクールな通り名付けやがって……」
「えっと、じゃあそちらの可愛らしい娘さんは?」
やたらの早口に圧倒されながらも目的へ。
「娘って! オレのって意味かァ!? んな訳ねえだろあってたまるか!」
興奮のついで手を放した事で、ボスンと音たてて袋が落ちる。
むぎゅう。後ろで袋を見ていた当の少女が下敷きに。
興奮のついで手を放した事で、ボスンと音たてて袋が落ちる。
むぎゅう。後ろで袋を見ていた当の少女が下敷きに。
「え、じゃあまさか恋人とかじゃないですよね」
「それだと傍目犯罪じゃねぇか、お前ら俺がそんな風に見えるのか!?」
潔白だと言いたいのか髭を取るが、余計というか。
うん、人相が悪い。
「それだと傍目犯罪じゃねぇか、お前ら俺がそんな風に見えるのか!?」
潔白だと言いたいのか髭を取るが、余計というか。
うん、人相が悪い。
「こいつはゴミ箱に挟まってたのが勝手に付いて来てんの。むしろお前らがもらってくれ」
「なんですと!?」
急にテンション逆転。
「お前はそれでいいのか」「ああ、一番いいロリを頼む」
この際形振り構わぬというが、流石に構わなさすぎである。
「なんですと!?」
急にテンション逆転。
「お前はそれでいいのか」「ああ、一番いいロリを頼む」
この際形振り構わぬというが、流石に構わなさすぎである。
「まあでもこいつロボットだけどな」
!
つい先の出来事がフラッシュバック。だが。
「ええ、全然大丈夫です。むしろ望むところです」
構わないにも程がある。頭のネジが飛んでったか。
!
つい先の出来事がフラッシュバック。だが。
「ええ、全然大丈夫です。むしろ望むところです」
構わないにも程がある。頭のネジが飛んでったか。
「本当に大丈夫なのか」 「いつまで寝てんだ、
「なに、今気づいたがロボなら ホラこの袋全部お前
むしろ専門分野的な所もある。 のプレゼントだぞ」
なんかアホの子っぽいし 「う・め・た・てゴミ……
上手く手解きすれば、ね」 埋め立てゴミですか!?」
「なに、今気づいたがロボなら ホラこの袋全部お前
むしろ専門分野的な所もある。 のプレゼントだぞ」
なんかアホの子っぽいし 「う・め・た・てゴミ……
上手く手解きすれば、ね」 埋め立てゴミですか!?」
「駄目だこいつなんとかしないと……って何の音だ」
振り向けばしぼみゆく巨大袋。よく見るとビニール製、しかも文字が書いてある。
そして、書かれた中身はというと。
振り向けばしぼみゆく巨大袋。よく見るとビニール製、しかも文字が書いてある。
そして、書かれた中身はというと。
「幼女めっちゃゴミ喰ってますけどーーー!?」
ずもももと。
ずもももと。
「うひゃあ美味しかった」「相変わらず喰い方が汚ぇなあ」
散らした残骸の中には腕らしきものが。
勿論、突き出す金属パーツから人間のものではないのだが、
ちょうど欠けた薬指が少女の口からポロリと落ちたとき、恐怖せずにはいられない。
散らした残骸の中には腕らしきものが。
勿論、突き出す金属パーツから人間のものではないのだが、
ちょうど欠けた薬指が少女の口からポロリと落ちたとき、恐怖せずにはいられない。
「そうだほらクラ子、こいつが貰ってくれるってよ」
「駄目ですよ、あなたじゃないと地球資源の未来は――」
「だからそういう事するためにやってんじゃねっつのオレは」
「駄目ですよ、あなたじゃないと地球資源の未来は――」
「だからそういう事するためにやってんじゃねっつのオレは」
「……うん、いらないですぼくにはもったいないです」
「なんだ、引き取ってくれねえのかあ」
とぼとぼと去る少年を見送るナオトであった。
とぼとぼと去る少年を見送るナオトであった。
「……ぷはぁ!!」
シャンパン一気飲みで息を吹き返す。ヤケ酒というやつである。
「なんなんだよこのパーティーはよー。
人間は雄と雌ほぼ一対一だろうがよー。
彼女いなくて欲しい俺がいるならその逆もいるだろコノヤロー。
それがどうだこの有様はー」
そこまで酔う程に飲んではいないはずだが、気分的に泥酔した事にしておきたいのだろう。
「だいたいお前、中身がアレだったから良かったものの全っ然駄目だな。
最後とかほとんどダンマリだったじゃねえか」
「……顔見知しりだったんだよ、もっともあっちは覚えてないみたいだったが」
「なんだ、薄いなーお前。俺と一緒だあはははは。今日は独り身同士、
仲良く飲み明かそうぜー」
「いや俺は……」
シャンパン一気飲みで息を吹き返す。ヤケ酒というやつである。
「なんなんだよこのパーティーはよー。
人間は雄と雌ほぼ一対一だろうがよー。
彼女いなくて欲しい俺がいるならその逆もいるだろコノヤロー。
それがどうだこの有様はー」
そこまで酔う程に飲んではいないはずだが、気分的に泥酔した事にしておきたいのだろう。
「だいたいお前、中身がアレだったから良かったものの全っ然駄目だな。
最後とかほとんどダンマリだったじゃねえか」
「……顔見知しりだったんだよ、もっともあっちは覚えてないみたいだったが」
「なんだ、薄いなーお前。俺と一緒だあはははは。今日は独り身同士、
仲良く飲み明かそうぜー」
「いや俺は……」
唸るのはショウの携帯端末。絡んでくる手を払いコールに応える。
「ん、ああお前か。今?今は知り合いの会合に出てる。
大丈夫だ、もう終わる。ああ、行くよ。……馬鹿、そういうのは会ってから言うもんだ」
「女か」
電話を切るところ覗き込む表情、負のオーラに満ちて。
「ん、ああお前か。今?今は知り合いの会合に出てる。
大丈夫だ、もう終わる。ああ、行くよ。……馬鹿、そういうのは会ってから言うもんだ」
「女か」
電話を切るところ覗き込む表情、負のオーラに満ちて。
「うん……いや……まあ……その、なんだ」
オーラ。オーラ。
オーラ。オーラ。
「メリークリスマス!」脱兎の如くダッシュして去りぬ。
「あらまだ残ってたんですか、照明落としますよ」
そしてパーティーは幕を下ろし、マッスル素肌の上にタキシードな係員が片付けを行う中。
「……ショウ……」
「?」
「チクショオオオオオオオオオ(ブツン)オオォォォォォォォォォ!!!!!」
そしてパーティーは幕を下ろし、マッスル素肌の上にタキシードな係員が片付けを行う中。
「……ショウ……」
「?」
「チクショオオオオオオオオオ(ブツン)オオォォォォォォォォォ!!!!!」
その悲痛な叫びすら、聖なる夜の暗闇に飲まれていった。
「なんだこの感覚……俺の右腕が……共鳴している……だと!?」
(おわりんこ)
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