―――――――――――――――――――――
「それは……本当なのかい? 遥ちゃん」
ルガ―からの質問に、遥はこくん、と頷き、俯いたまま、答える。
「師匠はあの剣の光から、私とリヒタ―を護る為に身を呈して……」
「行方が知れなくなった……と」
「行方が知れなくなった……と」
<ヘ―シェンも同じ様に光に飲み込まれたのか?>
<ヴァイス・ヘ―シェンはリヒト・エンフィールドを助けに行く、と>
<そうか……>
<ヴァイス・ヘ―シェンはリヒト・エンフィールドを助けに行く、と>
<そうか……>
「きっとあの二人なら戻ってきますよ。何たって、ウチのエースなんですから」
そう言って、明るい笑顔を見せるまどか。そんなまどかに、力強く頷く遥達四人。
「けど、あの光の正体って何なんだろうね」
「きっとオーラロー何とかとか、マク―空何とかですよ!」
「あのーリタちゃん、今はボケる所じゃないんだけど」
「きっとオーラロー何とかとか、マク―空何とかですよ!」
「あのーリタちゃん、今はボケる所じゃないんだけど」
と、いつものボケツッコミを繰り広げるライとリタに、頬笑みを浮かべる遥。
と、遥の耳元に上空からキ―ンと、何か落ちてくる音が遠く、響いてくる。皆気付いていない様だが、遥は上空を見上げ――――叫ぶ。
と、遥の耳元に上空からキ―ンと、何か落ちてくる音が遠く、響いてくる。皆気付いていない様だが、遥は上空を見上げ――――叫ぶ。
「皆! ここから早く逃げて!」
「え?」
その瞬間、遥達の上空擦れ擦れを高速で何かが通り過ぎる。凄まじすぎる風圧によって飛ばされそうになった遥を支えるリヒタ―。
まどかを押える玉藻。ルガ―がライを支え、ライがリタを支え、リタがぬいぐるみの様に風に吹かれてふわふわする。
風が急速に止んできて、草原に再び静寂が戻る。
まどかを押える玉藻。ルガ―がライを支え、ライがリタを支え、リタがぬいぐるみの様に風に吹かれてふわふわする。
風が急速に止んできて、草原に再び静寂が戻る。
と、リヒタ―から離れた遥が、走りながら振り向きざま、リヒタ―に伝える。
「皆をお願い! リヒタ―!」
さっき上空を飛んでいった何かが着地したと思われる所まで、遥はひたすら走り、到着する。
目の前でうつ伏せに倒れている白く巨大な機体。何だろう、この妙なデジャブは――――。
その時、遥の目の前に人を思わせる輪郭の線が、何十も回転していき――――やがて、線が一つの形となって実体化する。
その実体化した人――――はゆっくりと起き上がると、遥を見上げ――――言う。
その実体化した人――――はゆっくりと起き上がると、遥を見上げ――――言う。
そしてその人物と目があった遥も、同時に、言葉を発する。
「私が……二人?」
――――――――――――――――――――
彼女の城へと遠慮無くズカズカと乗り込んでくる、全身を重装甲と重武装で固め、頭部を丸ごと包み込むヘルメットを被った者共。
手当たり次第に携帯する武装で、城を破壊する者共に対して、剣を手に取り戦おうとする青年と、青年の後ろで怯える一人の少女。
者共は青年に対して武器を向け、投降する事を強制しているのか、青年に銃口を、一斉に突き付ける。
手当たり次第に携帯する武装で、城を破壊する者共に対して、剣を手に取り戦おうとする青年と、青年の後ろで怯える一人の少女。
者共は青年に対して武器を向け、投降する事を強制しているのか、青年に銃口を、一斉に突き付ける。
「ユキト……」
青年は少女に大丈夫だと、気丈な笑顔を作りながら顔を向けて、応える。
「心配しないでくれ、マナ。君は、俺が守る」
そして青年――――ユキトは正面を向いて、剣を構える。しかしあちらが十人以上でもこちらは二人。あまりにも不利、不利すぎる。
しかしユキトに後退する意思はない。最後までマナを護る為に戦う――――そんな、絶対に折れる事の無い強固たる意志が伺える。
無数の銃口が二人を捉えて離さない。やがて――――者共がトリガ―に掛けていた指を引き――――。
しかしユキトに後退する意思はない。最後までマナを護る為に戦う――――そんな、絶対に折れる事の無い強固たる意志が伺える。
無数の銃口が二人を捉えて離さない。やがて――――者共がトリガ―に掛けていた指を引き――――。
「上だ」
ユキトが指に嵌めた指輪が静かにそう、呟いた瞬間。
何処に潜んでいたのか、上から舞い降りてきた二人の人物が、者共に向かって拳を奮い上げた。
一人は白い髪の毛を隠した、子供っぽい帽子と幼い風貌に反し、異常な握力で者共のヘルメットを叩き割り、装甲を歪ませるほどのパンチを見舞う少女。
もう一人は、普通を気取っている様でそのオーラは正に強者、にして、その強さ、普通ではない青年。
一人は白い髪の毛を隠した、子供っぽい帽子と幼い風貌に反し、異常な握力で者共のヘルメットを叩き割り、装甲を歪ませるほどのパンチを見舞う少女。
もう一人は、普通を気取っている様でそのオーラは正に強者、にして、その強さ、普通ではない青年。
白髪の少女が者共を打撃・投げで圧倒し、普通でない青年が、持っている木刀で者共を実に軽快に、ぶっ飛ばしまくる。
見る見るうちに、ユキトと、ユキトが守っている少女――――マナを囲んでいた者共を蹴散らしてしまった。
帽子をかぶり直し、白髪の少女がユキトへと目を向け――――言い放つ。
見る見るうちに、ユキトと、ユキトが守っている少女――――マナを囲んでいた者共を蹴散らしてしまった。
帽子をかぶり直し、白髪の少女がユキトへと目を向け――――言い放つ。
「ユキト=シドウとマナ=メアリス=エウリューデじゃな?」
じゃな? 外見と反して古風、というか老人めいたその口調に、ユキトが首を捻る。
「早速で悪いが、お前達の力が必要となった。協力、してくれるか?」
合わせる様に、木刀をくるりと回して背中に掲げた普通ではない青年が、ユキトへと声を掛ける。
「さっき見てたが、中々どうして男らしいじゃねえか、アンタ」
「なっ……」
「なっ……」
青年はユキトへと顔を向けながら――――自己を、紹介する。
「物部京介。多分、アンタの仲間になる、どこにでもいる高校生だ」
――――――――――――――――――
「やっぱり……あの二人、お父さんと、お母さんだ」
「へぇー。あの眼鏡掛けた人、アルメリアのお父さんなんだ……確かに良く似てんね。外見と言うより、雰囲気が」
「そうかな……似てるんだ……
「へぇー。あの眼鏡掛けた人、アルメリアのお父さんなんだ……確かに良く似てんね。外見と言うより、雰囲気が」
「そうかな……似てるんだ……
微妙に嬉しくない様な……」
「それにしても壮観だな、これだけデカイ機体が集まると」
「ま、ウチのGドラスターが一番大きいけどね、色んな意味で」
「ま、ウチのGドラスターが一番大きいけどね、色んな意味で」
「同じ三つ編みだねー、遥ちゃん!」
「ベルちゃんも三つ編みだね。……で、三つ編みで何か……?」
「ううん、同じ髪型って面白いなと思って」
「ベルちゃんも三つ編みだね。……で、三つ編みで何か……?」
「ううん、同じ髪型って面白いなと思って」
「わぁー、遥さんが二人います! 双子だったんですね!」
「いや、違う違う」
「こっちの世界の私、大変そうだなぁ……」
「いや、違う違う」
「こっちの世界の私、大変そうだなぁ……」
「それで……マナちゃんとはどれだけ進んでんだ?」
「え、どういう事、京介?」
「いや、別にその……何だ……」
「え、どういう事、京介?」
「いや、別にその……何だ……」
「そう言えば霧坂……」
「呼んだ? 守屋君」
「来てたのか、お前」
「呼んだ? 守屋君」
「来てたのか、お前」
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「今の状況ってつまり……どういう事なんだ?」
「全ての時空と並行世界がバラバラになって無理やり再構成されている世界――――とでも、言えば良いのかしら」
「俺達の居た世界が、時間も次元も関係無く突然滅茶苦茶になって、一つの世界に繋ぎ合わされている、って事だな」
「全ての時空と並行世界がバラバラになって無理やり再構成されている世界――――とでも、言えば良いのかしら」
「俺達の居た世界が、時間も次元も関係無く突然滅茶苦茶になって、一つの世界に繋ぎ合わされている、って事だな」
「だけどそうなるには原因がある筈だよ。そうだな……世界が混ざる要因となった人物や物、がさ」
「そういうのって確か特異点、って言うんだよね」
「って事は、俺達の中に特異点がいる……って事か?」
「そういうのって確か特異点、って言うんだよね」
「って事は、俺達の中に特異点がいる……って事か?」
「すっげえざっくばらんな言い方をすると、だ」
「世界を食材に例えると、どこかの馬鹿がその食材をデカいミキサーに掛けやがった。そしてミキサーを回転させて」
「見た目も味もカオスその物な物体へと変化させた、と、言う訳ね」
「ならやる事は簡単だ。そのミキサーを用意した馬鹿野郎を見つけ出してぶっ倒し――――この世界を元に戻す。そういう事だな」
「見た目も味もカオスその物な物体へと変化させた、と、言う訳ね」
「ならやる事は簡単だ。そのミキサーを用意した馬鹿野郎を見つけ出してぶっ倒し――――この世界を元に戻す。そういう事だな」
「それと、特異点を探さないとね」
――――――――――――――
何処かに存在する、高級なホテルで。
表向きはホテルではあるが、その実、地下では、世と人々を魔へと陥れる「悪」が一堂に会している。
ある者は帽子を深く被り、表情を悟らせぬ様、着飾ったスーツを着ており。
ある者は凶暴性を内に秘めながらも、あくまで世に迎合した服装に身を包み。
そしてまたある者は、その姿形、その物で圧倒的な存在感を醸し出している。
ある者は帽子を深く被り、表情を悟らせぬ様、着飾ったスーツを着ており。
ある者は凶暴性を内に秘めながらも、あくまで世に迎合した服装に身を包み。
そしてまたある者は、その姿形、その物で圧倒的な存在感を醸し出している。
煌びやかな大理石の階段を下りてくる、まるで演劇衣装の如く大げさな装飾のスーツを着こなす、一人の人物。
その人物は頭部を、赤く染まっている地球に、大きく黒い×印を付けた、不気味な模様を前面に張り付けた仮面――――否、覆面?
ともかく、頭部をその模様で刻んだ物ですっぽりと隠しており、素顔は一切、知る事が出来ない。
その人物は頭部を、赤く染まっている地球に、大きく黒い×印を付けた、不気味な模様を前面に張り付けた仮面――――否、覆面?
ともかく、頭部をその模様で刻んだ物ですっぽりと隠しており、素顔は一切、知る事が出来ない。
『イッツァ・ミラクル君にフラガラッハ君……ふむ、琥珀君はいないのか。残念だな。まぁ、大体揃ってるね』
頭部と同じく、高音と低音が入り混じり男かも女かも分からない、正体不明の声でその人物はそう、呟いた。
そして「悪」を見据えながら両手を広げて、ゆっくりと、話し始める。
そして「悪」を見据えながら両手を広げて、ゆっくりと、話し始める。
『我が城へようこそ、素晴らしき悪党の皆様方』
『私の名はオウル。ジ・オウル・ゼロ。この世界の混沌を楽しむ、一種の観客にして――――』
『この物語の黒幕であり――――幕引き、でもあります』
――――――――――――
突如として、連合軍の前に現れた、派手なスーツ姿の男。
その男は両腕を組んでじっくりと、まるで見極める様に、連合軍の所有する機体を一瞥する。
その男は両腕を組んでじっくりと、まるで見極める様に、連合軍の所有する機体を一瞥する。
「何者だよ、あの変態!」
「遥ちゃん? どうしたの?」
「遥ちゃん? どうしたの?」
「……私、あの人の事、知ってるかもしれない。全く……知らない筈なのに」
一瞥が終わり、男が静かに片腕を上げる。そして人差し指と親指を合わせると――――言い放つ。
『残念だが――――君達は失格だ』
男がそう言い放ち指を鳴らした瞬間、大地が割れ―――――。
―――――――――――
「どうして――――お前が裏切るんだ」
「裏切るんじゃない。元の鞘に戻るだけさ」
「どうして――――お前が裏切るんだ」
「裏切るんじゃない。元の鞘に戻るだけさ」
「悪いが俺は躊躇せんぞ。敵と認識した者にはな」
「構わんよ。むしろ何時でも、背中から狙ってくれて良い」
「構わんよ。むしろ何時でも、背中から狙ってくれて良い」
「只の好奇心よ」
「好奇心で……好奇心で人を殺したのかよ、アンタは!」
「あら? 貴方達もしかして自分達を――――正義の味方だと思ってたの?」
「好奇心で……好奇心で人を殺したのかよ、アンタは!」
「あら? 貴方達もしかして自分達を――――正義の味方だと思ってたの?」
―――――――――
『君に残されている選択肢は何か、分かっているよね』
「俺が……」
「俺がお前に協力するのは、お前の為じゃない」
『彼女なら心配する必要はない。私が必ず、蘇らしてあげよう』
「必ずだな? 必ず……生き返らしてくれるんだな」
『約束しよう。さぁ、我々の剣となってくれ。人々に正しき未来を切り開く、強大なる剣に』
「……出る」
―――――――
「それにしても余裕綽々な様だが……本当に奴らの事は心配無いのだな? オウル」
『問題ありませんよ。我々は存在その物が、世界に対する脅威となり得ます』
「攻撃した時点で、その者に待ち受けるのは破滅、と?」
『あの方々は実に愚かだ。大いなる力に伴う、大いなる代償が何たるかを何も気づいていない』
『だから私があの方々に教えてあげるのです。その代償の末にある、力の正しい使い方をね』
「そ、そうか……しかし現に、南半球のエリアは奴らに奪還されてしまっているのだが」
『ほほぉ。やるじゃないですか、中々。それでこそ、我々と戦うに値します』
「それにだ、奴らは着々と勢力を伸ばしつつある。だから……」
『ならば此方にも、切り札が御座います。あらゆる戦況下で必ず勝利を掴む、絶対無敵の白き騎士がね』
『おいで、隆昭君』
「何だ……その子供は」
『我々の切り札――――鈴木隆昭君です。彼の機体が、我々の切り札となります』
―――――
「司令! 空に多数の未確認飛行物体を確認しました! これは……あの剣です!」
「総員耐ショックに備えろ! 民間人並びに非戦闘員は床に伏せさせるんだ!」
「もうあの悲劇は……二度と、繰り返させん」
――――
「何で……お前がこうなるんだよ! 隆昭!」
「あの時言った言葉は全部、嘘だってのかい? ……鈴木」
「あの時言った言葉は全部、嘘だってのかい? ……鈴木」
「……退いてくれ」
「退いてくれ……京介、ユキト! 俺は……お前達を倒したくない!」
「なら戻れよ! お前の行為は完全に俺達を裏切っている行為だ! 奴に騙されてるのが分かんないのかよ!」
「見損なったよ、鈴木。君は……」
「見損なったよ、鈴木。君は……」
「お前らに……」
「お前らに、俺の何が分かるんだよ! 俺には……メルフィーしかいないんだ!」
「くっ……! この……大馬鹿、野郎!」
「もう、戻れないんだな。俺達は」
「もう、戻れないんだな。俺達は」
「「「うおぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」」」
―――
『やっとここまで辿りついてくれたね、一条遥君』
「ジ・オウル・ゼロ……!」
「ジ・オウル・ゼロ……!」
「勝手な欲望で世界を混乱させて……皆を傷つけた貴方を」
「私は、絶対に許さない!」
『許さない、か』
『なら』
――
『私がこの仮面を取っても――――君は、この私を許さない、かな?』
「……え?」
ロボット物SS総合スレ 2周年記念作品
ハイスピードロボットメカアクションノベルSRPG
R×R×R
~THE NEXT AGE~
『この物語を締めるのは、民衆に慕われ、崇められる英雄の、高潔なる死だ。例に例えるなら――――ジャンヌ・ダルクとでも言おうか』
『そしてジャンヌ・ダルクは―――――君だ、一条遥』
響き渡る、銃声。
「う……そ……」
―――――――――――終わりの始まりか、始まりの終わりか――――――――――
「だが――――英雄は、死なないんだな、これが」
『何? 馬鹿な、何故――――生きている、貴様』
「待たせたな、遥」
「遅い……です……」
「ちょっと色々あって遅れちまったんだ、すまん。さぁ――――」
「逆転劇の、始まりだ」
体験版ではここまでです
お疲れさまでした
\ピロリロリ―ン♪/
製品版は2200年を予定しております
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