魔機那戦記#6後半
激痛が見えざる散弾となりギルバートの頭を撃ち抜いた。まるで脳が段々擦り減っている様な痛みがギルバートを襲う。更に痛みで体を硬直させてしまった為に操縦が疎かになり右腕を微細な金属片に変えられてしまった。
「頭がぁっ……頭がぁっ……よくもォ…やりやがったなァ!!!!」
ギルバートは怒りに身を任せ左腕のハンドガンを乱射する。しかし敵機はそれを流麗な動きで避け、肩部のビームを応射してくる。ギルバートはそれを上半身を捻り避けると同時に左腕のハンドガンを撃つ。
反応が遅れた敵機はまともに銃弾を頭部に受けデュアルカメラを損傷した。
そして一度敵機は後ろへと下がると様子を伺うかの様にこちらを見ている。“デストロイヤー”にはすでに左腕のハンドガンと腰のマシンガンしか無い為遠距離攻撃は不可能である。
この時間を利用しギルバートは考える。あの頭痛は一体何だったのか。恐らく敵機が“デストロイヤー”にリンクし、足の動力を奪ったと仮定すると…よく分からない。元々ギルバートは考えるより行動するタイプの為頭を使うのはあまり得意ではない。
しかし言える事は一つある。
こちらも敵機にリンクすればいい。
そしてギルバートは敵機へと接近しつつ、半分を機体制御へ、もう半分を敵機へと向ける。そしてーーーーリンクした。
「この…劣等種が!貴様ら自然に生まれた者は我ら創られし物の前ではゴミ屑以下の力しか出せないはず!」
とR-32は目の前にいる敵機に叫んだ。まさかこんな所でアクセスバトルするとは思いもしなかった。しかも敵機はこちらへと何回もリンクを行い、その度に彼女の頭痛は酷くなっていった。
コンソールパネルに呼び出した機体状況は最悪で、彼女の機体の一番の武装であるビームキャノンはGP切れと同時に破壊され、頭部メインカメラは未だリンクされたままでメインモニターには黒い背景には赤文字で
ERRORとしか表示されておらず横の小さいサブモニターでの戦闘を余儀なくされた。
「このぉ!クズがぁぁぁ!死刑では済まさない!貴様は…万死に値する!」
一応性別は女のR-32は敵機を罵りつつ攻撃する。怒りに我を忘れ、再び敵機へとリンクを開始した。
「よし……イケるか!」
ギルバートはこの短時間で手ごたえを感じていた。要するにコチラからバンバンリンクしまくれば敵はリンク解除か放置の二択となる。リンク解除すれば頭痛は増え操縦もままならなくなる。
かと言って放置しても機体にはずっとエラーが付きまとい戦闘に支障をきたす。
そして敵機ががむしゃらにマシンガンを発射しつつ接近してくる。それを避けつつ腰のマシンガンにリンクし、左腕と共に弾を吐き出させる。すると敵機は右腕を掲げ右腕に光の膜のような物を発生させて弾を防いだ。
「まだビーム兵器があんのかよ!」
ギルバートはハンドガンと腰のマシンガンを乱射するがことごとく光の膜に防がれ大したダメージを与えられない。そしてすれ違い様に蹴りを入れられ体勢を崩す。更にコンソールに異常箇所として左腕が赤く記されている。
どうやら接近し、リンクする事が目的だったようだ。
「クソッ!またリンクしやがったのか!」
ギルバートは仕方無く痛みに耐えるように歯を食いしばり腕の異常箇所をリンクして直す。
すると、一瞬目の前が白くなり、次の瞬間にはーーーー両目の下に生温い液体が垂れる。触ってみるとそれは 血 だった。
直後頭に今までの倍の痛みが襲う。頭を抱えて髪を振り乱し、白い瞳から血の涙を流す姿はさながら異世界の住人を思わせた。
「うあああああああああっ!ああっうあああああああっ!!!」
隙をついて左腕を破壊され、頭部は切り落とされた。痛みの余りリンクが乱れ“デストロイヤー”が地に倒れる。痛みでコックピットを蹴りまくり、モニターは忽ち傷だらけとなった。
罪のない傷だらけのモニターにはこちらを見おろす金色のスリットの入った敵機が見える。その手に持ったマシンガンの暗い銃口がモニター一杯に広がる。
そして頭痛の余り気を失ったギルバートの目に写ったのはその銃口が火を噴いた所だったーーーーーー
「…了解。任務を終了しました。………しかし良かったのですか?ヴォルロック様。あの男は」
と言いかけたR-32の言葉は画面上の男に遮られる。
「私の決めた事だ。子供はそれに従えばいいのだ。それよりR-32、君に新たなミッションを伝えたい。すぐに帰投したまえ。」
その男は通信を切ると椅子にドカッと座り叫んだ。
「私はな……親バカなのだよ!すぐにも会いたいぞ!ギルバート!ははははははははっ!はーっははははっ!」
激痛が見えざる散弾となりギルバートの頭を撃ち抜いた。まるで脳が段々擦り減っている様な痛みがギルバートを襲う。更に痛みで体を硬直させてしまった為に操縦が疎かになり右腕を微細な金属片に変えられてしまった。
「頭がぁっ……頭がぁっ……よくもォ…やりやがったなァ!!!!」
ギルバートは怒りに身を任せ左腕のハンドガンを乱射する。しかし敵機はそれを流麗な動きで避け、肩部のビームを応射してくる。ギルバートはそれを上半身を捻り避けると同時に左腕のハンドガンを撃つ。
反応が遅れた敵機はまともに銃弾を頭部に受けデュアルカメラを損傷した。
そして一度敵機は後ろへと下がると様子を伺うかの様にこちらを見ている。“デストロイヤー”にはすでに左腕のハンドガンと腰のマシンガンしか無い為遠距離攻撃は不可能である。
この時間を利用しギルバートは考える。あの頭痛は一体何だったのか。恐らく敵機が“デストロイヤー”にリンクし、足の動力を奪ったと仮定すると…よく分からない。元々ギルバートは考えるより行動するタイプの為頭を使うのはあまり得意ではない。
しかし言える事は一つある。
こちらも敵機にリンクすればいい。
そしてギルバートは敵機へと接近しつつ、半分を機体制御へ、もう半分を敵機へと向ける。そしてーーーーリンクした。
「この…劣等種が!貴様ら自然に生まれた者は我ら創られし物の前ではゴミ屑以下の力しか出せないはず!」
とR-32は目の前にいる敵機に叫んだ。まさかこんな所でアクセスバトルするとは思いもしなかった。しかも敵機はこちらへと何回もリンクを行い、その度に彼女の頭痛は酷くなっていった。
コンソールパネルに呼び出した機体状況は最悪で、彼女の機体の一番の武装であるビームキャノンはGP切れと同時に破壊され、頭部メインカメラは未だリンクされたままでメインモニターには黒い背景には赤文字で
ERRORとしか表示されておらず横の小さいサブモニターでの戦闘を余儀なくされた。
「このぉ!クズがぁぁぁ!死刑では済まさない!貴様は…万死に値する!」
一応性別は女のR-32は敵機を罵りつつ攻撃する。怒りに我を忘れ、再び敵機へとリンクを開始した。
「よし……イケるか!」
ギルバートはこの短時間で手ごたえを感じていた。要するにコチラからバンバンリンクしまくれば敵はリンク解除か放置の二択となる。リンク解除すれば頭痛は増え操縦もままならなくなる。
かと言って放置しても機体にはずっとエラーが付きまとい戦闘に支障をきたす。
そして敵機ががむしゃらにマシンガンを発射しつつ接近してくる。それを避けつつ腰のマシンガンにリンクし、左腕と共に弾を吐き出させる。すると敵機は右腕を掲げ右腕に光の膜のような物を発生させて弾を防いだ。
「まだビーム兵器があんのかよ!」
ギルバートはハンドガンと腰のマシンガンを乱射するがことごとく光の膜に防がれ大したダメージを与えられない。そしてすれ違い様に蹴りを入れられ体勢を崩す。更にコンソールに異常箇所として左腕が赤く記されている。
どうやら接近し、リンクする事が目的だったようだ。
「クソッ!またリンクしやがったのか!」
ギルバートは仕方無く痛みに耐えるように歯を食いしばり腕の異常箇所をリンクして直す。
すると、一瞬目の前が白くなり、次の瞬間にはーーーー両目の下に生温い液体が垂れる。触ってみるとそれは 血 だった。
直後頭に今までの倍の痛みが襲う。頭を抱えて髪を振り乱し、白い瞳から血の涙を流す姿はさながら異世界の住人を思わせた。
「うあああああああああっ!ああっうあああああああっ!!!」
隙をついて左腕を破壊され、頭部は切り落とされた。痛みの余りリンクが乱れ“デストロイヤー”が地に倒れる。痛みでコックピットを蹴りまくり、モニターは忽ち傷だらけとなった。
罪のない傷だらけのモニターにはこちらを見おろす金色のスリットの入った敵機が見える。その手に持ったマシンガンの暗い銃口がモニター一杯に広がる。
そして頭痛の余り気を失ったギルバートの目に写ったのはその銃口が火を噴いた所だったーーーーーー
「…了解。任務を終了しました。………しかし良かったのですか?ヴォルロック様。あの男は」
と言いかけたR-32の言葉は画面上の男に遮られる。
「私の決めた事だ。子供はそれに従えばいいのだ。それよりR-32、君に新たなミッションを伝えたい。すぐに帰投したまえ。」
その男は通信を切ると椅子にドカッと座り叫んだ。
「私はな……親バカなのだよ!すぐにも会いたいぞ!ギルバート!ははははははははっ!はーっははははっ!」