第一話「男の名はビル・カー」
――ロボット。
この言葉は手元の辞書によると「人造人間」が主たる意味らしい。
どこぞのお偉いさんの劇で出てきた労働機械が元なんだとかなんとか。
「白々しい」
神様が自分に似せて人間を作り、人間が自分に似せて機械を造った。ロボットはつまり神の劣化コピーってことだ。人間と大差ない。
寧ろ、浪漫だとか愛だとか、理解不能で暑苦しいだけのシロモノに頼らない俺の方が、よっぽどロボットらしい。
だから、思いきって人形を創った。動力はテキトーにそこら辺で手に入る、「他人の感情」だ。
知る限りのありったけを施して、感情を燃料にしてやった。
そしてコイツは「他人に見られる限り」活動できる人形になった。
神は人から崇められることに生命がある。
コイツは人から見られることに生命がある。
ほら、大差ない。
ロボットもどきが人間のフリをして、神もどきの人形を創った。最高のジョークだ。
「さて、行くか」
なけなしの遊び心を出したんだ。誰かが笑ってくれなきゃ損だもんな。
この言葉は手元の辞書によると「人造人間」が主たる意味らしい。
どこぞのお偉いさんの劇で出てきた労働機械が元なんだとかなんとか。
「白々しい」
神様が自分に似せて人間を作り、人間が自分に似せて機械を造った。ロボットはつまり神の劣化コピーってことだ。人間と大差ない。
寧ろ、浪漫だとか愛だとか、理解不能で暑苦しいだけのシロモノに頼らない俺の方が、よっぽどロボットらしい。
だから、思いきって人形を創った。動力はテキトーにそこら辺で手に入る、「他人の感情」だ。
知る限りのありったけを施して、感情を燃料にしてやった。
そしてコイツは「他人に見られる限り」活動できる人形になった。
神は人から崇められることに生命がある。
コイツは人から見られることに生命がある。
ほら、大差ない。
ロボットもどきが人間のフリをして、神もどきの人形を創った。最高のジョークだ。
「さて、行くか」
なけなしの遊び心を出したんだ。誰かが笑ってくれなきゃ損だもんな。
[[第一話]]「男の名はビル・カー」
「ここどこだ?」
僕が座っている場所は荒野。遠くに見えるグレートーンの街並みと、その反対側に見える緑豊かな森。
自然と人工の境界のここには僕一人。
答えるものが誰もいないので仕方ない。僕の半生でも語ることとしよう。
僕の名はビル。ウィリアム・カーだ。
かれこれ20年以上の記憶があるが、身体は老けていないので17歳で良いのだろう。
「どうしてだ」と問われれば答えは簡単。僕がタイムトラベラーだからだ。
いや、強がってはみたけれど、そんな生易しいものじゃない。
僕は「いつ」「どこに」テレポートするかよく分からないタイムドリフターだ。
ただの人間だった僕がどうしてこんなことになったのか。それを笑わずに聞いて欲しい。
僕が座っている場所は荒野。遠くに見えるグレートーンの街並みと、その反対側に見える緑豊かな森。
自然と人工の境界のここには僕一人。
答えるものが誰もいないので仕方ない。僕の半生でも語ることとしよう。
僕の名はビル。ウィリアム・カーだ。
かれこれ20年以上の記憶があるが、身体は老けていないので17歳で良いのだろう。
「どうしてだ」と問われれば答えは簡単。僕がタイムトラベラーだからだ。
いや、強がってはみたけれど、そんな生易しいものじゃない。
僕は「いつ」「どこに」テレポートするかよく分からないタイムドリフターだ。
ただの人間だった僕がどうしてこんなことになったのか。それを笑わずに聞いて欲しい。
「とある女性の胸をつかんだら、襲われると思われて人外にされた」
言語翻訳と、その時代ごとの知識と、防衛手段もくれたけど、いきなり目の前に産声を上げる僕を見たときは肝をつぶした。
その後の漂流で僕をこんな体にした女が正真正銘の「魔術師」であることも実感した。
いかにも常識外れで嫌な人生である。肩代わりしてくれる人はいないだろうか。
……さて、半生終わり。ついでに現状も分かってきた。
どうも今は西暦2012年より未来で、義体化・サイボーグ化がトレンドらしい。戻れないのにどうするのだろうか。勿体ない。
そこまで考えて、腰のウサギ様が絶叫した。
「オイッ!ウサギ様ガ命令シテヤル!ろびん・りっけるはいむトカ言ウ名前ノ義体技師ノ家へ突撃ダ!」
「へっ?」
「ウサギ様ノ情報ヲ渡シタダロ?早ク行ケ馬鹿ッ!」
「あ、歩いて行ける距離ですか」
ロビン・リッケルハイム。政府直属の軍用義体技師。若くして義体を造る才能が開花。身寄りがないということもあり、ほとんど政府の駒扱いらしい。
「それにしても、わざわざ軍用ってつくなんてな」
「シッカリ情報ヲ読メ!」
「あ、すいません」
さっきは情報のラグのせいで分からなかったが、実体がなく、人間を蝕む「何か」がこの世の中にはいるらしい。
そして、そのせいで四肢がなくなってしまうというのは、この時代ではごく一般的なことなんだとか。運次第で腕を失うのも不憫かもしれない。
自分の遺志ではどうにもならないというのは一番の悲劇だと思う。例えば僕だけど。
それはさておき「何か」をやっつけようという集団と「何か」と仲良くなろうという集団とが争うから、そのために当然、武器が要る、と。
「……変な話」
いがみ合って煽りあって貶し合って終わりではないのだ。結局人間は拳と拳で語り合わないと不安なんだろう。余所でやれ。
確かに譲れない信条を抱いているんだろう。それは大いに結構だし、人間は語り合うことで進化する。
ただ、何かを叶えたいからっていきなり実行に移すのは愚かなことだ。
冷静にその後のことまでを考えておかなければ、叩かれても文句は言えない。
だから互いに引くに引けない状況になって泥沼になるのだ。愚か者め。
「ウサギ様ガ悩メル馬鹿ニ仰ッテヤル!鏡ヲ見ロッ!」
「うわっ、びっくりしたー」
心を読まないで欲しい。せめてツッコミはしないでください。
「……っていうかまだ」
「ウサギ様ニ狼藉ヲ働イタ罪ハ一生忘レナイッ!」
「あーそうですか」
おっぱいを触っただけで一生を捨てる羽目になろうとは。痴漢ってこわい。
「当事者ハ分カラナイノダヨ、ドンナ簡単ナことデサエモ」
その後の漂流で僕をこんな体にした女が正真正銘の「魔術師」であることも実感した。
いかにも常識外れで嫌な人生である。肩代わりしてくれる人はいないだろうか。
……さて、半生終わり。ついでに現状も分かってきた。
どうも今は西暦2012年より未来で、義体化・サイボーグ化がトレンドらしい。戻れないのにどうするのだろうか。勿体ない。
そこまで考えて、腰のウサギ様が絶叫した。
「オイッ!ウサギ様ガ命令シテヤル!ろびん・りっけるはいむトカ言ウ名前ノ義体技師ノ家へ突撃ダ!」
「へっ?」
「ウサギ様ノ情報ヲ渡シタダロ?早ク行ケ馬鹿ッ!」
「あ、歩いて行ける距離ですか」
ロビン・リッケルハイム。政府直属の軍用義体技師。若くして義体を造る才能が開花。身寄りがないということもあり、ほとんど政府の駒扱いらしい。
「それにしても、わざわざ軍用ってつくなんてな」
「シッカリ情報ヲ読メ!」
「あ、すいません」
さっきは情報のラグのせいで分からなかったが、実体がなく、人間を蝕む「何か」がこの世の中にはいるらしい。
そして、そのせいで四肢がなくなってしまうというのは、この時代ではごく一般的なことなんだとか。運次第で腕を失うのも不憫かもしれない。
自分の遺志ではどうにもならないというのは一番の悲劇だと思う。例えば僕だけど。
それはさておき「何か」をやっつけようという集団と「何か」と仲良くなろうという集団とが争うから、そのために当然、武器が要る、と。
「……変な話」
いがみ合って煽りあって貶し合って終わりではないのだ。結局人間は拳と拳で語り合わないと不安なんだろう。余所でやれ。
確かに譲れない信条を抱いているんだろう。それは大いに結構だし、人間は語り合うことで進化する。
ただ、何かを叶えたいからっていきなり実行に移すのは愚かなことだ。
冷静にその後のことまでを考えておかなければ、叩かれても文句は言えない。
だから互いに引くに引けない状況になって泥沼になるのだ。愚か者め。
「ウサギ様ガ悩メル馬鹿ニ仰ッテヤル!鏡ヲ見ロッ!」
「うわっ、びっくりしたー」
心を読まないで欲しい。せめてツッコミはしないでください。
「……っていうかまだ」
「ウサギ様ニ狼藉ヲ働イタ罪ハ一生忘レナイッ!」
「あーそうですか」
おっぱいを触っただけで一生を捨てる羽目になろうとは。痴漢ってこわい。
「当事者ハ分カラナイノダヨ、ドンナ簡単ナことデサエモ」
†
「……ここダ」
五階建ての煉瓦造りの建物。家というよりは塔である。
石段を三つ昇りドアをノック。瞬間、ドアを開け放って、何かがとびかかってきた。
「!?」
ほっそりとしたドレスのような服。虚ろな目。両手でやっと防げる、振り下ろされる左腕。
「なんですかこれ!?」
「ウサギ様二聞クナ!」
そのドレスはバックステップを踏んで僕から間合いをとった。ドアの向こうに下足を置くスペースはない。そして、ドレスから半分出た左腕は青色に淡く光っている。
「……魔術師?」
ウサギ様が本気になると赤く光るが、似たような光の質感だ。とりあえずこの時代の人間が光るだなんて話は聞いていない。
「違ウ。こいつハ生命体ジャナイ。ろぼっとダ」
「へ?」
「待機っ!」
ドレスのロボの後ろから声が聞こえ、ロボは動きを止めた。まだ虚ろな目でこっちを睨んでいるけど。
「失礼した。政府の人間じゃなさそうだ。誰だ?」
「ビル・カー。とある人に頼まれてロビン・リッケルハイムに会いに来た」
「それは俺だが、誰に頼まれた?」
こいつがロビン・リッケルハイムか。背は160くらい。
年は僕より若くて、鋭い目つきと適当なヘアスタイルが中性的な印象の、ガキだ。胸がない。
「フン、御前ガろびんカ。けったいナ野郎ダナ」
「……褒め言葉と受け取っておこう。悪趣味なウサギさん」
ん?待て今妙な台詞が……
「何ダ、馬鹿ニハ女ニ見エタノカ」
「いや……!だって…………!」
明らかにロボの趣味とかここから見える一階の内装とかどうみてもレディの趣味じゃないですか。
「どうせ前髪長くて声高くて女に見えるよ、クソが。ロビンって名前だって誤解を招くしよ」
心のオアシス、枯渇。世界には絶望しかない。
「ものすごく失礼なことを考えられている気がするんだが、この金髪は殺しても良いのか?」
「好キニシ給エ、ろびん。御自慢ノろぼっとノ性能てすとダ」
「えっ?ちょっ?」
ウサギ様自力で僕の腰からパージ。てくてくと生意気なガキの方へ歩いていく。
「剣を与えてやるから、10分くらいそこの金髪に斬りかかれ。殺しても構わない」
生意気なガキが差し出した柄をつかむドレスロボ。心なしか殺る気に満ちているように見える。
「ま、待てよお前!」
剣は剣でもビームソードってアリかよ?僕死ぬじゃん。
「ウサギ様ガ助言シテヤル。ばりあーナラ簡単ニ防ゲルダロ?ソノろぼ壊スナヨ?調ベルカラナ」
再び飛びかかってくるロボ。猶予はない。殺されるか生き残るか。
「バリヤー!」
右手を前に突き出し、叫び、展開される僕の術式防壁。
絡み合う青い剣と金の盾。魔力のぶつかり合う独特の威圧感。
「良かった、この出力なら大丈夫だ」
「……なるほど、丈夫なんだな、あの金髪」
「ウサギ様ノ自信作ダカラナ」
「……ここダ」
五階建ての煉瓦造りの建物。家というよりは塔である。
石段を三つ昇りドアをノック。瞬間、ドアを開け放って、何かがとびかかってきた。
「!?」
ほっそりとしたドレスのような服。虚ろな目。両手でやっと防げる、振り下ろされる左腕。
「なんですかこれ!?」
「ウサギ様二聞クナ!」
そのドレスはバックステップを踏んで僕から間合いをとった。ドアの向こうに下足を置くスペースはない。そして、ドレスから半分出た左腕は青色に淡く光っている。
「……魔術師?」
ウサギ様が本気になると赤く光るが、似たような光の質感だ。とりあえずこの時代の人間が光るだなんて話は聞いていない。
「違ウ。こいつハ生命体ジャナイ。ろぼっとダ」
「へ?」
「待機っ!」
ドレスのロボの後ろから声が聞こえ、ロボは動きを止めた。まだ虚ろな目でこっちを睨んでいるけど。
「失礼した。政府の人間じゃなさそうだ。誰だ?」
「ビル・カー。とある人に頼まれてロビン・リッケルハイムに会いに来た」
「それは俺だが、誰に頼まれた?」
こいつがロビン・リッケルハイムか。背は160くらい。
年は僕より若くて、鋭い目つきと適当なヘアスタイルが中性的な印象の、ガキだ。胸がない。
「フン、御前ガろびんカ。けったいナ野郎ダナ」
「……褒め言葉と受け取っておこう。悪趣味なウサギさん」
ん?待て今妙な台詞が……
「何ダ、馬鹿ニハ女ニ見エタノカ」
「いや……!だって…………!」
明らかにロボの趣味とかここから見える一階の内装とかどうみてもレディの趣味じゃないですか。
「どうせ前髪長くて声高くて女に見えるよ、クソが。ロビンって名前だって誤解を招くしよ」
心のオアシス、枯渇。世界には絶望しかない。
「ものすごく失礼なことを考えられている気がするんだが、この金髪は殺しても良いのか?」
「好キニシ給エ、ろびん。御自慢ノろぼっとノ性能てすとダ」
「えっ?ちょっ?」
ウサギ様自力で僕の腰からパージ。てくてくと生意気なガキの方へ歩いていく。
「剣を与えてやるから、10分くらいそこの金髪に斬りかかれ。殺しても構わない」
生意気なガキが差し出した柄をつかむドレスロボ。心なしか殺る気に満ちているように見える。
「ま、待てよお前!」
剣は剣でもビームソードってアリかよ?僕死ぬじゃん。
「ウサギ様ガ助言シテヤル。ばりあーナラ簡単ニ防ゲルダロ?ソノろぼ壊スナヨ?調ベルカラナ」
再び飛びかかってくるロボ。猶予はない。殺されるか生き残るか。
「バリヤー!」
右手を前に突き出し、叫び、展開される僕の術式防壁。
絡み合う青い剣と金の盾。魔力のぶつかり合う独特の威圧感。
「良かった、この出力なら大丈夫だ」
「……なるほど、丈夫なんだな、あの金髪」
「ウサギ様ノ自信作ダカラナ」
僕からは見えないが、多分胸を張るウサギ様。塔の中へ歩いていく二人。何も言えない雰囲気。ちょっと、つらい。
†
これは流石にヤバいかなと思い始めたころ、唐突に相手が崩れ落ちるようにして動きを止めた。
「おおう?ウサギ様―?コイツ止まっちゃいましたけどー?」
呼んでみるが返事がないので二人(?)の方へ行く。
「……ヤハリ全体的ニ回路ノ筋ハ良イガ、ここハ軽クナルゾ」
「……じゃあここの回路をこうして」
何の話をしているのだろうか。テーブルの上に図面を広げているから、やはり機械の話だろうか。あの女、携帯でも持て余すと思ってた。
「ドウシタ?早カッタナ」
「いや、それが……」
「動キデモ止メタカ?」
「はい、急に」
「ソノ時ニ馬鹿ハドウ思ッタ?」
「人形なら動かないだろう、と」
命令に従っていた様は従者のようだが、あのロボは「人形」だと見られることを想定して作られていると思った。
生物なら自立しているだろうが、無生物なのだから自立しているはずがない。
そして、自立していないものなのだから、自分の意思では動かないのだろう。
そこまで考えたら止まってしまった。
「ヤハリナ。マダ敏感ナノダヨ、アノろぼハ」
「はい?脈絡がないんですけど、どういうことなんですか?」
「ウサギ様ガ説明シテヤル。ヨク聞ケ」
あのドレスロボ――名前がないらしいので以降ロビメカと呼ぶ――は「他人から見られる限り動く」ものらしい。
動力は青い光から分かるように魔力で、魔術式を使っている。
しかし、生意気なガ、ロビンの術式の調整が慣れてないので、現状「動くと思われる限り動く」人形となっている。
そのため、僕のように「無生物は動かない」と思われてしまうと動作を止める。
しかし、元から戦闘が運用目的に含まれているため、これでは不十分だ。
だから、ウサギ様が力を貸して「何かから意識される限り動く」人形にしてしまおうとい話らしい。
つまり、
「僕はしばらくここで寝泊まりするわけですか?」
「喜べ、貴様が寝起きするスペースはある」
そういう問題か?
「氷河期デモ旅行シタイノカ?」
「いいえ」
僕には決定権なし、立場もなし。人権も、多分なし。
「もしかして用心棒もさせられるんですか?」
「当然ダ」
「やらないなら出てってもらう」
物同然の扱いだが、一つだけ反論をしておきたいのでやっておく。
「お前ら、友達いないでしょ」
「たった今友達同士になった」
見事なハモり。お前ら仲良いな、ちくしょう。
これは流石にヤバいかなと思い始めたころ、唐突に相手が崩れ落ちるようにして動きを止めた。
「おおう?ウサギ様―?コイツ止まっちゃいましたけどー?」
呼んでみるが返事がないので二人(?)の方へ行く。
「……ヤハリ全体的ニ回路ノ筋ハ良イガ、ここハ軽クナルゾ」
「……じゃあここの回路をこうして」
何の話をしているのだろうか。テーブルの上に図面を広げているから、やはり機械の話だろうか。あの女、携帯でも持て余すと思ってた。
「ドウシタ?早カッタナ」
「いや、それが……」
「動キデモ止メタカ?」
「はい、急に」
「ソノ時ニ馬鹿ハドウ思ッタ?」
「人形なら動かないだろう、と」
命令に従っていた様は従者のようだが、あのロボは「人形」だと見られることを想定して作られていると思った。
生物なら自立しているだろうが、無生物なのだから自立しているはずがない。
そして、自立していないものなのだから、自分の意思では動かないのだろう。
そこまで考えたら止まってしまった。
「ヤハリナ。マダ敏感ナノダヨ、アノろぼハ」
「はい?脈絡がないんですけど、どういうことなんですか?」
「ウサギ様ガ説明シテヤル。ヨク聞ケ」
あのドレスロボ――名前がないらしいので以降ロビメカと呼ぶ――は「他人から見られる限り動く」ものらしい。
動力は青い光から分かるように魔力で、魔術式を使っている。
しかし、生意気なガ、ロビンの術式の調整が慣れてないので、現状「動くと思われる限り動く」人形となっている。
そのため、僕のように「無生物は動かない」と思われてしまうと動作を止める。
しかし、元から戦闘が運用目的に含まれているため、これでは不十分だ。
だから、ウサギ様が力を貸して「何かから意識される限り動く」人形にしてしまおうとい話らしい。
つまり、
「僕はしばらくここで寝泊まりするわけですか?」
「喜べ、貴様が寝起きするスペースはある」
そういう問題か?
「氷河期デモ旅行シタイノカ?」
「いいえ」
僕には決定権なし、立場もなし。人権も、多分なし。
「もしかして用心棒もさせられるんですか?」
「当然ダ」
「やらないなら出てってもらう」
物同然の扱いだが、一つだけ反論をしておきたいのでやっておく。
「お前ら、友達いないでしょ」
「たった今友達同士になった」
見事なハモり。お前ら仲良いな、ちくしょう。
……生まれるころ、生まれる前ときて、未来にきたのだから、実は僕は順当に時の旅をしているのかもしれないと思いつつ。
このムカつく口調連中と暮らすのだと思うとうんざりして。
「はぁ……、おっぱい揉みたいなぁ……」
願望を口にしてみるのだった。
このムカつく口調連中と暮らすのだと思うとうんざりして。
「はぁ……、おっぱい揉みたいなぁ……」
願望を口にしてみるのだった。
続く?
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