Vガードナー隊。
CC(コスモ・センチュリー)90年、発足。
かつて、たった三機でルーイン戦役を火星軍と戦い抜いた英雄。
だが、CC98年、第一次月面大戦にて地球統合連合軍諸とも大敗。月を火星軍に侵略されてしまった。
CC(コスモ・センチュリー)90年、発足。
かつて、たった三機でルーイン戦役を火星軍と戦い抜いた英雄。
だが、CC98年、第一次月面大戦にて地球統合連合軍諸とも大敗。月を火星軍に侵略されてしまった。
時は流れ、CC115年。
彼らは月を取り戻すため再び集まった。
『しかし、こうして再び集うのは久しぶりだのぉ?!』
いかにも海の漢といった風貌のルディーオ・シュバルツ・ルージュ大将は、無精髭を撫でながら豪快に笑った。
『…この戦いには統連軍の威信が掛かっている。負ける事は許されない』
アグリット・ダリューグ中将は眉一つ動かさず唸る様な声で呟く。
『そんな事は百も承知です。それにこの戦い、まず負ける事はないでしょう』
帽子を深く被り直し不気味な笑みを浮かべ、エディン・マクレイン少将は言った。
『…いやに強気じゃないか。そう言う時のお前は絶対なにか企みがあるのだろう?』
アグリットはモニターに映るエディンを睨み付けた。
『ええ、まぁ。これもルディーオの所の…Xガードナーのお陰ですよ。良いデータも取れましたし…それに実験体も預かっていただいたりして感謝してますよ?』
彼らは月を取り戻すため再び集まった。
『しかし、こうして再び集うのは久しぶりだのぉ?!』
いかにも海の漢といった風貌のルディーオ・シュバルツ・ルージュ大将は、無精髭を撫でながら豪快に笑った。
『…この戦いには統連軍の威信が掛かっている。負ける事は許されない』
アグリット・ダリューグ中将は眉一つ動かさず唸る様な声で呟く。
『そんな事は百も承知です。それにこの戦い、まず負ける事はないでしょう』
帽子を深く被り直し不気味な笑みを浮かべ、エディン・マクレイン少将は言った。
『…いやに強気じゃないか。そう言う時のお前は絶対なにか企みがあるのだろう?』
アグリットはモニターに映るエディンを睨み付けた。
『ええ、まぁ。これもルディーオの所の…Xガードナーのお陰ですよ。良いデータも取れましたし…それに実験体も預かっていただいたりして感謝してますよ?』
『だが、いきなり!断りも無しに!娘の艦に侵入して拉致紛いの事をするのは許せん!あとでコッチ来い!残りの髪の毛、全部毟り取ってやる!』
『いきなりではないし、ちゃんとコンタクトはしましたよ。まあ、やり方は多少強引でしたがね?…あと大将閣下がそんな口の聞き方では部下に示しが付かないのではないですか?』
挑発に対し挑発で返す。提督同士の喧嘩に周りの士官達はただ見ている事しか出来なかった。
『このぉ…言わせて置けば、表に出ろォッ!』
『…いい加減にしろ』
アグリットが静かに一喝する。
『…雑談が過ぎる。その怒りは、目の前の敵にぶつけろ』
『いきなりではないし、ちゃんとコンタクトはしましたよ。まあ、やり方は多少強引でしたがね?…あと大将閣下がそんな口の聞き方では部下に示しが付かないのではないですか?』
挑発に対し挑発で返す。提督同士の喧嘩に周りの士官達はただ見ている事しか出来なかった。
『このぉ…言わせて置けば、表に出ろォッ!』
『…いい加減にしろ』
アグリットが静かに一喝する。
『…雑談が過ぎる。その怒りは、目の前の敵にぶつけろ』
しばしの沈黙。
『ちっ…いいだろう。火星軍め、全滅だ!』
ルディーオは荒々しく通信を切った。
『まぁ、見せてあげますよ。最後に生き残るのは果たして…誰になりますかねぇ?』
『…全員生き残らせる。犠牲は出さない。それが…ガードナー隊だ』
『一番の死に体である貴方が言う台詞ですか?病人は静かにベッドで寝ていてくださいよ』
『…大丈夫だ。孫を見るまで、俺は死ぬつもりはない』
ルディーオは荒々しく通信を切った。
『まぁ、見せてあげますよ。最後に生き残るのは果たして…誰になりますかねぇ?』
『…全員生き残らせる。犠牲は出さない。それが…ガードナー隊だ』
『一番の死に体である貴方が言う台詞ですか?病人は静かにベッドで寝ていてくださいよ』
『…大丈夫だ。孫を見るまで、俺は死ぬつもりはない』
『そうですか…精々、頑張ってください』
そう言って、エディンは通信を切る。
そう言って、エディンは通信を切る。
「…まぁ、使えなくなったら有効的に利用させていただきますよ」
エディンは切ると同時に呟いた。
「マクレイン提督、連れてきました」
振り返ると、少女を連れた女性士官がブリッジに現れた。
灰色のパイロットスーツに身を包んだ少女。短く切りそろえた髪型は少年にも見える少女の顔はやつれ、泣き腫らしたのか目の周りが赤い。
「ほう、なかなかいいじゃないですか?基地に居た頃に戻りましたね」
頭に触れようとしたその時、エディンの手を少女は払った。精気の無い眼でエディンを睨むと、腰のホルダーからナイフを取り出す。
「ぐッ!?」
刃を喉に突き立てた。
「…なんですか、それは?」
エディンは冷静だった。まるでそうなる事がわかっていたかのように。
少女の喉元から血が滲んできた。
「無駄ですよ」
エディンは懐からリモコンの様な物を取り出すとスイッチを入れる。
「んぅ、アァッ!!」
ビリッとした音が鳴り、少女の体が跳ねる。
「ミア・キャイリー。お前は本来の目的、いや、生きている意味を忘れるな…あれを」
エディンは女性士官が持っていたアタッシュケースから赤い液体の入った注射器を取り出した。
エディンは切ると同時に呟いた。
「マクレイン提督、連れてきました」
振り返ると、少女を連れた女性士官がブリッジに現れた。
灰色のパイロットスーツに身を包んだ少女。短く切りそろえた髪型は少年にも見える少女の顔はやつれ、泣き腫らしたのか目の周りが赤い。
「ほう、なかなかいいじゃないですか?基地に居た頃に戻りましたね」
頭に触れようとしたその時、エディンの手を少女は払った。精気の無い眼でエディンを睨むと、腰のホルダーからナイフを取り出す。
「ぐッ!?」
刃を喉に突き立てた。
「…なんですか、それは?」
エディンは冷静だった。まるでそうなる事がわかっていたかのように。
少女の喉元から血が滲んできた。
「無駄ですよ」
エディンは懐からリモコンの様な物を取り出すとスイッチを入れる。
「んぅ、アァッ!!」
ビリッとした音が鳴り、少女の体が跳ねる。
「ミア・キャイリー。お前は本来の目的、いや、生きている意味を忘れるな…あれを」
エディンは女性士官が持っていたアタッシュケースから赤い液体の入った注射器を取り出した。