大海原の青空を全高3mの人型陸戦兵器「重装甲強化服」を見に纏った兵士、「重歩兵」が超音速で空を飛んでいる。
背中には陸戦用の重武装大型バックパック。その後ろに直径25cm、全長2.5mのミサイルが十発納められた発射機がある。
十連装ミサイル発射機の後部、ミサイルの底の部分が開いており、十発のミサイルの推進力で重歩兵は超音速飛行をしていた。
ミサイルに直撃すれば塵も残さず消し飛ぶ。正気の沙汰ではないが、重装甲強化服の着用者である少年は涼しい顔。
清水静、十八歳。海上都市「姫路」守備隊の民兵、民間人。軍や警察と違い必要とされるのは「腕」のみなので、十代の若者でありながら「姫路」守備隊重歩兵小隊の小隊長をしている。最も、今は一人であるが。
軍最新の五式重装甲強化服、五式重装甲強化服の量産配備で旧式化した四式重装甲強化服を使用する警察。
そして彼が纏っているのは、軍で使われ、警察に流れ、警察が四式を導入した事で本来なら廃棄処分される予定だった二世代も旧式の重装甲強化服、三式重装甲強化服の一部を改造した代物。三式重装甲強化服ブルーショルダーカスタムだった。
今は敵に向かっている最中で遮蔽を使用しており肉眼では絶対に見えない不可視状態であるが、名称の由来である左肩のみ紺色の、全身青色をしている。
目標である敵艦隊まで残り100km以内に入ったが、発見された様子は無し。
相手は二十一世紀初頭程度の科学技術、軍事力しか持たない。
いくら三式重装甲強化服が旧式のポンコツとはいえ、二百年も大昔の「玩具」相手に容易に見つかる低性能ではない。
正統日本の兵器全般の基本機能である遮蔽により、目では見えず、音は聞こえず、匂いもしない。
向こうのありとあらゆるレーダー、センサーに全く反応しない。敵に探知される恐れは無かった。
敵艦隊まで数kmまで近付くと、それまで推進器として使用していたミサイル十発を本来の用途である攻撃の為に発射し、ミサイル発射機を切り離す。
放たれたミサイルは多弾頭ミサイル。一発につき数発、計数十発の小型ミサイルが、「姫路」侵略の為に敵国家「帝国」が派遣してきた艦隊の揚陸艦、輸送艦、その他支援艦に正確無比に叩き込まれる。
対艦ミサイルとしては小さいが、ミサイル内部の炸薬は「帝国」が使用する物の百倍以上の威力。
直撃した艦艇は全て大爆発し、跡形も残らなかった。乗せていた数多くの兵士、大量の物資と共に。
背中の陸戦用重武装大型バックパックに取り付けられている展開式軽装甲盾「折り畳み傘」を展開しパラシュート代わりに使用。
片手に一つずつ、両手に二つ持った25mm重機関砲で敵艦の速射砲、20mm多連装機関砲を破壊しながら敵旗艦へ降下。
なるべく勢いを殺さずに「着艦」成功、足裏には踏み潰された単装127mm速射砲。
屈めた膝を伸ばし、艦橋に真正面から向き合う。
遮蔽は既に解いている。いや、正確ではない。
わざわざ能動遮蔽(アクティブステルス)を使用してこちらの正確な位置、情報を理解出来るよう全艦に教えて「やって」いる。
降下中に敵艦の速射砲と機関砲は全て破壊。後はミサイルしか残っていない。
常識的な話の分かる相手であればここで降伏勧告を行うが、いきなり問答無用で侵略して来た輩に遠慮も情けも不要。
市長の許可もあるとはいえ、「帝国」に重装甲強化服を「役立たずのガラクタ」と酷評、嘲笑され、重歩兵としての誇りを傷付けられた恨みも多少込められていた。
重装甲強化服の電子戦機能で全ての艦の火器管制制御を奪い、ミサイルを全弾強制発射。
垂直発射管から発射されたミサイルは、旗艦を除く全ての艦船に降り注ぎ、爆発。海に浮かんでいるのは旗艦のみとなった。
その旗艦の艦橋に全ての兵装を向ける。沈めはしない。ただ「役立たずのガラクタ」になってもらうだけだ。
背中には陸戦用の重武装大型バックパック。その後ろに直径25cm、全長2.5mのミサイルが十発納められた発射機がある。
十連装ミサイル発射機の後部、ミサイルの底の部分が開いており、十発のミサイルの推進力で重歩兵は超音速飛行をしていた。
ミサイルに直撃すれば塵も残さず消し飛ぶ。正気の沙汰ではないが、重装甲強化服の着用者である少年は涼しい顔。
清水静、十八歳。海上都市「姫路」守備隊の民兵、民間人。軍や警察と違い必要とされるのは「腕」のみなので、十代の若者でありながら「姫路」守備隊重歩兵小隊の小隊長をしている。最も、今は一人であるが。
軍最新の五式重装甲強化服、五式重装甲強化服の量産配備で旧式化した四式重装甲強化服を使用する警察。
そして彼が纏っているのは、軍で使われ、警察に流れ、警察が四式を導入した事で本来なら廃棄処分される予定だった二世代も旧式の重装甲強化服、三式重装甲強化服の一部を改造した代物。三式重装甲強化服ブルーショルダーカスタムだった。
今は敵に向かっている最中で遮蔽を使用しており肉眼では絶対に見えない不可視状態であるが、名称の由来である左肩のみ紺色の、全身青色をしている。
目標である敵艦隊まで残り100km以内に入ったが、発見された様子は無し。
相手は二十一世紀初頭程度の科学技術、軍事力しか持たない。
いくら三式重装甲強化服が旧式のポンコツとはいえ、二百年も大昔の「玩具」相手に容易に見つかる低性能ではない。
正統日本の兵器全般の基本機能である遮蔽により、目では見えず、音は聞こえず、匂いもしない。
向こうのありとあらゆるレーダー、センサーに全く反応しない。敵に探知される恐れは無かった。
敵艦隊まで数kmまで近付くと、それまで推進器として使用していたミサイル十発を本来の用途である攻撃の為に発射し、ミサイル発射機を切り離す。
放たれたミサイルは多弾頭ミサイル。一発につき数発、計数十発の小型ミサイルが、「姫路」侵略の為に敵国家「帝国」が派遣してきた艦隊の揚陸艦、輸送艦、その他支援艦に正確無比に叩き込まれる。
対艦ミサイルとしては小さいが、ミサイル内部の炸薬は「帝国」が使用する物の百倍以上の威力。
直撃した艦艇は全て大爆発し、跡形も残らなかった。乗せていた数多くの兵士、大量の物資と共に。
背中の陸戦用重武装大型バックパックに取り付けられている展開式軽装甲盾「折り畳み傘」を展開しパラシュート代わりに使用。
片手に一つずつ、両手に二つ持った25mm重機関砲で敵艦の速射砲、20mm多連装機関砲を破壊しながら敵旗艦へ降下。
なるべく勢いを殺さずに「着艦」成功、足裏には踏み潰された単装127mm速射砲。
屈めた膝を伸ばし、艦橋に真正面から向き合う。
遮蔽は既に解いている。いや、正確ではない。
わざわざ能動遮蔽(アクティブステルス)を使用してこちらの正確な位置、情報を理解出来るよう全艦に教えて「やって」いる。
降下中に敵艦の速射砲と機関砲は全て破壊。後はミサイルしか残っていない。
常識的な話の分かる相手であればここで降伏勧告を行うが、いきなり問答無用で侵略して来た輩に遠慮も情けも不要。
市長の許可もあるとはいえ、「帝国」に重装甲強化服を「役立たずのガラクタ」と酷評、嘲笑され、重歩兵としての誇りを傷付けられた恨みも多少込められていた。
重装甲強化服の電子戦機能で全ての艦の火器管制制御を奪い、ミサイルを全弾強制発射。
垂直発射管から発射されたミサイルは、旗艦を除く全ての艦船に降り注ぎ、爆発。海に浮かんでいるのは旗艦のみとなった。
その旗艦の艦橋に全ての兵装を向ける。沈めはしない。ただ「役立たずのガラクタ」になってもらうだけだ。
その日、「役立たずのガラクタ」を身に纏った兵士たった一人に主力艦隊と精鋭陸戦部隊を乗せた艦艇を殲滅させられたのを知った「帝国」軍上層部は、最初は冗談かと思い、真実だと理解すると卒倒した。
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