黒い布に転々とした星達が輝く広大な銀河。その銀河にある太陽系第八惑星、海王星。
その影には宇宙船と思われる黒い影が幾つも存在していた。数にして一億。
下手をすれば木星をも覆い尽くすだろう
その中で一番巨大な戦艦の中では無数の人間が列を成していた。
正確には人間ではない、どちらかといえば黒い服を着た怪物である。
「総統ゲヘナ万歳!」
「ジーク・サイヤクダー!」
「サイヤクダー帝国永遠なれ!」
呼びかけに応じるかのように巨大な黒い影が現れる。大きさは優に十メートルを軽く超えていた。
「サイヤクダー帝国の諸君、ついに我が帝国がこの銀河を統べる日が来たのだ!」
巨大な影の周りから四人の人物が現れる。彼らはこのサイヤクダー帝国の四天王なのだ。
ワルヤマ、オルトロック、タガヤスン、デストラウの四人は巨大な影の前にたつと片膝を付いた。
「おめでとうございます、ジャーク帝国もいなくなり機械帝国も潰えました」
「忌々しいゴクアークにオニガッシュマーも壊滅したしのぉ」
「あとはあなた様の天下ですな」
四天王は口々に賞賛の言葉をいうが一人だけ、オルロックだけが戒めの言葉をだした。
「しかし、地球にはあのエルドランという邪魔者がいらっしゃいます。いかがなされるおつもりで?」
「それは心配要らん、このストレスボールを使う」
黒い影の掌から黒いボールが出てくる。
「ほほう、ストレスボールをですか?」
「さすがゲヘナ様、恐ろしいお方だ」
三者三様の反応の反応を見せる。
ストレスボール、それは人間の欲望や精神的苦痛を糧に様々な形に変化する戦略兵器である。
アークダーマの『迷惑』の言葉に反応するようにストレスボールは人間の『大嫌い』に反応するのだ。
「行け! サイアクダー四天王よ。いって地球を征服してくるのだ!」
「ははぁ!」
四天王は頭を下げると黒い影はまるで霧のように消えていった。
その影には宇宙船と思われる黒い影が幾つも存在していた。数にして一億。
下手をすれば木星をも覆い尽くすだろう
その中で一番巨大な戦艦の中では無数の人間が列を成していた。
正確には人間ではない、どちらかといえば黒い服を着た怪物である。
「総統ゲヘナ万歳!」
「ジーク・サイヤクダー!」
「サイヤクダー帝国永遠なれ!」
呼びかけに応じるかのように巨大な黒い影が現れる。大きさは優に十メートルを軽く超えていた。
「サイヤクダー帝国の諸君、ついに我が帝国がこの銀河を統べる日が来たのだ!」
巨大な影の周りから四人の人物が現れる。彼らはこのサイヤクダー帝国の四天王なのだ。
ワルヤマ、オルトロック、タガヤスン、デストラウの四人は巨大な影の前にたつと片膝を付いた。
「おめでとうございます、ジャーク帝国もいなくなり機械帝国も潰えました」
「忌々しいゴクアークにオニガッシュマーも壊滅したしのぉ」
「あとはあなた様の天下ですな」
四天王は口々に賞賛の言葉をいうが一人だけ、オルロックだけが戒めの言葉をだした。
「しかし、地球にはあのエルドランという邪魔者がいらっしゃいます。いかがなされるおつもりで?」
「それは心配要らん、このストレスボールを使う」
黒い影の掌から黒いボールが出てくる。
「ほほう、ストレスボールをですか?」
「さすがゲヘナ様、恐ろしいお方だ」
三者三様の反応の反応を見せる。
ストレスボール、それは人間の欲望や精神的苦痛を糧に様々な形に変化する戦略兵器である。
アークダーマの『迷惑』の言葉に反応するようにストレスボールは人間の『大嫌い』に反応するのだ。
「行け! サイアクダー四天王よ。いって地球を征服してくるのだ!」
「ははぁ!」
四天王は頭を下げると黒い影はまるで霧のように消えていった。
「というわけでワシらが地球への一番槍となったのだ!」
ワルレックスを洗いながらワルヤマは高らかと宣言した。
ゲヘナの命令から数分後、四天王は早速誰から地球を攻略するのかを決める為会議を始めた。
だが目立ちたがり屋で実力者ぞろいの四天王である。当然会議は揉めに揉めた。
そして最終的にジャンケンという形となり結果、ワルヤマが一番最初に地球へ向かうこととなった。
「良いか、お前たち。決してへまをするんじゃないぞ」
「アイアイサー」
「アイアイサー」
勢いよく振り向くと後ろに居た二体のロボットが敬礼する。
片方は人型ロボットともう片方はポットを思わせる小型ロボットだ。
人型のほうはデイブ、ポット方のほうはハルである。二人ともワルヤマに作られた作業用のロボットである。
「さて、わしはストレスボールの準備をしてくる。後は頼んだぞ」
そう言うとワルレックスを洗っていた掃除用具をロッカーにしまうと意気揚々に去っていた。
ワルヤマの背中を見送った後デイブは深くため息を付いた。
「いったか?」
「行きましたよ」
「全く、話が長いじいさんだぜ。おかげで間接が錆付きそうだ」
肩を動かしながらデイブは愚痴をこぼす。
「デイブ、滅相な事をいうものではありません。もし博士に聞かれたらどんなに悲しむか……」
「やけにじいさんの肩を持つな、ハル?」
「当然です、私はワルヤマ博士を尊敬しています。あなたもそう思うでしょ? エリス様」
ハルの言葉にデイブが振り向く。そこにはワルヤマの娘、エリスが居た。
「エ、エエエエエエエ、エリス様! あの…その…」
しどろもどろになるデイブをきつく睨みつけるが顔からは怒っている様子は見られなかった。
「ハル、別にいいわ。それよりも……捕虜の方はどうなの?」
「あいつら…ですね? 頑固な奴らですよ。情報らしい情報を全く言わないんですから」
「そう、じゃあ開けてくれる?」
「へい」
デイブがそう返事をすると3人は牢屋へと向かった。
ワルレックスを洗いながらワルヤマは高らかと宣言した。
ゲヘナの命令から数分後、四天王は早速誰から地球を攻略するのかを決める為会議を始めた。
だが目立ちたがり屋で実力者ぞろいの四天王である。当然会議は揉めに揉めた。
そして最終的にジャンケンという形となり結果、ワルヤマが一番最初に地球へ向かうこととなった。
「良いか、お前たち。決してへまをするんじゃないぞ」
「アイアイサー」
「アイアイサー」
勢いよく振り向くと後ろに居た二体のロボットが敬礼する。
片方は人型ロボットともう片方はポットを思わせる小型ロボットだ。
人型のほうはデイブ、ポット方のほうはハルである。二人ともワルヤマに作られた作業用のロボットである。
「さて、わしはストレスボールの準備をしてくる。後は頼んだぞ」
そう言うとワルレックスを洗っていた掃除用具をロッカーにしまうと意気揚々に去っていた。
ワルヤマの背中を見送った後デイブは深くため息を付いた。
「いったか?」
「行きましたよ」
「全く、話が長いじいさんだぜ。おかげで間接が錆付きそうだ」
肩を動かしながらデイブは愚痴をこぼす。
「デイブ、滅相な事をいうものではありません。もし博士に聞かれたらどんなに悲しむか……」
「やけにじいさんの肩を持つな、ハル?」
「当然です、私はワルヤマ博士を尊敬しています。あなたもそう思うでしょ? エリス様」
ハルの言葉にデイブが振り向く。そこにはワルヤマの娘、エリスが居た。
「エ、エエエエエエエ、エリス様! あの…その…」
しどろもどろになるデイブをきつく睨みつけるが顔からは怒っている様子は見られなかった。
「ハル、別にいいわ。それよりも……捕虜の方はどうなの?」
「あいつら…ですね? 頑固な奴らですよ。情報らしい情報を全く言わないんですから」
「そう、じゃあ開けてくれる?」
「へい」
デイブがそう返事をすると3人は牢屋へと向かった。
扉を前にしたデイブはどこからとも無く鍵を取り出すと捕虜が居る牢屋への鍵を開けた。
重苦しい扉がゆっくりと開き、彼女は奥へと進んでいく。
そして巨大な鉄格子の向こう側に一機のロボットが居た。
「久しぶりね、スプリガン」
「!? エリスちゃん……」
スプリガンと呼ばれたロボットはエリスを見ると少し悲しそうな顔をする。
一方のエリスのほうは涼しい顔をしていた。
「そろそろ、観念したら? バーテルエナジーのありかを吐けば楽に馴れるのに……」
エリスの言葉にスプリガンは何も答えない。
「そう、それがあなたの答えなのね……ところであの子は?」
エリスが辺りを見渡しながらスプリガンに聞く。
「あの子?」
「とぼけないで、あのティマとかいう子がいないわ」
この牢屋には二体のロボットが居たのだ。一体はスプリガン、そしてもう一体は女性型のアンドロイド、ティマである。
「どこかに隠れているんじゃないか?」
スプリガンが鼻で笑うとエリスは壁にあるスイッチを押した。数十万ボルトの電流が流れる。
「ぐぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
「もう一度聞くわ、ティマはどこへ行ったの?」
苦しみにもだえながらもスプリガンは毅然と言い放つ。
「しらな……いな、例え知っていたとしても、誰がサイヤクダーに話すものか!」
「そう、ならしばらくそうしてなさい」
「ぐおおおおおおお!」
電流の出力を上げた後、彼女はスプリガンに背を向けそのまま牢屋を出て行った。
ティマ、後は……たのんだぞ!
スプリガンはティマの行く末を案じながら暗闇へと落ちていった。
重苦しい扉がゆっくりと開き、彼女は奥へと進んでいく。
そして巨大な鉄格子の向こう側に一機のロボットが居た。
「久しぶりね、スプリガン」
「!? エリスちゃん……」
スプリガンと呼ばれたロボットはエリスを見ると少し悲しそうな顔をする。
一方のエリスのほうは涼しい顔をしていた。
「そろそろ、観念したら? バーテルエナジーのありかを吐けば楽に馴れるのに……」
エリスの言葉にスプリガンは何も答えない。
「そう、それがあなたの答えなのね……ところであの子は?」
エリスが辺りを見渡しながらスプリガンに聞く。
「あの子?」
「とぼけないで、あのティマとかいう子がいないわ」
この牢屋には二体のロボットが居たのだ。一体はスプリガン、そしてもう一体は女性型のアンドロイド、ティマである。
「どこかに隠れているんじゃないか?」
スプリガンが鼻で笑うとエリスは壁にあるスイッチを押した。数十万ボルトの電流が流れる。
「ぐぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
「もう一度聞くわ、ティマはどこへ行ったの?」
苦しみにもだえながらもスプリガンは毅然と言い放つ。
「しらな……いな、例え知っていたとしても、誰がサイヤクダーに話すものか!」
「そう、ならしばらくそうしてなさい」
「ぐおおおおおおお!」
電流の出力を上げた後、彼女はスプリガンに背を向けそのまま牢屋を出て行った。
ティマ、後は……たのんだぞ!
スプリガンはティマの行く末を案じながら暗闇へと落ちていった。
スプリガンが気を失って数時間後、四天王の艦隊が土星に近付こうとした時だった。
突然眩い光が艦隊を包んだ。各艦に激しい振動が走る。
「何事だ!」
「デストラウ様! あれを!」
兵士が指した方向には四体のロボットが勢ぞろいしていた。
ライジンオー、ガンバルガー、ゴウザウラー、ダイテイオー。
地球を守った英雄達であった。そしてそのコックピットには地球の守護神、エルドランが居る。
「エルドランめぇ……全艦攻撃! 目標はエルドランのロボットだ!」
デストラウの声とと共に戦艦から無数のビームが発射される。
だが、エルドランのロボットたちはものともせずに向かって来た。
そして攻撃をするたびにサイアクダーの戦艦が爆発して消えていく。
ライジンブーメランが敵を引き裂き、ガンバーソードが船を真っ二つにし。
ザウラーキャノンが火を吹き、ダイテイハンマーで砕かれる。
デストラウが悪山に向かって叫ぶ。
「ワルヤマ! お前は一足先に地球を攻撃しろ。そうすればエルドランといえどただでは済むまい!」
「ふん、言われなくとも分かってるわ!」
ワルヤマの艦が地球に向けて進んでいく。
それとを止めようとガンバルガーが立ちはだかろうとするが寸でのところで取り逃がしてしまった。
「撃て! エルドランを休ませるな!」
サイアクダー帝国の攻撃は休む事は知らなかった。
百戦錬磨の彼らには効果が薄く弾き返されてしまうが激しい攻撃の前に身動きが取れなかった。
エルドランのロボット対サイヤクダー四天王艦隊の戦いが今始まった。
突然眩い光が艦隊を包んだ。各艦に激しい振動が走る。
「何事だ!」
「デストラウ様! あれを!」
兵士が指した方向には四体のロボットが勢ぞろいしていた。
ライジンオー、ガンバルガー、ゴウザウラー、ダイテイオー。
地球を守った英雄達であった。そしてそのコックピットには地球の守護神、エルドランが居る。
「エルドランめぇ……全艦攻撃! 目標はエルドランのロボットだ!」
デストラウの声とと共に戦艦から無数のビームが発射される。
だが、エルドランのロボットたちはものともせずに向かって来た。
そして攻撃をするたびにサイアクダーの戦艦が爆発して消えていく。
ライジンブーメランが敵を引き裂き、ガンバーソードが船を真っ二つにし。
ザウラーキャノンが火を吹き、ダイテイハンマーで砕かれる。
デストラウが悪山に向かって叫ぶ。
「ワルヤマ! お前は一足先に地球を攻撃しろ。そうすればエルドランといえどただでは済むまい!」
「ふん、言われなくとも分かってるわ!」
ワルヤマの艦が地球に向けて進んでいく。
それとを止めようとガンバルガーが立ちはだかろうとするが寸でのところで取り逃がしてしまった。
「撃て! エルドランを休ませるな!」
サイアクダー帝国の攻撃は休む事は知らなかった。
百戦錬磨の彼らには効果が薄く弾き返されてしまうが激しい攻撃の前に身動きが取れなかった。
エルドランのロボット対サイヤクダー四天王艦隊の戦いが今始まった。
一方ワルヤマ艦は地球軌道、丁度月と地球の合間に来ていた。
辺りは静かなものでエルドランのロボットの姿はどこにも見えない
「由、ワープは成功したようだな、早速、ストレスボール弾頭を撃ち込むのだ!」
「アイアイサー」
「アイアイサー」
ブリッジでワルヤマが高らかに言うとオペレーターの椅子に座っていたハルとデイブが準備に入る。
ストレスボール弾頭とは無数のストレスボールが入った弾頭である。
地球の静止軌道までちかづくと破裂をし、地球全体にストレスボールをばら撒くのだ。
「目標! 太陽系第三惑星地球!」
艦の下部から巨大な大砲が飛び出してくる。照準を地球に向けてあわせるとハルが秒読みを開始する。
「発射まで後、10,9,8,7,6、5、4、3、2、1、0!」
「発射ァ!」
デイブがトリガーを弾くと凄まじい振動と共に黒い弾が地球へを向かっていく。
だが、静止軌道にたどり着く前に破裂をしてしまった。
「うん? どうした!? 何故途中で破裂をする!」
破裂したところを拡大するとそこには小さなサイアクダーの戦闘機がいた。
「あれは……」
「どうやら脱走したティマが乗っているみたいね」
ブリッジにやってきたエリスは戦闘機を見つめる。恐らく、ずっと船の中にに隠れていたのだろう。
「ええい! デイブ! 撃ち落せ!」
「でもあんな小さい的に当たるかどうかわかりませんよ」
「つべこべ言うな! いいから発射するのじゃ!」
「ア、アイアイサー」
巨大な大砲が戦闘機に照準を合わせると太いビームガ発射された。
ビームは小さな戦闘機の噴射ノズルに当たり、フラフラと地球へ堕ちていく。
「やったぞ! このまま地球に降下するのじゃ!」
「アイアイサー!」
ワルヤマの船もまた地球に向けて発進した。
辺りは静かなものでエルドランのロボットの姿はどこにも見えない
「由、ワープは成功したようだな、早速、ストレスボール弾頭を撃ち込むのだ!」
「アイアイサー」
「アイアイサー」
ブリッジでワルヤマが高らかに言うとオペレーターの椅子に座っていたハルとデイブが準備に入る。
ストレスボール弾頭とは無数のストレスボールが入った弾頭である。
地球の静止軌道までちかづくと破裂をし、地球全体にストレスボールをばら撒くのだ。
「目標! 太陽系第三惑星地球!」
艦の下部から巨大な大砲が飛び出してくる。照準を地球に向けてあわせるとハルが秒読みを開始する。
「発射まで後、10,9,8,7,6、5、4、3、2、1、0!」
「発射ァ!」
デイブがトリガーを弾くと凄まじい振動と共に黒い弾が地球へを向かっていく。
だが、静止軌道にたどり着く前に破裂をしてしまった。
「うん? どうした!? 何故途中で破裂をする!」
破裂したところを拡大するとそこには小さなサイアクダーの戦闘機がいた。
「あれは……」
「どうやら脱走したティマが乗っているみたいね」
ブリッジにやってきたエリスは戦闘機を見つめる。恐らく、ずっと船の中にに隠れていたのだろう。
「ええい! デイブ! 撃ち落せ!」
「でもあんな小さい的に当たるかどうかわかりませんよ」
「つべこべ言うな! いいから発射するのじゃ!」
「ア、アイアイサー」
巨大な大砲が戦闘機に照準を合わせると太いビームガ発射された。
ビームは小さな戦闘機の噴射ノズルに当たり、フラフラと地球へ堕ちていく。
「やったぞ! このまま地球に降下するのじゃ!」
「アイアイサー!」
ワルヤマの船もまた地球に向けて発進した。
「うっ……」
爆発寸前の戦闘機の中でティマは呻く。
ごめんね、スプリガン……。
うつろいゆく中、ティマの身体に暖い光を感じた。顔を上げるとそこには誰かが居た。
エルドランだった。彼は真摯な真ざしでティマを見つめている。
「あなたは?」
「私の名前はエルドラン、地球の守護神だ。ティマ、君に頼みたいことがある」
「頼みたいこと?」
「そうだ、私の代わりに地球を守って欲しい」
「そんな事……」
エルドランの提案に思わず俯く。
「無理なのは理解している。だが私は君に託すしかないのだ」
エルドランは真っ直ぐティマを見つめる。頭の中に苦しんでいるスプリガンの姿が出てくる。
ティマ、後は頼んだぞ。
そういってスプリガンは自分を逃がしてくれたのだ。
「……わかりました、やってみます」
「ありがとう。では……」
ティマは光に包まれる。温かく、優しい光の渦に。
そして光の玉になったティマは戦闘機の外へ飛び出していった。
「これでいい、そして君が信頼に値する子供たちに力を与えてやってくれ」
エルドランの影がだんだん小さくなっていく。
「エルドラン!」
「さあ、いってくれ」
そしてエルドランの姿は消えていった。
「私、地球を守って見せます! そしてスプリガンを――」
その日の夜、日本上空に一筋の流星がそっと流れた。
続く。
爆発寸前の戦闘機の中でティマは呻く。
ごめんね、スプリガン……。
うつろいゆく中、ティマの身体に暖い光を感じた。顔を上げるとそこには誰かが居た。
エルドランだった。彼は真摯な真ざしでティマを見つめている。
「あなたは?」
「私の名前はエルドラン、地球の守護神だ。ティマ、君に頼みたいことがある」
「頼みたいこと?」
「そうだ、私の代わりに地球を守って欲しい」
「そんな事……」
エルドランの提案に思わず俯く。
「無理なのは理解している。だが私は君に託すしかないのだ」
エルドランは真っ直ぐティマを見つめる。頭の中に苦しんでいるスプリガンの姿が出てくる。
ティマ、後は頼んだぞ。
そういってスプリガンは自分を逃がしてくれたのだ。
「……わかりました、やってみます」
「ありがとう。では……」
ティマは光に包まれる。温かく、優しい光の渦に。
そして光の玉になったティマは戦闘機の外へ飛び出していった。
「これでいい、そして君が信頼に値する子供たちに力を与えてやってくれ」
エルドランの影がだんだん小さくなっていく。
「エルドラン!」
「さあ、いってくれ」
そしてエルドランの姿は消えていった。
「私、地球を守って見せます! そしてスプリガンを――」
その日の夜、日本上空に一筋の流星がそっと流れた。
続く。
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