新々漫画バトルロワイアル @ ウィキ

これは親友ですか?いいえ、その孫です。

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「冗談じゃないぜ全く。」
波紋の戦士、ジョセフ・ジョースターは殺し合いという現状に非常に困惑していた。
というのも、ジョセフ・ジョースターにはやらなければならない事がある。
はるか古代から蘇りし存在、柱の男の討伐。
そのためにジョセフは同じ波紋の戦士であるシーザーとともに、文字通り血のにじむような激しい修業を積んできていた。
そしてその最終試験である師範代ロギンズとの勝負の場に向かおうとした所までは覚えている。
だが、気がつくと何だかよく分からない所にいた。
そしてそこで殺し合え、と何だかよく分からない宇宙人のような謎の男に言われ――今に至る。

「…本当に冗談じゃないぜ。」
疑問は尽きない。
何故自分がこんな殺し合いに参加しなきゃいけないのか。
あの宇宙人のような男は一体誰なのか。
ここに連れてこられた人は一体どのような人達なのか。
装着させられていた呼吸矯正マスクがないのは何故なのか――

いくら考えても、分からない。
考えていて無為に時間を浪費するわけにもいかず、ジョセフはいつの間にか持っていたバッグの中を確認することにした。
パンやペットボトルに入った水、地図といったものが出てきたがこれは恐らくあの宇宙人が言っていた皆に支給されるものだろう。
問題はその他のものだ。
認めたくはないが、この場で行われている事が殺し合いならば、『人を殺せる』道具が支給されるはずだ。
そうジョセフは思ってバッグを漁っていたのだが。

「――なんだこりゃ?」

出てきたのは、何ら変哲もないテニスのラケット。
ついでに専用の容器に入ったテニスボール。
それと2本1対のドラムスティック。
他にも何か無いかとバッグをひっくりかえしてみたが、何も入っていなかった。

「……こんなんでどうしろって言うんだよ!?」
だが、いくら嘆いても支給品が変わるわけではない。
ジョセフは腹を括ると歩きだした。

ジョセフは殺し合いに乗る気は毛頭ない。
今まで警察のお世話になったことは何度もあったが、人を殺す事だけは絶対にしちゃいけないとジョセフはちゃんと心得ていた。
そんな事をすれば、唯一の家族であるエリナおばあちゃんが悲しむ。
それだけはしちゃいけない。
尤も、自分がこの殺し合いでむざむざと死んでしまったら恐らくエリナおばあちゃんは誰よりも悲しむだろう。
エリナおばあちゃんを悲しませないためにも、ジョセフは帰らなければならない。

では、どうやって帰るのか?
そこがまだジョセフには分からないでいた。
だが、ジョセフは一つ考えていた。
宇宙人に殺し合いを宣告されたあの場には少なくとも50人以上は人がいた。
その中にはもしかしたらあの宇宙人が誰なのかを知っている人がいるかもしれない。
明確な根拠こそなかったものの、ジョセフは情報を得るためにも誰かに会う必要があると判断し、そのために歩きだしていた。



「――映画館、か。」

ジョセフが最初いた山の斜面から見えていた建物は映画館だった。
他に行くあてもなかったし、もしかしたら誰かがこの中にいるのかもしれないと考えたジョセフは映画館に裏の通用口から入ることにした。
表の正門から入るべきだったのでは?とも思ったが、通用口の方が近かったし、鍵もかかっていなかったから特に問題はないと考え中に入っていった。



映画館の中は薄暗く、人の気配は一切感じられない。
本来ならば映画を楽しむ人でにぎわうであろう場は、その薄暗さも相まってまるでお化け屋敷のようなある種の恐怖感を演出している。
「だーれかいませんかねェ~?」

おどけた声で薄暗い館内をうろついていても、返事はうんともすんとも帰ってこない。
内部を探索しても見つかったのは映画のお伴であるポップコーンとコーラぐらいしかなかった。
ジョセフはため息をつきながらポップコーンをモソモソと口に放り込み、コーラでのどを潤そうとした。
その瞬間だった。



「どうしてだ、ジョースターさん!何で……何でアンタも死んじまったんだああああああああ!!!!」



突然響き渡る大きな声に、ジョセフは飲もうとしていたコーラを口から噴き出した。
その声の大きさにも驚いたが、肝心なのはその中身。
あの声は確かに『ジョースターさん』とそう叫んでいた。
ジョースターなんて名字はそうそうあるものじゃあないことは、ジョセフ自身重々よく分かっていた。
しかし、ジョセフにはその声に聞き覚えはなかった。
いや、聞き覚えはないはずなのだがどこか懐かしさのような不思議な感情を覚えていたのも事実。
一体これはどういう事なのだろうか?
思案を巡らせていたジョセフだったが、次の瞬間、また大きな声が耳を貫いた。



「ね、猫が喋ったああああああああああああああああああああああ!?」




「そこーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!?」



こりゃポップコーンなぞつまんでいる場合じゃあないな、とジョセフはそう直感した……




☆★☆




「ううう、暗いなあ……」
「あんまりおびえるんじゃあない、ウスター。ヤバい奴がいたらどうすんだ?」
「な、何をう!?このウスター様がおびえてるわけねーだろ!?」
「なら良いんだがな……」

スピードワゴンとウスターは薄暗い映画館の中を二人で探索していた。
互いに背中を守る仲間がいるとはいえ、今ウスターとスピードワゴンの二人の手元にある武器はスピードワゴンの持っている骨ヌンチャクとウスターの持っているツェペリのシルクハットのみ。
銃や爆弾といった遠距離から攻める事の出来る武器を持った相手がいたら非常に部が悪い。
幸いこの映画館は薄暗いし机やいすが多くあり身を隠す場所は多いのが救いだが、それでも不安をぬぐい去ることはできない。
ウスターは額ににじむ汗をぬぐうと、スピードワゴンに話しかけた。

「なあ、スピードワゴン、ちょっと気になる事があるんだけどよ。」
「なんだウスター?」
「さっき叫んでいた『ジョースターさん』って一体誰だ?」
「……ジョースターさんは、俺の死んだ親友さ。」
「あ……わ、わりい、変な事聞いちまって。」
「何、気にすんなよ。」
「ああ……どんな人だったか、聞いても良いか?」
「ジョースターさんは……強い男だったよ。それに優しくてな……一言でいえば『紳士』って言葉が良く似合う、男の中の男ってやつさ……」
「そうか……そんないい奴なら、一度会ってみたかったなあ、俺も。」
「……ん?ウスター、ちょっと待て。」
スピードワゴンが何かを見つけ、思い出話が中断される。
「どうしたんだよスピードワゴン?」
「ちょっとこれ見てみろウスター。」
「…これって、ポップコーン売り場じゃねえか。それがどうかしたのか?」
「……おかしいと思わねえかウスター?明らかに誰かが失敬した跡があるぜ。」
「――あ!」
確かに、綺麗に整列されたポップコーンの列に、一か所不自然な空白がある。
それにその隣の紙コップの束を見てみると明らかに誰かがもっていったような痕跡も見つかった。

「…間違いないぜウスター。この映画館には誰かがいる。」
「しかし呑気なヤローだな。こんな殺し合いの場でちゃっかりポップコーンを失敬して行くなんてよ。」
「全くだ。しかしここに誰かいると分かった手前、もっと探索をしっかりして行く必要があるな!」
「ああ!」

ウスターとスピードワゴンの二人は、更に奥へと足を進めた。



「あと調べてないのはシアターぐらいだな。」
「そうだな…よし、ウスター、俺が中を調べてくるからお前は見張りをしててくれ。」
「え!?な、何でだよスピードワゴン!?」
突然のスピードワゴンの提案にウスターは驚きの色を隠せなかったが、スピードワゴンは冷静にウスターを制した。
「良いかウスター、俺達のいた世界にお前みたいに立って喋る猫みたいなやつはいなかった。もしこのシアターの中にいる奴がお前を見て驚いて攻撃してこないとも限らねえ。そうならないためにも俺が行った方がいいってわけよ。」
「そ、そりゃたしかにそうかも知れないけど……」
「なーに、俺はこう見えても暗黒街で頭はってた事もあるんだ。そうそう簡単にはやられねえよ。それじゃウスター、見張り頼んだぜ。」
「お、おう……」

不安げな表情のウスターを残し、スピードワゴンはシアターに入っていった。



「おい!ここにいるんだろ!?俺達は殺し合いには乗っていない!!もしお前が殺し合いに乗っていないんなら俺達と協力してくれ!!」
警戒しながらも、スピードワゴンはそこにいるであろう誰かに向かって敵意がない事を伝える。
「…本当か?」
誰かの声が響き、館内以上に暗いシアターの中で大柄な影がのそり、と動いた。
暗さに段々目が慣れてきたスピードワゴンはその影がどのような人であるのかをじっと確かめた。


「……え?」


スピードワゴンの目の前にいたその人は、信じられない人だった。

スピードワゴンは知っている。その屈強な体躯を!
スピードワゴンは知っている。その強き意思を湛えたその瞳を!
スピードワゴンは知っている。その誇り高き黄金の精神が宿るその男を!!

「……ジョ、ジョースター、さん…………!?」



スピードワゴンの目の前にいたその人物は、洋上で吸血鬼ディオに殺害されたはずのジョナサン・ジョースターその人だった!!

「ジョースターさん!!!!」

スピードワゴンは持っていた骨ヌンチャクも放りだし、目の前のジョナサンに抱きついた。

「ジョースターさん!!ジョースターさんなんだな!!ジョースターさんなんだよな!!生きていたんだッ!!生きていたんだなッ!!そうだとも、俺にはジョースターさんが死んだなんて絶対嘘だって信じていたぜッ!!ジョースターさんッ!!俺はもうあんたを絶対に離さないぞジョースターさぁんッ!!!!」
「ちょ、お、おま、一体何なんだ!?落ち着いてくれよ!!」
「お、おーいスピードワゴン、どうしたんだ……」
「うおお!?猫が服着て立って歩いて喋ってやがるっ!!??」
「あ、やっぱり驚かれた!?」
「それにあんた一体誰だよ!?って言うかなんで俺の事知ってるんだ!?」
「――――!?そんな!?ジョースターさん!?俺の事忘れちまったって言うのか!?水臭いぜッ!!」
「いや、だから……」
「俺だよ!!スピードワゴンだッ!!ロバート・E・O・スピードワゴンだよ!!」
「え……ぎゃにイイィィ!!??」

ジョセフが驚くのも無理はない。
ジョセフの知るロバート・E・O・スピードワゴンはエリナおばあちゃんとほぼ同じ世代の老紳士。
それが今彼の前にいるスピードワゴンは若々しい青年の姿をしている。
この圧倒的現実に、ジョセフはただ混乱することしかできないでいた。

暗いシアターの中は、三人の男による歓喜と混乱と困惑によって支配される混沌の坩堝と化している。
しかし次の瞬間、この混沌を吹き飛ばすような事態が三人に降りかかってきた。



『氷帝! 氷帝!』

『氷帝! 氷帝!』

『氷帝! 氷帝!』



耳をつんざくような氷帝コールは、昂った三人の感情を吹き飛ばすのには十分すぎる衝撃だった。
歓喜の涙に咽んでいたスピードワゴンも、ウスターの存在と目の前の男がスピードワゴンである事に衝撃を受けていたジョセフも、そんな二人に対してどうしたらいいのか分からず困り果てていたウスターもこの氷帝コールにはただ唖然とすることしかできなかった。

「……な、なんだったんだ今の?」
「い、いや俺に聞かれても…」

と、次の瞬間。



『薫の、バカァァ―――――z_____ッ!!
兵部少佐のっ、ロリコ―――z____ンッ!!』



今度は先程の野太い男の声ではなく、可愛らしい少女の罵声が三人の耳を貫いた。





【E-6/映画館内シアター/一日目-朝】

【チーム実況解説+】

【ジョセフ・ジョースター@ジョジョの奇妙な冒険】
[参戦時期]:波紋修行中、メッシーナの最後の試練に乗り込む直前・
[状態]:健康、困惑(微)
[装備]:なし
[道具]:基本支給品一式、テニスラケットとテニスボールのセット@新テニスの王子様、ドラムスティック@けいおん!、ポップコーン(Lサイズ)@現地調達品、コーラ@現地調達品
[スタンス]:脱出
[思考]
基本:エリナおばあちゃんを悲しませないためにもなんとしてでも脱出したい。
1:一体何がどうなってるんだよぉ!?
2:このあんちゃんがスピードワゴンさん……だと……?
3:あのでかい声は一体何だったんだ?
【備考】
※波紋の呼吸矯正マスクは何故かなくなっています。
※心臓に死の結婚指輪が埋め込まれているかどうかは後続の書き手さんにお任せします。

【ウスター@コロッケ!】
[参戦時期]:原作終了後
[状態]:健康、困惑(微)
[装備]:なし
[道具]:基本支給品、ウスターのバンク(金貨百枚入り)@コロッケ、ツェペリのシルクハット@ジョジョの奇妙な冒険
[スタンス]:対主催
[思考]
基本:コロッケ達と合流して主催を倒す
1:一体何だったんだあのでかい声は!?
2:この人が…ジョースターさん?
【備考】
※バンクで願いが叶うかは不明です

ロバート・E・O・スピードワゴン@ジョジョの奇妙な冒険】
[参戦時期]:ジョナサンの死亡を聞いた直後(一部終了後)
[状態]:健康、ハイテンション
[装備]:なし
[道具]:基本支給品、骨ヌンチャク@コロッケ!、不明支給品(0~2)
[スタンス]:対主催
[思考]
基本:主催を倒して元の場所へ戻る
1:あのでかい声は一体…?
2:ジョースターさんは生きていたんだッ!!
3:もしここにディオがいるなら……!
【備考】
※ジョセフの事をジョナサンだと勘違いしています。
※石油王にはなっていません



【支給品情報】
【テニスラケットとテニスボールのセット@新テニスの王子様】
ジョセフ・ジョースターに支給。
ごくごく普通のテニスラケットとボールのセット。
セットで一つの支給品という扱い。

【ドラムスティック@けいおん!】
ジョセフ・ジョースターに支給。
軽音部部長、放課後ティータイムのドラム担当の田井中律の愛用品。
ごくごく普通のドラムスティック。

【ポップコーン(Lサイズ)@現地調達品】
ジョセフ・ジョースターが映画館内で失敬した映画館のお伴。
食べる時に音がしないため、映画を見る時も安心して食べる事が出来る。

【コーラ@現地調達品】
ジョセフ・ジョースターが映画館内で失敬した映画館のお伴。
ごくごく普通のコーラ。




麻雀とは、成長の遅い植物である。それが上がりという名の花を咲かすまでは、幾度かのムダヅモ・振り込み回避の回り道を受けて、耐え抜かねばならぬ。そしてそれ故に相手の花壇をクッソ荒らし、咲いてもいない花を摘み取り、相手の花壇で焼き畑農業始めるレベルの場外乱闘まであるので、やっぱり麻雀ってクソだわ。 投下順 悪魔の予言
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影の功労者達 ウスター
影の功労者達 ロバート・E・O・スピードワゴン

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