チェンジ・ザ・ワールド☆
act.20(明月院)
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就職難民 黙って俺についてこい!
明月院さんが一人で曲作りの作業に集中している間、私はカレンと一緒に広告用の写真撮影を見学させてもらっていた。
モデルさんがメイクして衣装を着けると、本当にとっても綺麗!
「どうだ?」
後ろからやってきたのは御影山社長。カレンに様子を尋ねてる。
「んもう、ばっちりよ!」
と、丁度ドアが開いて明月院さんが入って来ると、社長にCD−Rを渡した。
「全部出来ました」
「そうか、よくやった。おい、市来!」
CDを受け取り、写真を撮っていた市来さんを呼ぶと、社長はそのCDを市来さんに手渡す。
「これを流しながら撮影してみてくれ」
「おっ、出来立てほやほや?」
チラリと明月院さんを見てニヤリと笑うと、すぐにCDをセットして再生を押した。
流れてきた音楽に、その場にいた誰もが目を見張った。もちろん私も!
モデルさんたちも音楽に合わせてリズム良く動き、笑顔でポーズを決めて行く。
「カッコいい!」
思わず私が言うと、カレンも嬉しそうに頷いた。
「ええ、素敵ね!」
本当に素敵だ。どんどん新製品が形になって行って、嬉しさと楽しさが膨らんで行く。
と、
「そうだ、葉月」
「はい」
急にこちらを振り返った社長に、私は視線を合わせる。
「今度の新作発表会だが、俺と一緒に出席予定だった人間が出られなくなった。代わりにお前ついてこい」
「―――ええっ!? わ、私がですかあっ!?」
「汚い格好では困るからな。それなりの格好で来いよ」
「そ、そんなあ……」
やっとCM用の曲も出来上がってご機嫌になっていたところにこの一言。
新作発表会って、一体何をするの!? おまけに、何を着ていけばいいのよっ!?
「あたしのドレス、貸したげよっか?」
「カレンのドレスじゃ骨格が違い過ぎてずり落ちちゃう」
「まっ、失礼ねっ」
カレンの申し出はありがたいけど、元々男であるカレンは、いくら美人でも背が高いから私とはサイズが合わない。
「お洋服買いに行くの、一緒に行ってあげたいけど、忙しいからなあ……」
心配してくれているらしいカレンに、私は困ったような顔で笑った。
「ま、まあ。自分でなんとか探してみるよ」
「それなら、明月院」
私とカレンのやりとりを聞いていた社長が、ドアのすぐ側で静かに立っていた明月院さんに声をかける。
「お前、こいつの服選びに付き合ってやってくれないか?」
うわっ!? 社長、何を言い出すんですか!? 嫌って突っぱねられるに決まってるじゃないですかっ!!
「―――別に構わない」
ほ〜らね。やっぱり…………
「―――え?」
まさかの一言に、私とカレンは二人して大きく開いた目を見合わせたのだった。
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